ゲームテスターの年収は高い?仕事内容や求人例も紹介

最終更新日:2024年8月6日

ゲーム業界に入りたいが現状特殊なスキルがないため、まずは最初のキャリアとしてゲームテスターを目指している人もいるでしょう。では実際のところゲームテスターはどのような仕事をするのか、どのような適性が求められるのかなどを解説していきます。

またゲームテスターをずっと続けるわけではなく、ゲームテスターをきっかけとしてゲーム業界で別職種を目指すルートもあります。キャリアアップの選択肢も考慮したうえで解説していくので参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • ゲームテスターはゲームをテストしてバグを見つける仕事で、集中力や忍耐力が求められる
  • ゲームテスターに特別なスキルは求められないが、単純作業が長時間続くので誰にでも務まるわけではない
  • ゲームテスターをしながら市場価値の高いスキルを習得することで需要のある人材に成長でき、年収もアップしやすい

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ゲームテスターの年収

ゲームテスターの年収相場を把握するために、レバテックキャリアのデータを紹介します。レバテックキャリアにはゲームテスターの募集がないので、類似職種であるゲームデバッカーのデータを紹介します。

レバテックキャリアの求人から下限平均と上限平均の中間地を算出すると、平均年収は約460万円です。またjobtagのデバッグ作業の平均年収は557.6万円となっています。jobtagのデータはデバッグ作業を行う職種全般が含まれているので、平均年収は高めです。現実的な数字としてはレバテックキャリアの方が近いでしょう。

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ゲームテスターの求人例

レバテックキャリアで募集されているゲームデバッガーの求人例を紹介します。

【想定年収】
300~600万円

【業務内容】
ゲームが仕様書通りに動作するかを検証するデバッグ業務。チェックリストに沿ったデバッグ作業から、ユーザーと同じようにゲームプレイをして不具合がないかを確認したり、よりゲームを面白くするための改善提案等。

【求められるスキル・経験】
・間違いに気がつく注意力
・文章構成力
・エクセルの基本的な操作
・ゲームデバッグ経験1年以上

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そもそもゲームテスターとは

ゲームテスターとは、ゲームをプレイしてバグを見つける仕事です。基本的にはバグを発見して報告するまでゲームテスターの業務範囲で、バグの修正は別の担当者が行う場合が多いでしょう。バグが修正されたらゲームテスターは再度テストを実施します。テスト仕様書に従ってテストを進めることはもちろん、操作性やデザインなどで気づいた点があれば共有するのも重要な業務です。

ゲームテスターとデバッカーの違い

ゲームテスターとデバッカーは類似職種で、同様にゲームのテストを担当します。しかしデバッカーはゲームテスターとは異なり、バグの修正までを行うケースもあるでしょう。どこまでの対応をするかはプロジェクトや企業によって異なりますが、デバッガーの方がバグの修正までを行うケースが多い、と捉えておくと良いです。ただしゲームテスターがバグを修正しているケースもないわけではないため、結論としては職種名よりもそのプロジェクト、企業で何の業務を担当するのか確認することが重要です。

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ゲームテスターの仕事内容

ゲームテスターはゲームのテストを実施する職種ですが、その業務内容はいくつかに細分化できます。ここでは、一般的なゲームテスターの仕事内容を挙げていきます。テスト仕様書に従って単純作業を進めるのが仕事の中心にはなりますが、独自の視点でゲームを見ることや、テスト以外の担当者とスムーズにコミュニケーションを取ることなども必要です。

ゲームの仕様と動作の確認

ゲームテスターのメインの仕事はゲームの仕様と動作の確認です。この作業ではテスト仕様書、テスト設計書があり、項目に従って順にテストを進めていきます。なるべく判断に迷わないように単純作業化することでミスが減るので、結果的に仕様と動作の確認は単純作業が続くことになります。

操作性の確認

操作性の確認では、テスト仕様書、テスト計画書には記載がないような確認を行います。大まかな記載はあるかもしれませんが、動作確認のように明確な基準を設けるのは難しいのでゲームテスター自身の判断が問われる部分です。操作性については主観が入ってきますが、問題があると思ったら開発担当者などに報告した方が良いでしょう。

バグの報告と再テスト

テストを実施して結果がまとまったら、修正担当者に報告します。報告の方法はプロジェクトごとにだいたい決まっていて、資料を共有してメッセージを送るようなパターンが一般的でしょう。修正担当者がバグを修正したら、ゲームテスターが再テストを実施します。

再テストでは修正された箇所だけでなく、修正が影響する可能性のある部分を網羅的に再テストすることが重要です。修正箇所のバグは直ったが、今度は別の箇所にバグが出てしまったといったケースがあるからです。

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ゲームテスターの仕事はきつい?

複数の点からゲームテスターの仕事はきついと言われることがあります。たとえば、単純作業が続く、長時間労働になることがある、バグを見落とせないプレッシャーが大きい、眼精疲労が辛い、といったことが挙げられます。

特に単純作業は向き不向きがあり、人によってはいくらゲームが好きでも続けるのが難しいかもしれません。逆に単純作業が苦にならない人にとってはゲームテスターの仕事は合っているかもしれません。

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ゲームテスターに求められるスキル

ゲームテスターに求められる実務スキルはありませんが、適性や根本的なスキルは必要になります。具体的には、幅広いゲームをプレイした経験、忍耐力、思考力、コミュニケーション能力、などです。特別な経験がなくてもこれらの条件を満たせる人は多いため、結果的にゲームテスターは未経験からでも目指しやすいということです。

ゲーム経験

ゲームテスターはゲームをプレイしながらテスト項目や操作性を確認していきます。そのためにはスムーズにゲームをプレイする必要があり、また他のゲームと比較してどうなのかをある程度判断する必要があるでしょう。

たとえば操作性が滑らかか、アイテムは選びやすいか、難易度はどうか、といったことは同じようなジャンルでのゲーム経験がないと判断が付きません。どのジャンルのゲームをテストするかはわからないので、いろいろなジャンルのゲーム経験があると良いということです。

観察力・集中力・忍耐力

バグを見落とさずに単純作業であるテストを長時間続けるには、観察力・集中力・忍耐力が必要です。まず観察力と集中力がないと単にテスト項目を消化しているだけでバグを見落とす可能性があるでしょう。

ゲームテスターがバグを見落としてしまうとバグが残ったゲームがリリースされる可能性があり、ゲームの人気に影響します。つまり利益に直結するということです。そして何より単純作業を続けるには忍耐力が必須でしょう。

ロジカルシンキング

ロジカルシンキングができると、テスト項目の効率化、バグが発生しそうなポイントの推測、バグの再現性の考察、修正担当者へのわかりやすい共有、といったことに役立ちます。ゲームテストに突出した思考力が求められるというわけではありませんが、思考停止でテスト項目を消化すれば良いわけではありません。

コミュニケーションスキル

ゲームテスターはモニターに向かっている時間が長いですが、コミュニケーションが不要なわけではありません。他のゲームテスターや修正の担当者とはコミュニケーションを取る必要があるでしょう。たとえばわかりやすい報告書を作成し、バグの内容や原因を的確に伝えることで自分の作業も相手の作業もスムーズに進みます。

情報管理スキル

ゲームテスターは実施したテスト結果や、テストの過程で気づいたことなどを資料としてまとめます。このまとめた資料は情報になるので、適切に管理することや適切に共有することで最終的にゲームのクオリティに影響してくるでしょう。

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ゲームテスターの仕事に役立つ資格

ゲームテスターに必須の資格はありませんが、資格を取得することでスキルアップや評価アップに役立ちます。資格を保有していることが評価され、採用確率も高まるでしょう。特に未経験の人はアピールできる材料が少ないので、資格を取得することでアピール材料ができ、他の応募者と差別化を図れる可能性があります。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)はマイクロソフトオフィス製品のスキルを問う資格試験です。具体的には、Excel、Word、PowerPoint、Accessが該当します。特にゲームテスターはExcelを使用する場合が多いので、資格取得と合わせて重点的に学習しておくと業務に役立つはずです。

IT検証技術者認定試験(IVEC)

IT検証技術者認定試験(IVEC)はIT関連職種に携わる幅広い人を対象にした資格試験です。IVECは5種類に分かれていて、具体的には以下のようになっています。

技術者名称 人物像 役割
エバンジェリスト 研究者、伝道師 新技術開発、市場拡大、テスト業界の
プレゼンス向上の活動を行う
アーキテクト プロジェクトリーダー テスト要求分析とテストアーキテクチャ設計、
プロジェクト管理を行う
デザイナー テスト設計者 テスト詳細設計からテスト実装まで行う
テスター テスト実行者 テストケースを理解し、テスト実行や
不具合報告、テスト実行の取りまとめを行う
アシスタント テストの初心者 テストの手法やプロセスの理解、テストの
マインドや最新技術動向などを理解する

それぞれ人物像や役割が設定されているので、目的に合うレベルを目指して段階的に資格取得していくことになるでしょう。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB認定テスト技術者資格はソフトウェアのテスト全般のスキルを問う資格試験です。テスト関連資格の中では知名度が高く、また一定の難易度もあるので評価も高い傾向があるでしょう。具体的には、基礎レベルのFoundation Levelの合格率は60%前後、Advanced Levelの合格率は20%程度です。

ソフトウェア品質技術者資格認定

ソフトウェア品質技術者資格認定は、一般財団法人日本科学技術連盟が運営するソフトウェアの品質向上を目的とした資格試験です。初級、中級、上級の3段階のレベルが設定されていて、初級から比較的難易度は高めです。ゲームテスターにとっては、今後もテストを中心にスキル習得していきたいのであればおすすめといった位置づけでしょう。

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ゲームテスターの需要と将来性

ゲーム業界は右肩上がりに推移していて、またゲーム業界にゲームテスターは必須です。テストでバグを洗い出すことにより、ゲームのクオリティを担保できるからです。そのためゲームテスターは需要があり将来も安泰と言えそうですが、AI技術の進化によりゲームテスターの一部の業務は自動化されていくでしょう。

AIに代替されないゲームテスターになるためには人間にしかできない仕事を重要視すると良いです。たとえば、効率的なテスト仕様書・設計書の作成、操作性やデザインの確認などAIが苦手な部分は今後も人間が行う必要があります。

さらにゲームプログラマーを目指すためにプログラミングスキルを習得するなど、市場価値の高い人材になればより生き残れるでしょう。

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ゲームテスターに関するよくある質問

ゲームテスターに関するよくある質問と回答を紹介します。ゲームテスターの仕事内容や年収について知ったうえでゲームテスターを目指すかどうか検討してください。またゲームテスターは単にゲームが好きというだけでは務まらず、単純作業や長時間労働に耐えられる性格、適正なども重要になります。自分がゲームテスターに向いているか判断したうえで目指すかどうかを決めてください。

Q1. ゲームテスターはどのような仕事ですか?

ゲームテスターの仕事はゲームをテストプレイしてバグを見つけることです。見つけたバグをまとめて修正担当者に報告し、修正されたら再度テストを実施します。またテスト項目になくても、操作性やデザインなどに問題があれば修正の提案を行います。

Q2. 正社員のゲームテスターの年収はいくらですか?

レバテックキャリアの求人から下限平均と上限平均の中間地を算出すると、平均年収は約460万円です。レバテックキャリア以外の求人も見ると、明確な平均年収は不明なものの300万円台と推測されるでしょう。

関連記事:ゲームテスターへ正社員で転職する方法とは?年収や将来性も紹介

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まとめ

ゲームテスターはゲームのテストを実施し、バグを発見する職種です。ゲーム業界の中では未経験からでも参入しやすいので、最初のキャリアとしてゲームテスターを選ぶケースは多いでしょう。ゲームテスターの仕事は専門的なスキルはそこまで求められませんが、適性は重要です。

特に単純作業、長時間労働といった面が強いので、誰にでも務まるわけではありません。自分に合うかどうかを検討し、最終的にゲームテスターを目指すかどうか決めてください。またゲームテスターになったら安泰というわけではなく、市場動向を見ながらスキルアップしていくことが重要です。

たとえばゲームプログラマーを目指してプログラミングスキルを習得すれば、自分の市場価値がアップし、年収アップも期待できるでしょう。

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