- システムエンジニア(SE)経験者の自己PRの例文3選
- 未経験や他職種からSEを目指す時の自己PRの例文3選
- システムエンジニア(SE)が自己PRでアピールすべきポイント
- 合格しやすい自己PRを作成する方法
- まとめ
システムエンジニア(SE)経験者の自己PRの例文3選
システムエンジニアとしての業務経験がある方が下記をアピールポイントとする場合の例文を紹介します。未経験の場合の例文については、次項を参照ください。
応募書類での自己PRは、志望先の企業にとって自分が事業に貢献できる人材であることを示す最初の機会といえます。
自己PRでは、自分の持つスキルや知識などのアピールポイントを絞ることが重要なので、例文を見ながら対策を進めてください。
マネジメント力をアピールする場合の例文
マネジメント力をアピールする自己PRの例文です。マネジメント人員を募集している企業を想定してアピールしています。
私は前職でシステムエンジニアとして、プロジェクトマネジメントの重要性を痛感し、スキル向上に注力しました。チームでの開発経験から、個人の開発能力だけではチーム全体で品質を確保することが難しいと実感したことがきっかけです。
SE3年目の時に、プロジェクトマネージャーのサポート役とコスト・リスク・メンバーの成果物や進捗管理など、多様なマネジメント業務を経験し、開発者視点では見えなかった管理業務の重要性を認識しました。その後、PJリーダーにチャレンジし、5つのプロジェクト(最大10人月規模)で成果を上げました。直近のプロジェクトでは、全開発対象を納期内に作成、不具合も発生させず、高い品質の開発を達成しました。
私が特に重視しているのはリスク管理です。想定外の事態を最小限に抑えるため、リスクの芽を早期に摘み取り、発生時の対応策を準備しておくこと、人員、スケジュール上のバッファを設けることでプロジェクトの安定した推進に貢献できると考えるためです。
これらの経験と、リスク管理を中心としたマネジメントスキルを活かし、貴社では立場にとらわれず積極的に提言を行い、QCD向上に貢献したいと考えています。
-
・アピールポイントを重視するに至った理由を記載し、説得力を高めている
・マネジメント業務の実績を具体的な数値で表し、規模感を伝えている
・自分の考えるプロジェクトマネジメントの重要点を伝え、入社後に活躍できるイメージとつなげることができている
ユーザー目線をアピールする場合の例文
ユーザー目線をもった開発をアピールする自己PRの例文です。
私がSIerとして最も重視しているのは、ユーザー目線に立ったシステム開発です。これは、システムの真の価値はユーザーの満足度によって決まるという信念に基づいています。
前職では、大手小売業向けの在庫管理システム開発プロジェクトにおいて、UI/UXデザインリーダーを務めました。このプロジェクトでは、要件定義の段階から現場スタッフへのヒアリングを徹底し、直感的に操作できるインターフェースの設計に注力しました。具体的には、タッチパネル操作の最適化により、従来システムと比べて操作時間を平均40%短縮することに成功しました。
また、開発中期には実際のエンドユーザーによるベータテストを提案・実施し、100名以上のユーザーから詳細なフィードバックを収集しました。この取り組みにより、当初見落としていた機能の追加や改善点を特定し、最終的なユーザー満足度調査で95%以上の高評価を獲得しました。
貴社においても、この経験を活かし、顧客の業務効率向上と同時にエンドユーザーの満足度を最大化するシステム開発に貢献したいと考えています。さらに、AI・IoTなどの最新技術を活用しつつ、常にユーザーファーストの視点を持ち続けることで、革新的かつ使いやすいソリューションの創出に挑戦していきたいと思います。
-
・ユーザー目線の重要さを理由を含めて説明できている
・実際にユーザー目線を発揮して活躍したエピソードを記載し、入社後のイメージを示せている
論理的思考力をアピールする場合の例文
論理的思考力をアピールする例文です。論理的思考力はエンジニアにとっては欠かせない要素ですが、抽象的な概念のため、具体的なエピソードや論理的思考力の定義なども含めてアピールするようにしましょう。
私のエンジニアとしての強みは、論理的思考に基づいた効率的な課題解決能力です。この能力は、複雑なシステム開発プロジェクトにおいて特に重要だと考えています。
前職では、50名規模の開発チームのリーダーとして、大規模なERP導入プロジェクトを担当しました。プロジェクト開始当初、進捗の遅れやソフトウェア品質の低下が課題となっていました。これらの問題に対し、私は根本原因分析(RCA)の手法を導入し、表面的な対処ではなく、問題の本質に迫る取り組みを行いました。
具体的には、発生した200件以上の課題を「人材」「プロセス」「技術」の3つのカテゴリーに分類し、各カテゴリーにおける根本的な原因を特定しました。その結果、「人材」では技術スキルの偏り、「プロセス」ではコミュニケーションの不足、「技術」では旧システムとの互換性問題が主要因であることが判明しました。
-
・物事の因果関係を明確にし、根本的な課題解決を行う力を論理的思考による課題解決力と定義づけて説明できている
・具体的なエピソードを交え、入社後にスキルを役立てて活躍するイメージを示せている
未経験や他職種からSEを目指す時の自己PRの例文3選
以下では、下記三つのパターンの自己PRの例文を紹介します。
未経験や他のエンジニア職種からSEを目指す場合には、過去の業務経験は直接的なアピールとなる場合、ならない場合があります。例文を参考に自分の業務経験についても当てはめて検討ください。
未経験からSEへ就職・転職する場合
未経験からSEに転職するパターンで自己PRの例文やそのポイントを紹介します。下記は、製造業の設備管理担当からSEへの転職を図る場合を想定しています。
私は現職での経験を通じ、製造業における設備管理システムについて深い理解を持っています。
製造業にとって生産設備は不可欠であり、生産を滞りなく続けるためには適切な維持・管理が必要です。しかし、多くの生産現場では緊急オーダーへの対応などにより、設備の適切な維持・管理が困難になっているのが現状です。
現職では、生産計画と設備管理を連携させるシステムを導入し、多くの課題を解決しました。具体的には、計画的な設備メンテナンスにより、突発的な故障を30%削減し、生産効率を15%向上させました。一方で、設備管理の履歴が十分に残せないなどの新たな課題も見出しました。
貴社は製造業向けに多数のシステム導入実績があると伺っており、私の経験が大いに役立つと確信しています。
IT業界への転職を決意して以来、独学でC#を習得し、実践的なプログラミングスキルを磨いてきました。GitHubに公開している私の成果物をご確認いただければ、技術力と学習意欲をご理解いただけると思います。
入社後は、製造業の現場知識とプログラミングスキルを融合させ、より実用的で効果的な設備管理システムの開発に貢献したいと考えています。
-
・製造業での具体的な業務経験と課題解決の実績を示している
・独学でのプログラミング学習とGitHubでの成果公開をアピールしている
・現場知識とIT技術の融合による貢献意欲を明確に表現している
関連記事:未経験でSEに転職するには?年代別の転職ポイントや年収などを解説
プログラマーからSEへ転職する場合
同じIT業界でプログラマーとしての業務経験がある方が、SEへの転職をする場合の自己PRの例です。
プログラマーとしての経験を通じ、PythonやJavaScriptを用いたWebアプリケーション開発に精通しています。特に、貴社でも多用されているDjangoフレームワークでの開発経験は、即戦力として貢献できる強みです。これまでに、10以上の中規模Webシステムの開発に携わり、それぞれのプロジェクトで平均20%の開発期間短縮を実現しました。
また、多様なプロジェクトに参加してきたことで、開発上の課題に対する豊富な解決ノウハウを蓄積しています。例えば、前職では若手エンジニアを対象としたコードレビュー勉強会を主催し、チーム全体のコード品質を向上させた結果、バグ発生率を40%削減することができました。
SEとしての設計業務は未経験ですが、これまでの開発経験を通じて多くの設計ドキュメントに触れ、システム全体を俯瞰する視点を養ってきました。より大きな仕組みを構築する業務に挑戦し、技術力とビジネス視点を兼ね備えたSEへと成長したいと考えています。
入社後は、まず貴社の開発手法や業務知識を吸収し、1年以内にプロジェクトリーダーとして小規模案件を任せていただけるよう努力します。3年後には、大規模プロジェクトの設計フェーズから参画し、顧客の課題を技術で解決できるSEになることを目指しています。
-
・具体的な開発実績と数値で示された成果をアピールしている
・若手育成やチーム全体の品質向上に貢献した経験を強調している
・SEとしての成長ビジョンと具体的な目標を明確に示している
関連記事:プログラマーのキャリアパスは?キャリアアップに必要なスキルも解説
SESから社内SEへ転職する場合
SESでの業務経験があるシステムエンジニアが、社内SEへの転職を目指す場合の自己PR例です。
私の最大の強みは、2年間のSES経験を通じて得た、情報システム部門の業務に対する深い理解です。前職では大手製造業の情報システム部門に常駐し、以下の業務を担当しました
・社内3000台のITデバイス管理:資産管理システムを導入し、デバイスの追跡と更新計画の最適化により、IT資産関連コストを年間15%削減
・ヘルプデスク業務:平均対応時間を30分から15分に短縮し、ユーザー満足度を20%向上
・システム運用・保守:24時間365日の監視体制を確立し、システムダウンタイムを前年比50%削減
さらに、新規システムの企画・提案にも携わり、経営層向けのプレゼンテーション資料作成や、ROI分析などの上流工程も経験しました。この経験を活かし、貴社では技術面だけでなく、ビジネス視点からも価値を提供できると確信しています。
長期的には、最新のクラウド技術やAIを活用した次世代システムの企画・導入を主導し、貴社のデジタルトランスフォーメーションに貢献することを目標としています。
-
・SESでの具体的な業務経験と数値で示された成果をアピールしている
・上流工程の経験を強調し、技術とビジネスの両面から貢献できることを示している
・入社後の具体的な目標と長期的なビジョンを明確に提示している
関連記事:社内SEの志望動機の書き方!パターン別の作成ポイントや例文を紹介
システムエンジニア(SE)が自己PRでアピールすべきポイント
システムエンジニアへの転職において、自己アピールするべき内容について説明します。
自己PRの書き方によって、採用側への伝わり方は大きく変わります。同じ内容でも合格率が変わる事もあるので、執筆時の参考にしてください。
まずは自己分析を正確にやりたい方は、次の記事も参考にしてみてください。
関連記事:エンジニアの転職で欠かせない自己分析のやり方とは
具体的なスキルや強み
技術的なスキル、強みについては具体的に説明し、技術力や成果を伝えます。採用側は、「即戦力として活躍できるか」「どのような技術や言語が得意か」を把握して、配属先を考えるためです。
具体的に自己PRに記載する項目は、得意なプログラミング言語、対応可能な開発環境・ツールなどです。例えば、「C言語が使えます」よりも「C言語で開発を行うプロジェクトに3年間関わっていました。そのプロジェクトでは○○技術を多用しています」など具体的に説明してください。
これまでの経験や実績
これまでの業務経験や実績も、自分をアピールするために記載しましょう。自分が何ができ、志望先でどのような貢献ができるかを具体化するためです。
IT業種の経験者の場合には、プロジェクトに参画した際の成果を記載します。過去の経験をアピールする場合、期間が重要です。企業の募集要項でも「XX年以上の業務経験」など期間が記載されていることが多く、一つの目安になります。
自分の業務経験をまとめる際は、下記の手順が有効です。
-
①業務履歴や成果の洗い出し②業務で果たした役割でカテゴリ化する
③自己PRとして記載する内容を抽出する
IT業種未経験者の場合は、過去の仕事での成果を伝えます。なるべく、システムエンジニア(SE)の業務で活かせる強みとなる内容を選んでアピールしましょう。
課題解決力や成長意欲
システムエンジニアをはじめとするITエンジニア全般に求められる資質として、課題解決力と成長意欲があげられます。また、ITは技術の進歩が早く、システムエンジニアにはこれに対応するための学習意欲が必要となるためです。これらについて記述することもアピールにつながります。
課題解決力を示す際には、業務で課題を解決した経験をベースにするとイメージが伝わりやすいです。課題を解決するために、どんな工夫をしてどんな結果が得られたか流れを説明してみましょう。
成長意欲もITエンジニアには重要です。ITエンジニアは技術面での成長が常に必要であり、トレンドや技術の進歩に対応していけることを示すことで、将来性もアピールすることができます。
課題解決力の向上には、過去のプロジェクトの課題の見直しシミュレーションをし、類似する課題で実践することが有効です。また、成長意欲については、X、Qiita、Zennなどでのエンジニアの発信を注視し、刺激を受けてみることがおすすめです。
コミュニケーションスキル
コミュニケーションスキルは「できること」、「心掛けていること」を示し、そこから得られた成果も記述できるとよいです。コミュニケーションスキルについてはすべてのエンジニアが持っているため、他者との差別化が必要となるためです。
具体的には、チームメンバーやほかのエンジニアと必要な連絡・相談・報告がスムーズに行えること、クライアントとの折衝経験、要件のヒアリング、エンドユーザーとの対話などがあげられます。また、自らアイデアを出したり改善策を提案してチームに貢献するための自発的なコミュニケーションをした経験などもアピールポイントとして有効です。
例えば、「認識齟齬によるリリース遅延が起きていた際に、エンジニアとマーケティング担当者の間に入って、用語集を作成してコミュニケーション齟齬を減らすことができた。」といったエピソードがあれば伝わりやすいです。
合格しやすい自己PRを作成する方法
転職を成功させることができる自己PRを作成する方法として、他者のチェックを受けることがあげられます。自分の視点だけでなく、他者の視点で自己PRをチェックしてもらうことで、より魅力的なPRとすることができます。
自己PRをよりよくする方法として下記があげられます。
ぜひ自己PRのブラッシュアップにご利用ください。
求人情報をチェックする
転職サイトなどで公開している求人情報は、実際にシステムエンジニア(SE)を求めている企業がどのような人材を求めているかが具体的に記載してある場合が多いです。求人情報内の必須スキル、マインド、推奨スキルなどの欄にて、具体的に求められるスキルや経験、マインドなど信憑性の高い情報が収集できるため、確認しておきましょう。
例えば、レバテックキャリアにて公開中の、プライムベンダー向けの要件定義およびマネジメントを担当するシステムエンジニアの求人では、「オープン系の開発業務経験5年以上」「JavaまたはPHPでの開発経験」が必須スキルとして示されています。
システムエンジニア(SE)の求人・転職情報一覧>
転職支援のプロに相談する
転職を支援するサイト、サービスは多数存在しており、ITエンジニアの転職に向けたサービスも少なくありません。これらのサービスは、エンジニア側は料金の負担がないことが一般的です。無料で相談できるため、有効に活用すべきです。
これらの転職支援サービスを利用することにより、自分に合った求人を紹介してもらえることはもちろん、転職における不安の解消、自己PRを含めた応募書類の添削、業界事情を教えてもらえるメリットも得られます。
レバテックキャリアでは、転職した3人に2人が年収70万円UP※1を実現しています。相談だけでもできるので、まずは無料で登録してください。
※1 2023年1月~2024年3月実績
関連記事:SE(システムエンジニア)の職務経歴書サンプルと書き方を解説!
まとめ
SEに転職する場合、自分のスキル、経験、強みや企業が求めているものを分析して自己PRを考える必要があります。
この際、ある程度経験を積んでアピールできる要素が増えていくと、自己アピールを盛り込みすぎてしまうケースがみられます。特に技術職は、経験のある技術やプロジェクトの内容を記載しすぎてしまう場合があります。
またアピールしたい主軸が何であっても、具体的なエピソードや経験内容を入れることが重要になります。エピソードや経験内容を入れることで、採用担当者に魅力が伝わるでしょう。たとえば主軸を論理的思考力にしていても、プロジェクト内で問題解決したエピソードがあれば技術力やコミュニケーション能力も伝わるということです。ぜひどうすれば自分の魅力が伝わるかを多角的な角度から考え、試行錯誤してください。
ITエンジニアの転職ならレバテックキャリア
レバテックキャリアはIT・Web業界のエンジニア職を専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向に精通したキャリアアドバイザーが、年収・技術志向・今後のキャリアパス・ワークライフバランスなど、一人ひとりの希望に寄り添いながら転職活動をサポートします。一般公開されていない大手企業や優良企業の非公開求人も多数保有していますので、まずは一度カウンセリングでお話してみませんか?(オンラインでも可能です)
転職支援サービスに申し込む
また、「初めての転職で、何から始めていいかわからない」「まだ転職するかどうか迷っている」など、転職活動に何らかの不安を抱えている方には、無料の個別相談会も実施しています。キャリアアドバイザーが一対一で、これからのあなたのキャリアを一緒に考えます。お気軽にご相談ください。
「個別相談会」に申し込む
レバテックキャリアのサービスについて