未経験からITコンサルタントになるには?転職のポイントも解説

最終更新日:2025年1月10日

未経験からでもITコンサルタントを目指すことは可能です。日本では慢性的にIT人材が不足しており、ITとビジネスの知見を持った人材の需要が増しています。なかでもITコンサルタントは顧客の懐に入り込み、さまざまな提案・改善をサポートする要職であり、多くの企業で必要とされています。

ではITコンサルタントになるには、どういった知識・スキルが必要なのでしょうか。本記事では、主に未経験からITコンサルタントを目指す方に向けて、職種の概要や必要な知識、スキル、学習方法、未経験可の求人例などを解説します。

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この記事のまとめ

  • 未経験からITコンサルタントへの転職は、第2新卒までならポテンシャル採用で採用の可能性が高まる
  • ITコンサルタントを目指すには、幅広い知識とスキルが必要であり、資格取得や専門スクール、eラーニングなどの利用がおすすめ
  • 転職過程では、書類選考や面接での自己アピールが重要であり、未経験者でも自分のスキルや経験を効果的に伝えることが求められる

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ITコンサルタントへの転職は未経験でも可能!

ITコンサルタントへの転職は、未経験からでも可能です。同じITコンサルタントでも転職でアピールする強みは人によって異なります。

たとえば開発経験で培った知見を武器にしている人もいれば、語学力を武器にしている人もいます。幅広いスキルや経験があった方が有利ですが、自分のスキルや経験に合わせて戦略を考えられる職種です。

またITコンサルタントにもポテンシャル採用があります。第二新卒までであれば、ポテンシャル採用枠を狙えるでしょう。それ以降の年齢では、未経験であっても何らかのビジネス分野における、業務知識・経験が必須です。

関連記事:ITコンサルタントになるには?役立つ資格や向いている人の特徴

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未経験者が知っておきたいITコンサルタントの基礎知識

ITコンサルタントとは、企業の要望に応じてシステムのコンサルティングを行い、ITを通じて経営や業務の改善につながるシステムの立案・提案をして課題の解決を図る職業です。ほかのコンサルタント職との違いは、どのようなシステムを構築すれば課題解決を図れるのかについて考える必要があるため、IT全般にわたる幅広い知識が求められる点です。

ITコンサルタントの仕事内容は、クライアントの経営課題を解決するために、ITを活用した経営戦略やシステムの導入などを提案をすることです。実際の業務では経営戦略の策定やシステムの提案、システム設計から開発・導入支援までの一連の業務を請け負うケースまたは、その一部を請け負うケースがあります。

関連記事:ITコンサルタントとは?仕事内容や必要なスキル・年収を紹介

ITコンサルタントの1日の業務の流れ

ITコンサルタントの業務内容は参画しているプロジェクトによって異なります。そのためすべてのITコンサルタントが同じような業務を行っているわけではないですが、よくあるITコンサルタントの1日の業務の流れの一例を紹介します。

【9:00~】
・メールのチェックや返信
・タスクの確認、準備など

【10:00~】
・プロジェクトの進捗確認などの打ち合わせ(自社内)
・クライアント業務
・資料作成など

【13:00~】
・業務課題の確認や改善案の提案など打ち合わせ(クライアント)
・顧客業務に関わる情報の調査
・資料作成など

【19:00~】
・進捗状況のチェックなど

未経験入社からの研修・仕事内容の例

未経験で入社すると、まずはコンサルティング全般の基本的なスキルや、ロジカルシンキング、仮設思考などのさまざまな知識を身につけるための研修を受けます。それらの研修と並行して、OJTとして実際のITコンサルティング業務も行います。

ITコンサルタントとSEとの違い

システムエンジニアは、主にシステム要件定義から基本設計、詳細設計、テスト設計などの工程を担当する職種です。システム要件定義よりも上流の「業務プロセス分析」や「Fit-Gap分析」「経営課題のヒアリング」などは行いません。

一方、ITコンサルタントはシステム要件定義より上流の、これらの工程を担当します。

外資系ITコンサルと日系ITコンサルの違い

ITコンサルティング会社は、外資系と日系の2つに分類されます。外資系ITコンサルは、基本的に成果主義が採用されています。これはITコンサルタントとしての生産性や実績を基に評価される人事制度であり、常に効率を探求して業務にあたることが重要です。

一方、日系ITコンサルでは、基本的に年功序列を採用しています。これは日系ITコンサル会社がITコンサルタントの長期育成を目的としているためです。人材育成を目的とした社内研修やOJTも充実しています。

ただしこれらの外資系ITコンサルと日系ITコンサルの違いは、あくまでも傾向といえるレベルであり、実際には会社ごとによって詳細な制度は異なります。ITコンサルティング会社への転職の前に、希望する会社の風土や評価制度をしっかりと調査しておきましょう。

ITコンサルタントが活躍する領域

ITコンサルタントは、専門分野によって活躍する領域が異なります。例えば、経営戦略を専門としていれば、IT戦略コンサルティングとして活躍できます。

また、ERPやCRMの導入経験がある元システムエンジニアなら、ERPやCRMに関するコンサルティングで経験を活かせます。そのほかにも、AIに関連する知識や経験があればAIコンサルティングも可能です。以下では、ITコンサルタントが活躍する領域について解説します。

関連記事:ITコンサルタントのキャリアパスは?年齢別の転職市場価値

IT戦略コンサルティング

IT戦略コンサルティングでは、企業の経営層から経営戦略をヒアリングし、その実現に必要なIT投資計画の策定をサポートします。このIT投資は業界・業態を問わず重要課題として位置付けられています。

経営戦略の実現に対して、「既存システムの刷新(リプレイス)」「新技術を導入した新規構築」「既存システムの一部流用と改修」など、打ち手のパターンを提案し、同時にそれぞれのパターンの費用対効果や、具体的な実行スケジュールの策定も支援します。また、業務プロセスや組織の変革についても、改善案を提示することになるでしょう。

名称が似ている職種として「戦略コンサルタント」があり、こちらは「ITを含めた経営戦略全般」に関わる仕事です。

ERPコンサルティング

ERPとは、Enterprise Resources Planningの略語であり、日本語では基幹系情報システムを指します。経営資源である「人・モノ・カネ・情報」を適切に活用するためのシステムであり、ERPコンサルティングとは、ERPをパッケージソフトとして導入して、顧客の課題を解決する仕事です。

CRMコンサルティング

CRMとは、Customer Relationship Managementの略語であり、日本語では顧客関係管理を指します。業務における顧客との適切な関係の構築と維持をしていくことであり、コミュニケーション戦略やチャネルの最適化などが主な業務です。CRMコンサルティングとは、ERPコンサルティングと同様に、CRMをパッケージソフトとして導入して、顧客の課題を解決します

SCMコンサルティング

SCMとは、Supply Chain Managementの略語であり、日本語では供給連鎖管理を指します。主に製品の仕入から販売までの流れをサプライチェーンと呼び、そのプロセスを最適化することが、SCMです。SCMコンサルティングとは、サプライチェーンの最適化を提案し、ITの導入により課題の解決と収益の改善を推進する職種です。

RPAコンサルティング

RPAコンサルティングとは、Robotic Process Automationの略語であり、日本語では作業の自動化を指しています。近年注目を集めている分野であり、さまざまな自動化ツールを導入して、顧客のビジネスの効率化を推進させる仕事がRPAコンサルティングです。

AIコンサルティング

AIコンサルティングは、AI(人工知能)を活用したコンサルティング職です。顧客業務への深い理解に加えて、最先端のAIやITの知識や技術が求められる、高度なコンサルティング業務です。AI分野は、今後発展が見込まれる分野であるため、将来性もある職種といえます。そのため、AIに関連する学習や情報収集が日常的に欠かせません。

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ITコンサルタントの未経験可求人の例

レバテックキャリアのITコンサルタント求人データより、未経験可のITコンサルタント求人の例を紹介します。基本的に他のエンジニア職の経験者や他分野のコンサル経験者(ITコンサルタントは未経験)向けです。

品質保証コンサルタント/品質保証リーダー

【想定年収】
450~650万円

【業務内容】
・お客さまのシステム開発/運用で、品質を保証するための計画立案や助言、コンサルティング
※エンドユーザが利用する際にスムーズに利用できるということを念頭に置き、さまざまな業務を行います。プロジェクトのフェーズや規模により、参画方法や立場はさまざまです。
・テスターやQAエンジニアの統括
・実際の検証方法の検討
※実現可能なコンサルティング提案や計画の提案ができます。

【応募要件】
・経営一般に関する知識
・ITが経営にもたらす影響に関する知識
・ITの最新技術動向(IoT、ビッグデータ、AI)に関する知識
・特定の業務に関する知識(金融、物流、製造など)
・導入対象パッケージ、ソリューションに対する知識

<マインド>
・社内外問わず、積極的にコミュニケーションを図れる方
・チームで働くことに抵抗のない方
・長く安心してキャリアを築ける会社を探している方
・仕事とプライベートを両立させたい方
・まじめにコツコツ努力ができる方
・新しい技術を積極的に学びたい方

SAP ERP導入コンサルティング

【想定年収】
350~800万円

【業務内容】
・ERPプライム案件の獲得に向けたシステム提案活動
・SAP ERP導入と保守の実施

【応募要件】
・SAP ERP導入プロジェクトリーダー経験(PP/MMモジュール)
・SAP ERP導入コンサルティング経験(PP/MMモジュール)
・上流工程にチャレンジしたい方
・大きな目標に向かって、地道に努力し続けられる方
・豊かな創造力と柔軟性を備えている方
・良好な人間関係を築けるオープンマインドの方
・物事を最後までやり抜く強い責任感をお持ちの方
・強い学習意欲と上昇志向をお持ちの方

BI・ERPアプリの技術支援

【想定年収】
350~800万円

【業務内容】
・SAP BW/SAP BusinessObjects/QlikViewなど、まざまなビジネスインテリジェンス(BI)/アプリケーションによる意思決定/情報活用基盤の構築
・BIアプリケーションの技術支援ならびに製品コンサルティング
・情報系システムの基盤となるデータウェアハウスの構築
・BIアプリケーションのインフラ構築

【応募要件】
<経験>
・業務システムの構築(目安:2年前後)
・SQL言語もしくは何かしらの開発言語による開発

<マインド>
・責任をもって業務を完遂できる方
・IT業界で更なるキャリアを積んでいきたいという意欲をお持ちの方
・傾聴力もしくは表現力が高い方
・協調性のある方
・将来的にチームリードを経験していかれたい方

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未経験からITコンサルタントになるには志望動機の作成が大切

未経験からITコンサルタントを目指すには、志望動機をしっかり作成することが重要です。採用担当者に好印象を与えるためには、「なぜITコンサルタントになりたいのか」という理由を具体的かつ明確に伝えることを心がけましょう。

また、その企業を選んだ理由を明確にすることで、志望動機に一層の説得力が加わります。さらに、これまでの仕事で携わったプロジェクトや具体的なエピソードを盛り込むことで、ITコンサルタントとしてどのように活躍できるかを効果的にアピールしましょう。

履歴書の書き方については『ITコンサルタントの志望動機の書き方!経歴や業界別の例文も紹介』の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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未経験からITコンサルタントに転職する際のアピールポイント

未経験からITコンサルタントに転職するには、選考対策が必要です。主な選考対策は、書類選考や面接でアピールすべきポイントの理解や、転職理由・志望動機の適切な作成などが挙げられます。

また、キャリアパスに関しても把握しておくと良いでしょう。ここでは、未経験からITコンサルタントに転職するためにアピールすべきポイント、キャリアアップのルートなどをご紹介します。

書類選考でアピールすべきポイント

未経験からITコンサルタントに転職するには、書類選考で落とされないようにしなくてはいけません。未経験者の場合は、語学力やIT関連の知識・資格などをこれまでの業務経歴とあわせたアピールが重要です。

以下では、書類選考でアピールすべきポイントを解説します。重要なポイントを抑えることで、採用担当者の目に留まりやすくなるでしょう。

語学力

ITコンサルタントには英語などの語学力が求められることがあります。特に英語の使用機会が多い外資系企業では、業務を円滑に進められるだけの英語力が必要です。TOEICのスコアや英検などの資格に合格していれば、積極的にアピールしましょう。

IT関連の知識・資格

ITコンサルタントには、幅広いITの知識が求められます。これまでSEやプログラマーとして働いてきた方は、ITの知識やスキルを積極的にアピールしましょう。十分な知識がないと、クライアントの課題を解決するための提案ができません

そのため、プログラミングやハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、セキュリティなど、ITに関する幅広い知識を持っていることを具体的に示せると効果的です。また、IT関連の資格を取得している場合は、資格取得の意欲や学習姿勢をアピールするといいでしょう。

面接対策でアピールすべきポイント

面接対策は十分に準備を行い、採用担当へアピールポイントが伝わるようにしましょう。ITコンサルタントとして未経験の場合、質問に対する受け答えの仕方で印象も大きく変わります

面接でアピールすべきポイントは、論理的思考力やコミュニケーション力です。また、体力や精神力、向上心が高いこともアピールできると効果的です。以下では、面接対策でアピールすべきポイントについて解説します。

論理的思考力

ITコンサルタントには、論理的思考力が欠かせません。さまざまなスキルを身につけるためのベースとなるのが、この論理的思考力だからです。

ITコンサルタントの転職では、ケース面接が実施されることがあります。これは、主にコンサルティングファームで採用される手法です。時事問題や社会問題などをテーマにお題が出され、その場で解決策や対応策を面接官に提示します。

企業ごとにテーマの傾向は異なります。ただし、共通して重要なのは、答えの正誤ではなく、答えに至る過程(論理的思考力)です。最初は難しく感じるかもしれませんが、経験を積むことで徐々に思考力が磨かれていくでしょう。

コミュニケーション力

クライアントはもちろんのこと、チームメンバーと協力しながらプロジェクトを進めていく仕事になるため、ITコンサルタントはコミュニケーション力も必要です。面接時には「この人なら一緒に仕事がやりやすそうだ」と思われるように、質問に対して回答するようにしましょう。

体力・精神力

コンサルタントという職種はときに体力や精神的な負荷が掛かります。そのためIT系のイメージとは少し異なりますが、体力や精神力が評価される企業も多いです。面接時には、過去に直面した苦難に対して、どのように乗り越えてきたのかアピールできると効果的でしょう。

向上心

ITコンサルタントには、自己研鑽と成長への意欲は欠かせません。採用面接でも「成長するために現在どのような学習をしているか」や「ITコンサルタントとしての自身のスキルに何が足りないと感じており、そのギャップを埋めるためにどのような努力をしているか」といった質問に対する回答が求められます。このような場面では、向上心があることをアピールしましょう。

IT全般の知識

面接対策として、ITの基本的な用語や概念を見直しておきましょう。専門分野の知識はもちろん、関連する周辺技術まで質問が広がる可能性もあります。特に、習得しているプログラミング言語や使用可能なツールについての質問が多くあります。

また、現在学習中のプログラミング言語やツールについて聞かれる場合も少なくありません。学習サイトや技術書を活用しながら苦手分野を把握し、面接での質疑応答に備えた準備を進めていきましょう。

マネジメントスキル

プロジェクトが発足したら、ITコンサルタントはマネージャーとしてさまざまなプロジェクト業務に携わります。最初は予算の見積もりから必要な人員を調達、プロジェクトのスケジュール策定などが主な仕事です。

プロジェクトが本格的に動き始めたらスケジュールの管理や品質管理、場合によってはメンバーのサポートを担う場合もあります。また予想外のトラブルが発生したときは、対応内容の変更やスケジュールの延伸などクライアントへの交渉も必要です。

上記の業務をスムーズにこなすには、トラブルやリスクに対応できるような課題解決力やプロジェクトメンバーをまとめられるリーダーシップといったマネジメントスキルが求められるため、過去の経験でトラブルを解決したエピソードやリーダーシップを発揮した場面などを伝えられると高評価に繋がります。

情報収集力

ITコンサルタントには情報収集力も必要です。IT技術は日々進歩しており、新しいコンサルティング手法が次々と生まれています。古い技術や手法しか持たないITコンサルタントは、そのタイミングに合わせた最適なITシステムの提案が難しくなります。そのため常にIT知識や技術、コンサルティング手法などについて情報を収集し続けることが必要です。

またITコンサルタントは参画するプロジェクトのクライアント業務知識も身につける必要があります。クライアント業務を理解していないと、業務改善案の提案やシステムを構築する上での必要となるフローを適切にシステムに盛り込めないからです。そのためクライアントの業務領域についても常に情報を収集する必要があります。

以上のことからITコンサルタントはITの技術・知識やコンサルティングの知識、クライアントの業務知識など多くのことを身につける必要があるため、IT知識であれば最新技術を追っているなど情報収集力をアピールできると効果的です。また転職者の場合には、現職の業務内容に精通していれば配属先で即戦力となると期待される場合もあるため、現職の業務内容を詳しく理解している点もアピールに繋がります。

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ITコンサルタントに求められる知識とスキル

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)によると、ITコンサルタントに求められる知識やスキルは以下のとおりです。

ITコンサルタントに求められる知識

・経営一般に関する知識
・ITが経営にもたらす影響に関する知識
・ITの最新技術動向(IoT、ビッグデータ、AI)に関する知識
・特定の業務に関する知識(金融、物流、製造など)
・導入対象パッケージ、ソリューションに対する知識

ITコンサルタントに求められるスキル

・顧客要求を認識し、IT投資戦略やシステム企画に反映させるスキル
・顧客のビジネス、業務、情報システムを抽象化し、そこから機能モデルへ落とし込む能力
・現状のシステムを調査し、分かりやすく文書化する能力
・プロジェクトチームを編成とマネジメントする能力
・業務プロセスやデータを分析し、モデル化(型としてまとめる)する能力

ITコンサルタントは、経営課題の解決や顧客要求への対応を考え周囲に伝える役割を担います。そのために、経営とITの知識、企画力、創造力、文書化・モデル化スキルに加え、マネジメントスキルやコミュニケーションスキルも欠かせません。

関連記事:
ITコンサルタントに必要なスキル
ITコンサルタントに必要なスキルを基礎・領域別に紹介

大規模Webサービス開発のスキルもあると良し

大規模なWebサービスやアプリケーションサイトの開発や支援は、ITコンサルティングの業務として高い需要があります。近年ではクラウドの普及なども相まって、Webサービスの技術面の支援に加えて、戦略面や活用面でのコンサルティングができることは、ITコンサルタントとしての必須条件ともいえるでしょう。そのようなスキルのベースになるのが、Webサービスやアプリケーションサイトの開発スキルです。

関連記事:ITコンサルタントにプログラミングスキルは必要?具体例から解説

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ITコンサルタントに役立つ資格

ITコンサルタントに求められる知識やスキルは、広く深いものです。そのため資格取得を目指して勉強を進めることで効率よく業務に必要な知識を身につけられます。

また資格を保有することで、客観的なスキルの証明となるため時間に余裕のある方は積極的に取得をめざしてみてはいかがでしょうか?ここでは、ITコンサルタントに役立つ資格を紹介します。

関連記事:ITコンサルタントの資格16選をスキル別に紹介します

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、IPAが提供する情報処理技術者試験の中でも、ITコンサルタント育成を主眼とした制度です。「経営戦略に基づいたIT戦略策定」「IT活用による事業革新、業務改革」「製品・サービスの企画・推進」などを学べます。

中小企業診断士試験

中小企業診断士試験は、中小企業の経営課題に対応するための診断・助言を行う「経営コンサルタント」の育成を目的とした国家資格です。ITに関する要素はないものの、財務・労務・事務・生産など、経営に関する一般的な知識を身につけられます。

経営士、経営士補

経営士・経営士補は、中小企業診断士と並び、経営コンサルタントとしての知識が獲得できる資格です。また、経営コンサルティングに関する資格としては、日本で最も古い資格でもあります。民間資格ですが、経営に関する知識を身につけられるという点では中小企業診断士にも引けを取らないでしょう。

ITコーディネータ

ITコーディネータ試験は、経営とITを結びつけにより経営戦略実現を目指す「ITコーディネータ(ITC)」としての認定を受けるための制度です。民間資格でありながら、IPAの「ITスキル標準」では「レベル4」に位置付けられており、IT関連資格試験として最高ランクに位置します。経営とIT両方の知識が学べることから、ITコンサルタントの業務に直結した資格です。

プロジェクトマネージャ試験

プロジェクトマネージャ試験は、IPAが提供する情報処理技術者試験の中でも、プロジェクトマネジメントに特化した資格試験です。対象者は主にプロジェクトマネージャーですが、ITコンサルタントにとっても役立つ資格です。プロジェクト全体を考えて提案や進行を行うという点ではプロジェクトマネージャーとITコンサルタントは共通しているからです。

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ITコンサルタントの勉強・独学方法

ITコンサルタントの業務は多岐に渡るため、幅広い知識やスキルの習得が求められる職種です。ITコンサルタントの業務に必要な知識を独学で学ぼうとすると、どこから手を出して良いのか悩んでしまうことも多いでしょう。

具体的な勉強方法としては、ITコンサルタントに必要な知識やスキルを学べるスクールやeラーニングの活用がおすすめです。ここでは、ITコンサルタントの効率のよい勉強・独学方法について解説します。

研修や講座を活用する

ITコンサルタントとしての知識・スキルを習得するには、研修や講座を活用することが効果的です。ITコンサルタントに役立つ研修や講座は、オンライン上や実践研修など多く開催されています。これらの研修や講座を活用することで、ITコンサルタントとしての知識・スキルを効率的に習得できるでしょう。

ITコーディネータケース研修を受ける

ITコーディネータケース研修は、ITコーディネータ試験合格者のみ受講できる実技研修ですが、実技を学べます。この研修では、架空の企業のケーススタディをもとにグループディスカッションやロールプレイングを行いながら、ITに基づく経営理解から戦略策定、ITサービスの適用に至るまでのプロセスを実践的に学びます。

ITコーディネータケース研修を通じて問題解決のための体系的な能力を養い、ITコンサルタントにとって必要なスキルを学べます。

ITコンサルタントの養成講座を受講する

人材育成の専門企業であるトレノケートが実施している養成講座です。主にITコンサルタントを目指す人向けに、ITコンサルタントとして必要な「現状分析力」「課題設定力」「実行管理力」「達成評価力」の4つをオンラインで学習できます(※)。

(※)2024年11月現在、オンライン受講は一部日程のみ

eラーニングで学ぶ

ITコンサルタントに必要な知識・スキルをスクールに通う以外の方法では、eラーニングで学ぶ方法があります。eラーニングは、通学の必要がないため、仕事が忙しくスクールに通学する時間が確保できない方におすすめです。

ITコンサルタントを目指す人向けのeラーニングは、富士通ラーニングメディアが提供している講座が有名です。

富士通ラーニングメディアを受講する

富士通ラーニングメディアは、国内最大規模の企業向けのeラーニングサービスです。個人向けのサービスもあり、ビジネスコミュニケーションからITの基礎知識、システム開発や情報セキュリティなど、ITコンサルタントに関連する講座が多数あります。富士通ラーニングメディアでは、eラーニングだけでなく、集合研修も行われています。

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ITコンサルタントの年収相場

ITコンサルタントの年収は、勤める会社、担当するプロジェクト、そして業務の成果に応じて、個々の給与に大きな差が生じることがあります。厚生労働省による職業情報提供サイト『jobtag]』(日本版O-NET)によると、2024年11月18日時点のITコンサルタントの平均年収は684.9万円です。

また、2024年11月18日時点でレバテックキャリアの求人情報でITコンサルタントを検索し、上位表示された30件の求人の上限年収と下限年収の平均値を出したところ、ITコンサルタントの平均年収は約907.5万円でした。IT業界全体を見ても、高い水準であり、年収アップを狙う転職としては、非常に魅力的といえるでしょう。

関連記事:ITコンサルタントの年収は?仕事内容や年収が高い理由を解説

未経験でのITコンサルタントの年収

2024年11月18日時点でレバテックキャリアにて公開中の求人・転職情報のうち、職種「ITコンサルタント」・キーワード「未経験」で検索して表示されたデータ30件をもとにして、未経験でのITコンサルタントの想定平均年収を算出しました。未経験でのITコンサルタントの平均年収は約657万円です。下限288万円、上限は1,500万円を超すような求人例もありました。

ただし、一般的に未経験で1,500万円の求人に内定をもらえる可能性は非常に低いです。特殊なスキルを持っていない方は、500万円前後になる可能性が高いことをおさえておきましょう。

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ITコンサルタントの将来性

DXやAIなどの高度なIT活用の需要の高まりに伴い、企業における業務を抜本的に変えようという動きが進みつつあります。このような動きへの支援者として、ITコンサルタントの活躍の舞台は広がっています。

たとえば、2021年ごろから急速に普及したテレワークはその一例です。テレワークの導入はITと、対象となる企業の業務の両方に対する深い理解が必要です。このようにITに加えて顧客企業の業務に深く精通しているITコンサルタントは、今後も高い将来性があるでしょう。

またグローバル化に伴い、国内企業が世界と対等に渡り歩くためには、さらなる業務の効率化と自動化の実現が必要です。そのためのITツールやサービスをどのように活用していくのか、最適なITツールやサービスの選定の見極めにも、ITコンサルタントは非常に頼りになる存在となるでしょう。

関連記事:未経験からITコンサルタントになるには?書類選考・面接対策も解説

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ITコンサルタントへの転職で後悔しないために

コンサルタントは派手で華やかな仕事のように考えている方もいますが、実際のITコンサルタントの仕事では、単純作業が続いたり、面倒な人間関係に疲弊したりすることもあります

また、収入の高さから「とりあえずコンサルタント」を選ぶ方も少なくありません。実際にITコンサルタントの収入はIT業界の中では高めですが、具体的な仕事の内容を知らずに転職してしまうと、理想と現実との違いに戸惑い「こんなはずじゃなかった」と後悔してしまうこともあります。

ITコンサルタントに限らずコンサルタントの仕事は、ハードワークで何よりも成果が求められます。年功序列式で勤続年数を重ねるだけで収入が増えていくような仕事ではありません。30代になってから未経験で転職してしまうと、年下の上司の元で働かなければならないことも十分にありえます。

過去にどのような経験や実績がある方でも、未経験でITコンサルタントへの転職を目指す場合、後悔しないためにもこれらのことは十分に理解しておきましょう。

関連記事:ITコンサルタントからの転職!辞めたい理由やおすすめ転職先を紹介

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ITコンサルタントの未経験転職に関するよくある質問

未経験からITコンサルタントを目指す方にとって、ITコンサルタントへの転職活動に関する不安や疑問が多くあるでしょう。ITコンサルタントの未経験転職に関するよくある質問には、ITコンサルタントに必須な資格や開発経験の必要性などがあります。以下では、ITコンサルタントの未経験転職に関するよくある質問をまとめました。

Q1. ITコンサルタントになるには資格は必須ですか?

ITコンサルタントになるのに資格は必要ありません。中小企業診断士やITコーディネータの資格は、ITコンサルタントの業務に役立ちますが、それらの資格を持っていなくても活躍しているITコンサルタントは大勢います。資格があれば転職時に多少有利になりますが、なによりも評価されるのは、これまでの実務経験です。

Q2. ITコンサルタントになるには開発経験が必要ですか?

プログラマーやSEのような開発経験があった方が、転職に有利になるのは確かです。一方で実際には未経験者OKの求人もあり、全くの異業種からITコンサルタントへ転職した方もいます。
マネジメントスキルや論理的思考力など必要なスキルがあれば、ITコンサルタントへの転職は十分に視野に入るでしょう。

Q3. 外資系コンサルの場合は英語は必須ですか?

英語はできた方が強みになりますが、必須ではありません。一方で入社後に英語力が求められるのは間違いないでしょう。転職活動では、英語を積極的に勉強しようとする意欲を見せましょう。多くの外資系コンサル企業では、社員の英語力向上のための支援体制が整っているので、それらを積極的に活用して英語力を高めます。

Q4. ITコンサルタントは激務って本当ですか?

知識が不足しているITコンサルは次から次へと知らないワードが出てきて、毎日が調査時間との闘いで、激務になりがちです。 ITコンサルとして経験を積み、知識・スキルが累積していくにつれて、激務は避けられるようになります。常に顧客と同じか、それ以上に知識をアップデートしておく必要があります。

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まとめ

未経験からITコンサルタントになるには、志望動機の作成が大切です。「なぜ、ITコンサルタントを目指すのか」を明確にしましょう。また、書類選考ではIT関連の知識・資格や語学力をアピールできると強みになります。そして、面接では論理的思考力やコミュニケーション力、向上心、IT全般の知識などをアピールしましょう。

ITコンサルタントは未経験でも目指せる職種です。特にRPAやAIなどの分野では、未経験者OKの条件の募集もあります。一方で、幅広い知識とスキルを求められる職種で、しっかり準備することが大切です。本記事で紹介した資格やスクールなどを活用してみてください。

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