デザイナーとして就職するためには?職種と必要なスキルを解説

最終更新日:2024年10月21日

デザイナーとは、パッケージや広告、プロダクトなどさまざまな商品やサービスのデザイン設計をする職業を指します。物作りなどに興味を持つ人が就職することが多いです。デザインはAIに代替されにくい仕事ともいわれていますが、「デザイナー」の幅は広く、それぞれ任せられる仕事内容も大きく異なります。

この記事では、デザイナーに就職したい人に向けてデザイン職の種類やそれぞれの特徴、必要なスキル、勉強法などを紹介します。デザイナー職に興味がある人はぜひ参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • 未経験からデザイナーに就職する場合、独学などでデザインスキルと知識の基礎を学ぶ必要がある
  • デザイナーは未経験からでも就職できるが、実務経験を補う関連資格の取得やポートフォリオの作成が必要
  • デザイナー職は複数あり各職種によって特徴が大きく異なるため、就職活動前に求められる人材像と将来のキャリアプランを確認する必要がある

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デザイナーとは?

デザイナーとは、「クライアントの要求に沿ったデザインを考案する仕事」です。インテリアやファッションなど形があるものから、インターネット上のホームページやゲームなど、私たちの身の回りのあらゆるものがデザインされています。それぞれのジャンルに、専門のデザイナー職があります。

一般的にデザイナーというと、グラフィックデザインやウェブコンテンツなどWebデザインをメインとするイメージが強いかもしれません。しかし、デザイナーの役目はそれだけでなく、非常に広い範囲を担うものとして考えられます。デザイナーにはどんな仕事があるのかをまずは見ていきましょう。

そもそもデザインとは?

デザインの語源はラテン語の「Designare」です。Designareは「計画を図面に書き出して実現する」という意味で使われていました。つまりデザインは、自己表現や芸術を目的としたアートというよりは「設計」に近い意味合いがあります。自由に表現するのはアートで、ユーザーニーズを捉えて設計に落とし込むのがデザインです。

設計=デザインというように、デザインには原理やルールが存在します。デザイナーはその基礎知識を踏まえながら、クライアントの求めるデザインとアートの均衡を保つ物作りが求められるといえるでしょう。

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デザイナーの種類と仕事内容

ここではデザイナーの種類と、それぞれの仕事内容を簡潔に解説します。多種多様なデザイナーの種類と仕事内容を学び、自分に最も適したものを選択しましょう。スキルの汎用性を意識して、複数のデザイナー職種に対応できるようにキャリアプランを描く方法もあります。

また紹介する仕事内容は一般的なものであり、プロジェクトや企業によっては異なる仕事内容になるケースも多いです。一例として、参考にしてみましょう。

グラフィックデザイナーの仕事内容

グラフィックデザイナーとは、主に印刷物のデザインを行うデザイナーです。チラシ広告やポスター、書籍のカバー、名刺、看板などのデザインを担当します。ただし手書きでデザインするわけではなく、パソコンを使用するのが一般的です。そのためグラフィックデザイナーに必要なスキルを習得すれば、ほかのデザイナー職種との汎用性があります。

関連記事:グラフィックデザイナーの仕事内容とは?目指し方や他職種との違い

Webデザイナーの仕事内容

Webデザイナーとは、主にWebサイトなどのデザインを行うデザイナーです。そのWebサイトが利用者にとって見やすく、分かりやすいように配置・装飾するという重要な役割を担います。Webコンテンツの中でも、ランディングページやWebサイトのデザインを行ったり、細かなパーツの作成なども担当します。

関連記事:Webデザイナーとは?仕事内容や他職種との違い、未経験からの目指し方も紹介

CGデザイナーの仕事内容

Webデザイナーと関連しているのが、コンピューターグラフィックを使用したデザインを行うCGデザイナーです。Webコンテンツで使用するコンピューターグラフィックを作成するのが主な仕事になります。デッサン画を元に、コンピューターで形状作業を行い、光源、陰影、動きを加えることでリアルな映像・画像を作成します。

関連記事:
CGデザイナーの将来性は?年収や仕事内容、必要スキルも解説
CGデザイナーになるには?必要なスキルや将来性も解説

キャラクターデザイナーの仕事内容

キャラクターデザイナーはゲーム、アニメなどのキャラクターを制作する職種です。オリジナルキャラクターをゼロから生み出す場合もあれば、もともと存在するキャラクターを制作する場合もあります。キャラクター制作は企業からの要望からスタートすることが多く、キャラクターの独創性や分かりやすさ、ビジネスセンスなどバランスが求められます。

関連記事:キャラクターデザイナーになるには?必要なスキルや向いている人をご紹介

イラストレーターの仕事内容

特にWebデザインと関連性が強まっているのがイラストレーターの存在です。場合によってはWebデザインとイラストレーター両方のスキルが求められることもあるほど、どちらも重要な役割を担っています。現代においてはクリエイター向けのツールを導入し、イラストを制作するのが主な仕事になります。絵をうまく作成する描写力とツールをうまく使いこなすスキルの両立が必要です。

ファッションデザイナーの仕事内容

衣類や靴、バッグなど、製造前の段階には設計やデザインの過程があります。その過程の中で活躍しているのがファッションデザイナーです。そのファッションスタイルの趣向や、流行なども念頭に入れたデザインをする必要があります。デザインセンスだけでなく、業界のトレンドを追いかけるいわゆるファッションセンスも求められる職種です。

ゲームデザイナーの仕事内容

ゲームデザイナーとは、家庭用ゲーム・スマートフォンアプリゲームに登場するキャラクター、背景、アイテムなどのデザインをするデザイナーです。テレビゲーム・スマホゲーム内で使用するコンテンツをデザインするのが仕事であり、Webコンテンツの製作という点においては、Webデザイナーやイラストレーターとも似ている部分があります。

そのゲームの世界観・ストーリーにマッチするデザインを作成する創造力と技術が求められます。

関連記事:ゲームデザイナーとは?仕事内容や求人例を紹介

UI/UXデザイナーの仕事内容

UI/UXデザイナーは、サイトに使用されている画像、文字のフォント、メニュー、ボタンの操作性などのUIとユーザー体験(UX)を設計します。Webコンテンツにおいては最近特に重要視されているUIやUXに関するものをデザインするのが主な仕事です。細かな設計により、ユーザーの操作性や体験の向上を目指していきます。

近年は、主にアプリやWebサービスにおいてUI/UXデザイナーの需要が高まっています。

関連記事:UXデザイナーとは?年収や適性、UIデザイナーとの違いも解説

DTPデザイナーの仕事内容

DTPとは、「デスクトップパブリッシング」の略称です。専用のクリエイター向けのツールを使用することが特徴で、PC上で印刷物のデザインや、書籍などの執筆された入稿データを使って、コンテンツを作り上げていく印刷工程を担うデザイナーです。

適切なフォント・行間、色合いなどを調整し、写真やイラストを取り込むなどの細かい作業を行います。

エディトリアルデザイナーの仕事内容

エディトリアルデザイナーとは、雑誌や書籍の編集とデザインを専門に行うデザイナーです。基本的に編集プロダクションやデザイン事務所に所属し、アートディレクターの指示に従いページの装飾を行う仕事に就きます。制作工程の中ではほかのデザイナーとも連携をとっていきます。ほかのデザイナー職種を目指しながらエディトリアルデザイナーの仕事を行っているケースも多いでしょう。

インテリアデザイナーの仕事内容

インテリアデザイナーとは、家、事務所、学校などの室内装飾のデザインを行うデザイナーです。クライアントの要望に沿って、室内全体の色調、照明、音、温度等全てを調整し、空間を演出することが主な仕事です。最近では空間デザイナーという職業も登場していて、インテリアデザイナーの発展形ともいえるでしょう。

インテリアデザイナーはブランディングやサービスにも直接関わるため、UX(ユーザー体験)の知見も求められます。

プロダクトデザイナーの仕事内容

プロダクトデザイナーとは、生活用品や家電、自動車など、さまざまな製品のデザインを行うデザイナーです。その製品の製造・流通に関する知識も求められるため、実際に生産を担う技術者や販売促進を行う部門とも話し合いをしながらデザインを進めていきます。デザインだけでなく、対象のプロダクトについて深い専門知識も求められます。

関連記事:プロダクトデザイナーになるには?必要なスキルや資格、年収も紹介

トイデザイナーの仕事内容

玩具のコンセプト、設計、デザインを行うのが主な仕事です。対象年齢に焦点を当てたフォルムや素材を考えたり、使い勝手なども考慮して、細かな部分をデザインすることが役目になります。デザインセンスだけでなく、その玩具や玩具で遊ぶ消費者のことを理解する必要があるでしょう。玩具の種類もいろいろあるので、日ごろのリサーチもデザイン力に影響します。

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未経験でデザイナーになれる?

デザイン設計を行うデザイナー職には、それぞれのデザイナーに対して求められるスキルがあります。最低限の専門的なスキル・知識を身につけないと仕事できない職業ですが、異業種からの転職や未経験でもデザイナーを目指すことは可能です。

ここでは未経験からデザイナーを目指す人に向けて、どのようなマインドセットと準備が必要になるかを解説します。

まずは何をデザインしたいのか明確にする

デザイン対象によって、デザインについて知るべきことや身につけるべきスキルが変わってきます。そのため、まずは何をデザインしたいのか明確にする必要があります。複数の対象のデザインを行いたい場合、スキルを身につけつつキャリアプランについても考える必要があるでしょう。特定のジャンルに特化する方法もあれば、幅を広げて汎用性を高める方法もあります。

知識やスキルが一切ないと厳しい

どのデザイナーであっても、知識やスキルが一切ないと厳しいです。Webデザイナーは画力やセンスが求められないので簡単といったイメージがあるかもしれませんが、それでも知識やスキルが必要です。

推奨される方法は、ポートフォリオを用意することです。ポートフォリオとは自分の制作物をまとめたデザイナーのプロフィールのようなもので、実務経験に自信がない人はスキルアピールのために活用できます。

また、独学やスクールなどで学んだものを証明するには、関連資格の取得もおすすめです。デザインスキルや知識は面接時にはっきりとレベルを証明しにくいものですが、資格があればある程度のスキルを持っていることが実証できます。

関連記事:未経験でグラフィックデザイナーになるには?求められるスキル

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デザイナーへの就職を目指す人が習得すべき基礎スキルと知識

デザイナーになるには、デザイン設計をする基礎スキルとデザイン原則の理解、プロジェクトを進めるうえで必要になるスケジュール管理能力などが求められます。

ここからはデザイナーとして就職を目指す人が習得すべきスキル・知識を知り、その習得方法などについても、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。デザイナーにはさまざまな種類がありますが、以下に紹介するものは全デザイナーに共通する内容です。

デザインの基礎スキル

平面構成、色彩構成、タイポグラフィーなど、UIや紙面などに求められているデザインを表現するためのスキルです。ほかにも、余白・文字詰めの調節、キーカラー・アクセントカラーの配色をクライアントの要望通りに行う能力も必要です。

製作する対象によって方向性は大きく変わっていくものの、変わることのないデザインの基礎というものは確実にあります。基本レイアウトやカラーの配色、フォントの使い方、空間の使い方などに関して、目的に合わせた効果的なデザインを把握しておくと業務で役立ちます。

デザインには正解がありませんが、デザイナーとは「ビジネスとして通用するデザイン」が常に求められる職業です。配色ミスや設計の失敗に気づけるだけのスキルは固めておきましょう。

アートワークスキル

イラストや装飾を用いて、グラフィカルな表現をする上で必要なスキルです。切り抜き・コラージュ・レタッチなどのグラフィックの細部を調整する能力もここに含まれます。

イラストやグラフィック、場合によってはアナログな製作過程において、個人的なセンスが問われるスキルでもあり、想像力や発想力を発揮し独自の世界観を作り出すための技術になります。多数存在するデザイナーとの差別化を図る部分、自分の強みを出せるスキルです。

スケジュール管理能力

デザイナーは必ずクライアントとのコミュニケーションを必要とします。また納期までに制作物を仕上げるために、スケジュール管理スキルも重要です。

多くのデザイナーは複数のプロジェクトを同時進行させるために、スケジュール管理能力は生産性に直接影響します。スケジュールや進捗を管理するマネジメントスキルを高めると、デザイナー職のキャリアアップも目指せるため常に意識しておく必要があるでしょう。

プレゼンテーションスキル

制作されたデザインがどれほど良いものであったとしても、その価値や有用性をクライアントなどに説明ができなければ、正しい判断が下されません。したがって、プレゼンテーションスキルも求められます。

コミュニケーションスキル同様に、製作に関する重要な項目に対しての議論をスムーズに進めていくうえでは、周囲の人へのアプローチに理解を示してもらうためにも必要なスキルになります。特に近年はオンラインでのやり取りなども増えていることから、これまで使ったことのないコミュニケーションツールについても学び続ける必要があるでしょう。

デザインソフトを扱うスキル

どのデザイナー職種においても、クリエイターツールの導入は必須です。職種によって厳密には異なりますが、Adobeの「Illustrator」と「Photoshop」は使えるようにしておきたいソフトです。グラフィックデザイナー・Webデザイナー・イラストレーターの求人では、この2つのデザインソフトが扱えることが採用の必須条件になっているケースが多くみられます。

基本的にはIllustratorやPhotoshopなどをビジネスレベルで使いこなすスキルは習得しておかないと、仕事ができない場合がほとんどであると考えておきましょう。Adobeソフトは自宅のパソコンにもダウンロードできるツールのため、ほとんどのデザイナーは自分用にも所持しています。

レギュレーションの知識

「レギュレーション」とは、規制や規則などの禁止事項という意味の言葉です。つまり、iOSのヒューマンインターフェイスガイドラインや、Androidのマテリアルガイドラインなどの知識が該当します。デザインに使用する素材の著作権なども注目すべきポイントであり、デザインをする上で守らなければいけないルールを理解した上で制作を進める必要があります。

操作性や見やすさ、最低限のルールを守っての製作を進めていくうえでも重要な知識です。

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デザイナーに就職するために必要なスキルの習得方法

デザイナーに必要なスキルを学ぶ手段はさまざまあり、独学やすき間時間でも習得できるのがデザインを学ぶうえでの特徴です。

複数の方法を知っておくことで、妥協案を探ることなども可能です。ここでは新卒枠でデザイン職に就職するためのスキル習得方法や、異業種からの転職で学ぶときのポイントなどを解説します。いずれの方法であっても、本人が積極的にスキル習得に取り組むことが最重要です。

新卒枠を狙うなら美術系の大学や専門学校で学ぶ

デザイン系の学部や専門学校を卒業する方法は王道の選択肢です。デザインに関する知識や技術を身につけられ、インターンシップなどを利用して実践経験を積めます。

美術系の大学ではデザインに関する専門性を学ぶための授業が数多く用意されており、デザインの仕事をする上で必要となる知識・経験の基礎をプロから指導を受けることが可能です。グラフィックデザインやプロダクトデザイン、テキスタイルデザイン、環境デザイン、情報デザイン、視覚伝達デザインなどが挙げられます。

学校のサポートを受けながら就職することができる点もメリットです。

美術系の大学を選ぶ際のポイント

美術系の大学は専門スキルに特化した学習だけでなく、一般教養もカリキュラムに含まれています。そのため、入学後に考えが変わった場合などはデザイナー以外の進路の選択も可能です。美術系の大学を選ぶ際は自分が学びたい専門スキルについて調べることも重要ですが、偏差値など一般就職に関係しやすい部分も意識しておくと良いでしょう。

専門学校を選ぶ際のポイント

デザイン系の専門学校を選ぶ際のポイントとして、学校名ではなく、学べる学科について、よく調べたうえで自分に適した場所を選択する必要があります。大きく分けて「グラフィック系」「プロダクト系」「インテリア系」などに分類できますが、その中でもより細かい専門性なども見極めたうえで選択していきましょう。

中途未経験枠なら民間スクールで学ぶ

民間スクールなどで無料、もしくは低コストで専門知識や技術を学習できるものがないかも調べてみましょう。体験コースなどがあれば参加してみると、どのようなことが学べるのか分かります。就職サポートが含まれているものもあるため、中途採用を目指す人にもおすすめです。

特に以下の職種については就職サポートまで提供しているスクールが多くあります。

  • ・グラフィックデザイナー

    ・Webデザイナー

    ・CGデザイナー

    ・DTPデザイナー

    ・イラストレーター

また最近は、オンラインのデザインスクールを活用することでスキルの向上を目指す人も増えています。オンラインスクールの特徴としては、学習に必要となる投資資金が低コストで済ませられること、そして、自分に必要なものだけに特化して集中的に学習を進めていけることなどが挙げられます。学習時間の限られている人などにはおすすめの学習です。

資格取得を通して学ぶ

デザイナーは個人のクリエイティブスキルが問われる世界であるため、資格は必須ではありません。しかしデザイナーとしての素質を見極めてもらいやすくするためにも、個人的な専門性を明確に示せるだけの資格を持つことは企業に自身の能力を分かりやすくアピールする際に役に立ちます。

また、資格取得を通して自分自身のスキルアップや持っている知識の確認にもつながります。デザイナーの就職に役立つ資格について詳しくは後述します。

デザイナーの就職にはポートフォリオが必須

デザイナーの就職活動において、ポートフォリオはスキル証明のわかりやすい根拠になります。

ポートフォリオとは自己制作物をまとめたものですが、自分の作品集のような捉え方ではなく、実践的な実務スキルを示せるものとして作成しましょう。制作期間や制作目的、改善点なども加えると実務的な視点を意識できる証明にもなります。

またポートフォリオを作成することで、インプットした知識をアウトプットすることに役立ち、自分自身のスキルアップにもつながります。

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デザイナーの就職に役立つ資格

デザイナーにもいろいろな種類があるため、取得すべき資格にも幅があります。具体的には「ファッション色彩能力検定」は特定のデザイナーに特化した資格で「Photoshopクリエイター能力認定試験」「Illustratorクリエイター能力認定試験」はデザイナーの種類を問わず役立つ資格です。

どのデザイナーとして就職するか定まっていない人には、汎用性の高い資格を狙うのも1つの選択肢です。デザインに関連した資格をチェックしていきましょう。

Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshop®クリエイター能力認定試験は、Photoshop®ソフトの画像編集・加工能力の認定試験です。資格の難易度はさほど高くなく、基礎知識と基本操作があれば合格を目指せる資格です。Photoshop®はデザイナーにとって必須ツールともいわれているため、資格試験を通して基礎知識を身につけたい人や自身のスキルを確かめたい人、異なる分野からデザイナーに転職する人にもおすすめできます。

Illustrator®クリエイター能力認定試験

Illustrator®クリエイター能力認定試験は、Illustrator®ソフトの実務能力を図るための資格試験です。Photoshopと並んでデザイナーの使用頻度が高いツールであり、デザイナーにとっては資格の取得価値があります。

試験はPhotoshop®クリエイター能力認定試験と同様にエキスパートとスタンダードに分かれており、どちらも知識問題・実践問題が出題されます。そのため実際にIllustrator®を使用して勉強する必要がありますが、実践的なスキルが身につくのも特徴です。

アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルとはデザイン関連の仕事に就く人のほとんどが触れることになるであろうAdobeソフトの認定試験です。試験項目はソフトごとに設けられているため、必要な科目に絞って試験を受けることが可能です。基本的な操作方法から、他のソフトとの連携に至るまで学ぶことができるため、実践的な実務に役立つスキルを身につけられます。

カラーコーディネーター検定試験

カラーコーディネーター検定試験とは、色彩に関する知識習得を目的とした試験です。色の性質や特性を学ぶことで、質の高い商品企画やデザインが行えるようになります。多くの分野の仕事に活用できるため、デザイン業界での就職を目指す人全員におすすめできる検定試験です。色使いは感覚だけでなく、理論的に押さえることで万人受けしやすいデザインになります。

色彩検定

色彩検定はカラーコーディネーター検定と似ていますが、ファッションデザイナーに限らず、さまざまな分野で役立つ資格です。ただし、ファッション色彩能力検定と比較すると、色彩理論を重視している分他のデザイナーにも汎用性があります。またデザイナーにとってはファッションも評価に影響する一因なので、ファッションセンスを磨くためにも有効な資格となっています。

ファッション色彩能力検定

ファッション色彩能力検定とは、アパレル業界に特化した試験資格です。ファッションに関する色彩能力を向上させることを目的としており、カラーコーディネーター検定試験よりも専門性を追求できるといえます。ファッション業界を目指す人におすすめの検定試験ですが、ファッション業界だけでなく他業界の人がデザインセンスを身につけるうえでも役立つでしょう。

インテリアコーディネーター資格試験

インテリアコーディネーター資格試験とは、インテリアに関する幅広い商品知識と企業側の商品選択能力を認定する、公益社団法人インテリア産業協会が主催する試験です。

快適な空間を作るための提案やアドバイスするための資格を取得することで、全体的な内装、家具選び、ファブリックや照明など、インテリアに関するデザイン設計を可能にします。住宅関連業界への就職を検討している人に特におすすめの資格であり、実用性を活かしたデザインスキルが身につくでしょう。

DTPエキスパート

DTPエキスパートは「DTP」「色」「印刷技術」「情報システム」「コミュニケーション」の関連知識を習得したことを認定する資格です。エディトリアルデザイナーやグラフィックデザイナー、DTPデザイナーなど紙媒体を扱うデザイナーと相性の良い資格です。

DTPエキスパートは基礎的な内容となっていますが、DTPエキスパート・マイスターという上位ランクの試験もあります。ただし、DTPエキスパート・マイスターも難易度的にはエントリーレベルであり、基礎知識があることや複合的なスキルを証明したい場合に役立つ資格です。

Webデザイナー検定

Webデザイナー検定とは、Webサイト制作においての準備段階になるコンセプトの捉え方、デザイン作業、テストの実施やユーザーからの評価、継続的な運用など、Webデザインに必要な総合的な知識を学ぶための検定試験です。誰もが個人クリエイターとして活躍できる今の時代には、Webコンテンツに携わる人も増えているため、差別化を生み出すためにも重要な知識になるでしょう。

Webデザイナーは比較的未経験でも参入しやすい職業ですが専門知識が必要です。Webデザイナー検定は、実務経験の少ない人やこれからWeb関連デザインに関わる人におすすめできる検定です。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、Webデザインに関する知識や技能を問う資格試験です。Webデザインはほかのデザイナー職種の作業とは大きく異なるため、ウェブデザイン検定の試験内容もほかのデザイン系資格とは異なります。具体的には、データベースやHTMLでのコーディングなど、プログラマーに近い内容です。

JIDAデザイン検定

JIDAデザイン検定は、商品開発に携わるデザイナーの関連知識を学ぶための検定試験です。 デザイナーとしての専門性はもちろん、プロダクトデザインに関する専門知識も同じように向上させることを目的としています。プロダクトデザインを中心とした検定ですが、今後は幅広くインダストリアルデザイン領域に対応するべく試験範囲を拡大中です。そのため、プロダクトデザイナーをはじめとする多様なデザイナーに向いている検定といえるでしょう。

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デザイナーの主な就職先

デザイナーとして学んできた知識や技術を仕事として活用するには、どのような就職先があるのかを知ることも重要です。ここからはデザイナーには「広告代理店」や「制作会社」、「ゲーム制作会社」などどのような就職先があるのかを見ていきます。デザイナーは幅広い場面で活用機会があるので以下に紹介する以外にもありますが、代表例としてご確認ください。

広告代理店・制作会社

広告代理店・制作会社のデザイナーは、新聞、テレビ、雑誌、最近ではWebコンテンツなども含めて、広告を出す企業と、ターゲットとする顧客を結びつける役目を持っています。ただ依頼されたものを制作するだけではなく、広告枠の販売、企画なども行い、事業の発展につなげていくのが特徴です。デザイン以外のスキルも身につけることでより需要が高まります。

一般企業

デザイナーは化粧品メーカーや健康食品メーカーなどで、内部のグラフィックデザイナーとして働くこともできます。こうした社内のデザインや自社製品のサービスやブランドに携わるデザイナーは「インハウスデザイナー」です。その場合、自社の製作物のコンセプトを理解することや社内ツールを活用する能力も求められるようになるでしょう。他の職種の人がデザインイメージを明確に伝えてくれるとは限らないので、相手のニーズを察知する力も重要です。

アパレルメーカー

デザイナーとしてアパレルメーカーに就職した場合、ブランディングイメージに合わせた商品開発に携わることになります。ブランドイメージに沿ったコンセプトから、対象とする顧客に沿った商品開発の企画、設計を行い、最終的なデザインまで担当するのがアパレル関連のデザイナーの仕事内容です。企業によって数名のデザイナーが仕事を担う場合や、複数人でプロジェクトを進行させる場合など規模感は異なります。

デザイン事務所

デザイン事務所は、大規模な企業から少人数でデザイン設計を担う小規模なものまでさまざまです。Webコンテンツ製作、広告デザインなど、専門分野に特化した小規模のデザイン事務所なども選択肢に入れておきましょう。大手企業などへの就職では複合的なスキルが求められることが多く、必ずしも自分がやりたいことができるとは限りません。一方で小規模事業を中心としたデザイン事務所であれば、自分の理想とした働き方を実現できる可能性があるため、目的に合わせてデザイン事務所を選ぶことがポイントです。

ゲーム制作会社

グラフィックデザイン、Webデザイン、イラスト制作など多岐にわたって制作過程を担当することになるゲーム会社は、デザイナー職の中でも人気の高い就職先です。多くの知識や技術が求められるだけでなく、ゲームに関する知識やトレンドの動向、専用ツールの使用スキルも必要です。ゲーム業界は拡大中の市場を持つため、ゲーム制作に興味がある人であればより好奇心を持って取り組める仕事になるでしょう。デザイナー職からのキャリアプランも描きやすい就職先といえます。

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デザイナーになるための就職活動の流れと開始時期

デザイナーとして転職する場合は、一般的な流れをおさえると成功しやすいです。未経験からでも目指せる職種ですが、事前に業界の理解とスキルや知識を身につける必要があり、就職時期も学習の進捗によって見極めなくてはなりません。

そこで、以下ではデザイナー転職時の流れと開始時期を紹介します。スキルを身につけたうえで就職活動に力を入れることで企業からの評価がアップし、就職成功につながります。

デザイナーになるための就職活動の流れ

デザイナーの就職の流れは以下の5ステップが一般的です。

  • 1. 業界、職種研究

    2. ポートフォリオ作成

    3. 企業研究

    4. エントリーシート、履歴書作成、面接準備など

    5. 面接、採用

デザイナーとして転職する場合、ポートフォリオの作成が必要不可欠です。業界、職種研究で興味を持った業界に特化したポートフォリオを作成しましょう。自身のスキルやスタイルをアピールできる作品集を作れると効果的です。

ポートフォリオ構築後は各企業を研究し、志望企業を選出します。志望企業を調査することで面接の通過率が上がるでしょう。

ここまで準備してから書類作成などの面接準備を行いましょう。各企業に合わせて書類を作成するのが大切です。

関連記事:Webデザイナーの志望動機の書き方!書く時のポイントや例文を紹介

就職活動の開始時期

IT企業のデザイナーの選考開始時期は一般的には12月〜1月に始まる企業が多いです。一方で企業によって異なります。そのため、必ず業界研究時に選考開始時期を確認しましょう。

また、Webデザイン会社などの制作会社の場合は3月に募集を始める企業が多いです。自身の希望の業界、企業に合わせて準備を始めましょう。

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デザイナーの就職に関するよくある質問

デザイナーの就職に関するよくある質問には、「デザイナーの主な就職先とは?」というものが挙げられます。また、デザイン系の職業では「あまり稼げないのではないか」という懸念や収入に関する質問も多いです。

ここではデザイナーの就職に関して、よく見られる質問に回答します。専門的なデザイナーの仕事を理解するためにも、一つずつ見ておきましょう。

Q1. デザイナーの主な就職先を教えてください

デザイナーの主な就職先は以下の通りです。

  • ・インハウスデザインチーム(企業内部のデザイン部門)

    ・ウェブデザイン・UI/UXデザイン会社

    ・ゲームデザイン会社

    ・プロダクトデザイン会社

    ・メディア・広告関連企業

就職先は開発系企業とIT企業に分類できます。自身のやりたい業務に合わせて選択すると良いでしょう。

Q2. デザイン系の稼げる仕事は何ですか?

デザイナーの平均年収は担当する内容によって異なりますが、平均年収は約400万円と一般的な会社員と同水準です。また、デザイナーの中でも年収が高い職種はCGデザイナー、UI/UXデザイナーなどといわれています。一方でどの職種でも、個人の裁量と経験、働き方によって年収アップは望めます。

Q3. デザイナーの収入はいくらですか?

デザイナーの収入は職種や仕事内容、個人の力量によって大きく異なります。職業情報提供サイトjob tagを参考にすると、グラフィックデザイナーの年収は約509.3万円です。こちらの数値はあくまで平均のため、継続年収やスキルによって大きく異なるのでご注意ください。

Q4. デザイン系の仕事には何がありますか?

デザイン系の仕事は以下の13の職種が挙げられます。

  • ・グラフィックデザイナー

    ・Webデザイナー

    ・CGデザイナー

    ・キャラクターデザイナー

    ・イラストレーター

    ・ファッションデザイナー

    ・ゲームデザイナー

    ・UI/UXデザイナー

    ・DTPデザイナー

    ・エディトリアルデザイナー

    ・インテリアデザイナー

    ・プロダクトデザイナー

    ・トイデザイナー

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まとめ

今回はデザイナーとしてどのような就職先があるのか。また分野によって、どのようなスキルが求められるのかなどを解説しました。

AIの普及により働き方や人々に求められる仕事内容は変化するといわれる中で、デザイナーは代替が利かない人材であるといわれており、将来性のある職種だといえます。しかし、「デザイナー」には様々な種類があり、それぞれ任せられる仕事内容も大きく異なります。

自分に適した分野を見定め、必要なスキルを向上させること、そして就職活動に役立つポートフォリオまでしっかりと準備を整えて、就職活動を進めていきましょう。

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