- AWS認定資格で年収アップが期待できる理由
- そもそもAWSエンジニアとは
- AWS認定資格取得者の市場価値
- AWS認定資格一覧と難易度
- 年収アップを図るならソリューションアーキテクト
- AWSエンジニアの平均年収
- 資格取得に加えて年収アップを図るための方法
- AWS認定資格に関するよくある質問
- まとめ
AWS認定資格で年収アップが期待できる理由

AWS認定資格は、クラウド技術に関する専門知識を証明するものです。AWS認定資格を取得することで年収アップが期待できるのであれば、資格取得を目指すためのモチベーションも上がる人が多いでしょう。
この章では、AWS認定資格を取得すると年収にどう影響するのかを紹介します。AWS認定資格で年収アップが期待できる理由は、主に以下の4つです。
それぞれの理由を詳しく解説するので参考にしてください。
関連記事:AWSとは?特徴やできること、代表的なサービスを分かりやすく解説
転職における武器になり給与の高い企業へ就職できる可能性がある
AWS認定資格は転職において強力な武器となります。AWSは多くの企業が使用しており、スキルを持つ技術者を求めています。しかし、企業がAWSエンジニアを採用したいときに、求職者の知識やスキルレベルを判断するのは難しいです。
資格があれば、どの程度の知識・スキルをもっているか判断できるため、企業は悩むことなくその人を評価できます。また、AWSエンジニアの需要が高まっているため、資格保有者は市場価値が高まる傾向です。
これにより、多くの選択肢から仕事を選べ、結果的に給与の高い企業へ就職できる可能性につながります。
資格手当の支給対象とする企業がある
AWS認定資格の取得は、年収アップの機会につながります。資格保持者に対して、手当や報奨金を支給する制度を設けている企業があるからです。たとえば、月額数万円の資格手当や、取得時の一時金支給などが一般的です。
具体的には、AWS認定ソリューションアーキテクトプロフェッショナルの取得に対し、年間10万円程度の手当を支給するケースがあります。また、複数のAWS認定資格取得者に対して、段階的な報酬制度を導入している例も見られます。
このように、 AWS認定資格を取得することで資格手当や報奨金が支給され、結果として年収アップにつながるケースがあるのです。
関連記事 : AWSの勉強方法!初心者向け6ステップや独学に必要な時間を解説
クラウド分野のトレンドが身につく
クラウド技術の最新動向を理解することは先進的な技術力の習得につながるため、結果として収入の向上が期待できます。
近年、クラウド環境の整備とインターネットサービスの発展により、国や企業は膨大な量のデータを収集・分析できるようになりました。このようなビッグデータの活用は、生産性の向上や新規需要の創出を促し、経済成長やイノベーションの原動力となることが期待されています。
具体例として、製造業では生産ラインの効率化、小売業では購買傾向の分析、医療分野では診断精度の向上など、さまざまな分野でクラウド技術の活用が進んでいます。
このように、クラウド分野の専門知識を持つ人材は、産業界で高い需要があり、それに応じた処遇が期待できるのです。
優良プロジェクトに参画しやすい
AWS認定資格を取得することで優良プロジェクトに参画しやすくなります。その結果、高収入につながる可能性を高めます。
総務省の「令和6年版 情報通信白書」によると、世界のパブリッククラウドサービス市場規模はAmazon、Microsoft、Googleの順に大きく、2023年第4四半期時点でAmazonはおよそ31%を占めています。
このような市場動向を踏まえると、AWS認定資格の取得は、高収入が見込める大規模プロジェクトへの参画機会を創出する重要な要素となり得るでしょう。
そもそもAWSエンジニアとは
AWSエンジニアとは、Amazonが提供するクラウドプラットフォーム「AWS(Amazon Web Services)」を活用し、最適なサービスを組み合わせてインフラを構築・運用する職種です。クラウドサービスの主要プラットフォームであるAWSの利用が拡大する中、AWSエンジニアの求人ニーズも増加傾向にあります。
AWSエンジニアの主な仕事内容は、AWSクラウドサービスを使ってITインフラを設計・構築・運用することです。主な仕事に、以下のようなものがあります。
・AWSクラウドサービスの導入計画、アーキテクチャの設計
・仮想サーバー、仮想ネットワークの設計
・AWSクラウドサービスの管理/運用設計
・AWSクラウド上での環境構築
・構築した環境のテスト
・稼働環境の運用および保守
また、AWSエンジニアはクラウドを使ってインフラに携わる仕事なので、インフラエンジニアとクラウドエンジニアは類似職種として挙げられます。違いを知ることで、自身のキャリアパスを明確にする材料になるでしょう。ここからは類似職種のインフラエンジニアとクラウドエンジニアを解説します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
関連記事:AWSエンジニアとは?年収やキャリアパス、転職に役立つ資格も紹介
インフラエンジニアとは
インフラエンジニアとは、サーバーやネットワーク、データベースのシステムを管理し、サービスや企業のITインフラストラクチャを構築するエンジニアです。システムが安定して動作するか、アクセス数に対して問題なく動作するかなどを検討します。企業が効率的にITサービスを利用できるようにするための大切な役割です。
インフラエンジニアは、オンプレミス環境やクラウド環境を問わず、インフラ全般を担当します。一方、AWSエンジニアはAWSクラウドサービス上でのサーバーやネットワーク構築を専門とします。そのため、インフラエンジニアとAWSエンジニアの違いは担当するインフラの領域の広さにあると言えます。
クラウドエンジニアとは
クラウドエンジニアとは、クラウドベースのシステムやサービスの設計や構築、運用に特化したエンジニアのことです。AWSやGoogle Cloud(旧:GCP)、Microsoft Azureなどのクラウドサービスを活用し、業務を行います。
クラウドエンジニアには、クラウド環境におけるデータ管理やセキュリティ監視、パフォーマンスの最適化、コスト管理など、幅広い知識が求められます。一方、AWSエンジニアはAWSプラットフォームに特化した専門性が必要とされ、この点がクラウドエンジニアとの違いです。
AWS認定資格取得者の市場価値
AWS認定資格取得者の市場価値は年々上昇傾向です。この章では、AWS認定資格取得者の市場価値が高い主な理由を解説します。
それぞれの理由について詳しく解説するので参考にしてください。
クラウドサービスを導入する企業が増えて需要が増えた
AWS認定資格取得者の市場価値が年々上昇している背景には、クラウドサービスを導入する企業の増加に伴う需要拡大があります。
クラウドサービスには、オンプレミスサーバーにはない利点があります。初期コストを抑制できることに加え、高い可用性によりサーバーエラーのリスクが低減されることです。さらに、サーバー管理の外部委託が可能となるため、運用負担を軽減できます。
これらのメリットにより、クラウドサービスを採用する企業は増加の一途をたどっています。その結果、クラウドサービスの代表格であるAWSに関する知識・技術への需要が高まり、資格取得者の市場価値も上昇を続けているのです。
導入されるクラウドサービスでAWSの割合が大きい
AWS認定資格取得者の市場価値が高い理由には、企業のクラウドサービス導入においてAWSが高いシェアを占めていることが挙げられます。
Synergy Research Groupの調査によると、クラウドサービス市場でAWSは約28%のシェアを持ち、トップの座を維持しています。また、AWSはAmazonをはじめとする大規模サービスのインフラとして採用されており、安定的な運用が期待できるため、長期的なプロジェクトでの採用率も高いです。
このような状況下で、AWS認定資格の保有は、企業が実際に運用しているシステムへの深い理解と実務能力を証明する重要な指標となっています。
AWS認定資格一覧と難易度
2026年4月時点でAmazonが提供しているAWS認定試験は12種類あります。それぞれの資格は対象者や出題内容が異なるので、自身のレベルに合った資格を確認しましょう。ここからは各資格の概要を難易度別に紹介します。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
関連記事 :AWSの勉強方法!初心者向け6ステップや独学に必要な時間を解説
Foundational認定(入門、初心者レベル)
入門・初心者レベルは、AWSクラウドの基礎的な知識とスキルを証明するためのものであり、AWSの初心者やクラウドに興味がある方向けの資格です。AWSの基礎的な知識を習得できるため、キャリアアップへの第一歩となるでしょう。また、資格取得という明確な目標を設定し、それを達成することで喜びを味わえます。
入門・初心者向けのAWS認定資格を紹介します。
AWS Certified Cloud Practitioner
AWS Certified Cloud Practitionerは、AWS資格の入り口として位置づけられる資格です。この資格の対象者はAWSクラウドの設計、実装、オペレーションの経験が6ヶ月以下の方です。AWSクラウドのキャリアの初期段階にある方や、AWSクラウドで役割を担う人々と一緒に仕事をしている方が対象となります。
この試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C02) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 90分 |
| 出題内容 | ・AWSクラウドのコンセプト ・AWSクラウドにおけるセキュリティと コンプライアンス ・AWSの主要なサービス ・AWSクラウドのエコノミクスなど |
この資格は基礎知識を問うものであり、技術的な深い知識は求められません。また、コーディングやクラウドアーキテクチャの設計、トラブルシューティング、実装、負荷テストとパフォーマンステストは問われません。そのため、プログラミング経験がなくても取得可能です。資格取得後は、より専門的なAWS資格へのステップアップも視野に入れられます。
関連記事:AWS認定クラウドプラクティショナーとは?概要や試験内容、勉強方法を紹介
AWS Certified AI Practitioner
AWS Certified AI Practitionerは、AIやML(機械学習)技術の基礎を理解したい方向けの資格です。この認定は、AWSのAI/MLテクノロジーに携わった経験が6ヶ月以下の方を対象としています。
この試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified AI Practitioner(AIF-C01) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 90分 |
| 出題内容 | ・AWSの主要なサービス (Amazon EC2、S3、Lambda、Bedrock、 SageMaker AIなど)とユースケース ・AWSクラウドのセキュリティとコンプライアンスに 関するAWS 責任共有モデル ・AWSリソースへのアクセスをセキュリティ保護、 および制御するためのAWS IAM ・AWSのサービス料金モデルなど |
この資格の魅力は、AI/ML分野という将来性の高い技術領域に足を踏み入れるきっかけになることです。AI/MLモデルまたはアルゴリズムの開発、AI/MLパイプラインやインフラストラクチャの構築とデプロイは問われません。そのため、AI/MLソリューションの活用経験は必須ではなく、基本的な概念と主要サービスの理解があれば挑戦できる内容となっています。
Associate認定(実務レベル)
Associate認定は、AWSクラウドの設計や運用に関する実践的なスキルと知識を証明するものです。このレベルの資格取得には、クラウド環境や豊富なオンプレミス環境でのIT経験があることが望ましいとされています。具体的には、AWSを扱う業務で1〜3年程度の実務経験を持つ方に特におすすめできます。AssociateレベルのAWS認定資格は、以下のとおりです。
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate
AWS Certified Machine Learning Engineer - Associateは、機械学習分野におけるAWSサービスの専門性を証明します。この資格の対象者は、Amazon SageMakerなどのAWSサービスを利用したMLエンジニアリングの経験が1年以上ある方です。また、バックエンドソフトウェアデベロッパーやDevOpsデベロッパー、データエンジニア、データサイエンティストなどの関連職務で1年以上の経験が必要とされています。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Machine Learning Engineer - Associate (MLA-C01) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 130分 |
| 出題内容 | ・機械学習(ML)のためのデータ準備 ・MLモデルの開発 ・MLワークフローのデプロイとオーケストレーション ・MLソリューションのモニタリング、保守、セキュリティなど |
この資格は、機械学習という高度専門領域での知識を証明できるため、実務で機械学習モデルを扱う方にとってキャリアアップや年収向上に有効な資格と言えるでしょう。
AWS Certified Solutions Architect - Associate
AWS Certified Solutions Architect - Associateは、AWS認定資格の中でも人気が高く、多くの企業で評価されている資格です。この資格の受験者には、AWSのサービスを使用するクラウドソリューション設計の実務経験が1年以上必要とされています。
試験では、AWS Well-Architectedフレームワークに基づいてソリューションを設計する能力を検証します。クラウド設計の基本原則から実践的な設計パターンまで幅広い知識が問われるため、体系的な学習が必要です。
試験の概要を以下の表に示します。
| 資格名 | AWS Certified Solutions Architect - Associate (SAA-C03) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 130分 |
| 出題内容 | ・セキュアなアーキテクチャの設計 ・レジリエントなアーキテクチャの設計 ・高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 ・コストを最適化したアーキテクチャの設計など |
この資格は転職市場での価値が高く、年収アップにつながるケースが多い資格です。AWS環境を活用した設計スキルは、多くの企業で求められており、キャリアの幅を広げられるでしょう。
関連記事:AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトの概要!難易度や勉強方法を紹介
AWS Certified CloudOps Engineer - Associate
AWS Certified CloudOps Engineer - Associateは、AWSクラウド環境の運用管理に特化した資格です。AWSでのデプロイや管理、トラブルシューティング、ネットワーク、セキュリティに関して1年程度の経験が求められます。また、システム管理者などの関連するオペレーションの職務で1年以上の経験も推奨されています。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified CloudOps Engineer - Associate (SOA-C03) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 130分 |
| 出題内容 | ・モニタリング、ログ記録、分析、修復、パフォーマンスの最適化 ・信頼性と事業の継続性 ・デプロイ、プロビジョニング、オートメーション ・セキュリティとコンプライアンス ・ネットワークとコンテンツ配信など |
この資格は、クラウド環境の運用管理スキルを証明するもので、インフラ運用やDevOps領域でのキャリアに役立ちます。実際の現場ではSRE(Site Reliability Engineer)などの職種で評価され、年収向上に貢献する資格として注目されています。
AWS Certified Developer - Associate
AWS Certified Developer - Associateは、AWSサービスを使ったアプリケーション開発に関する知識と技術を証明する資格です。受験対象者は、AWSのサービスを使用したアプリケーションの開発と保守における1年以上の実務経験がある方です。
前提として、最低1種類の高水準プログラミング言語の習熟やCI/CDパイプラインを使用したAWSでのアプリケーションのデプロイといったタスクを完了できることが求められます。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Developer - Associate (DVA-C02) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 130分 |
| 出題内容 | ・AWSのサービスによる開発 ・セキュリティ ・デプロイ ・トラブルシューティングと最適化など |
この資格は、クラウドネイティブな開発スキルを証明できるため、アプリケーション開発者やバックエンドエンジニアにとって価値があります。クラウド開発の需要が高まる中、年収面でも優位性を持つ資格として広く認識されています。
AWS Certified Data Engineer - Associate
AWS Certified Data Engineer - Associateは、データ処理とストレージに関するAWS環境での専門知識を証明する資格です。対象者は、データエンジニアリングの分野で2〜3年相当の実務経験があり、データの取り込みや変換、モデリング、セキュリティなどを理解している方です。また、1〜2年以上のAWSサービスの実務経験も必要とされています。
前提として、取り込みからデスティネーションまでの抽出・変換・ロード(ETL)パイプラインや、AWSサービスを使用したデータ分析についての理解などが求められます。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Data Engineer - Associate (DEA-C01) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 130分 |
| 出題内容 | ・データの取り込みと変換 ・データストア管理 ・データ運用とサポート ・データセキュリティとガバナンスなど |
この資格は、データ分析基盤の構築や運用に関わるエンジニアに適しています。ビッグデータ処理やデータ分析の需要が高まる現代において、データエンジニアリングスキルは高く評価され、年収面でもメリットが期待できます。
Professional認定(プロフェッショナルレベル)
Professional認定は、AWSクラウド環境における高度な設計・運用スキルを証明する資格です。取得には専門的な知識と実務経験が必要です。クラウド技術のエキスパートとしての認定を得ることで、キャリアの可能性が広がります。AWS活用において2年以上の実務経験を持つ技術者に特におすすめできます。ProfessionalレベルのAWS認定資格は、以下のとおりです。
AWS Certified Generative AI Developer - Professional
AWS Certified Generative AI Developer - Professionalは、生成AI技術に特化した資格です。受験対象者は、AWSまたはオープンソーステクノロジーでのプロダクショングレードのアプリケーション構築の経験が2年以上求められます。また、一般的なAI/MLまたはデータエンジニアリングの経験と、GenAIソリューションの実装について1年の実務経験も必要です。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Generative AI Developer - Professional (AIP-C01) |
| 問題数 | 75問 |
| 試験時間 | 180分 |
| 出題内容 | ・基盤モデルの統合、データ管理、 コンプライアンス ・実装と統合 ・AIの安全性、セキュリティ、ガバナンス ・GenAIアプリケーションの運用効率と最適化 ・テスト、検証、トラブルシューティングなど |
この資格は最先端のAI技術に特化しており、取得することでAIスペシャリストとしての地位を確立できるでしょう。特にエンタープライズ向けAIソリューション構築に関わる方には、キャリアアップの強力な武器となり得ます。
AWS Certified DevOps Engineer - Professional
AWS Certified DevOps Engineer - Professionalは、クラウド環境における継続的デリバリーと自動化を極めたいエンジニア向けの資格です。この認定の受験対象者には、AWS環境でのプロビジョニング、運用、管理に関する2年以上の経験が求められます。
前提として、高度に自動化されたインフラストラクチャの構築に関する経験やAWSインフラストラクチャのセキュリティ保護の経験などが必要です。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified DevOps Engineer - Professional (DOP-C02) |
| 問題数 | 75問 |
| 試験時間 | 180分 |
| 出題内容 | ・SDLCのオートメーション ・設定管理とIaC ・レジリエントなクラウドソリューション ・モニタリングとロギング ・インシデントとイベントへの対応 ・セキュリティとコンプライアンスなど |
この資格取得により、DevOps領域のスペシャリストとしての市場価値が高まります。特に、CI/CDパイプラインの構築や運用自動化に携わるエンジニアにとって、キャリアの発展に役立つ資格と言えるでしょう。
AWS Certified Solutions Architect - Professional
AWS Certified Solutions Architect - Professionalは、AWS認定資格の中でも権威ある資格の1つです。この試験は、AWSのサービスを使用したクラウドソリューションの設計・実装経験が2年以上ある方を対象としています。受験者には、クラウドアプリケーションの要件を評価し、AWSでのアプリケーションのデプロイについてアーキテクチャに関する提案を行う能力が求められます。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Solutions Architect - Professional (SAP-C02) |
| 問題数 | 75問 |
| 試験時間 | 180分 |
| 出題内容 | ・複雑な組織に対応するソリューションの設計 ・新しいソリューションのための設計 ・既存のソリューションの継続的な改善 ・ワークロードの移行とモダナイゼーションの加速など |
この資格は、クラウドアーキテクトとしての最高レベルの認定です。市場価値も高く、それに応じた年収水準が期待できます。テクノロジーリーダーを目指す方にとって、取得する価値が高い資格の1つと言えるでしょう。
Specialty認定(スペシャリストレベル)
Specialty認定の資格は、高度な知識と専門的なスキルを証明するものです。特定の分野において、深い理解と実践的な経験を持つ方を対象としています。キャリアの成長や専門知識の向上を目指せる資格と言えるでしょう。以下の2つが専門分野に特化した認定資格です。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty
AWS Certified Advanced Networking - Specialtyは、AWSクラウド環境における高度なネットワーク設計と実装能力を証明する資格です。受験者には、5年以上の一般的なネットワークの経験と、2年以上のクラウドおよびハイブリッドネットワークの経験が求められます。
前提知識として、AWSネットワークの微妙な違いと、その違いがAWSのサービスの統合にどのように関係しているかを理解していることが必要です。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Advanced Networking - Specialty (ANS-C01) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 170分 |
| 出題内容 | ・ネットワーク設計 ・ネットワーク実装 ・ネットワークの管理と運用 ・ネットワークのセキュリティ、コンプライアンス、 ガバナンスなど |
この資格は、大規模なクラウドネットワーク設計や複雑なハイブリッド環境の構築に携わるネットワークエンジニアやアーキテクトにとって価値があります。クラウド環境におけるネットワーク設計は複雑化しており、この分野のスペシャリストは企業から高く評価されるでしょう。
AWS Certified Security - Specialty
AWS Certified Security - Specialtyは、AWSクラウド環境におけるセキュリティに特化した認定資格です。この資格の受験対象者は、クラウドソリューションのセキュリティ保護について3〜5年相当の経験を有している必要があります。
前提知識として、AWSの責任共有モデルやアイデンティティの大規模管理などの知識が必要です。さらに、データ暗号化や境界保護、セキュリティインシデント対応などのセキュリティ領域における経験も求められます。
試験の概要は以下のとおりです。
| 資格名 | AWS Certified Security - Specialty (SCS-C03) |
| 問題数 | 65問 |
| 試験時間 | 170分 |
| 出題内容 | ・検出 ・インシデント対応 ・インフラストラクチャのセキュリティ ・Identity and Access Management ・データ保護 ・セキュリティ基盤とガバナンスなど |
この資格は、クラウドセキュリティに特化したプロフェッショナルとしての地位を確立したい方に適しています。サイバーセキュリティの重要性が高まる現代において、AWSセキュリティの専門知識は企業から高く評価されるでしょう。
年収アップを図るならソリューションアーキテクト
年収アップを目指すなら、AWS認定資格の中ではソリューションアーキテクトがおすすめです。特に、「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」は、高収入に直結する可能性が高いです。米国のEdTechであるSkillsoft社が公表したIT資格別の年収ランキング(2024年版)の評価をベースに、AWS認定資格の市場価値を推測してみましょう。
同調査では、日本を含むアジア太平洋地域で高収入につながる資格として、AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイトがトップ20の中にランクインしています。さらに、米国でのランキングでも14位に位置しており、その専門性の高さが国際的に評価されていることが明らかにされました。実際、この資格保有者の平均年収は、2023年の調査で約16万ドル、2024年は約15.5ドルとわずかな減少は見られるものの、依然として高い水準を維持しています。これは、ソリューションアーキテクトのスキルが安定して高い需要と評価を受けていることの証です。
これらのデータから見て、年収アップを実現したい方にとって、AWSソリューションアーキテクトは有効な選択肢だと言えるでしょう。
AWSエンジニアの平均年収
2026年4月時点のレバテックキャリアの求人によると、AWSエンジニアの平均年収は約509万円で、年収中央値は約550万円でした。
AWSエンジニアは、クラウド全般はもちろん、AWSに特化した知識とスキルが必要です。そのため、年収の目安も一般的なクラウドエンジニアに比べて高くなる傾向があります。
この章では、AWSエンジニアの実際の求人例も紹介しながら、AWSエンジニアの平均年収をさまざまな角度から解説します。
それぞれ詳しく説明するので参考にしてください。
AWSエンジニアの求人例
AWSの提供するサービスは非常に多いため、AWSエンジニアを募集する際の要項は多岐にわたります。下記は、実際にレバテックキャリアに掲載されているAWSエンジニアに関する求人の一例です。
受託開発企業(AWSエンジニア)
受託開発を行う企業のAWSエンジニアの求人例は以下のとおりです。
【想定年収】
450~700万円
【業務内容】
AWSなどのクラウド基盤構築、AWSに関する技術スタックの調査と検証、CI/CDを使ったクラウドシステムの構築
【求められるスキル、経験】
・AWS、GCP、Azureなどの利用経験
・Docker、Kubernetesなどコンテナ技術への理解、興味
この求人は、450〜700万円という比較的高い年収帯に位置しています。これは、クラウド技術、特にAWSに関する専門知識が市場で価値を持っていることの表れと言えるでしょう。実際にこの求人では、クラウド基盤構築やCI/CDを活用したシステム構築など、高度な技術力が求められる内容です。
AWSを使用するエンジニアの求人・転職情報>
クラウドをベースとしたSIer(AWSエンジニア)
クラウド関連の案件を扱うSIerにおけるAWSエンジニアの求人例は以下のとおりです。
【想定年収】
510~750万円
【業務内容】
AWSを使用したクラウド基盤の設計および構築、構成変更、改善、パラメータ設定、運用チームへの引継ぎなど
【求められるスキル、経験】
・インフラエンジニアもしくはネットワークエンジニアの経験3年以上
・AWS認定資格の取得者
・AWS、Azure、GCPなどを利用したインフラ構築の経験
この求人からは、AWSエンジニアの市場価値の高さがうかがえます。510〜750万円という年収レンジは、IT業界の中でも上位に位置する水準であり、AWS関連のスキルに対する需要の高さを反映しています。特に注目すべきは、AWS認定資格が明確な要件として挙げられている点です。これは、体系的な知識やスキルの証明として、AWS認定資格が業界で高く評価されていることを示しています。
クラウド関連のSIerの求人・転職情報>
クラウドエンジニアの平均年収
レバテックキャリアの求人によると、2026年4月時点でのクラウドエンジニアの年収は、下限平均が約480万円、上限平均が約850万円です。ただし、クラウドエンジニアの平均年収は政府統計などに記載がないため、あくまでも目安と考えてください。
AWSをはじめとするクラウドサービス全体の需要が上がっているため、AWSエンジニアと比較しても同等程度の給与水準であることが分かります。
クラウドエンジニアは、インフラ系の経験を持つ人材がクラウド領域の専門性を特化して目指すことが多い職種です。したがって、「ITエンジニア全体の平均年収+α」という視点で考えると、年収の目安をつけやすいでしょう。
関連記事 : クラウドエンジニアの需要が高い理由を解説!将来性や年収も紹介
フリーランスのAWSエンジニアの平均年収
レバテックフリーランスの求人によると、2026年4月時点でフリーランスのAWSエンジニアの平均年収は約901万円でした。
この901万円という年収は、フリーランスエンジニア全体の平均と比較しても競争力のある水準です。AWSの専門知識を持つエンジニアは市場で重宝されており、クラウド化が進む現代のIT環境において、AWSに精通したエンジニアへの需要は高まる一方と言えます。
ただし、この平均年収はあくまで目安であり、実際の年収はスキルレベルや経験年数、担当する案件の規模や難易度によって変動します。たとえば、基本的なEC2やS3の設定だけを行う案件と、複雑なマイクロサービスアーキテクチャの設計構築を行う案件では、必要なスキルレベルも報酬も異なるのが現実です。
また、要件定義や基本設計といった上流工程の経験があると、単価アップにつながります。さらに、AWS CloudWatchやZabbixといった監視システム、Terraformなどの構成管理ツールに関する知識・経験があると案件獲得に役立つでしょう。
資格取得に加えて年収アップを図るための方法
資格取得は、スキルや知識を客観的に証明し、あなたの市場価値を高める強力なツールです。企業は専門的な知識を保有している人材を常に求めており、特にクラウド技術のような需要の高い分野では、資格がキャリアアップの大きな後押しとなります。
しかし、資格を取得するだけでは十分ではありません。その資格で得た知識を業務でいかに活かせるかが、真の価値を決定づけます。年収アップをさらに加速させるためには、資格取得と合わせて以下の点にも取り組むことがおすすめです。
それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。
AWSに関する幅広いスキルを身につける
AWSの幅広いスキルを身につけることは、年収アップを図るための有効な手段です。現在では、多くの企業がAWSを利用しており、AWSサービスを適切に扱えるエンジニアの需要は高まっています。
また、AWSのサービスは多岐にわたるため、プロジェクトの特性や実現したい内容に応じて適切に使い分けなければなりません。そのため、AWSに関する幅広い知識が要求されます。
したがって、AWSに関する幅広いスキルを持つエンジニアは、企業から重宝され年収アップが期待できるでしょう。
インフラのコード化を深く理解し業務の効率化を図る
インフラのコード化を理解することは、業務の効率化につながります。インフラのコード化とは、サーバーやネットワークなどのITインフラ構築・運用をコード化し、自動化することです。
インフラのコード化を理解することで、インフラ管理の簡略化や構築の自動化ができるため、作業の効率化につながります。
また、AWSエンジニアの業務において大きな割合を占めるのはインフラ技術です。そのため、インフラのコード化を理解すると企業への貢献度が上がり、年収アップにつながるでしょう。
データベースの設計、運用スキルを身につける
AWSのデータベースの知識を身につけることで、受注できる案件の幅が広がり年収アップを図れるでしょう。
AWSエンジニアはインフラ環境の構築を担当するため、データベースの知識は必要不可欠です。クラウドサービスの中核を担うAWSでは、データ管理が重要な役割を果たしています。適切なデータベース設計と運用ができるエンジニアは高い評価を得やすく、結果として年収アップにつながる傾向があります。
このため、データベースの設計・運用スキルを身につけると市場価値が向上し、年収アップにつながりやすくなるのです。
マネジメント経験を積む
マネジメント経験を積むと市場価値が向上するため、年収アップを図れます。マネージャーはプロジェクトを推進していく上で欠かせない存在です。そのため、企業はマネージャー経験を持つ人材を求めていることが多いです。
たとえば、AWSのデータベース環境を管理するチームリーダーとして経験を積むことで、技術スキルとマネジメントスキルの両方を持つ人材として評価されるでしょう。この2つの能力を併せ持つエンジニアは、市場においてとても貴重な存在です。複数のデータベースサービスを活用するプロジェクトのリード経験があれば、その価値はさらに高まるはずです。
このように、マネジメント経験を積むことで年収アップにつながるだけでなく、キャリアの選択肢も広がるでしょう。
最新情報を得てスキルをアップデートする
常に情報収集し、自身のスキルをアップデートすることも年収アップには重要です。AWSは毎年新しいサービスや機能を追加しており、クラウド技術の進化は加速の一途をたどっています。
最新情報を常にキャッチアップすることで、新たな技術やツールの存在・機能について正確に把握できるようになります。たとえば、AWS re:Inventのような年次イベントで発表される新機能や、ウェビナーなどのオンラインセミナーを定期的にチェックすることが有効です。情報収集の手段としては、公式ブログの購読やSNSでのAWS関連アカウントのフォローも効果的でしょう。
このような最新知識を活かしたソリューションの提供や業務プロセスの改善を提案できると幅広い案件が受注できるようになり、結果として年収アップにつながるのです。
AWS認定資格に関するよくある質問
AWS認定資格について興味がある方の中は、AWSエンジニアの平均年収やAWS認定資格の勉強時間の目安について知りたい方が多いです。また、認定試験のキャンセル料金についてもよくある疑問として挙げられます。ここでは、AWS認定資格に関する質問を紹介します。
似たような疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
Q1. AWS認定資格のキャンセル料金を教えてください
AWS認定試験のキャンセル料金は試験開始時間の24時間前までは一切かかりません。また、追加料金なしで試験日を変更できます。ただし、試験開始時間まで24時間以内となってしまった場合は、キャンセルおよび試験日の変更はできません。
また、当日試験を欠席した場合にも受験料の返金はないため、注意が必要です。
Q2. AWSエンジニアの平均年収を教えてください
AWSエンジニアの平均年収は約509万円で、年収中央値は約550万円です(2026年4月時点のレバテックキャリアの求人より算出)。ただし、現場のクラウド化が進みAWSエンジニアの需要が高まっているのに対して人材が不足しているため、スキルや経験によってさらに高い年収を目指せるでしょう。
Q3. AWS認定資格の勉強時間の目安を教えてください
年収・市場価値が高い認定資格である「AWS認定ソリューションアーキテクト」に注目すると、初心者の場合で50~80時間程度、実務経験者の場合で20~50時間程度と言われています。
AWS認定資格の勉強時間の詳細は、「【2025年版】AWS認定資格12種の勉強時間まとめ!合格に必要な学習期間は?」や「AWS SAAの合格率は?勉強時間の目安やおすすめの学習方法も紹介」を参考にしてください。
まとめ
世界最大級のシェアを誇るクラウドプラットフォーム「AWS」は多くの企業が採用しはじめており、AWSの知見を持つエンジニアの需要が伸びています。企業のクラウド移行が加速する中、AWS認定資格はエンジニアとしての市場価値を高める有効な手段となりました。
AWSは知識とスキルの証明のために認定資格制度を設けており、クラウドエンジニアとしてキャリアを磨いていきたいと考えている場合は資格取得が有効です。特におすすめなのは「AWS認定ソリューションアーキテクトアソシエイト」です。この資格は、Skillsoft社の調査結果から年収アップにつながりやすいことが明らかにされており、常に人気で需要の高い資格だと評価されています。
ただし、資格取得だけでは年収アップは難しいことも忘れてはなりません。実務での経験を積み、AWSに関する幅広いスキルを身につけ、インフラのコード化やデータベース設計など専門性を深めることも重要です。また、マネジメント経験を積んだり、最新情報をキャッチアップしたりすることで、さらなる市場価値の向上が期待できます。
この記事の内容を、AWS資格を取得し年収アップするための参考にしてください。
※本記事は2026年4月時点の情報を基に執筆しております