SAPコンサルタントの年収を解説!転職にも役立つ必要スキルや知識をチェック

最終更新日:2024年6月13日

SAPの導入や運用に関わってみて、SAPコンサルタントを目指したいと考えはじめたエンジニアもいるのではないでしょうか。本記事では、SAPコンサルタントの年収や転職活動で年収アップを目指すためのポイントについて解説しています。また、SAPコンサルタントに求められる知識や求人数、将来性など、転職に関わる情報も紹介しているので併せて参考にしてみてください。

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この記事のまとめ

  • SAPコンサルタントは想定年収が1,000万円を超える求人もあるなど、年収は高めの傾向にある
  • SAPコンサルタントとして高い年収を得るためには、どのような案件に関わってきたかや使用経験のあるモジュールなど、知識やスキルを明確に示すことが大切である
  • SAPコンサルタントへの転職を目指すのであれば、SAPの製品理解とともに、企業活動の理解やIT全般に関する知識も求められる

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SAPコンサルタントの年収

SAPコンサルタントへの転職を考える際、気になることの1つが年収です。まずは、年収相場について解説します。SAPコンサルタントは年収が高いといわれている職種の1つですが、実情を知らないまま就職してしまうと生活に支障をきたす可能性もあるでしょう。

「転職で年収アップを図りたい」という方はもちろん、「今の年収から収入が下がらないか不安」という方も確認しておきましょう。

SAPコンサルタントの年収は高め

SAPコンサルタントの年収相場について、レバテックキャリアの求人からチェックしていきます。2024年4月現在、想定年収を500~1,200万円ほどとしている企業が多いです。

上限を600万円程度にしている企業も見られますが、圧倒的に1,000万円前後を上限とする求人が多いです。これらのことから、SAPコンサルタントの年収は高めといえそうです。

SAPコンサルタントの求人・転職情報>

SAPコンサルタントは経験や技術力に応じて高い年収を目指せる

SAPコンサルタントの求人は想定年収の幅が広いことが特徴です。これは、経験やスキルに応じて高い年収を狙えることを意味しています。

SAP関連のキャリアを活かしたいITエンジニアにとって、SAPコンサルタントへの転職は魅力的といえるでしょう。

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SAPコンサルタントへの転職で年収をアップするためのポイント

SAPコンサルタントは年収レンジが広いことが特徴です。転職で年収アップを図るには、自分を採用するメリットを効果的にアピールすることが欠かせません。企業にとって貴重な人材であることが示せれば、高い年収での採用が見込めます。本章では、年収アップを図るためのポイントについて解説していきます。

経験やスキルを具体的に示す

SAPコンサルタントは、SAPの導入や運用などの経験を活かしやすい仕事です。どんなプロジェクトでどんな役割を果たしてきたのかを具体的に示すことが、評価につながるでしょう。使用経験のあるモジュールのアピールも重要です。

ただし、クライアントの会社名を出す、プロジェクトの詳細を話すなど、守秘義務に違反するような行為はしてはいけません。コンプライアンス意識が低い人とみなされ、転職活動そのものが難航することになるでしょう。

資格を取得する

SAPコンサルタントの仕事には、直接的に役立つ資格が存在します。それらを取得することは転職の成功や年収アップに効果的です。以下に、SAPコンサルタントにおすすめの資格とその概要を紹介しているので、ぜひチャレンジしてみてください。

SAP認定コンサルタント資格

SAPは公式に「SAP認定コンサルタント資格」の試験を実施しています。試験内容は専門性が高く、取得するとSAPに関する知識と技術力のアピールに直結します。転職で年収アップを目指す方はぜひチャレンジしてみてください。

SAP認定コンサルタント資格は、アソシエイト・スペシャリスト・プロフェッショナルの3段階に分かれています。

アソシエイト資格のなかでも「SAP HANAのDatabase Administrator」や「SAP アクティベートに関するプロジェクトマネージャー」など細分化されています。これまでの経験や今後のキャリアパスを踏まえて、試験を選びましょう。

中小企業診断士

SAP導入時の要件定義など、上流工程に関わりたい方におすすめの資格が中小企業庁によって認定される「中小企業診断士」です。企業の成り立ちや仕組みに関する知識のアピールにつながります。

資格取得の勉強を通じて、会社経営に関する知識が体系的に身につくこともポイントです。企業のさまざまな業務を支えるSAPを効果的に使うには、会社組織に関する知識も必要になります。中小企業診断士は国家資格であるため信頼性が高く、転職市場での価値を高めることにつながります。

TOEIC

SAPコンサルタントとして年収を上げるためには「TOEIC」などで英語力をアピールすることもおすすめです。SAP導入を検討している企業は国内外に拠点を持っているケースが多く、また、英語力を高めれば外資系企業への転職も可能です。外資系は一般的に年収が高い傾向にあります。

関連記事:SAPコンサルタントにおすすめの資格は?難易度や勉強方法も紹介

転職エージェントを利用する

転職活動をする場合、交渉によって年収が数十万円単位で増えるケースもあります。年収アップを目指すためには交渉力が必要です。しかし、自分自身の市場価値を客観的に見極めるのは難しく、年収を交渉することは簡単ではありません。

転職エージェントを利用すれば、転職のプロの目でさまざまな観点から市場価値を見極めてもらえます。これは有効な交渉材料となり得るでしょう。また、年収の交渉をエージェントが代行するサービスもあり、転職者にとっての負担が減ることもエージェント利用のメリットといえます。

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SAPコンサルタントへの転職を目指す人に求められる知識

SAPコンサルタントとして仕事をしていくためには、SAPそのものの理解に加え、企業活動の理解など、さまざまな知識が必要です。SAPコンサルタントは人気職種であることから、「採用されてから身につける」と消極的な姿勢では採用されないでしょう。転職希望者が身につけておきたい知識について解説します。

SAPやその他ERPの理解

SAPコンサルタントとして活躍するためには、SAPに関する深い理解が必須です。2024年4月現在の最新モデルのSAP S/4HANAや中小企業向けERPのSAP Business Oneなど、採用された場合に担当する可能性がある製品知識は必須です。

また、SAPのメリット・デメリットを理解するためには、OracleやIntuitなどSAP以外のERPに関しての知識も求められます。

SAPの機能は幅広く、すべての機能を網羅し完璧に理解するのは困難です。まずは、おおまかな全体像と、自分が活躍したい専門分野の詳細を理解することを目指しましょう。

企業活動に関する理解

SAPは企業活動全般に関わるシステムです。つまり、SAPを使いこなすためには、会計・人事・在庫管理など、企業活動そのものや企業活動に関連する専門用語に精通している必要があります。

こうした企業活動に関する理解度の高さを活かせれば「SAPを用いた要件定義において、具体的な仕様に落とし込める」など、より精度の高い業務を行えます。

特定の専門知識

SAPコンサルタントは「組立製造系の工場に強い」「小売業に強い」「物流分野に強い」など特定の専門分野を持っていることが一般的です。このように転職希望先のクライアントも特定の業界に特化している場合、クライアントの業界全体も把握しておくことがSAPの適切な導入につながります。

「タイムリーな物流がカギを握っている」「さまざまなオーダーに対応できるよう在庫を多めに抱えがち」といった業界特有の事情や慣習が、SAPの導入に大きな影響を与えるケースがあるためです。業界に関する理解はクライアントからの信頼を得ることにもつながるでしょう。

これまでどのような分野でSAPに関わってきたのか、今後どのような分野に関わって行きたいのかをベースに自身の専門性を高めておきましょう。また、専門分野に関連する各種機能やモジュールについての知識も欠かせません。

IT全般に関する知識

SAPの導入や運用に関するコンサルティングは、SAPのみにとどまらないケースも多数あります。工場であればMES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)、小売業であればPOS(Point of Sale:販売時点情報管理)など、すでにシステムが運用されていることが一般的です。

SAPを導入する場合、それら既存システムといかにうまく連携できるかがカギを握ります。その場合、DBやセキュリティなどさまざまな知識が必要です。

また、SAPで扱う情報は、リアルタイム性の高い情報から週次・月次の情報などさまざまです。それらを効率よく処理するためには、プログラミングに関する理解も求められます。

UI・UXに関する知識

SAPは管理職・事務職・営業職など、さまざまな立場の人が毎日のように利用します。あらゆる人にとって使いやすいものとするためにはUI・UXに関する知識や理解も大切です。

UI・UXの優れたシステムは、入力作業の効率化やミスの減少につながります。また、管理職にとっては意思決定の手助けとなるものです。これらを実現できれば顧客の満足度を高め、継続的な仕事へとつながります。

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SAPコンサルタントへの転職を目指す人が磨くべきスキル

SAPコンサルタントを目指すのであれば、マネジメントスキルや問題解決スキルなども磨く必要があります。これらは学習すればすぐに身につくものではありません。日頃から意識して取り組んではじめて、業務に活かせるレベルのスキルになるでしょう。SAPコンサルタントに欠かせないスキルについて紹介します。

マネジメントスキル

SAPの導入・改修は企業活動に大きな影響を与えます。そのため、納期を守る責任は他業種に比べ大きいことが特徴です。SAPコンサルタントとして仕事をするためには、スケジュール・人員・タスク管理などのマネジメントスキルが求められます。

現職でのマネジメント経験があれば転職時に大きなアピール材料となります。職務経歴書などに分かりやすく記載しておきましょう。

マネジメント経験がない方は、自分に与えられたタスクの範囲で目標を設定し、実行することを意識してみてください。あるいは、新入社員や若手スタッフの指導に手を挙げるのもおすすめです。そのような経験の積み重ねにより、マネジメントスキルは高まります。

問題解決スキル

SAPに限らず、システムの導入には多かれ少なかれ問題が発生します。企業の中には「この企業からの注文だけは特別な部品表を使う」など例外的なケースを持っている場合もあります。

しかし、例外的なケースをシステムに落とし込むことは簡単ではありません。場合によってはDBの辻褄が合わなくなることもあり得ます。

そのような場合、問題の本質を見抜き、適切な落としどころを見つけたうえで調整し問題を解決に導くスキルが必要となります。SAPコンサルタントにとって、問題解決スキルは必須です。

コミュニケーションスキル

SAPを使いやすいものにするためには、システム導入を決定した管理職はもちろん、現場で数字を入力するスタッフにも話を聞くなどのヒアリングが重要です。

管理職の認識と現場の現実的な情報の流れにはズレが生じることもあります。現実的な仕事や情報の流れについての確認を怠ると、使いにくいシステムや使えないシステムになることもあります。

一方、現場で働いているスタッフはヒアリング自体に慣れていないことも多いでしょう。まして、社外のコンサルタントとのやりとりとなると、必要以上の緊張感や警戒感を与えてしまうことがあります。

ヒアリングの目的は的確な現状把握です。実りのある結果を得るためには、相手からきちんと話を引き出せるコミュニケーションスキルが不可欠です。

効率よく学ぶスキル

SAPの導入や運用の仕事では、クライアント企業が提供している製品やサービスを理解しておく必要があります。これには仕事の仕方、業界の常識なども含まれます。クライアントが変わるたびに、新たなことを1から覚える必要があるといえるでしょう。

日々進化を続けるIT業界の最新事情をフォローしておくことも重要です。SAP製品に大きなバージョンアップがあると、そのフォローだけでも大変な勉強量です。

これらの知識は仕事の合間をぬって身につける必要があります。SAPコンサルタントとして働くためには、効率よく学ぶことも磨くべきスキルの1つです。

論理的思考力

SAP導入で必要な企業活動の理解とは、仕事の流れだけでなく「なぜこのタイミングでこの作業が行われるのか」など背景から理解することも意味します。また、ある作業によって次にどのようなイベントが発生するのかも把握する必要があります。

把握した仕事の流れはシステムの仕様に落とし込んでいくことになるからです。入力すべきデータをリストアップする・画面の構成や遷移を決める・データベースの構成を考えるなど、事細かな作業ばかりなので「なんとなく」で決められるものではありません。

また、イレギュラーなケースの処理も考えておく必要があり、さまざまなパターンを検討し整理する論理的思考力は必須といえます。

クライアントへの説明においても同様です。納得感を与えるためには「◯◯を考慮して××の画面構成にした」といった具体的で論理的な説明が求められます。システムの導入を遅滞なく進行するためにも、クライアントの理解や了解をスムーズに得るための論理的思考力、説明力が問われます。

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SAPコンサルタントへの転職事情

高い年収が見込めるSAPコンサルタントは、前向きに転職を考えている方が多い職種です。しかし、実際に転職できるのかどうか、転職できたとしても将来性があるのかは気にしておくべき内容といえるでしょう。未経験であればなおさらです。本章では求人数や将来性といった転職に関連する情報を具体的に紹介していきます。

SAPコンサルタントの求人数

2024年4月現在、レバテックキャリアに掲載されているSAPコンサルタントの求人数は約670件で、そのうち募集中の求人は約300件です。「システムエンジニア」で絞った場合には、掲載件数は約1,800件、募集中の求人は約670件なので、SAPコンサルタントの求人は少なめといえるでしょう。

SAPコンサルタントへの転職を検討している方にとっては、候補を見つけやすい状況ですが、倍率を考えると激戦になると考えられます。

SAPコンサルタントの求人・転職情報>
システムエンジニアの求人・転職情報>

SAPコンサルタントの働き方

レバテックキャリアで扱っている求人では、「一部リモート」や「フルリモート」も多く見られます。

一方でSAPの導入に関わる場合、クライアントとの密なコミュニケーションが必要です。場合によっては現場を観察する必要もあるでしょう。要件定義など上流工程に関わりたい場合、リモートだけでなくクライアント企業で仕事をするケースも発生します。

SAPコンサルタントの将来性

SAP S/4HANAはERPのシェアでトップクラスのシステムであり、世界中の多くの企業で使われています。また、ERPという製品特性上、ユーザーの多くは大企業です。それら企業の根幹を支えるシステムであることを考えると、SAPコンサルタントの需要は一定数続くことが予想されます。

SAPコンサルタントとして活躍し続けるためには、最新技術のアップデートにも目を向ける必要があるでしょう。

未経験からSAPコンサルタントを目指せるのか

SAPコンサルタントの仕事では、SAPの導入や運用の経験を求められます。未経験からSAPコンサルタントへの転職は、よほどのバックグラウンドがない限り難しいのが現実です。転職できたとしても、コンサルタントとして活躍するのはさらに困難でしょう。

SAP未経験者であれば、まずはSAP導入を実施している企業のエンジニアを目指すのがおすすめです。SAP関連のプロジェクトで経験を積めば、コンサルタントとしての道が見えてきます。エンジニアとしての転職であれば、未経験からでも可能です。

SAPコンサルタントへの転職

SAPエンジニアとして活躍するためには、これまでに紹介したさまざまな知識やスキルが求められます。転職活動にかける時間は必要最小限に抑え、知識・スキルの習得に時間を割くべきです。

そこでおすすめなのが転職エージェントの利用です。希望やスキルを登録しておけば、自分にあった求人だけを得ることができます。また、転職エージェントでは、職務経歴書のチェックなどさまざまなサービスを受けられることも魅力です。

SAPエンジニアへの転職を目指しているのであれば、エージェントの利用も検討してみてください。

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この記事の監修

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