CADオペレーターの将来性
CADオペレーターの将来性は、業務範囲や業務のレベルによって異なるのが実情です。単にCADの操作が一通りこなせるレベルであれば、今すぐに仕事がなくならなくても将来性は期待できません。具体的には、図面修正やレイアウト配置、PDF化といった業務がこれに該当します。
実際の求人を見ても「CADオペレーター+α」の内容を求められていることが多いです。「CADオペレーター+経理補助」や「CADオペレーター+事務処理担当」といった具合に、純粋にCADオペレーターと他の職種を兼任するため、ある程度のビジネススキルも要求されます。
このような状況の背景には、以前のようにCADソフトや作業用端末の価格が安くなったことが挙げられます。以前よりもCAD操作のスキルを習得しやすくなったため、基本的な操作スキルだけでは差別化が難しいです。
では、どのようにCADオペレーターの将来性を高めれば良いのか「AI技術とCADオペレーターの関連性」と「CADオペレーターとして将来性を高める方法」の2つを解説します。
CADオペレーターはAIに仕事を奪われるのか?
CADオペレーターの仕事がAIに代替されるか否か、という点について解説します。野村総合研究所が2015年12月2日に公表した資料には「人工知能やロボット等による代替可能性が高い100種の職業」が記載されています。その中には、CADオペレーターが含まれていました。
AIに代替される可能性が高い職業には「創造性や協調性がそれほど必要なく、定型的な業務」という共通点があります。図面修正やトレース作業は、ある程度のコミュニケーションが必要になるものの、基本的には単独で進められる業務です。修正も軽微なものであればAIで十分に対応可能ですし、トレース作業はAIが得意とする分野の内容です。
「ルーチンワークを一人で黙々とこなす」タイプの職業は、AIに仕事を奪われるのかもしれません。そのため、設計作業のように「創造性」や「他社との協調(コミュニケーション)」が必要とされる業務がメインであれば、AIに仕事を奪われるリスクは低いです。
将来性のあるCADオペレーターの条件
上記で説明した通り、「設計作業」を担うタイプのCADオペレーターは将来性が高いといえます。また、単独で図面を読み解き新たな図面を起こせるレベルのCADオペレーターも重宝される傾向です。
今後もCADオペレーターとして活躍したいのであれば、3DCADの分野でスキルを磨くと良いでしょう。3DCADは複数の業界で需要があり、汎用的なスキルになる可能性が高いからです。例えば、建築業界でも徐々に3DCADのスキルを持ったCADオペレーターの需要が増えています。また、機械設計や電子回路設計に関する知識があれば、今後も活躍の場は広がっていくでしょう。
ただし、こうしたスキルの習得は負担が大きいという特徴があります。CADとは全く別の分野で自己研鑽が必要なため、仕事の合間にスキルを磨くことは難しく、CADオペレーターを非正規雇用で賄う企業も多いのが現状です。そのため、正社員待遇を望むのであれば別職種への転職も視野にいれると良いでしょう。
CADオペレーターが市場価値を高める方法
CADオペレーターの仕事は、今後AIに代替される可能性があるといわれています。しかし、CADオペレーターの仕事がなくなるわけではなく、AI技術とCADオペレーターが上手く向き合うには、エンジニア自身がスキルアップなどにより市場価値を上げることが必要です。
本章では、CADオペレーターが市場価値をあげる方法について解説します。
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設計力を身につける
設計力を身につけることは、CADオペレーターが市場価値をあげる方法のひとつです。AIの場合、過去の情報をインプットして、どのように図面を作成するかといった方法で図面を作成します。
しかし、過去に前例のないような新しい構成であったり、過去事例の少ない建築の場合には、AIではうまく設計ができません。この場合だと、設計力のあるCAD人材が求められます。
難易度の高いCAD設計を担当するためには、設計力を身に付けることが必要です。CADは実践的な技術であり、独学などで触れるだけでなく、通信講座や専門学校でのトレーニング、オンライン講座など、手を動かしながら学ぶことが重要になります。
AIの強み・弱みを理解する
AIにCADの仕事を取って代わられないためにはまず、AIの強みと弱みを理解する必要があります。AIの強みは「機械的に正しく処理することができる」ことに集約できます。「過去のデータを大量に溜め込み記憶する」「ビッグデータを活用し図面に書き起こす」「単純なルーティンワークをやり続けること」などがAIの強みです。
逆にAIの弱みとは、「これまでにないものはAIにはつくれない」ということです。AIは、まったくの白紙からアイデアを生み出すことはできません。そのため、AIの作った図面には革新的な発想や、斬新なアイデアが詰まったものはありません。
つまり、CADオペレーターとして市場価値を上げたいのであれば、AIの弱みである、創造的な設計や、アイデア溢れる設計ができることが大切です。ただ技術力を磨くだけでなく、街中の建物や、物件のリサーチをするなど、常にアンテナを張ってアイデアの引き出しを増やしておくと、CADオペレーターとしての価値を高められます。
3次元CADも身につける
CADオペレーターとしての競争力を保つためには、高度なCADスキルやその他の強みが不可欠です。特に3次元CADの知識は必須であり、3次元CADはその複雑さからAIには代替できない部分が多く、将来的な需要も高まると予想されます。
3DCADの技術は習得難易度が高く、初学者にとってはハードルの高い技術です。しかし、早期に習得することは将来もCADオペレーターとして活躍するための重要な要素になります。
CADの知識を生かした転職を考える
AIによってCADの仕事が代替されても、CADに関する知識や経験が無価値になるわけではありません。CADは設計図面作成の基本スキルで、CADの知識をベースに他の職種への転職が考えられます。もしCADオペレーターとしてのキャリアに限定しないのであれば、他の職種への転職も視野に入れることも良いでしょう。
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CADオペレーターになるメリット
CADオペレーターになることで、さまざまなメリットを得ることが可能です。具体的なCADオペレーターになるメリットとしては、努力が評価につながりやすいことや働く場所の選択肢が広いこと、達成感を得やすいことなどがあります。本章では、これらのCADオペレーターになるメリットについて、詳しく解説していきます。
努力が評価につながりやすい
努力が評価につながりやすい点はCADオペレーターになるメリットです。CADオペレーターは作成した図面の質がそのままの評価となるため、評価軸に学歴やキャリアなどの背景は関係ありません。
評価のポイントがわかりやすいことは、目標を明確に設定しやすくモチベーションを維持する助けとなります。さらに、CADのスキルを向上させることで、自身の成長を具体的な成果物を通して感じることも可能です。また、スキルの向上は周囲からの信頼を大きくし、仕事のやりがいにもつながるでしょう。
働く場所の選択肢が広い
CADオペレーターの活躍できる業界は、建築や土木、電気、製造、インテリア、アパレルなど多岐にわたります。さらにエンターテインメントや福祉の分野でも、CADオペレーターのスキルが求められています。
この働く場所の選択肢の広さは、興味や適性に合わせて業界を選べる大きなメリットです。ただし、特定の業界では汎用CADだけでなく、その分野専用のCADスキルが必要となることもあります。そのため、特定の分野に特化したい場合は、専用CADの習得も考慮すると良いでしょう。
達成感を得やすい
CADオペレーターが作成した図面に基づいて、製品や建物などが作られます。CADオペレーターの仕事のメリットは、自らの手で作った図面が実際の形として残る点にあります。
ハードワークやトラブルも伴うことがありますが、仕事の成果が評価される達成感は格別です。実際に何かを生み出す役割を持つ職種は限られており、CADオペレーターの仕事は大きな達成感を得やすいでしょう。
自分の感性を活かせる
CADオペレーターになるメリットのひとつは、自分の感性を生かしやすい環境で働けることです。自分の感性を仕事に反映させることは、やる気を持続させる上で欠かせません。
インテリアやアパレルなどに興味がある人は、これらの分野に関する豊富な知識を持っていることが多いです。そのため、CADオペレーターの仕事でも、その知識とセンスを存分に発揮できるはずです。
CADオペレーターになるデメリット
CADオペレーターの仕事に就くことは多くのメリットをもたらしますが、一方でいくつかのデメリットも伴います。CADオペレーターの仕事は忙しく、スケジュールに追われることがあります。
さらに、長時間パソコンの前に座り続けることは、目や肩、首への負担を増加させ、健康問題を引き起こすリスクも懸念事項です。また、年収があまり高くない点もデメリットといえるでしょう。本章では、CADオペレーターになるデメリットについて解説します。
スケジュールに追われることもある
CADオペレーターの仕事は、タイトなスケジュールに追われがちなことがデメリットとして挙げられます。スケジュールに追われる理由は、仕事の進行がクライアントや設計士、デザイナーなど他の関係者の進捗に大きく依存するためです。
そのため、納期が迫っている時期には、通常以上の仕事量になるケースもあります。このような状況をストレスと感じる方は少なくはありません。
1日中パソコンに向かうことで目・肩・首を痛める人もいる
CADオペレーターに限らず、エンジニア全般は仕事の性質上、長時間パソコンの画面と向き合うことが必須となります。これが長期にわたると目の疲労や肩・首の痛みにつながりやすくなる点がデメリットのひとつです。
また、長時間同じ姿勢で作業を続けることから、頭痛や腰痛のような症状が慢性化するリスクも高まります。このような健康問題を引き起こさないようにするには、定期的な休息が必要です。
年収はあまり高くない
CADオペレーターは高い専門性を持ちながらも、その年収は必ずしも高いとはいえないことがデメリットです。この職業は多忙を極めることが少なくなく、その割には給与の面で報われないと感じる人もいるでしょう。そのため、CADオペレーターが年収を上げるには、スキルアップやキャリアアップが必要になります。
CADオペレーターの年収
厚生労働省の職業情報提供サイトjobtag(日本版O-NET)によると、CADオペレーターの平均年収は約452万円でした。CADオペレーター年収は、ITエンジニアのジャンル全体で見ると高収入の部類には入りません。国税庁が発表した令和4年度の平均給与が458万円であることを踏まえると、平均的な年収といえます。
しかし、経験や技能、専門性が高く評価されると年収の増加が期待できます。具体的には、正確な図面を作成する能力や3D CAD技術など、より高度なスキルを習得することが年収アップにつながると考えられるでしょう。
CADオペレーターに求められるスキル
CADオペレーターとして活躍するには、習得しておくべきスキルがあります。まず基本となるのは、CADソフトウェアに関する知識と技術です。
また、他の関係者と連携して業務を行うため、コミュニケーションスキルも重要になります。最新の技術を学び続ける向上心と学習意欲も欠かせないスキルです。
そして、正確な作業を行う集中力とプロジェクトを、計画的に進めるスケジュール管理能力も欠かせません。本章では、CADオペレーターに求められるスキルについて解説します。
CADの知識・技術
CADオペレーターになるには、CADソフトウェアの基本的な知識と技術が必須です。CADの知識や技術は、専門学校やオンライン講座などの教育プログラムを通じて学ぶことができます。
しかし、実際に業務に携わる中で習得する技術も多く、実務を通じての学びが重要です。CAD技術は進化し続けるため、専門技術を磨き続ける必要があります。
コミュニケーションスキル
CADオペレーターとして活躍するには、優れたコミュニケーションスキルが欠かせません。CADオペレーターは、設計士やデザイナーからの指示を正確に理解し、それを図面に反映させる職種です。
指示内容の疑問点がある場合は、問題を解決するための密接なやり取りが必要になります。また、図面が完成した後には、作業現場との調整が求められるケースもあります。そのため、コミュニケーションスキルは、CADオペレーターにとって重要です。
向上心・学習意欲
CADオペレーターには、向上心や学習意欲も求められます。CADソフトウェアは定期的にバージョンアップされ、新機能が追加されたり、仕様が変更されることがあります。
最新の機能を効果的に利用できるようにするためには、継続的な学習が欠かせません。実際の業務に携わりながらも、新しい技術や知識を積極的に学び続けることが、長期的なキャリアの成長につながります。
集中力
CADオペレーターの仕事では、高い集中力が必要です。ハイレベルなCADオペレーターほど、長時間にわたる集中を維持できる能力を持っています。
CADオペレーターは、設計士やデザイナーからの細かい指示を受け、それを精密な図面に変換する作業が求められます。図面作成の作業には、小さな要素でも見落とさず正確に進めなくてはいけません。そのため、CADオペレーターには高い集中力が求められます。
スケジュール管理能力
CADオペレーターには、スケジュール管理能力も求められます。技術力が高くても、プロジェクトの納期を守れなくては、クライアントの信頼を損なうことになりかねません。
一度に複数のプロジェクトを担当することが多いCADオペレーターにとって、各プロジェクトをスムーズに進行させる能力は、業務の成否を左右する重要な要素です。そのため、スケジュール管理能力は重要なスキルといえるでしょう。
CADオペレーターからのキャリアパス
これまでの経験を活かした正攻法のキャリアアップ先としては、CAD設計士や建築士があります。これらの職種はCADに携わる仕事自体を変更せずに、年収を上げたい人におすすめの選択肢です。
また、他業界の職種としてはプログラマーや3Dデザイナー、経理職、事務職などが挙げられます。本章では、CADオペレーターからのキャリアパスについて解説します。
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CAD設計士
CAD設計士はCADを使って「設計」を行う職種です。CADを使うことには変わりがありませんが、CADオペレーターと異なりCADデータの作成が目的ではないため、設計スキルが重視される職業です。したがって業界や分野に応じた高い設計スキルが必要になるでしょう。
CADオペレーターとして働いている人の中には、設計はできるが図面作成はできないという人も多くいます。そんな中、CADオペレーターの経験を生かして図面作成ができるのであれば、設計から図面作成まで1人で担当することができるようになります。
設計者と図面作成者が別々の場合と比べて、コミュニケーションの齟齬によって図面作成不備が発生する可能性が低くなることや、受渡の手間が省けることで納期の短縮が見込めることから、設計から図面作成まで一気通貫で担当できる人は重宝される傾向にあります。
結果的に、CAD設計士の中でも希少人材となり、年収UPも見込めます。
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建築士
建築士は、建築物の設計図(設計図書)を作成する職種です。一級建築士、二級建築士、木造建築士などの資格を取得した人間が名乗れる職種でもあります。建築士の試験を受験するためには4年生大学の卒業や実務経験などが必要です。勉強時間を確保できる目途が立てば、挑戦してみる価値はあります。
CADの操作だけを行うにはパソコンがある環境を整えるだけで良いため、素材などの知識はなくてもCADオペレーターやCAD設計士は担当することができます。ただし、その図面をパソコン上で作るだけの単調な仕事にやりがいを見いだせない人もいます。
一方で、建築士になると、建築材質や耐震強度などに関しても知識を習得することになります。外観だけでなく、中身も含めて建物全体として住みやすい住居、魅力的な建物を作りたいといったキャリアビジョンがあるのであれば、やりがいを感じられる職業です。
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他業界の職種
もしCAD関連の職種にこだわらないのであれば、他業界の職種にも目を向けてみることをおすすめします。CADオペレーターとして培った目に見えないスキルが、他業界の仕事に活かせるかもしれないからです。例えば、CADオペレーターの経験者は次のようなスキルを持つことが多いです。
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・トライ&エラー(失敗と修正の繰り返し)を地道に続ける力
・PC操作など基礎的なITリテラシー
・構造物を要素として分解、把握する能力
・精神的なタフさ
・学習の習慣にする力
・緻密さや正確さを要求される作業への耐性
いずれも高度情報社会の中で「強み」となるものばかりであり、以下のような職種への適性につながります。
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プログラマー
プログラマーとは、ITシステム開発においてプログラミングを担う職種です。プログラミング言語にはいくつかの種類があり「スクリプト・インタプリタ」と呼ばれる言語ならば比較的習得しやすいでしょう。CADオペレーターとして培ったトライ&エラーへの耐性や学習の習慣化などが、プログラミングの学習に活かせます。
また、プログラマーは処理を構造化してロジックに落とし込む仕事でもあるため、数字やロジカルシンキングが求められる職業でもあります。CADオペレーターの場合にも、構造物を要素として分解、把握する能力が長けている人が多いため、そういった仕事が向いていると感じる人にはおすすめの転職先といえます。
また、プログラマーは日々進化する技術に触れる機会が多いので、定常的な作業に飽きてしまうという人にも最適です。
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3Dデザイナー
3Dデザイナーは空間把握能力や、要素分解能力が役立つ職種です。デザインセンスが必要とされる点も共通しています。また、3Dデザイナーの場合、CGを扱う機会も多いです。CGではテクスチャやアニメーションを作成することも多いため、CADオペレーターよりも現実世界に近いデザインがしたい場合には向いている職業といえます。
経理職や事務職など
経理職や事務職はいわゆる「バックオフィス系」と呼ばれる職種です。バックオフィス系の職種には、お金に関連した書類や会議資料、顧客へ提供する資料など、緻密さを要求される書類作成業務が少なくありません。CADオペレーターを続ける中で鍛えられた正確さや緻密さが、こうした職種でも役立ちます。
CADの操作を習得する過程で、多くの場合は基本的なPCスキルやITリテラシーも同時に習得できます。これにより、事務的な文書作成や経理処理も効率的にこなせるでしょう。単調な作業でも正確にこなせる人には、バックオフィス系の職種は向いているといえます。
CADオペレーターの転職やスキルアップに役立つ資格は?
CADオペレーターになるには必須資格はありません。しかし「CADが扱える」ことを面接時で証明するには、関連資格の取得が役立ちます。
ここからは、CAD利用技術者試験や建築CAD検定試験、Vectorworks操作技能ベーシック認定試験など、これらのCADオペレーターの転職やスキルアップに役立つ資格について解説します。
CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する資格試験でCADの基本的な知識とスキルが問われます。CADオペレーターを目指す方向けの資格試験で、2次元CAD利用技術者試験と3次元CAD利用技術者試験の2つのジャンルに分かれているのが特徴です。
2次元CAD利用技術者には基礎、2級、1級の3つのレベルがあり、一方、将来的に需要が増えると予想される3次元CAD利用技術者は2級、準1級、1級の3つのレベルで認定します。CADの初心者からスキルアップを目指す経験者まで、多様な人々がこの試験を受験しています。
建築CAD検定試験
建築CAD検定試験は、一般社団法人全国建築CAD連盟が実施する資格試験で、建築図面作成の知識やスキルが問われます。建築業界でのキャリアを目指す方向けの資格試験で、CADを使用した建築図面作成能力などが試験範囲です。
試験は4級から準1級までの4つのレベルに分かれており、受験者は建築CADに関する深い知識とスキルが必要になります。また、2024年10月試験からは「3級」と「2級」の中間内容にあたる「准2級試験」が新設予定です。
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験
Vectorworks操作技能ベーシック認定試験は、建築、住宅、インテリア業界でよく使用されるCADソフト「Vectorworks」の知識やスキルが問われる資格試験です。試験は基本的な操作と知識が問われ、オンラインでの受験が可能です。オンライン試験では、試験結果を即座に知ることができるのが大きな特徴となっています。
CADオペレーターに関するよくある質問
CADオペレーターの将来性が気になる人には、CADオペレーターに関連するさまざまな質問や疑問があるでしょう。CADオペレーターに関するよくある質問としては、CADオペレーターの今後の需要に関することやCADエンジニアとCADオペレーターの違い、CADを学ぶメリットなどがあります。以下では、これらのCADオペレーターに関するよくある質問について回答します。
Q1. CADオペレーターの今後の需要は?
CADオペレーターは、建築や土木、自動車、家電メーカー、インテリア、アパレル、ジュエリー、福祉など多岐にわたる業界での需要があります。またAI技術に代替されるといわれるCADオペレーターですが、3DCADはAIに取って代わることができない分野です。これらの需要に対応できるようにスキルアップが必要です。
Q2. CADエンジニアとCADオペレーターの違いは?
CAD関連の職種には、CADオペレータとCADエンジニアがあります。CADオペレータは、設計者の手書き図面をCADで精密にトレースする役割を担う職種です。CADエンジニアはCADを活用して設計や製図を行う職種になります。
Q3. CADを学ぶメリットは?
CADを学ぶメリットは、建築や機械、インテリア、アパレルなどの多岐にわたる業界で働く機会が増えることです。CADソフトの知識や設計、製図の知識を増やし自身の市場価値を高められることもメリットといえます。また転職時にも、CADのスキルを活用して他の業界へにチャレンジできます。
まとめ
本記事では、CADオペレーターの将来性が気になる若手CADオペレーターに向けて、CADオペレーターの現状と将来性、市場価値をあげる方法、転職先候補、転職やスキルアップに役立つ資格などについて解説しました。
CADオペレーターの仕事は、「AIに代替される仕事」と言われることがありますが、実際には一部の機械的な業務はAIに代替される可能性があるものの、職種ごと消滅する可能性は低いと予想されています。ただし、今後はこれまでのCADオペレーターとしてのスキルに加えて、プラスαのスキルを求められるようになるでしょう。
そのため、スキルの幅を広げつつ転職を視野に入れたキャリア形成がおすすめです。CADオペレーターの将来性が気になる人は、この記事を参考にスキルアップや転職に挑戦してみてはいかがでしょうか。
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