Webデザイナーの資格を難易度別に紹介!取得のメリットや勉強方法

最終更新日:2024年6月21日

WebデザイナーはWebサイトの構成からコーディングを組むまでの一連の業務を担当します。そのため、デザインや画像制作・編集、コーディングなどに関する技術力が求められる職種です。

これらの能力を証明する資格にはいくつかあり、試験によって重点も異なります。

そこで、この記事では難易度別にWebデザイナーのスキルや知識を証明するための資格を紹介します。これから未経験からの就職を希望しWebデザイナーを目指す方、転職やキャリアアップなどでスキルの証明として資格取得を考えている方はぜひ参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • Webデザイナーは必ずしも資格が必要な職業ではなく、業界の知識と理解、必要スキルを身につけることが大切
  • Webデザイナーを目指す前に、Webデザインに必要な能力や向いているタイプなどを知ると良い
  • Webデザイナーには、ウェブデザイナー検定やHTML5プロフェッショナル認定資格、色彩検定などの資格がおすすめで転職活動でも役立つ

Webデザイナーにおすすめの資格一覧【難易度別】

Webデザイナーに関する資格は多くあります。スキルアップに有効な資格例としては、「Webデザイン技能検定」「Webクリエイター能力認定試験」「色彩検定」「HTML5プロフェッショナル認定資格」「Photoshop®クリエイター能力試験」「Illustrator®クリエイター能力認定試験」などです。

すでに何かしらの資格を持っている方でも、多くの資格取得に挑戦し能力の高いWebデザイナーを目指すと今後のキャリア形成に役立つでしょう。おすすめの資格を難易度別に一覧にしたので、ぜひ参考にしてください。

難易度 資格名 概要 受検資格 受験料
ウェブデザイン
技能検定
国家検定制度である技能検定制度の1つ。
Webデザインに関する知識・技能、実務能力が問われる。
1級~3級まで段階が分かれている。
【1級】
2級合格後、
2年以上の実務経験がある者 など
【2級】
3級合格者 など
【3級】
特になし、
Webデザイン業務に従事する者
またはしようとしている者
級数、年齢によって異なる
学科:6,000~8,000円
実技:3,000~2万5,000円
Webクリエイター
能力認定試験
Webサイト制作に関するコーディング・デザイン能力が問われる検定。
Web標準に完全準拠したスキルの測定を目的としている。
エキスパート、スタンダードに分かれている。
学歴、年齢ともに
制限なし
エキスパート:7,700円
スタンダード:6,100円
Photoshop®クリエイター能力試験 コンテンツ制作に関するスキルを認定する。
「Photoshop®」の活用能力が問われる。
エキスパート、スタンダードに分かれている。
学歴、年齢ともに
制限なし
エキスパート:8,800円
スタンダード:7,800円
Illustrator®クリエイター能力認定試験 デザインパーツやDTPファイルの作成、
指示通りの作品を作り上げるスキルを認定する。
「Illustrator®」の活用能力が問われる。
エキスパート、スタンダードに分かれている。
学歴、年齢ともに
制限なし
エキスパート:8,800円
スタンダード:7,800円
HTML5プロフェッショナル認定資格 HTML5・CSS3・Javascriptなどの知識、
技術が問われる資格。
WebデザインだけでなくWeb技術全般の知識が身につく。
レベル1、2の2階級に分かれている。
学年、年齢ともに
制限なし
同一科目を再受験の場合は
受験日の翌日から5日目以降で可能
1万6,500円
Webデザイナー検定 Web制作にまつわるコンセプトから運用まで、
幅広い知識の習得を評価する検定。
エキスパート、ベーシックに分かれている。
学年、年齢ともに
制限なし
エキスパート:6,700円
ベーシック:5,600円
マルチメディア検定 コンテンツ制作関連知識、マルチメディアやICTの知識が問われる資格。
学生からビジネスパーソンまで幅広い受験生がいる。
エキスパート、ベーシックに分かれている。
学年、年齢ともに
制限なし
エキスパート:6,700円
ベーシック:5,600円
ITパスポート IT全般に関する基礎知識が問われる資格。
12の段階に分かれており、
レベル1はWebデザイナーだけでなく
すべてのITエンジニアの登竜門として扱われている。
学歴、年齢ともに
制限なし
7,500円
アドビ認定
プロフェッショナル
Adobe Creative Cloudに対応する資格試験。
試験科目はアプリケーションごとに独立しており、
アドビ製品の知識や習得度が問われる。
学歴、年齢ともに
制限なし
一般価格:1万780円
学割価格:8,580円

Webデザイナー初心者が目指しやすい資格

Webデザイナーになったばかりの経験の浅い方は、特に難易度の低い資格から挑戦し、段階的に難易度の高いものに挑戦していくと良いでしょう。基礎が身についていない状態で応用的な資格に挑戦するのは難易度が高く、理解も追いつきにくいといえます。また、資格学習に多くの時間を割いても、スムーズに進まず効率が悪いです。

ここで紹介する資格は、Webデザイナーとしての経験が浅い人や、これからWebデザイナーに転職したい人が、基礎知識を身につけるためにおすすめの資格です。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定はNPO法人インターネットスキル認定普及協会が実施している検定です。取得すると「ウェブデザイン技能士」を名乗ることができます。試験は学科と実技で構成されており、難易度は1級から3級まで設定されています。

学科試験はWebデザイナーに必要な知識全般が求められる内容です。実技試験は実際にパソコンを操作してHTMLやCSSを編集して解答する形式です。

国家検定ということで企業の認知度も高く、3級は実務経験がなくても受験が可能なため、これからWebデザイナーに転職しようと考えている方にもおすすめです。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験はサーティファイが実施する、Webサイト制作のデザイン能力およびコーディング能力を測る試験です。試験はスタンダードとエキスパートに分かれており、指定された会場またはリモートでのWeb受験が可能です。

どちらの試験も実技試験がメインとなっていますが、エキスパートは知識問題も問われます。実際の業務に近い問題が出題されるため、試験対策で身につけた技術を実務で活かしやすい点が特徴です。

Photoshop®クリエイター能力試験

Photoshop®クリエイター能力試験はサーティファイが実施しているAdobe社が提供しているグラフィックソフトPhotoshop®のスキルを問う資格です。

試験は、指示された通りに作業できるスキルを測るスタンダードと、より創造性の高いコンテンツ制作ができるスキルを測るエキスパートの2種類が実施されています。また、エキスパート試験にはPhotoshop®や画像処理に関する知識が問われる多肢選択式の知識問題が含まれます。

Illustrator®クリエイター能力認定試験

Illustrator®クリエイター能力認定試験は、サーティファイが実施しAdobe社が提供するグラフィックソフトIllustrator®の操作スキルを評価する資格です。Webコンテンツ制作に欠かせない実践力が問われます。Webデザイナーはコンテンツをデザインする機会が多いため、仕事に直結し役立つ資格です。

ITパスポート

ITパスポートは国家試験である情報処理技術者試験のうちの1つです。Webデザインを専門とする試験ではありませんが、IT全般の基礎知識が出題されるため、Webデザイナーに限らず、IT関係の仕事をしている人は取得しておきたい試験です。

実践的なスキルが求められる資格

Webデザイナーとして活躍していくには、現場で重宝される技術力が必要です。そのため、より実践的なスキルが求められます。積極的に資格を取得すれば着実にスキルアップでき、同時に社内でも評価されやすくなるでしょう。難易度の低い資格を取得したあと、さらにステップアップしたい人におすすめの資格を紹介します。

HTML5プロフェッショナル認定資格

HTML5プロフェッショナル認定資格はLPI-Japanが実施している試験で、HTML5・CSS3・Javascriptなどの知識と技術が問われます。試験難易度はレベル1とレベル2があり、CBT方式で会場もしくはオンラインでの受験が可能です。どちらも実技や面接はありません。選択方式が多くを占めますが、キーボードによる入力問題も出題されます。

レベル1はHTMLやCSSが中心の出題であり、レベル2はJavaScriptに関する出題が加わります。また資格合格後に「有意性の期限(再認定ポリシー)」が設定されます。レベル1の合格者は、合格から5年以内に再度レベル1試験かレベル2試験の合格が必要です。レベル2の合格者は試験合格から5年以内に再度レベル2試験の合格が必要です。

Webデザイナー検定

Webデザイナー検定はCG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)が実施している検定です。
Webサイトのデザインにおけるコンセプト作成から実制作、テストや評価、さらに運用まで幅広い知識が求められます。

試験はWebサイト制作に関する基礎的な理解を測るベーシック試験と、Webサイト制作に関する応用的な能力を測るエキスパート試験の2種類が実施されています。どちらもマークシート形式の出題です。ベーシックに合格していない場合でもエキスパートに挑戦できます。

マルチメディア検定

マルチメディア検定もCG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)が実施している検定です。暮らしや社会におけるデジタルコンテンツや情報技術の知識が求められる検定です。

試験はマルチメディアやインターネットのコミュニケーション技術に関する基礎的な理解を測るベーシック試験と、ネットワーク技術やプレゼンテーション技術に関する専門的な理解が求められるエキスパート試験の2種類が実施されています。どちらもマークシート形式の出題です。

より高いレベルが試される資格

難易度が高い資格を持っていると、ほかのWebデザイナーと比べた場合に優位になりやすく、自身の市場価値を高められます。より高いスキルを身につけたい人は、さらなる能力向上のためにチャレンジすると良いでしょう。現場の即戦力となるWebデザイナーになれるよう、前向きに考えてみてはいかがでしょうか。Webデザイナーの仕事に役立つ資格の中でも、特に難易度の高い資格を紹介します。

アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルとは、Adobeソフトウェア製品に関する知識・スキルを証明する国際認定資格です。試験はAdobe株式会社公認であり、デザインスキルや動画編集スキルなどを客観的に証明できるでしょう。

Webデザイナーの業務では、Adobe製品を使用する機会が多いです。公式サイトでは「エントリーレベルの認定資格」として紹介されていますが、Webデザイナーはビジネスレベルまで使いこなす必要があるため、難易度は高めです。その分試験に合格するとスキルの証明になるため、転職や就職の際に自分の強みになります。

Webデザイナーへの転職活動でアピールできるその他の資格

Webデザインに直結する資格に限らず、関連する知識・プログラミングスキル・Web解析スキルなどを身につけることでWebデザイナーとしての市場価値を上げられます。Webデザイナーへの転職活動では、より多くのアピールポイントがあるのが望ましいため、余裕があれば以下で紹介する資格にも挑戦してみてはいかがでしょうか。

Webデザイナーへの転職活動を始める場合に持っておくと良いその他の資格をまとめました。1つずつ見ていきましょう。

色彩検定

色彩検定は文部科学省後援の公的資格です。Webデザイナーは感覚だけに頼らない色の持つ印象などの知識、視覚的効果といった理論が大切な要素になります。色彩検定で知識を習得すれば、Webデザインの質の向上につながるのでおすすめです。

試験は1級・2級・3級・UC級に分かれており、基礎的な部分が問われる3級は未経験者にとってもハードルは低めといえます。1級は高度な知識と応用力が問われ、難易度は高く設定されています。

カラーコーディネーター検定試験

カラーコーディネーター検定試験とは、主にビジネスシーンで役立てる実践的な色彩に関する知識が問われる検定試験です。内容は色の性質や特性、色彩の知識となっており、色の持つ効果を活かしたいWebデザイナーは活用できる場面が多いでしょう。

同資格を取得すると、より説得力のあるデザイン提案ができるのもメリットの1つです。仕事に役立てたい、実践的な色彩の知識を学びたい方向けの検定試験です。

PHP技術者認定試験

PHP技術者認定試験はPHPへのスキルと知識を証明するもので、Web制作でよく扱われるプログラミング言語です。この資格を取得すれば、WordPressなどを構成する言語に強いWebデザイナーという差別化が測れるでしょう。試験は初級・上級/準上級・認定ウィザードがあり、初級であればITエンジニア経験年数1〜2年目程度の知識が問われます。認定ウィザードが最上位で難易度が高いです。

Webデザイナーが言語を扱う機会は少ないですが、制作物の最適化や修正、ニーズ変化にともなう調整が必要となった場合、デザイン分野以外に携われるWebデザイナーは重宝されます。

ウェブ解析士

ウェブ解析士はデザインに関連した資格ではありませんが、Web管理の仕組みやサイト構築に対する知識が深まる資格です。ウェブ解析士は表面的な知識だけでなく、Webマーケティングの知識も身につきます。

Webデザイナーは、デザインの意図を説明することがあるため、ウェブ解析知識まで精通しているとより理論的に説明できるメリットがあります。転職の際も自身の経験を客観的に証明できるため、周りと差をつけるための強みになるでしょう。

Webデザイナーの資格を取得するメリット

Webデザイナーとして活躍していく上で、資格取得はスキルアップの有効手段であり、仕事に役立つだけでなく社内評価を上げられることもあるでしょう。また、現在Webデザイナーを目指している方にもメリットはあります。特に、未経験からWebデザイナーを目指す場合は、職種に関連する経験がない、もしくは少ないケースが多いため、資格取得は転職時のアピール材料にできるでしょう。

知識やスキルを証明できる

Webデザイナーの資格にはさまざまな種類があり、内容や難易度も異なります。それらの特徴を押さえ、どのようなスキルを磨きたいか、どのようなスキルを証明したいかをよく考えた上で資格を取得すれば、より効果的で的を得たアピールができるでしょう。

たとえば、資格を取得すると基礎レベルや特定分野の知識の程度、どのような業務に従事できるかを証明できます。資格は転職や就職の際に活用でき、採用する側が必要とするスキル・知識のある人だと分かれば安心して採用できます。

体系的な知識を身につけられる

Webデザイナーの資格は国家資格から民間資格までありますが、Webデザインの業界団体が主宰していることが多いです。そのため、資格のカリキュラムはWebデザインに関する最新の情報や業界事情をもとにしており、定期的に更新されます。独学でのスキル習得は部分的な知識や偏った情報で学習するリスクもありますが、信頼できる団体主宰の資格取得に向けた学習だと体系的な知識を身につけやすいでしょう。

カリキュラムに沿って資格の学習をすることで、ばらつきのある知識を統合できたり整理できたりします。実践的な内容を学ぶ資格もあるため、未経験の方も業務のイメージをしやすくなるなど有意義な学習ができるのもメリットの1つです。

独学する場合のモチベーションになる

独学で何かを勉強すると「どこまで学べばいいのか」「このやり方で良いのか」と疑ってしまい、つまずきがちです。しかし、資格学習は合格という目標ができるため、モチベーションを保ちやすいといえます。闇雲に学ぶよりも学習の区切りがつき、自分がどこまでのスキルを習得しているかが分かりやすいでしょう。

ただし、資格を取得すればそれだけですべてが理解できるわけではありません。Webデザイナーの学習の一歩として資格を活用してみましょう。

Webデザイナーへの転職に資格は必要?

Webデザイナーに転職するには必須の資格はありません。しかし、未経験の人にとって、Webデザイナーに関係する資格を取得してアピールできれば、転職活動が有利になることもあります。ポートフォリオなどで制作物を提示しスキル証明もできますが、資格は客観的な評価が得られ自身の強みになります。

また、専門的な知識やアプリケーションの操作が求められるWebデザイナーにとって、資格取得に向けた学習は、実務に必要なスキルを習得する方法の1つとして効果的です。

Webデザイナーの転職活動については、「Webデザイナーの転職事情!エージェント・サイトの選び方も解説」も参考にしてみてください。

資格だけでなくWebデザイナーに求められるその他のスキルも磨こう

Webデザイナーに求められるスキルは資格の取得だけでは不十分といえます。資格の学習では身につけられない資質や知識、チームで仕事をする上で必要な基本スキルを磨くことも必要だからです。

Webデザイナーの仕事は、さまざまな場面で知識・技術・対人関係能力が問われるため、バランスよくスキルを習得していけるように努めるのが望ましいでしょう。具体的にどのようなスキルが必要なのか、これから紹介します。

コミュニケーション能力

Webサイトは、クライアントとの話し合いを重ね要望を汲み取って制作します。そのため、クライアントとスムーズに意思疎通できるコミュニケーション能力が必要不可欠です。また、規模の大きなWebサイトは、社内のほかのデザイナーやエンジニアと協力して制作することもあります。より良いWebサイトを制作するためには、ほかのクリエイターとのコミュニケーションも重要です。

提案力

Webデザイナーはプロフェッショナルとして、クライアントの要望に応えるだけでなく、さらに一歩踏み込んだ提案ができる力が必要です。良いものを作り上げるには多くのアイデアがあるほうが望ましく、そのための提案は、手掛けるものに対する意欲を示すことでもあります。クライアントのニーズを満たすWebサイトはどのようなものか徹底的に考えて提案し、納得してもらえるスキルが求められます。

デザインの知識

デザインの知識はWebデザイナーにとって中核のスキルです。レイアウトや配色、色彩などの知識は魅力的なWebサイトを制作するためには必要不可欠です。知識がないWebデザイナーが効果的で魅力的なデザインを実現するのは難しいといえます。またWebデザインには流行があるため、最新のトレンドをキャッチアップする習慣を身につけておくと良いでしょう。

各種グラフィックツールを扱うスキル

Webデザイン業務にはグラフィックツールのスキルが必要です。特に、Adobe社のPhotoshop®とIllustrator®の2つのグラフィックソフトはWebデザイナーにとって必須のツールです。

ほかにもプロトタイピングを行うツールであるXDや印刷物のデザインに使われるInDesignといったツールも使いこなせると、対応できる業務を増やせます。

コーティングやプログラミングのスキル

コーディングを専門に行うコーダーやマークアップエンジニアという職種もありますが、Webデザイナーがコーディングを行う会社も多いです。そのため、WebデザイナーにはHTMLとCSSの最低限の知識が必要です。

またブラウザ上で動作するアニメーションは、JavaScriptというプログラミング言語で実装されています。デザインにアニメーションを取り入れたい場合に、Webデザイナーがプログラミングのスキルを持っていれば、プログラマーとスムーズにコミュニケーションができます。

ディレクション・マネジメントスキル

Webデザイン業務では、1つの制作物を完成させるまでに進行が遅れたりトラブルが起こったりすることも珍しくありません。そのため、その過程を俯瞰し適切に管理するための方法や問題の対処法を提案できるディレクション・マネジメントスキルが求められます。自分の担当作業だけでなく、それに関わる業務全体を見渡しながらチームをまとめられるWebデザイナーは市場価値が高いといえます。

Webマーケティングに関する知識

Webマーケティングスキルがあると、より効果的なデザインを実現する際に役立ちます。Webデザインはそれを目にするユーザーに対し、何かしらの行動を起こさせる目的がある場合が多いです。そのため、訴求ポイントを理解しつつ、マーケティングスキルを掛け合わせることでそのデザインの効力が増します。

売上や利用者数の増加、認知度の向上などさまざまな目的が達成できるよう、Webマーケティングスキルを学ぶと良いでしょう。

Webデザイナーの資格を取得するための勉強方法

Webデザイナーの資格取得に向けて、どのような勉強方法が良いのか迷うこともあるでしょう。誰しもが、合格するために効率的で自分に合う勉強方法を選択したいと考えるはずです。

Webデザインは専門知識が必要なため、スクールや専門学校を卒業していない人にとっては、資格を1つ取得するだけでも難しく感じる場合があります。しかし、自分にとって最適な勉強方法を選択すれば、資格取得にかかる負担を軽減でき、より前向きに捉えられるでしょう。

そこで、未経験でも参考になるWebデザイナーの資格の勉強方法を紹介します。

本や学習サイトを利用して独学する

独学でもWebデザイナーの資格取得は可能です。初級から始めて段階的に中級、上級と難易度の高い資格に挑戦していけば、高難易度の取得も十分視野に入れることができます。

独学の場合は本や学習サイトを利用してみましょう。初心者向けのWebデザイン業務に関連する指南本や、オンラインで学習できるWebサイトも豊富に見つかります。
ただし、書籍で勉強する場合は情報元は信頼できるか、情報が古くないかを必ずチェックしましょう。常に最新の情報で学ぶことが大切です。

プログラミングスクールなどを利用して体系的に学ぶ

より専門的な知識を得たい方は、プログラミングスクールなどの利用がおすすめです。オンラインで開校されているスクールもあるため、現在仕事をしている方でも隙間時間で受講できます。

スクールを利用するメリットには、専門知識のある講師が組んだカリキュラムで学べる点が挙げられます。体系的に学習できるため、すばやくWebデザインの知識を身につけたい方にとってはメリットが大きいでしょう。

無資格・未経験からWebデザイナーになるには

無資格・未経験からWebデザイナーを目指す方は、何から始めれば良いのか、どのようなロードマップを描けば良いのかなど不安をたくさん抱えるでしょう。実際、資格や業界経験があるほうがWebデザイナーになるには有利といえます。

しかし、未経験で資格も持っていない方でも、Webデザイナーになることは可能です。無資格・未経験でWebデザイナーになるための道筋を紹介します。

独学で知識やスキルを身につける

資格がなくても勉強して知識とスキルを身につければ、Webデザイナーになれます。Webデザイナーは資格を必須としない職種であり、企業に所属したあとでスキルを習得するケースもあるからです。

とはいえ、独学で勉強するには自身のモチベーションを保ち続けなくてはならず、未経験だと学習する範囲の偏りも懸念すべきポイントです。また、就職の際は「資格はないけれど知識、スキルはある」ことを面接でしっかり伝えなければなりません。

自身でデザインしたWebサイトのポートフォリオを作成する

実際に自分が制作したものを見せるとスキル証明になります。身につけた知識やスキルを活かして、ポートフォリオを作成しましょう。採用側に対し、どのくらいのスキルがあるのかを示せるからです。プロから見れば、その制作物に必要な知識・スキルレベルが推察できます。そのため、アピールポイントを意識しながら自分でWebサイトを作成し、ポートフォリオとしてまとめておくと良いでしょう。

ただし、ポートフォリオは無目的に作成しても魅力や能力が伝わりません。以下の3点をポイントに作成しましょう。

  • ・採用して欲しい企業の求めるスキルを示せるか

    ・どのようなツールを使用し、どのくらい作成期間がかかったか

    ・どのような点にこだわったか

未経験歓迎の求人に応募して実績や経験を積む

Webデザイナーの求人の中には未経験歓迎とする企業もあります。Web業界では同業界からキャリアチェンジをした方や、営業など異業種からの転職までさまざまな経歴を持つ方がいます。これらのケースは、ほとんどが過去の社会人経験を重要視された結果です。

身につけたスキルをアピールするとともに、こういったこれまでの経験・培ってきたスキルも入社後にどのように活かせるかあわせて伝えましょう。

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Webデザイナーの将来性

Webデザイナーは今後も需要が高まっていくと考えられます。スマートフォンが普及したことで、Web上のコンテンツが大幅に増加しました。

その結果、何か調べたり趣味の時間を楽しんだりする手段としてWebを活用するのが当たり前になりつつあります。また、Web広告や企業サイトなど、インターネットを介した営業手段をとる企業も多いです。

このことから、Webコンテンツのデザインに関わるWebデザイナーの将来性はあるでしょう。ただし、需要の高さに甘んじることなくスキルをアップデートし続ける向上心が大切です。

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Webデザイナーに向いている人

どの職業にもいえますが、Webデザイナーにも向き・不向きがあります。せっかくWebデザイナーになれたとしても、その後に向いていないと感じたり仕事に満足できない日々が続いたりするのは望ましくないでしょう。向いている職業に就けば、自分の強みを発揮でき将来的なキャリア形成も進めやすいといえます。まずは、どのような人がWebデザイナーに向いているのか確認してみましょう。

現在Webデザイナーを目指している方向けに、向いているタイプを紹介します。

情報収集が得意

Web業界はインターネットの発達とともに年々人気と需要が高まりつつあります。Webデザイナーを目指す方も増えている中で、ほかのWebデザイナーとは違う自分だけの強みを見つける必要があります。

Webデザイナーに情報収集は必要不可欠なので、常に新しい情報を見つける力のある人材は、企業から求められるでしょう。業界に興味関心があり、常に情報のアップデートができる方はWebデザイナーに向いています。

最新のデザインや技術を積極的に学べる

Webデザイナーとして就職してからも、最新のデザインやトレンド、新しい技術をキャッチアップし取り入れていくことが大切です。Webサイトのデザインは業界動向やトレンドの影響を受けやすいため、活躍し続けるためにはそれらに適応していく必要があります。つまり、いつでも学ぶ姿勢があり現状に満足しない方こそWebデザイナーに向いています。

チームで協力して仕事を進められる

Webデザインの作業自体は個人で行いますが、Webサイトやアプリケーション制作は基本的にチームで進めていきます。プロジェクトそれぞれで担当分野も変わってくるため、Webデザイナーの仕事には「チームワーク」が大切です。

そのため、Webデザイナーはコミュニケーション能力がありチームで協力して仕事を進めるのが得意な方に向いています。クライアントや営業チームとやり取りする場面もあるため、人との関わり合いが好きな方もWebデザイナー向きといえるでしょう。

Webデザイナーの資格に関するよくある質問

現職がWebデザイナーでも未経験から目指す人でも、どちらの場合においても資格取得はメリットが大きいでしょう。しかし、どのような資格が良いのか、どのような勉強方法で進めれば良いのかといった疑問をもつ方が多いようです。ほかにも、Webデザイナーの資格に関心を持つ方から質問が届いています。

Webデザイナーの資格に関するよくある質問と回答をまとめたので参考にしてください。

Q1. Webデザイナーの国家資格は?

「ウェブデザイン技能検定」は2024年3月時点でWebデザイナーに関する唯一の国家資格です。この検定に合格すると、履歴書に「ウェブデザイン技能士」と記載できます。国家資格のためWeb業界では認知度が高い資格です。難易度は3級から1級まで実施されているので、段階的に挑戦しやすいです。

Q2. Webデザイナーになるには何が必要?

Webデザイナーになるには、Webデザイン業務に関わる知識と技術、ツールを使いこなすスキルが必要です。また、資格があると転職や就職で有利になることもありますが、それだけにこだわらず、仕事上で必要となるコミュニケーション能力を高めたりWeb制作経験などを積んだりするのも大切です。

Q3. Webデザイン関連の資格の取り方は?

資格を取るには書籍や学習サイト、スクールなどで勉強する手段が挙げられます。難易度の低い資格であれば独学でも取得可能です。勉強の進め方に迷う場合や難易度の高い資格に挑戦する場合などは、サポートが受けられるスクールをおすすめします。関連する仕事に就き経験を積みながら取得する人もいます。

Q4. Webデザイナーにおすすめの資格はどれ?

Webデザイナーにおすすめの資格は以下です。

  • ・Webクリエイター能力認定試験

    ・Webデザイナー検定

    ・ITパスポート

これらはWebデザイナー以外のWeb制作に携わる方にもおすすめです。企業によって求められる分野は異なるため、求められる能力を証明できる資格を取得すると良いでしょう。

Q5. Webデザインの資格は難しい?

Webデザインの資格の1つである「ウェブデザイン技能検定」を例にすると、初級レベルの3級は比較的ハードルの低い資格です。合格率は60〜70%で、難易度は低いといえるでしょう。一方で2級、1級は難易度が高いです。Webデザイン未経験の場合は、まずは3級の基礎知識が問われるところから始めましょう。

まとめ

Webデザイナーは専門的な知識が求められる仕事であるため、関連する資格は多岐に渡ります。Webデザイナーに求められるのは、あくまでもWebサイト制作に必要なスキルです。そのため、関連資格を取得したとしても、必ずしもWebデザイナーになれたり活躍したりできるわけではありません。習得したものを実務に落とし込んでこそ、資格取得の意味を成すといえるでしょう。

また、資格の取得はスキル証明の手段の1つでもあります。資格を取得したいのであれば、何のために必要なのか考え明確な目的を持つことが重要です。

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この記事の監修

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