プログラマーのやりがいとは
仕事をするうえで、給与や待遇、業務適性のほかに「仕事のやりがい」を重視する人も多いです。特にプログラマーをはじめとするIT系職種で活躍する人材は、その傾向が強いといえます。仕事のやりがいは、日々の業務のモチベーションにつながるため、理解したうえで目指したほうが良いでしょう。ここでは、プログラマーのやりがいにはどのようなものがあるのか解説します。
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ものづくりに携われる
ものづくりに携わり、開発に関わったものが世に出ていくことや顧客の喜びを肌で感じられることにやりがいを感じられます。特に顧客満足度の高いシステムは、プログラマーの貢献が大きいことは間違いありません。作ったものが役に立っていることを実感できます。
さまざまな場面で達成感を得られる
プログラマーは自分の行った作業の結果が分かりやすく、さまざまな場面で達成感を得られます。その達成感がプログラマーのやりがいと感じることも多いでしょう。主にプログラムが完成した際や改修できたとき、エラー対応ができたときなどです。
仕様通りに動作するプログラムが完成したとき
プログラマーの仕事は地道で、ときには心が折れそうになる作業の繰り返しです。プログラムが一発で意図した通りに動作するケースは少なく、不具合の修正やテストを繰り返しながら完成度を高めます。難易度が高い仕様のプログラミングでは、完成までに時間と手間がかかりますが、仕様通りに動作した瞬間は大きな達成感が得られます。
既存のプログラムをより良いものに改修できたとき
より質の高いプログラムを組み立てられたとき、プログラマーはやりがいを感じるでしょう。いいコードが書けるかどうかで技術者に差が生まれてくるためです。
また、動作自体は仕様通りで問題なくとも、ルールと異なるプログラムが複数あると、改修の際に1から作り直さなければならない場合もあります。それを防ぐため、改修することがあっても修正範囲が最小限で済むようにするにはどうしたらいいかを考えながらプログラムを組み立てます。
エラーの修正ができたとき
エラーの修正ができたとき、達成感と爽快感が得られます。プログラミングをしているとエラーはつきものです。プログラマーは常にエラーと向き合い問題解決を繰り返す仕事です。解決に苦労したエラーほど、解決できたときの達成感は大きいでしょう。
挑戦できる領域に制限がない
プログラマーは、挑戦できる領域や高められる技術に制限がありません。プログラミングを取り巻くITの環境は日に日に新しくなっていきます。
学習すべきことは尽きることはなく、顧客から要求されるものや品質も変化するでしょう。このようにいつまでも新しいことに挑戦し続けられることもやりがいの1つです。
創造的な仕事ができる
プログラマーは、プログラミング言語を駆使してITシステムを具現化する職種です。頭に浮かんだアイデアを具現化できたときにやりがいを感じられるでしょう。たとえば、業務効率化できそうな定常業務があれば、コードを書いたりツールを使ったりして自動化します。
頭の中に思い描いた計画がプログラムを通してモノになったとき、プログラマーは自己成長を感じられ、やりがいに変わるでしょう。
プログラマーの年収
将来的なことを考えると、プログラマーの年収について気になるでしょう。厚生労働省のjobtagによると、プログラマーの年代別の平均年収は以下の通りです。
年代 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 341.48万円 |
25~29歳 | 453.91万円 |
30~34歳 | 512.63万円 |
35~39歳 | 597.93万円 |
40~44歳 | 646.9万円 |
45~49歳 | 674.62万円 |
年代が高くなるとともに、年収も上がっていることがわかります。これは、経験年数が長く、より専門性の高いプログラマーが求められているためと考えられます。
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経験年数別のプログラマーのキャリア例
この章では、具体的にプログラマーのキャリアを想像するために、経験年数別のプログラマーのキャリア例について、解説します。プログラマーは、経験を重ねても役割は変わりませんが、仕事内容が変化します。経験年数1〜3年と3〜5年、5年目以降のキャリア例について解説します。
1~3年目
経験年数が1〜3年のプログラマーは、下流工程のテストや開発を担当することが一般的です。システムエンジニアやプロジェクトリーダーの指導のもと、テスト仕様書や設計書に従って作業します。
段階的には、「テスト→軽微な開発→開発」のように、テストから任されることが多いでしょう。テストは、プログラムに慣れ仕様を理解するとともに、次の段階へ進むためのノウハウが蓄積できるからです。
3〜5年目
下流工程の仕事が網羅的にこなせるようになれば、プロジェクトリーダーの指導からは外れます。スキル次第では、チームリーダーまたはサブリーダーとして下流工程をまとめる仕事を割り振られることが多くなります。
5年目以降
5年目以降は、キャリアの分岐点となることが多いです。多くの場合は、システムエンジニアにキャリアチェンジして上流工程を担当し下流工程をまとめる仕事をします。本人の志望によっては、高いプログラミングスキルと開発経験を活かしてスペシャリストになる人もいます。
また、プロジェクトマネージャーの補佐やプロジェクトリーダーとしてチーム全体のマネジメントや進捗管理、品質管理などの管理業務を行う人もいます。自分の経験やスキルを活かせるキャリアパスを選択しましょう。
プログラマーからの代表的なキャリアパス
レバテックキャリアで扱っている求人をもとに、プログラマーからの代表的なキャリアパスとそれぞれの職種の平均年収・中央値・想定年収を算出しました。
職種 | 平均年収 | 中央値 | 想定年収 |
---|---|---|---|
システムエンジニア | 623万円 | 650万円 | 336~1,300万円 |
データベースエンジニア | 642万円 | 687万円 | 350~2,000万円 |
インフラエンジニア | 605万円 | 560万円 | 309~1,449万円 |
プロジェクトリーダー | 659万円 | 650万円 | 276~1,200万円 |
プロジェクトマネージャー | 767万円 | 709万円 | 350~1,500万円 |
ITコンサルタント | 808万円 | 812.5万円 | 300~2,000万円 |
いずれもプログラマーよりも平均年収が高い傾向にあります。また、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーのようにマネジメントを行う職種は、システムエンジニアよりも年収が高い傾向にあることが分かるでしょう。
ITコンサルタントのスキルや知見は経験年数を重ねるほど身につくため、能力と信用度が年齢とともに上がり、年収水準も高くなるため、想定年収の幅も広くなります。
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システムエンジニア
プログラマーからの代表的なキャリアパスであり、システム開発工程の上流工程を専門とするエンジニアです。要件定義や設計を担当しながら、下流工程を担当するメンバーをまとめます。
顧客との会議に参加し、ヒアリングを行うことも業務に含まれます。チームや顧客との折衝が求められるため、コミュニケーション能力も求められるのが特徴です。
データベースエンジニア
データベースの設計構築、運用保守を担当する職種です。システムエンジニアが役割を担うことも多いですが、大規模なシステム開発では専門のデータベースエンジニアが配置されることも少なくありません。
システム開発では、プログラマーはコードを書くだけでなくデータベースを扱うことも多いため、開発を経験するうちにデータベース操作のスキルが身につきます。そのため、比較的目指しやすい職種です。
インフラエンジニア
ネットワークやサーバーなどのインフラの設計構築、運用保守を担当する職種です。プロジェクトによっては、プログラマーがネットワークやサーバーの設定まで担当することも少なくありません。
プログラマーの基礎知識として、インフラスキルの教育を行う企業も多くあります。そのため、プログラマーからキャリアチェンジを目指しやすい職種だといえるでしょう。
プロジェクトリーダー
プロジェクトの規模が大きくなると、数人のプロジェクトリーダーを立て、チームごとに管理します。プロジェクトリーダーは、他のエンジニアと同じように開発業務を行いつつ、プロジェクトマネージャーを補佐しながらチーム全体を管理する役割を持ちます。
プログラマーとして下流工程の経験やシステムエンジニアの経験を積んでいるなら十分に活躍できるでしょう。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトの責任者として、プロジェクト全体の管理を行うのがプロジェクトマネージャーです。直接的に開発工程に携わることはなく、マネジメントに特化した役割を持ちます。
プロジェクトリーダーが現場を管理するのに対し、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの大枠部分の管理やクライアントとの交渉を担当します。
ITコンサルタント
顧客の経営戦略や経営課題をヒアリングし、経営層に向けて情報システムを活用したIT戦略の計画立案、コンサルティングを行います。提案が採用されプロジェクトが開始されると、システムの導入や運用のマネジメントを行うこともあります。
他言語プログラマーにキャリアチェンジする人も多い
プログラマーとして、収入アップや別のプログラミング言語での開発を目的として転職する方もいます。AIやビッグデータなど、業界でトレンドの技術を使用した企業に転職することで、新しいスキルを身につけたり年収を増やしたりすることができます。
プログラマーのスキルアップ方法
IT業界は技術革新のスピードが早く、企業から必要とされるプログラマーであり続けるためにはスキルアップが欠かせません。
ただし、スキルアップには時間がかかります。まずは、5年後の自分の姿をイメージして目指す方向性を明確にしましょう。ここではプログラマーがスキルアップするための方法を解説します。
コードをより多く書く
本やネットの情報を見るだけでなく、実際に書いて動かしてみることで、思っていた動作と異なっていることを発見することがあります。その発見を解決することが同じような場面に直面した際の対策になります。
勉強会やセミナーへ参加する
講演者が培ってきたノウハウを体系的に知ることができます。内容や対象者はその勉強会・セミナーによって変わるので、自分の習得したいスキルにあわせて選びましょう。たとえば、AWSやGoogleのサービスに関する内容を学べる会などがあります。
プログラミングの情報発信をする
情報発信に際して自分の持っている情報を整理できるうえ、他者から改善のアドバイスがもらえることもあります。情報発信の方法は以下のようにいくつかあります。
ブログであれば体系的な知見やバグの解決方法が公開でき、SNSでは気軽にニュースのシェアやエンジニアとの交流ができます。GitHubでは、ライブラリなどのソースコードを公開することにより、第三者からの意見がもらえるメリットがあります。
業界のトレンドを常に把握する
スキルアップするためにはIT業界の技術革新のスピードについていく必要があります。そのためには、最新情報を常に把握できるようアンテナを張っておくことが重要です。具体的な技術ニュースサイトや概要は以下の通りです。
サイト名 | 概要 |
---|---|
@IT (アットマークアイティ) | ・ITエキスパートのための問題解決メディア ・技術情報の情報量が多くシステムエンジニアなどの 開発に携わる人におすすめ ・専門知識が豊富なライターによる信頼性が高い記事が魅力 |
ITmedia (アイティメディア) | ・ITに関わる網羅性の高い情報を提供している ・最新ニュースや注目のトピックスをピックアップしているため、 ITに関わる重要な情報を見逃したくない人におすすめ |
Stack Overflow | ・プログラミングやソフトウェア開発について、 具体的なコーディングの問題や技術的な疑問に対する回答を 求めるためのプラットフォーム |
プログラマーがキャリアを積むためのポイント
プログラマーが活躍するIT業界は、実力主義の傾向が強いです。プログラマーとしてのキャリアを積んだり、キャリアチェンジ・キャリアアップしたりするには、日々自己成長を意識して業務に取り組む必要があります。
ここでは、プログラマーがキャリアを積んでいくために意識すべきポイントを解説します。
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最新情報を収集し自己研鑽を欠かさない
いつまでも業界で必要とされるプログラマーになるためには、IT業界の最新情報を取り入れ、必要なスキルを見極めて勉強することが重要です。たとえば、トレンドの技術であっても扱える人材が少ないプログラミング言語を学習すれば、市場価値を高められるでしょう。最新情報を取り入れる際には、求人情報も参考にして企業が求めているものを分析してみましょう。
柔軟な発想を養う
新しいことを吸収するだけでなく、新しいことに対して過去の経験を活かせるプログラマーであれば業界で長く活躍できるでしょう。そのためには、新しい技術や開発方法について学び、過去の経験をどう活かせるかを柔軟に考えることが必要です。
ソフトウェア開発の需要は増加傾向にあり、特にAI、データサイエンス、クラウドコンピューティングなどの分野では、専門知識を持つプログラマーの需要が高まっています。柔軟な発想とともにこれらのスキルを身につけることで、安定した雇用と高い給与が期待できるでしょう。
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