セールスエンジニアになるには?仕事内容や必要なスキルを解説

最終更新日:2024年8月23日

セールスエンジニアとは、技術的知識で営業をサポートする職種です。仕事内容としては、顧客が自社の製品を活用できるよう情報提供をし、製品またはサービスの販売をサポートをします。システム導入における要件定義や設計の管理のほか、顧客の要望課題のヒアリングや製品のプレゼンテーションなど業務範囲は多岐にわたります。

セールスエンジニアになるには、営業スキルと技術的知識の両方が必要です。そのため、システムエンジニアや営業職の方がセールスエンジニアにキャリアチェンジするケースもあるようです。

本記事では、エンジニアや営業職からセールスエンジニアへの転職を考えている方に向けて、仕事内容ややりがい、目指すための方法、年収などを紹介します。

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この記事のまとめ

  • セールスエンジニアの仕事は、製品説明、技術提案、デモ実演、営業・技術部門の連携、アフターサポートが主な役割
  • セールスエンジニアになるにはコミュニケーション力などの営業スキルとシステムなどの技術的知識の両方が必要
  • セールスエンジニアにとって、顧客の悩みを解決し感謝されることがやりがいとなる
  • セールスエンジニアはトラブル対応やクレーム処理も担当し、責められることもあり、辛さを感じることもある

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セールスエンジニアとは

セールスエンジニアとは、営業を技術面からサポートする職種です。エンジニアという名前ですが、実際の業務は営業寄りとなります。

エンジニアとしての技術的な知識を活かし、実際の営業現場で製品の説明や提案、実演を行うことで受注などのセールス活動に貢献します。自社製品の知識や技術だけでなく、営業スキルも必要です。

会社によっては「サービスエンジニア」、「プリセールスエンジニア」「フィールドアプリケーションエンジニア(FAE)」などと職能ごとに分けられることもあります。発展の流れが速いIT業界においては、技術と売上に責任を負い専門知識を活かして販売からアフターフォローまで手掛けられるセールスエンジニアの需要は高い傾向にあります。

セールスエンジニアと営業職の違い

セールスエンジニアと営業職との違いは、自社製品やサービスに関する知識の深さにあります。営業職の仕事では、製品やサービスの基本的な特徴やメリットなどの知識が求められます。

そのため、技術的な専門知識は必要としません。一方でセールスエンジニアは、顧客からの複雑な問い合わせに対応できるように、技術的な専門知識が必要とされます。

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セールスエンジニアの仕事内容

セールスエンジニアはその名の通り、セールス(営業)とエンジニア(技術職)の要素を兼ね備えた職種です。セールスエンジニアの仕事内容として、「自社製品の説明」「顧客への技術的な提案」など、大きく分けて5つの仕事があります。

企業によっても仕事内容は異なりますが、セールスエンジニアにとって代表的な仕事内容を紹介していきます。

自社製品・サービスの説明

自社製品・サービスの説明はセールスエンジニアの主な仕事となります。セールスエンジニアの最終的な目標は、「自社の商品・サービスを販売し、売上を向上させること」です。商品やサービスを売り込むためには、自社の商品について細部まで把握していなければなりません。

顧客との関係作りやクロージング、セールスをするのは一般の営業担当者の役割ですが、セールスエンジニアは自社の商品に関して詳細に顧客に説明し、より安心して購入していただくことが重要となります。また、商品技術に詳しいことをアピールすれば、企業の信頼醸成にも貢献できます。

顧客への技術的な提案

営業の仕事は特定の商品の説明をし、販売するだけではなく、顧客が抱えている問題を引き出して一緒に解決策を検討することもあります。しかし、専門的な内容になると営業担当者だけでは解決が難しい場合もあるため、技術的な観点からセールスエンジニアがあいだに入ってサポートします。

顧客は漠然とした課題を抱いているものの、どのように解決すれば良いのか、解決方法があるのかも把握していないケースが多いです。セールスエンジニアは顧客先へ訪問し、問題を解決する方法を提案する役割も担います

デモンストレーション

セールスエンジニアは顧客先へ訪問し、自社の商品やサービスの使い方を実演、プレゼンテーションを行います。資料や口頭で説明するより実際に動いている様子を見せるほうが直感的に理解でき、商談もまとまりやすくなります。

顧客からの要望に応じてシステム開発を受託している企業の場合は、導入にあたっての要件定義を行った後でプロトタイプを作成し、それをデモ環境として顧客に対して実演するパターンもあります。

商談成立後の営業部門・技術部門の橋渡し

商談成立後も、営業部門や技術部門から要望が上がってくることがあります。また、クライアント側の追加要望があり、各部門に伝える必要が発生する可能性もあるでしょう。

商談が成立したら終わりではありません。営業部門と技術部門のあいだに立ち、スムーズに進行できるようにサポートします。次の案件の商談もあるので、並行して複数の案件に対応します。

アフターサポート

商品やサービスは納品後のアフターサポートを行います。商談が決まる前までは丁寧な対応でも、納品してからの対応が悪いと会社としての信用を失ってしまいます。

また、顧客は不具合や故障が発生したと思っていても、実際には設定が誤っているケースも多く、その切り分けにおいてもセールスエンジニアは不可欠な存在です。

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セールスエンジニアの仕事がつらい・やめとけといわれる理由

セールスエンジニアと調べると、よくサジェストに「つらい」「やめとけ」と表示されます。セールスエンジニアは突発的なトラブルや運用保守、クレーム対応が求められることも少なくありません

セールスエンジニアとして経験が浅い方の中には、「自分は悪くないのに、なぜここまで責められるのか」と感じてしまう人もいるようです。クレーム対応は、セールスエンジニアの仕事がつらいと思う理由の一つです。

また、技術的な話を顧客が理解してくれなかったり、反対に顧客の話が抽象的すぎて理解できないなど、主にコミュニケーションに関連する悩みもよく挙げられます。

セールスエンジニアのやりがい

セールスエンジニアにとって悩みの種となりやすいコミュニケーションですが、裏を返せばやりがいにもつながります。たとえば、顧客の悩みや課題を解決したときには、直接感謝の気持ちを伝えられることも多いです。

本来、エンジニアは顧客と直接的な接点をもつことが少ないため、面と向かって「ありがとう」と伝えてもらうことは、大きなやりがいになります。

また、技術的なサポートがきっかけで顧客からの信頼を勝ち取り、それが商談成立のアシストになった際には、営業担当者から感謝されることもあります。社内における自分自身の信用を勝ち取り、さまざまな部署との関係を構築していくやりがいもあります。

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セールスエンジニアの年収相場

年齢層 平均年収
~19歳 245万円
20代 442万円
30代 634万円
40代 731万円
50代 800万円

厚生労働省の職業情報提供サイトjobtagで見てみると、セールスエンジニアの年収相場は620.4万円となっています。また、年代別に見ると、50代の平均年収が一番高いです。

他業界の営業の年収相場が470〜610万円程度であるため、セールスエンジニアの平均年収は高いといえるでしょう。しかし、目標に対する成果によって昇格や年収が決まる場合が多いため、仕事に対する意欲が重要です。

セールスエンジニアの求人例

レバテックキャリアに掲載されている求人をもとに、セールスエンジニアの求人実例を3つ紹介します。

セールスエンジニアは年収に幅がありますが、業種や求められるスキルレベル、役割によって変動します。求人実例から、業務内容や求められるスキル・経験、想定年収を確認し、参考にしてみてください。

関連記事: セールスエンジニアに転職するには?仕事内容や必要スキルを紹介

【データセンター事業】顧客の課題を製品を通じて解決【フルリモート可】

【想定年収】
560~800万円

【業務内容】
・顧客の現状/要望をヒアリングし、課題として取りまとめ、技術知識を活かして解決策を提案
・サービス構成案や提案資料の作成、製品/サービス導入時の技術支援の実施
・自社サービスだけでは課題解決ができない場合のステークホルダー選定や企業コラボレーションの実施
・案件を取りまとめてリーディング
・サービス開発/改善のためにマーケット情報や顧客の声を社内にフィードバック
・顧客向けの技術ドキュメント作成やハンズオンの実施

【求められるスキル・経験】
<スキル>
・コミュニケーションスキル
・ネットワーク、サーバー、セキュリティ分野の知識
<経験>
・ITインフラ構成の設計、構築の経験(2年以上)
・ドキュメント作成に関する経験

【ECソリューション事業】営業、要件定義/製品のデモンストレーション【リモート可】

【想定年収】
450~850万円

【業務内容】
・営業フェーズの同行、ヒアリング、提案、見積策定の支援
・製品やサービスの機能や技術的な特徴などの情報提供
・顧客の要件に基づいて、製品やサービスをアレンジし、価値ある提案を策定
・製品/サービスのデモンストレーション

【求められるスキル・経験】
<経験>
・エンドユーザへの直接提案の経験
・ネットワーク提案経験
・サーバー提案経験
・クラウドプラットフォーム提案経験
・アプリケーション提案経験

【電子部品メーカー】無線センサーネットワークシステムの販売【一部リモート】

【想定年収】
500~950万円

【業務内容】
・国内製造業を中心とする顧客への無線センサネットワークシステムの拡販
・顧客や社内設計開発部門との技術的な議論、交渉
・顧客戦略の立案
・ニーズヒアリングや同業分析による新商品企画の創出

【求められるスキル・経験】
<スキル>
・IoTシステムやIoT市場への知見
・コミュニケーションスキル
<学歴補足>
大学院、大学卒以上

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セールスエンジニアが活躍している業界

セールスエンジニアはIT業界だけでなく、さまざまな業界で活躍しています。セールスエンジニアが活躍する主な業界は「IT・通信系」「医療メーカー」「一般メーカー」です。

一概にセールスエンジニアといっても、業界ごとに仕事内容が違います。以下では、セールスエンジニアが活躍する業界について紹介していきます。

IT・通信系

IT・通信系の業界では、主に自社で開発しているシステムやIT機器の販売を行います。IT・通信系の業界のセールスエンジニアの難点として、ソフトウェアやシステムなどをクライアントに説明する際に、物理的な形がないということがあります。

しかし、プロトタイプの製品やデモ環境をサンプルとして活用し、クライアントに実際に体験してもらうことができるでしょう。

医療メーカー

医療メーカーでは医療機器の販売や説明が主体となります。IT関連の知識、営業スキルに加えて、医療関連の知識も必要とされます。

自社製品が他社製品に比べてどのような点で良いのか、技術的な側面だけでなく、医療的な側面から説明できると信頼度が上がるでしょう。しかし、医療に特化している業界のため、需要の幅が比較的狭いです。

新製品を売り込んでいくというよりは、既存の製品の保守やメンテナンス業務が中心になる場合も多いでしょう。

一般メーカー

セールスエンジニアは一般企業においても需要があります。一般メーカーといえども、業種はさまざまです。

たとえば、エレベーター・エスカレーターの生産や工場設備の生産メーカーなどが挙げられます。サービスエンジニアは企業それぞれの製品の特徴や技術を深く理解し、より良い提案ができることを求められます。

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未経験からセールスエンジニアになるには

未経験からセールスエンジニアになるには、主に営業スキルと技術的知識が必要です。未経験から目指すケースとしてよくあるのは、「技術職からのキャリアチェンジ」と「営業職からキャリアチェンジ」が挙げられます。

それぞれの立場から考えた場合とどちらでもない場合からセールスエンジニアを目指す場合にどのような条件が求められるのか解説します。

関連記事:未経験からセールスエンジニアを目指すには?役立つ資格なども紹介

技術職からセールスエンジニアを目指す場合

エンジニアはすでに技術的な知見やスキルが身についていることが多いため、営業職に求められるコミュニケーション力を磨く必要があります。エンジニア時代、顧客への提案や折衝も行った経験のある方であれば、セールスエンジニアへキャリアチェンジする際の大きなアピールポイントになることでしょう。

一方、営業経験がなくエンジニアの道を歩んできた方の場合は、まずは顧客に信頼してもらえるような関係作りのために傾聴の姿勢を見せることが重要になります。こちらが伝えたいことを伝えて満足するのではなく、あくまでも顧客に納得してもらえるコミュニケーションをとることがセールスエンジニアにとって何よりも重要です。

営業職からセールスエンジニアを目指す場合

営業職からセールスエンジニアを目指す場合は、技術的な知識やスキルを身につけることが求められます。セールスエンジニアは一般的な営業職よりも専門的な知識を身につけておく必要があり、知識が不足したまま商談に臨んでしまうと顧客からの質問に即答できず、信頼を獲得できません。

顧客との関係構築やコミュニケーションのノウハウは営業時代に身についているはずなので、自社の商品やサービス、業界全体の動向などを頭に入れておくと商談の際にも説得力が増します。

上記以外からセールスエンジニアを目指す場合

セールスエンジニアは、技術職や営業職以外から目指すことも可能です。そのためには、まず技術的な専門知識を身につけることが欠かせません。

さらに、営業やコミュニケーションのスキルも必要になります。セミナーへの参加や実践的な営業経験を通じて、これらのスキルを向上させることも可能です。

自己分析を行い、足りない知識やスキルを補うことがセールスエンジニアへの転職につながる要素となります。

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セールスエンジニアに向いている人

セールスエンジニアへの転職を検討する際に、仕事の向き、不向きを知っておくことは非常に重要です。転職した後に、「苦手なことばかりで辞めたい」とならないように、セールスエンジニアの適性を知った上で、転職を検討するのが良いでしょう。

セールスエンジニアに向いている人の特徴として「課題解決力がある」「クライアントと関わるのが好き」「最新の知識を身につけるのが苦にならない」「柔軟な発想力がある」が挙げられます。以下では詳しく説明していきます。

課題解決力がある人

セールスエンジニアにとって課題解決力はとても重要です。顧客はそれぞれ課題を抱えていて、その課題を解決する方法を提案するのがセールスエンジニアの主な役割です。

つまり課題解決力は必須の能力です。そのため、課題解決力がある人はセールスエンジニアに向いているでしょう。しかし、ないからといって諦める必要はありません。課題解決力は技術以外にも日ごろから世の中のさまざまな課題に目を向け、解決策を考えれば伸ばせます。

クライアントと関わるのが好きな人

セールスエンジニアが相手にするのは、システムではなくクライアントです。クライアントと関わるのが好きな人のほうが、負担が少なく仕事を進められるでしょう。

業務内容である「製品説明」「提案」「デモンストレーション」「アフターサポート」のどれにおいてもクライアントと関わることになります。IT業界のほかの職種もクライアントとの関わりがありますが、セールスエンジニアは特にクライアントとの接点が多いです。

最新知識を身につけていくのが苦にならない人

最新の知識の勉強を継続して続けていける人は、セールスエンジニアとしての需要も高くなるでしょう。セールスエンジニア自身は開発することは少なく、また自社製品が固定されているので最新技術とはあまり接点がないと思うかもしれません。しかし、最新知識を身につけておくと、より幅広い提案ができるようになるでしょう。

また、クライアントを含む周囲から最新技術の話題について聞かれる可能性もあります。その場合、最新技術の話題について詳しいとクライアントからの信頼度が上がったり、円滑なコミュニケーションにつながったりします。

柔軟な発想力がある人

セールスエンジニアの仕事は単に自社製品を販売するだけでなく、自社製品を用いてクライアントの課題を解決することです。柔軟な発想力があればクライアントが抱える課題を、自社製品を用いて解決できるでしょう。技術分野に限らず、柔軟な発想のもと課題を解決する思考を磨くことが重要です。

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セールスエンジニアになるために必要なスキル

セールスエンジニアは技術的な側面から、営業をサポートする役割です。そのため、技術的な知識と営業としてのスキルの両方が求められます。

エンジニアとしては幅広い専門知識、営業としては説明能力やプロジェクト管理などのスキルが必要です。本章では、セールスエンジニアになるために必要なスキルについて詳しく説明していきます。

幅広い専門知識

セールスエンジニアは、商談時に営業担当者から技術的な面でのフォローを求められることも多く、商品に関する専門的な知識をもっていなければなりません。さらに、クライアント側の技術担当者に説明する必要があります。

自社製品の知識はもちろん、ほかの製品の話が出てくる可能性もあるので、知識としてしっかり理解しておくのが得策でしょう。

論理的に説明する能力

他社製品との違いや優位点について、論理的に説明する力が求められます。エンジニア出身者の中には、専門用語を多用してしまい、顧客からの理解が得られないケースもあります。

商品・サービスの魅力や優位点を正確に理解してもらうためにも、分かりやすく説明する力もセールスエンジニアに重要なスキルです。

臨機応変に対応できる力

セールスエンジニアには、顧客からの質問に臨機応変に対応する力とメンタルが求められます。たとえば、顧客からサポートを求められて現地に訪問した際、不具合の発生理由やその不具合の原因が自社商品であるかどうかをその場で判断する力が求められます。

仮に、顧客の勘違いだったとしても、真摯な対応を心がけることで顧客からの信頼を勝ち取り、次の商談に進められるでしょう。また、修理が必要な際には、丁寧な対応で顧客が不信感や不快感を抱かないよう配慮もします。

プロジェクト管理能力

プロジェクトには複数の人員が参画します。セールスエンジニアも対象で、管理側の役割も担います。各関係者とコミュニケーションを取りプロジェクトを円滑に進めるポジションです。

もちろんプロジェクトの中心となって取りまとめるプロジェクトマネージャーのような業務とは異なります。部門や顧客をまたいでコミュニケーションを取るセールスエンジニアならではのプロジェクト管理を行います。

プレゼンテーション能力

セールスエンジニアは顧客に対して、技術的な知識を用いて製品をアピールする仕事です。その際には、プレゼンテーションを行うことが多いです。クライアントの悩みや課題を自社製品を活用することでどのように解決できるのかを、分かりやすく説明する必要があります

いつどのような内容を求められても答えられるよう自社製品や顧客のニーズをしっかりと理解して、プレゼンテーションの練習をしておきましょう。

コミュニケーション能力

技術的な提案を行う場合、専門的な知見や知識のほか顧客とのコミュニケーション力が問われます。特にIT分野に詳しくない顧客は、質問要件が伝わりにくいこともあります。

相手の言葉の真意を汲み取り、一つひとつ確認しながらコミュニケーションをとることが大切です。その上で、課題を解決するために有効な方法を技術的な見地から検討し提案します。

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セールスエンジニアへの転職に役立つ資格

スキルが不足していると感じる場合や経験が不足している場合には、資格取得が有益です。資格を取得することによって、客観的な評価を得ることができ、自信にもつながるでしょう。また、資格取得の目標を持つことはモチベーションの向上にも役立ちます。

  • ・ITストラテジスト

    ・基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

    ・SAP認定コンサルタント

    ・CISCOアソシエイトレベル

    ・Oracle認定資格

本章では、セールスエンジニアの業務に役立つIT系の資格をいくつか紹介します。

ITストラテジスト試験

ITストラテジスト試験は、ビジネスニーズを的確に理解し、それに基づいて顧客に最適な技術ソリューションを提案できる能力を問う試験です。セールスエンジニアは、顧客の課題や要件を把握し、適切な製品やサービスを提案する必要があるため、ITストラテジスト試験の知識とスキルは、セールスエンジニアの役割を強化します。

さらに、ITストラテジスト試験は、ビジネスと技術のブリッジ役としての役割を果たすスキルを身につけることもできます。セールスエンジニアは、技術的な知識とビジネス視点の両方を持ち合わせなければなりません。ITストラテジストの資格は、ビジネス目標と技術戦略を統合し、顧客に対して有益な提案を行う能力を育成します。

また、ITストラテジスト試験は、テクノロジーのトレンドや市場動向に精通していなければなりません。セールスエンジニアは、競合他社や市場の状況を把握し、顧客に対して競争力のあるソリューションを提供する必要があります。ITストラテジスト試験の知識は、セールスエンジニアにとって市場分析や競争戦略の視点を提供し、ビジネスの成功につなげることができます。

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験

基本情報技術者試験応用情報技術者試験についても、セールスエンジニアの業務において有効な資格です。まず第一に、基本情報技術者試験は、情報技術に関する基礎知識を広範にカバーしています。

セールスエンジニアは、製品やサービスに関する技術的な知識を持つ必要があります。基本情報技術者試験の合格は、セールスエンジニアが情報技術領域において基本的な知識を持っていることを証明するものであり、顧客との信頼関係構築に役立ちます。

応用情報技術者試験は、より高度な情報技術に関する知識とスキルを問われる試験です。セールスエンジニアは、顧客に対して高度な技術的な解決策を提案することが求められます。応用情報技術者試験の取得は、セールスエンジニアの専門性と能力を示すものであり、顧客の信頼を得る上で有利に働きます。

シスコ認定試験アソシエイトレベル

シスコ認定試験アソシエイトレベルは、ネットワーク系のプロダクトを扱う会社におけるセールスエンジニアの業務に役立ちます。この資格は、幅広いネットワーク技術とCISCO製品に関する知識を証明します。

セールスエンジニアは顧客に適切なネットワークソリューションを提案する役割を果たすため、シスコ認定試験アソシエイトレベルの知識とスキルは重要です。ネットワークに関しては技術的な難しさも伴いますが、この資格を取得することで、そういったネットワーク関連の用語も顧客に分かりやすく伝えられるようになることが期待できます。

Oracle認定資格

Oracle認定資格は、Oracle製品を扱っているセールスエンジニアの業務におすすめしたい資格です。Oracle認定資格は、データベース管理、クラウドソリューション、アプリケーション開発など、さまざまな専門領域で資格が用意されています。

Oracle認定資格の知識は、セールスエンジニアはOracle製品の特徴や利点を正確に理解し、顧客に対して的確な情報を提供することができます。また、専門的な知識と経験を持つことを証明するため、顧客の信頼にもつながるでしょう。

Oracleは、企業や組織で広く使用されている大手テクノロジーカンパニーです。そのため、Oracle認定資格を持つセールスエンジニアはほかの競合者と比較して優位に立つことができます。

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セールスエンジニアの将来性

結論からいうと、セールスエンジニアの将来性はあるといえるでしょう。IT業界の職種はAIに代替されていくという意見が多いです。

技術職に関しては、AIが代替できる側面もあるでしょう。しかし、セールスエンジニアはコミュニケーションがメインの職種なので、機械による代替が難しいです。

また、IT製品の導入件数は年々増加しているため、セールスエンジニアの需要は伸びると予想され、将来性が高いといえます。

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セールスエンジニアに関するよくある質問

セールスエンジニアに興味がある方、転職を検討している方の中では、将来性や強み、サービスエンジニアとの違いについて疑問を持つ方が多いようです。

以下では、セールスエンジニアに関するよくある質問に回答しています。類似の疑問を持つ方は、参考にしてみてください。

Q1. セールスエンジニアに将来性はありますか?

IT業界ではAIによる職種の代替が議論されていますが、セールスエンジニアはコミュニケーションが重要な役割ですので、機械による代替は難しいといえます。また、IT製品の導入件数は増加しており、セールスエンジニアの需要は伸びると予想されます。そのため、セールスエンジニアの将来性は高いでしょう。

Q2. セールスエンジニアの強みは何ですか?

セールスエンジニアの強みは、開発の経験をもとに、作業日数などを概算できたり、クライアントのニーズや悩みを引き出せたりするところです。一般的な営業にはない、技術的な視点を持っていることがセールスエンジニアの強みといえるでしょう。

Q3. サービスエンジニアとセールスエンジニアの違いは何ですか?

サービスエンジニアとセールスエンジニアは、両者とも技術的な知識が必要ですが、役割が違います。サービスエンジニアは主に製品の運用・保守やトラブルシューティングを行います。一方で、セールスエンジニアは販売からアフターサポートまで行い、顧客の悩みやニーズに自主製品を使った解決の提案をすることが主な業務です。

Q4. セールスエンジニアになるには何が必要ですか?

セールスエンジニアは営業スキルと技術的知識が必要なため、営業職か技術職からのキャリアチェンジが一般的です。営業職からの転身の場合、技術的な知識を身につけるようにしましょう。反対に、技術職からの転身の場合、コミュニケーションスキルなどの営業力を身につける必要があります。

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まとめ

セールスエンジニアは顧客に対しての高いプレゼン力やコミュニケーション力など、さまざまなスキルが求められる職種です。これまでエンジニアとして活躍してきた方にとっては、直接的に顧客と関わることで大きなやりがいを感じることができるでしょう。

また、一般企業の営業職からキャリアチェンジした方にとっては、より技術的・専門的な見地から営業を行うことができるため、顧客からの信頼を得やすく、自身のキャリアの幅も広がっていくはずです。

営業とエンジニアは相反する職種として認識されやすいですが、それぞれのスキルや知見を活かせるセールスエンジニアは多くの企業で必要とされています。今後のキャリアを検討する上でも、1つの候補に挙げてみてはいかがでしょうか。

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