SAPコンサルタントにおすすめの資格は?難易度や勉強方法も紹介

最終更新日:2024年3月14日

「SAP」とはドイツに拠点を置く大手ソフトウェア開発会社の略称です。SAP認定コンサルタントはSAP(エスエーピー)社の製品に精通し、クライアントへSAP製品導入の提案および支援を行うコンサルタントです。

SAP社の販売しているシステムの代表的なものとしては、ERPと呼ばれる総合的に業務システムを管理するソフトウェアが有名です。ERPは人事管理、在庫管理、販売管理などの業務システムをまとめて管理でき、業務の効率化が図れます。SAP社が開発・提供するERPは日本企業のみならず、世界中の企業で利用されています。

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この記事のまとめ

  • SAP認定コンサルタントはSAP製品に特化したコンサルタントであり、資格取得の難易度は高いが市場が大きく需要がある
  • SAPの代表的な製品はERPシステムで、世界中の多くの企業が導入している
  • SAP認定コンサルタント資格は業務担当者向け、開発エンジニア向け、インフラエンジニア向けがあり、現状や狙っているポジションによって取得すべき資格が変わる

SAP認定コンサルタント資格とは

SAP認定コンサルタント資格は、SAP製品に関する知識や技術を、SAP社が公式に認定する資格です。この資格を持っていれば、SAP製品に関わるプロジェクトにおいて必要な知見があると認識されるため、SAPコンサルタントとしての市場価値を高められます。また、プロジェクトへ参画しない場合でも、ERPをはじめとするSAP製品に携わるのであれば資格を取得すべきでしょう。

公式サイトによればSAP認定の狙いは、対外的な評価を得てキャリアアップしたり、市場における優位性を確立したりすることで、コンサルティングの品質への信頼とパフォーマンスの向上に寄与することとされています。

SAP認定資格を持っているコンサルタントは、SAP製品のコンサルティング業務において、顧客からの信頼を得やすく、能力の証明にもなります。また、転職においても、ITコンサルティングファームやSIerなどの企業に対しては有効なアピール材料になるでしょう。

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SAP認定コンサルタント資格の3つの分野

SAP認定コンサルタント資格は、知識分野によって大きく「アプリケーションコンサルタント」「デベロップメントコンサルタント」「テクノロジーコンサルタント」の3つのカテゴリに分けられます。さらに、それぞれの知識分野ごとに多数の資格が存在しており、資格数は2024年2月時点で約133種類にも及びます。

このように非常に数が多いため、どの資格から勉強すれば良いか分からない方もいるでしょう。ただし、手当たり次第に勉強するのは効率的ではないため、あらかじめSAPコンサルタントとして携わりたい分野に絞ってから資格取得に挑戦することをおすすめします。

アプリケーションコンサルタント

アプリケーションコンサルタントは、顧客企業に対するSAP導入の提案・支援業務を行うコンサルタント向けの資格です。また、会計、人事、サプライチェーンなどの分野において、企業の業務プロセスを効率化するスキルを有していることを証明できます。主に、企業の経営戦略や業務内容や業務フローをもとに、より効率化を図るための分析・提案を行います。

デベロップメントコンサルタント

「デベロップメント」とは「開発」を意味するように、デベロップメントコンサルタントはシステムエンジニアやプログラマーなどのSAPのアプリケーション開発者向けの資格です。SAP製品の設計・開発において、高度なアプリケーション開発に精通していることを証明できます。今後、特にSAP製品の開発スキルを磨いていきたい方にはおすすめといえます。

テクノロジーコンサルタント

「テクノロジーコンサルタント」はSAP製品に関わるインフラエンジニア向けの資格です。SAP製品の設計・構築における知識と技術に長けており、さまざまなシステム周りのトラブルや技術的な問題の対処に精通していることを証明できます。インフラエンジニアとしての経験がある方にとっては比較的学習しやすい分野でしょう。

SAP認定コンサルタント資格の種類と難易度

SAP認定コンサルタント資格は難易度が高く、SAP製品に関するハイレベルな技術力と知識を要します。SAPに特化した認定資格であるため、多くの経験を有するエンジニアやプログラマーでさえ、資格取得までに相当な勉強時間が必要といわれています。

ただし、SAP認定コンサルタントは、世界中で通用する汎用性の高い資格であり、他社との差別化にもなるため、さまざまなIT企業が従業員の認定資格取得に前向きに取り組んでいます。並々ならぬ努力は必要ですが、その分、取得できれば企業から重宝される存在となるでしょう。

なお、SAP認定コンサルタント資格は、難易度によって認定のタイプが以下の表のように3つあります。「アソシエイト」「スペシャリスト」は中級者向け、「プロフェッショナル」は上級者向けの認定資格です。全体的な合格ラインは6割〜7割程度といわれていますが、資格ごとに異なるため事前によく確認しましょう。

認定タイプ 内容
アソシエイト認定資格 SAPの幅広い使い方に関する基礎知識、スキルを保有していることを証明する内容
スペシャリスト認定資格 アソシエイト認定資格にプラスして、各モジュールの知識、スキルを証明する内容
プロフェッショナル認定資格 プロジェクト経験、企業業務に関する知識、SAPの使い方をより掘り下げた高度なスキルなどを証明する内容

 


SAP認定コンサルタント試験に初めて挑戦する方は、まずはSAPの基礎知識やSAPソリューションのスキルを試すアソシエイト認定試験に挑戦しましょう。合格後はスペシャリスト認定試験、プロフェッショナル認定試験、と難易度レベルを1段階ずつ上げて取得していく流れになります。

SAP認定コンサルタント資格の受験方法

SAP認定コンサルタント資格の受験方法は、Certification Hubによるオンライン受験のみとなっています。場所を問わず、24時間365日いつでも受けられますが、試験はすべてリモートで監視されるためWebカメラを搭載したパソコンやマイクなどの事前準備が必要です。

受験方法は以下の手順になります。

  • 1.SAP公式サイト(SAP Training and Adoption)から、受験チケットを購入する

    2.SAP Certification Hubにて、受験したい試験を予約する

    3.SAP Certification Hubから、予約したオンライン試験を受験する

    4.合否発表がその場で通知される

    5.合格するとデジタルバッジが付与される

受験チケットは購入後1年間有効で、有効期間内に1回のみ受験可能なチケット、もしくは6回まで受験可能なチケットのどちらかを選択します。6回分のチケットを購入した場合、6回のうち、同一試験は最大3回まで受けられます。しかし、同じバージョンの試験に3回不合格すると次のバージョンがリリースされるまで、その試験は受けられない点に注意しましょう。

また、オンライン受験の試験監督との会話は、すべて英語です。試験問題の対策だけでなく、ある程度の英語力も必要なので念入りに準備する必要があるでしょう。

SAP認定コンサルタント資格の受験費用

SAP認定コンサルタント資格の受験料は、「Certification Hub」と呼ばれる受験チケットに含まれています。受験チケットには以下の2種類があります。

  • 1.12ヶ月以内に1回受験可能なチケット/3万5,464円(税込)

    2.12ヶ月以内に6回受験可能なチケット/8万8,654円(税込)

チケットの有効期限内に3回以上受験するのであれば、「2.の6回分」を購入したほうがお得でしょう。ただし、受験チケットの価格は為替相場により変動するので注意が必要です。

SAP認定コンサルタント資格の有効期限

基本的にSAP認定コンサルタント資格に有効期限はありません。ただし、SAPは定期的にバージョンアップされるので、保有している資格のバージョンが古くなる可能性はあります。また、認定資格のデータ保持期間は最大10年とされているため、10年以上経っている場合データの照合や証明資料の再発行などはできません。

資格の種類によっては、認定資格の維持を求められるものがあります。その資格保持者は、SAP製品の更新に合わせて認定維持評価のテストに合格しなければ認定ステータスを回復できません。

SAP認定コンサルタント資格を取得するメリット

SAP認定コンサルタント資格を取得し、専門性を高めてキャリアアップにつなげたいと考えている人も多いでしょう。ただ、資格の数・種類の多さや対応言語の制限などから「敷居が高い」と感じる人がいるのも事実です。ここでは、SAP認定コンサルタント資格についてより前向きに考えられるよう、資格取得のメリットを紹介します。

世界中でスキルの証明としてアピールできる

SAP認定コンサルタント資格は、世界中で通用する資格であり、汎用性が高く、グローバルに活躍しやすくなるメリットがあります。実際に、SAP認定コンサルタント資格保有を応募要件としている企業もあるため、転職の際には有利といえます。外資系企業への転職や海外での就職活動においてもアピールできるほか、将来的に独立し海外案件を請け負いたい人にとっても役に立つでしょう。

資格手当や奨励金がもらえる場合がある

SAP認定コンサルタント資格を持つ社員に対し、資格手当を支給する企業があります。資格を取得すれば、毎月手当をもらえるので年収アップにつながります。また、SAP認定コンサルタント資格取得を応援する制度として、合格した際の奨励金を設けている企業もあります。資格手当や奨励金の有無、金額などは企業によって異なるので、自身が所属する企業の福利厚生について一度確認してみましょう。

キャリアアップにつながりやすい

SAP認定コンサルタント資格を取得すれば、SAPの知識やスキルがあることを証明できます。資格を持っていなくてもSAPコンサルタントの仕事に就けますが、客観的なスキル証明があれば「SAPに関する業務を安心して任せられる人材」と重宝されやすいです。

難易度が高いSAP認定コンサルタント資格を取得できれば、自信につながり、顧客や所属企業からも評価されます。任せてもらえる業務領域が広がったり重要な役割を任されたりするなど対応できる範囲が増え、将来的には業務改善プロジェクトのプロジェクトマネージャーとしてキャリアアップする可能性も考えられるでしょう。

フリーランスの場合、案件を獲得しやすい

SAPコンサルタント認定資格は難易度が高く企業からの信頼も得やすいため、フリーランスとして活動をする際にも役立ちます。資格を持っているか持っていないかの違いで案件の獲得しやすさも変わるでしょう。

フリーランスは自分の足で営業し、売上となる案件をとり続ける必要があります。また、会社員の場合は企業のネームバリューなどを武器にできますが、フリーランスにはそのような後ろ盾がなく、信用を得るのは簡単ではありません。信用が得られなければ、案件をもらえる可能性も低いです。

しかし、SAPコンサルタント認定資格を提示できれば、少なくとも知見やスキルを確実に証明できます。信頼までには至らないとしても、能力を認めてもらえるのはその後につながる大きなチャンスです。また、ほかのコンサルタントとの差別化にもなるため、資格を持っているほうが案件も獲得しやすいといえるでしょう。

SAP認定コンサルタント資格の学習方法

SAP認定コンサルタント資格の合格に向けて、どのような学習をしていくべきか分からないという声が多くあります。SAP製品に特化した専門性の高い資格のため、一般的な書店を覗いてみても参考書を探すのは簡単ではないでしょう。

学習方法はなるべく自分に合った方法を選択するのがベストですが、書籍やオンラインコンテンツを利用したり、実務で直に学んだり、ほかにも複数の学習方法があります。一般的なSAP認定コンサルタント資格の学習方法として以下が挙げられます。

  • ・SAP Learning Classを受講する

    ・SAP Learning Hubを活用する

    ・SAP公式書籍を活用する

    ・問題集や過去問を解く

SAP Learning Classを受講する

SAP Learning Classとは、SAP社が提供する学習サービスです。公式のSAP講師からSAPの知識やスキルを学べ、疑問があった際にも質問できるため、学習効率が上がるメリットがあるでしょう。また、学習形式は、SAPラーニングセンターで行われる対面形式とオンライン形式があるので、自分に合う形式を選択して受講できます。

ただし、講座料金は低価格でも約8万円代、高価格なものだと約70万円以上と高額なものもあるため、受講前によく検討する必要があるでしょう。

SAP Learning Hubを活用する

SAP Learning Hubは、SAP社が提供している有償のオンライン学習コンテンツです。1年間のサブスクリプション形式で購入でき、24時間365日、いつでも好きなときに学習できる特徴があります。コンテンツの対応言語は、日本語や英語を含む最大9言語ですが、9つの対応言語ですべてのコンテンツを利用できるわけではない点に注意が必要です。

「Professional edition」「Solution edition」「Business edition」の3つがあり、自分の希望に合ったものを購入して学習します。選択するものによって価格や学習できる領域の範囲が違っており、一番高価ですべての領域をカバーしているのが「Professional edition」です。また、14日間無料で利用できるお試し版の「Discovery edition」もあるので、気になる方はまずはお試し版を利用してみると良いでしょう。

学習コンテンツは充実していて、日々アップデートもされています。場所や時間の制約を受けないので、多くの人にとって利便性の高いツールといえるでしょう。

SAP公式書籍を活用する

SAP社の公式書籍には、SAPの詳細、試験に沿った学習内容などが英語で記載されています。SAP Learning ClassやSAP Learning Hubと比較すると、教材費を安く抑えられる点はメリットですが、英語が読めないと理解度や学習効率が落ちる可能性があります。翻訳ツールなどを使えば学習可能ですが、ハードルが高いと感じる人もいるでしょう。

問題集や過去問を解く

SAP認定コンサルタント資格試験の問題集や過去問が、多くの出版社から販売されています。ほかの資格でも共通していえますが、たくさん問題を解くことで、学習の理解度や苦手な部分を把握できるようになります。また、Webサイトからも購入できるので、購入して解いてみると良いでしょう。過去問を使った学習は、出題傾向をつかんだり苦手克服をしたりするには効率的です。

実務でSAPを使うプロジェクトに参画する

SAPに関わるプロジェクトに参加する機会があれば、それはSAPについてより理解度を深められるチャンスです。SAPに詳しい担当者とのつながりを持てたり、SAP製品を実際に操作できたりと、実務でSAPに携わることは今後に活きる貴重な経験となります。オンライン学習や独学で必要な基礎知識を身につけることはもちろん大切ですが、実務において、SAPに携われる機会があれば積極的に挑戦しましょう。

SAP認定コンサルタント資格取得にかかる学習時間の目安

資格取得を目指す際は、学習計画を立て効率的に進めていくのが理想的です。より現実的な計画とするためにも、学習時間の目安を把握しておくと良いでしょう。

では、実際には合格するまでにどれほどの時間が必要なのでしょうか。企業に勤める会社員が、帰宅後や休日を利用して学習を進めていく場合を想定すると、学習を開始してから合格レベルに達するまでは数ヶ月程度かかると見込まれます。

SAP認定コンサルタント資格はSAP製品に特化した内容のため、エンジニア経験がある人でも取得するには相当な時間と努力を要するといわれています。それだけ難易度が高い資格といえ、学習時間も相当必要です。働きながら学習を進めていくのは大変ですが、限られた時間をいかに学習に割けるかが大切でしょう。

業務別!SAPコンサルタントとしての転職するための資格取得例

SAPコンサルタントへの転職を検討している方には、SAP認定コンサルタント資格の取得は大いに役立つでしょう。SAP認定コンサルタント資格の取得により、客観的にSAP製品の知識やスキルをアピールできます。

ただし、SAPコンサルタントが担当する業務や、ターゲットとするクライアントの業界・企業規模によって、有用な資格の種類も異なります。ここでは、転職パターンごとの一般的な資格取得例を紹介します。

SAP運用を行うITコンサルタントの場合

今後、SAPのERPパッケージシステムの主力製品と呼ばれるのがSAP S/4 HANAです。大企業の業務システムにも対応しており、新規でSAPを導入するケースやSAP ERPからの移行のケースでも、SAP S/4 HANAが中心となることが予想されます。

そのため、スタンダードなSAPコンサルティング業務を行うSAPコンサルタントへの転職を目指すなら、SAP S/4 HANA Application関連の資格を取得すると良いでしょう。

中小企業に特化したSAPコンサルタントの場合

中小企業をターゲットとするなら、中小企業向けのERPパッケージシステムの認定資格の取得も1つの手です。SAPコンサルタントが多く所属する大手企業でも、下記のような中小企業向けの認定資格取得者の数は少ないとされているため、転職活動においてアピールできるでしょう。

  • ・SAP Business ByDesign:中堅企業向け

    ・SAP Business One:中小企業向け

中小企業向けのERPパッケージシステムは、今後導入が進むと予測されており、狙い目の資格ともいえます。

SAP製品の設計・開発・トラブル対処をするSAPエンジニアの場合

SAPのカスタマイズやインフラ周りを担当するエンジニアへの転職を目指すならば、Development、TechnologyなどのITエンジニア向け資格の取得が適しています。資格を取得すると、エンジニア領域の知見も深まるため、ITエンジニアとスムーズな業務連携ができるとアピールができます。SAPのコンサルティングからシステム導入までを行う企業では、有用な資格です。

関連記事:ITコンサルタントからの転職|転職先例や面接のポイント

SAPコンサルタントの市場需要と将来性

大手企業の国内向けSAP製品の導入は進んでいます。実際には、2000社以上の日本国内の企業が、SAPのERPを導入しているといわれています。その一方で、市場全体に占める専門性の高いSAPコンサルタントはまだまだ不足している状況です。

とはいえ、SAP製品の需要とともにSAPコンサルタントの需要も、ますます高まるという声があります。以下のような観点からも、SAPコンサルタントの将来性は明るいといえるでしょう。

大手での海外展開やロールアウトでSAPが導入される見込み

SAPコンサルタントの可能性として、SAPを国内で導入している大手企業の海外展開やロールアウトによる、SAPの導入需要が考えられます。グローバル化や拠点の分散などで海外に拠点を持つ企業は、SAPの導入やカスタマイズの需要が期待されています。

SAP導入の需要が高まることで市場も拡大し、SAPコンサルタントの活躍の場も増えていくと予想されるでしょう。

中小企業からのニーズも高まっている

SAPは大手企業向けのERPパッケージシステムのほか、SAP Business Oneなど中小企業向けのERPパッケージシステムも販売しています。SAPを導入していない国内中小企業にもSAP導入の流れは進んでおり、SAPの需要は中小企業からも高まっています。

SAPジャパンによる中堅中小企業(SME、年間売上高1000億円未満規模の企業)向けの国内ビジネス戦略に関する記者説明会(2020年4月)では、中堅中小企業顧客は過去2年間で約31%増と発表されました。

また、SAPジャパンは中堅・中小企業に向けビジネス部署の組織体制の強化を目指しています。

SAPの2027(2025)年問題における需要の急増

SAPの中心的製品であるERP「SAP ERP」の標準サポート期限が、2027年末で終了となります。当初の期限が2025年末であったことから「2025年問題」ともいわれていました。

サポート終了に伴い、「SAP ERP」を導入している企業が2027年末までに基幹系システムを見直さなくてはいけません。具体的には、他社のERP製品に切り替えるか、後継であるSAP S4/HANAへの移行が必要になるため、このタイミングで、自社のERPのリニューアルを検討する企業も増えるでしょう。

同時に、企業に合わせた最適なSAP導入の提案ができる、SAP認定コンサルタントの活躍が期待されます。2027年末に向け、約2000社にも及ぶ企業へSAP導入の支援が見込まれるため、SAPコンサルタントの不足が懸念されているほどです。

関連記事:ITコンサルタントの将来性とは?仕事内容や年収も紹介

SAP認定コンサルタント資格に関するよくある質問

SAPコンサルタント認定資格は、概要も複雑で資格種類も豊富なことから理解しにくい部分も多くあるでしょう。しかし、SAP市場の拡大やSAPコンサルタントの需要の高まりから、資格取得に興味を持つ人も増えてきています。

SAPコンサルタント認定資格に興味を持つ人が、どのような疑問を抱いているのか見ていきましょう。疑問解決の参考にも、ぜひお役立てください。

Q1. SAP認定コンサルタント資格の取得は難しいですか?

SAP認定コンサルタント資格は難易度が高いです。合格ラインは6割〜7割程度といわれていますが、専門性が高いため、座学だけでなく実務でプロジェクト経験を積み上げてから資格取得に臨まないと合格は厳しい傾向です。また、ある程度の英語力も必須なので念入りに試験対策をしましょう。

Q2. SAP認定コンサルタント資格の受験費用はいくらですか?

受験費用は、2024年2月8日時点で1回分で3万5,464円(税込)、6回分で8万8,654円(税込)です。チケットを購入すると12ヶ月間有効で、好きなときにオンラインで受験できるシステムになっています。受験費用は為替変動の影響を受ける可能性があるため、受験の際は適宜確認すると良いでしょう。

Q3. SAP認定コンサルタント資格の試験時間を教えてください

試験時間は資格の種類にもよりますが、だいたい3時間に設定されています。時間配分を考えながら制限時間内に効率良く解いていく必要があるため、問題演習を十分に行ってから試験に望むと良いでしょう。また、問題を解き終えたあとに、見直し時間がとれるくらいの余裕があるとより安心です。

Q4.SAP認定コンサルタント資格にはどのような種類がありますか?

知識分野によって大きく分けると「アプリケーションコンサルタント」、「デベロップメントコンサルタント」、「テクノロジーコンサルタント」の3種類です。また、カテゴリごとに複数の資格が存在します。さらに、難易度によっても分けられ、アソシエイト、スペシャリスト、プロフェッショナルの順に難易度が上がります。

まとめ

今後、SAP市場はますます拡大していき、それに伴いSAPコンサルタントの需要も高まっていくといわれています。IT人材が不足している中で専門性の高いSAP認定コンサルタントになれれば、自信につながり、企業からも評価されキャリアアップも見込めるでしょう。

ただし、SAP認定コンサルタント資格は難易度が高く、SAP製品に関することに加えて英語力も問われるため、相当な努力が必要です。まずは自分が取得すべき資格を選択し、十分な学習計画を立てて望むと良いでしょう。

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