SIerとは?
SIer(エスアイヤー)は、顧客の要望に沿ってシステム開発を請け負う業態の企業を指します。金融機関や製造業・官公庁といった顧客を対象に、中〜大規模なITシステムの開発案件を一括受注するのが特徴です。金融システムやERP(統合基幹業務システム)など、機能や可用性に対する要求が高く、全社的に影響があるシステムを手掛けるケースが多く見られます。
SIerのシステム開発工程には、要件定義・設計・開発・テストといった作業があり、パートナー企業に個別の作業を委託しながら、全体を統括する役割を担います。SIerで働くエンジニアはITスキルにとどまらず、プロジェクト管理のスキルも必要です。また、顧客企業と直接やりとりするため、コミュニケーション能力や交渉力が求められる場面もあります。
SIerが「オワコン」と言われる理由
SIerの将来性が疑問視され「オワコン」と呼ばれるケースが増えてきました。これには、個別の会社での企業努力というよりも、業界全体に関わる問題が背景にあります。
たとえば、人月商売と呼ばれる業態であったり、上流工程から下流工程へと順番に開発が進められていくウォーターフォール型の開発手法であったり、これらのSIerで採用されている構造が、現代のニーズから外れつつあるのです。
以下では、業界構造の観点からSIerが抱える一般的な課題について解説します。
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受託開発の弊害
一般的にSIerは、エンジニアが案件に費やした労働時間に応じて売り上げを計上する、いわゆる「人月商売」と呼ばれるビジネスモデルを採用しています。そのため、同じ作業内容でも、より長い時間を要したほうが売り上げが高くなり、業務効率化や生産性向上の動機が生まれにくいという問題が指摘されています。
変化への対応
ビジネス環境の変化が早い現代では、計画段階で必要だった機能が、納品時には既に陳腐化している恐れがあります。多くのSIerでは「ウォーターフォール型」の開発手法を採用しています。しかし、手戻りを防ぐよう計画から納品まで順に進めていくウォーターフォール型開発では、柔軟な計画変更が難しいというデメリットがあるのです。開発途中での度重なる仕様変更や、それに起因するスケジュール遅延などにより、エンジニアの労働時間が想定より増加するケースもあります。
システムの改善余地
本来情報システムは、顧客企業の業務を効率化・高度化するためのものです。しかし、SIerの受託開発ではシステムを納品することが重視され、その後の価値提供が軽視されやすいという批判があります。要件定義の段階では、発注元の意向が強く反映されるため、エンジニアからシステムの改善を提案する余地が少ない傾向にあります。
コスト競争
古くから使われているIT技術を継続して利用しているSIerは、他社との差別化が難しいという課題もあります。その技術を多くの企業が実装できる状況であれば、顧客企業はより少ない予算で開発できる企業を採用するでしょう。価格競争に陥ったSIerは、利益を確保するのが難しく、業績が低下する恐れもあります。
代替技術の登場
近年、クラウドサービスやSaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)の登場により、SIerが独自に開発した機能よりも、標準化された既存機能を利用する場面が増えています。また、プログラミングをしなくても基本的なシステムが構築できるノーコードツールなども台頭し、SIerに依頼しなくても、ユーザー自身がIT化を推進できる環境も整ってきました。
内製化をする企業が増えているため
委託のコストやDX推進の流れから内製化を図る企業が増えています。IT業界における内製化とは、SIerなど外部に委託していた製品やシステムの開発を自社生産に切り替えることをいいます。内製化することによって、よりスピーディーかつ低コストで製品を作れる可能性が高くなるでしょう。しかし、実態として内製化には育成のコストがかかることや事業以外の予算は抑えたいなどの理由から、SIerが不要になる可能性は低いです。
SIerがオワコンとは言い切れない理由
「SIerはオワコン」といわれますが、全てのSIer企業がそうとは言い切れません。なぜならば顧客企業のニーズに合わせ、柔軟に変化するSIer企業も増えているからです。また、DX推進に伴い、業務のIT化を進めたい企業からの需要も増えています。
以下では、SIer企業がオワコンとは言い切れない理由について詳しく解説します。
企業のニーズに合わせたSIerが増えているため
SIer企業がIT業界でオワコンにならないためには、顧客企業のニーズを汲み取ることが非常に重要です。
SIerがオワコンといわれる理由の一つに「変化への柔軟な対応ができない」ということがあります。しかし、ウォーターフォール型での開発だけでなく、まずシステムを開発し修正をしていくアジャイル型の開発をするSIerも増えてきています。アジャイル型での開発であれば、その都度確認と修正ができるため、顧客の要望や急な仕様変更にも柔軟な対応が可能です。
このように顧客のニーズに合わせられるSIer企業が増えてきているため、SIerはオワコンと一概にはいえないでしょう。
DX推進に伴い求められているため
DX推進の流れに伴って、SIerの需要は高くなっています。ITを活用し、自社内の業務の効率を上げていくためにはデータ処理や統計解析など膨大なタスクがあります。内製化したい企業は多いですが、人材不足により、SIerに外注しないとシステム開発が進まないのが現状です。
IT業界全体で人材不足が続く中、SIerがオワコンになることは現段階ではないといえるでしょう。
SIerに属するエンジニアの課題
SIerの事業が「オワコン」といわれているために、キャリアに不安を覚えるエンジニアも多いのではないでしょうか。SIerで働くエンジニアからは「技術が身につきにくい」「待遇が悪い」などのデメリットがよく挙げられます。全てのSIer企業に当てはまるわけではないですが、傾向として課題を知っておくと良いでしょう。
以下では、SIerで働くエンジニアに焦点を当て、キャリアに関わる課題について解説します。
技術力が身につきにくい場合がある
SIerが手掛ける中〜大規模の案件では、プログラミング作業はパートナー企業へ委託し、SIerに属するエンジニアは設計までしか行わないケースがあります。プログラミングを使った開発作業よりも、Excel上に仕様書をつくる時間が長く、技術の習得に不安を覚えるエンジニアも見受けられます。
下請け構造によって待遇が悪化する
大規模の案件では、まず顧客企業から大手SIerへ委託し、その後大手SIerが中小のSIerへ個別の作業を委託する多重下請け構造が採用されています。中小規模のSIerでは委託される予算や確保される人件費が安くなるため、エンジニアの待遇も悪化する傾向にあります。
たとえば、三次請け構造となっている場合、一、二次請けの企業が自社の利益を差し引いてから三次請け企業に案件を発注するため、末端エンジニアの報酬が厳しくなるのです。転職を検討する際は、元請けの案件が多いSIer企業かどうか確認するのが良いでしょう。
新技術に対応できない
SIerは顧客の要望に対応するのが第一の役割です。そのため、たとえエンジニアが望んでも、最新技術を採用する案件がなければ、それを扱うことは難しいでしょう。特に、既存システムを保守する案件では、古い技術を継続して使い続ける必要があります。
また、大規模のプロジェクトはたくさんのエンジニアが関わるため、一人当たりの担当領域も狭まります。担当領域が狭いと最新技術に触れる機会も少なくなりがちです。
働き方に柔軟性がない場合がある
SIerによっては客先常駐が主な業務形態となり、在宅勤務が認められない場合もあります。また、プロジェクト管理の仕組みが洗練されていないために、計画の変更への対応がうまくできず、エンジニアの残業が増えたり、休暇がとりにくくなったりする恐れもあります。
裁量を発揮する余地が少ない
SIerは顧客企業が決めたIT戦略に従って開発作業を進めるため、システム改善の提案が難しいといわれています。また、一定期間だけ特定の案件に割り振られていくため、継続して生産性向上を追求するのが困難だという課題もあります。クライアントへ改善策の提案をしたい方にとっては、不自由に感じるかもしれません。
SIerで身につくスキル
SIerでのキャリアアップにはさまざまな課題があります。しかし一方で、SIerだからこそ身につくスキルも多いです。SIerのエンジニアに身につきやすいスキルとしては「上流工程のスキル」「プロジェクト管理」などのスキルが挙げられます。特に他社でも応用できるスキルは、転職を検討する際にも評価されやすいでしょう。
身につくスキルが分かれば、その先のキャリアも具体的に想像しやすくなるでしょう。以下では、代表的なスキルを紹介します。
上流工程のスキル
SIerでは上流工程に携わる機会が増えるため、自ずと要件定義や設計などのスキルが身につきやすいです。上流工程では顧客の要望を的確に把握し、要件に落とし込む能力が必要になります。
また、決定した仕様を顧客に説明する際など、プレゼンテーション能力を発揮する場面も多いでしょう。この能力はほとんどの業界で必要になるため、身につけていれば自身の強みとなるでしょう。
プロジェクト管理
SIerは、顧客企業と直接契約してプロジェクトを統括する役割を担います。プロジェクト管理に従事するエンジニアは、進捗管理や課題管理を通して、案件が円滑に遂行できるようサポートします。プロジェクト管理のスキルを向上させれば、マネジメント系の役職へキャリアアップできる可能性も高くなるでしょう。
問題解決力
SIerのエンジニアの業務の中には、システム開発を通じて顧客が抱える問題を解決、改善することがあります。そのため、顧客が抱える問題から解決策を導き出すことが必要です。
また、SIerの顧客となる大企業や官公庁では、システムに対する要求が高く、納期や予算にも厳しい傾向があります。プロジェクト管理においても、正確な報告や問題に対する適切な対処が求められるでしょう。このような高い要求へ応えることで、困難な課題をやりぬく力が身につきます。
異なる職種と協業するスキル
中〜大規模のシステム開発では、携わる人も多く、さまざまな利害関係者と協業する機会が得られます。営業などのビジネス職種はもちろん、インフラエンジニアやプロジェクトマネージャーのように、有するスキルや役割が異なる担当者と案件を推進します。システム開発の進め方を理解し、異なる立場の人と意見を合わせるスキルを身につけるチャンスとなるでしょう。
SIer出身エンジニアが身につけるべきスキル
SIerからのキャリアアップを考える際に身につけておくべきスキルとして、「DXを含む新技術」「UI/UXに関するスキル」などがあります。SIer企業で業務をこなすだけでは、身につかない場合があるため、自身で習得をする必要があります。
以下では、今後のトレンドを踏まえつつ、身につけるべきスキルを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
DXを含む新技術
デジタル化およびDX(デジタルトランスフォーメーション)は多くの企業が取り組んでおり、相応の技術者が必要とされています。特にAI(人工知能)・ビッグデータ・IoT(Internet of Things)といった新技術はトレンドなので、携わる機会があれば逃さないようにするべきです。需要が高いスキルを身につけることは自身の市場価値を高めることにつながります。
UI/UXに関するスキル
UI(ユーザーインターフェース)やUX(ユーザー体験)に関するスキルは顧客満足度に直接的に関わります。DXに関連し、業務のデジタル化を促進するよう、ユーザーに対するシステムの価値が重要視されるようになりました。せっかく多額の予算を費やしてシステムを構築しても、それが使われなければ意味がありません。UIやUXは、これまでのSIerでは軽視されてきた傾向があったため、エンジニアはこれらのスキルを意識的に習得していく必要があります。
システム開発の効率化
企業においてシステムが効率的であることは非常に重要です。DX推進の流れから、多くの企業でテスト自動化・サーバー仮想化・DevOps(デブオプス)など、開発業務を効率化するツールが増えています。「人月商売」のSIerでは業務効率化の動機が生まれにくい傾向にありますが、ほとんどの業界において、業務を効率化するシステムは需要が高く、それを作れる人材も市場価値が高いでしょう。
ビジネス視点
経営者視点を持っていることはどの業界でも重宝されるでしょう。顧客の要望に従ってシステムを開発するSIerでは、費やした予算に対して開発したシステムがどのような効果を生むのか、といった視点で考える機会が少ないのが現実です。エンジニアからのキャリアアップを狙う上では、技術面だけではなく、ビジネス面にも興味を向けることが推奨されます。
SIer出身エンジニアが評価されやすいポジション
SIerと検索すると「やめとけ」「転職できない」とサジェストに表示されることもありますが、SIerでもしっかりとスキルを磨いていれば、ほかの業界でも高い評価を得られる可能性があります。
以下では、SIer以外のIT業界で、エンジニアが評価されやすいポジションについて解説します。キャリアパスを検討する際の参考にしてみてください。
ユーザー企業
製造業や金融業など、非IT業界の会社におけるPM(プロジェクトマネージャー)などのポジションが考えられます。SIerに属してシステム開発の工程に精通したエンジニアは、システムの発注元に回っても力を発揮できるからです。ビジネス環境の素早い変化に対応し、DXを推進するよう、社内の人材でシステム開発・運用を行う内製化への圧力が強まっているため需要があるでしょう。
Web系企業
Webサービスを自社開発する企業のWeb系エンジニアとして、高い評価を受ける可能性があります。SIerに属するエンジニアにとっても、新技術に触れやすく柔軟な働き方ができるWeb系企業は魅力的に映るでしょう。要件定義・設計・開発・テストといった基本的な開発工程に習熟したエンジニアは、Web系企業でも求められています。
関連記事:SIer・SESや未経験からWeb系企業への転職を成功させるには
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、顧客の経営戦略を聞き取り、それに応じたIT戦略の策定やシステム導入の提案などをする仕事です。SIerのエンジニアは上流工程に携わることが多くあるため、その経験を活かせるでしょう。たとえば、製造業のシステム開発に長らく携わってきたエンジニアが、製造業向けのコンサルタントへ転身するといったキャリアパスが考えられます。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、技術的な視点から営業のサポートをする仕事です。エンジニアの観点から顧客の要望を聞き、製品の良さを伝えられます。SIerの業務の中で培ったエンジニアとして経験を活かし、通常の営業では説明しきれない技術的に難しい概念も顧客へ伝えられるため、営業部門内でも重宝されるでしょう。
社内SE
SIerに属するエンジニアには社内SEへの転職もおすすめです。社内SEとは自社のシステム開発、運用・保守をしたり、社内からのシステムに関する問い合わせなどのヘルプデスク業務をしたりする仕事です。社内の業務改善に直接的に関わるため、大きなやりがいを感じられるでしょう。
また、SIerと違って、客先常駐などもなく、固定の場所で働けるなどのメリットがあります。
SIer出身エンジニアが転職を検討する際のポイント
一般にSIerに属しているエンジニアは転職できないといったイメージがあるようです。理由としては、プログラミングなどの技術スキルが身につきにくかったり、最新技術が習得しにくかったりするからだと思われます。しかし、転職を検討する際に念入りに準備をしておけば、成功する確率は上がるでしょう。
以下では、SIerに属するエンジニアがほかの業界へ転職する際に準備するべき事項について解説します。
関連記事:SIerから転職したい理由とは?おすすめのタイミングと成功の条件
キャリア設計
まず最初にすべきこととして、自身のキャリア設計を立てましょう。将来やりたいことや目標を持つことで、自分が今すべきことが分かります。ユーザー企業やWeb系企業など、業界によって求められるスキルは異なります。自分が持っているスキルや、これから従事してみたい事柄を洗い出し、今後のキャリアプランを検討します。
スキルの棚卸し
キャリア設計に基づき、転職活動においてアピールしやすい経験を振り返ります。たとえば、Web系企業に応募する場合には、開発経験が評価されやすいでしょう。ITコンサルタントを目指すなら、顧客企業へのヒアリングや分析の経験をアピールするのも良いでしょう。目指す職種によって評価される経験が違うため、意識しながら、SIerでのマネジメント経験や上流工程で培ったスキルを強調する方法も効果的です。
スキルの習得
希望の職種へ転職するために必要なスキルが不足していると感じた場合は、現在の仕事でそのスキルを身につける機会がないか検討してみましょう。実際の業務を通して得た経験は、高い評価につながるはずです。
また、資格取得を通じてスキルを習得し、証明するのも一つの手です。合格にならなかった場合でも、資格に向けての勉強が意欲として評価されるケースもあります。
企業研究
SIerから異なる業界へ転職するには、その業界の働き方について十分に調べておく必要があります。SIerの事業構造や働き方に課題があったように、どの業界にもメリットとデメリットが存在するものです。応募前に調べておくのが良いでしょう。転職エージェントを活用して、特定の業界や個別の会社について情報収集してもよいでしょう。
転職時によく検討したほうが良いSIer企業の特徴
SIerへの転職を検討する際に、自身に合った企業へ入りたいと思うのが一般的です。しかし、どのSIer企業が良いのか、どう調べれば良いのか分からないこともあるでしょう。
以下では、転職時によく検討したほうが良いSIer企業の特徴を紹介します。もちろん、当てはまる企業が全て悪いわけではないので、参考程度に確認してください。
若手が極端に少ない
若手である20~30代が極端に少ないSIer企業は、応募前にしっかりと下調べをするほうが良いでしょう。理由としては、年功序列の意識が強く、若手が活躍しにくい環境であるケースがあるからです。
年功序列の意識が強い企業では、成果を上げても報酬などには関与しないことが多く、結果的に仕事へのモチベーションを維持できなくなってしまいます。極端に若手社員が少ないSIer企業は、自分に合うかよく検討しましょう。
トレンド技術を取り入れていない
トレンドの技術を取り入れていないSIer企業もよく検討してから選びましょう。IT業界は移り変わりが激しく、常に最新のトレンドをキャッチアップしていく必要があります。あまり使われていない言語や技術だけしか使用していない企業は、受注できる案件も限られ、先行きも不安です。将来性を考えると、トレンド技術をおさえている企業を選んだほうが安心といえるでしょう。
二次請け以下の企業
二次請け以下の案件ばかりのSIer企業も慎重に検討したほうが良いかもしれません。システム開発においては多重下請け構造がよく見られますが、末端になればなるほど給料も低くなりがちです。
また、二次請け以下の企業は顧客やユーザーに直接関わることがないため、やりがいやモチベーションを感じづらいです。収入ややりがいを求めるのであれば、二次請け以上の案件があるSIer企業を選ぶのが良いでしょう。
SIerに関するよくある質問
SIerはオワコンと思われがちであるため、SIerに興味を持つ方、転職を検討している方にとって、SIer企業の将来性は特に気になるようです。また、自社開発との違いについても疑問を持つ方が多いです。
以下では、SIerに関するよくある質問に答えていきます。類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。
Q1. SIerの将来性は?
SIerの将来性を疑問視されることが増えてきましたが、SIerは今後もなくなることはないでしょう。理由としては以下の3つです。
・SIerの関わる大規模なシステムはクラウド化が難しい
・IT人材の供給が追いついておらず、今後より需要とのギャップが広がると予想されている
・システム開発の需要は今後も増していく
Q2. メーカー系SIerの将来性は?
メーカー系SIerは、大手企業である親会社の下請けとして案件に対応するため、今後も会社がなくなる可能性は低いです。そのため将来性のある職種といえます。一方で、スキルセットが偏る傾向にあるため、自身でスキルを高めていき、将来の選択肢を増やすことが非常に重要です。
Q3. SIerと自社開発との違いは?
SIerと自社開発の違いは「誰のシステムを開発するか」です。SIerは他社のシステム開発を代行し、自社開発は自社で使用するシステムを開発・運営することを指します。また、自社開発のなかには、他社や消費者が使う独自のサービス・システムを開発することも含まれます。
まとめ
SIerが「オワコン」といわれる背景として、多重下請け構造の弊害や、クラウドサービスに代表される代替技術の台頭があり、業界として将来性への疑問がありました。しかし、顧客のニーズに合わせた企業の増加やDX推進の流れから需要が高いため、SIerが一概にオワコンであるとはいえないでしょう。
また、SIerでの経験がほかの職種でも役に立つ場合も多くあります。転職を検討する場合、SIerの強みと課題をしっかりと理解した上で、検討することをおすすめします。
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