テストエンジニアになるには?仕事内容や求められるスキルを紹介

最終更新日:2024年7月9日

システムやソフトウェアなどの開発において、プロダクトが正常に動作するかテストしてバグやエラーを発見・修正するのがテストエンジニアの役割です。

テストエンジニアの仕事は製品の品質を確保するために欠かせません。Webサービスや家電製品だけでなく、ゲームやスマホアプリでもテストエンジニアは必要な職業です。テストエンジニアに興味はあるものの、実際どのようにして目指せば良いかイメージしづらいという方もいるでしょう。

この記事では、テストエンジニアを目指している方に向けて、テストエンジニアの具体的な仕事内容から現場で求められるスキル、将来のキャリアビジョンなど詳しく解説します。

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この記事のまとめ

  • テストエンジニアはIT開発におけるテスト工程を専門とするエンジニア職
  • プロダクトが正常に動作するかテストしてバグやエラーを発見/修正するのがテストエンジニアの役割
  • テストの設計やテスト自動化ツールの選定/導入、テストの実施を担当する
  • 専門的なスキルが必要となるため、未経験から目指す場合にはテスターからステップアップを目指すのが現実的
  • テストエンジニアは「やめとけ」「将来性がない」と言われる場合があるが、単純なテスト実施以外にもテスト設計や自動化ツールのスキルを身につけることで今後も活躍可能

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テストエンジニアとは

テストエンジニアとは、テスト設計や実施、改善提案といった工程を担当するエンジニアです。

従来のIT開発では、テスト工程はプログラマーが開発しながらテストを行ったり、新人エンジニアがテスターを担当したりするケースが多く見られました。しかし、近年ではソフトウェアに品質やセキュリティレベルの高さを求める傾向が強くなっています。テスト工程においてもレベルの高い結果が求められるため、専門のテストエンジニアが求められつつあります。

関連記事:テストエンジニアとは?仕事内容ややりがいについて解説

ほかの職種との違い

テストエンジニアと混同しやすいエンジニア職種として、テスター、QAエンジニアが挙げられます。これらの類似職種と比較すれば、あらためてテストエンジニアになる意思を固めやすくなったり、他職種も視野に入れたうえでの転職活動の検討ができるようになったりするでしょう。以下では、その違いについて説明します。

テスターとの違い

テスターとテストエンジニアの違いは、主にテスト工程の業務範囲にあります。テスターの担当範囲は、テスト仕様書やテストプログラムを元に、テストを実施し、エビデンスを取ることが主な業務です。未経験者であればテスターの業務を経験しながら、ITシステムの基本的な知識を学ぶこともできるでしょう。

一方でテストエンジニアの業務は、テスト工程を専門的に計画から設計、実施までを担当します。テスト仕様書の作成や、必要に応じてテストを自動化するためのプログラム作成もします。テストエンジニアはプログラミングとテスト技法の両方に関する深い知識が求められるでしょう。

QAエンジニアとの違い

QAエンジニアもソフトウェアの品質確保をミッションとしており、テストによってその実現を図る点もテストエンジニアと類似しています。

違いとして挙げられるのは、テストエンジニアはテストの設計と実施により品質確保を行うのに対し、QAエンジニアの場合はテストの結果を利用した品質管理が主業務であることです。テストエンジニアにとってはテストの実施そのものが重要なミッションですが、QAエンジニアにとってはテストはソフトウェア品質を維持する手法の一つです。

両者とも品質管理のためにテストに携わりますが、所属組織やプロジェクトにおいて果たす役割が違うといえるでしょう。

テストエンジニアが活躍している分野

テストエンジニアの活躍する分野には、ソフトウェア開発を行うあらゆる業種が挙げられます。SIer、パッケージソフトウェアの開発、Webサービス、ゲーム開発などでの活躍が可能です。Webサービスの普及、DXの推進などによりITに直接関係ない企業でも技術者を社内に置いて内製化を進めています。テストエンジニアも含まれており、ITに限らずあらゆる業種、業界での活躍が望めます。

関連記事:テストエンジニアに役立つ資格4選|取得のメリットも解説

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テストエンジニアの仕事内容

実際にシステムを開発するにあたっては、テストの準備や多段階に分けられた各テスト工程を順番に行う必要があります。開発段階ではさまざまな問題が生じるため、それらをすべて取り去るまでテストと修正を何度も繰り返します。

なお、テスト工程の設定は企業やプロジェクトにより異なる場合があるため、本項では一般的な例として単体テスト、結合テスト、総合テストを取り上げています。

テスト方針の策定

プロジェクトの比較的早い段階でテストエンジニアの活躍するシーンとなるのが、テスト方針の策定です。段階的なテストの実施を行う場合には、それぞれのテストの主目的を明確にし、実施方法や環境なども定める必要があります。テストエンジニアはプロジェクトマネージャ―らと協力して、プロジェクト内でのテストの全体像を決める役割を果たします。

テストツールの選定、導入

テストの実施において、効率的かつ正確性を高める方法として、各種テストツールの活用が挙げられます。テストツールの選定、導入やプロジェクト内へのツールの利用手順周知などもテストエンジニアの仕事に含まれます。

単体テスト

単体テストは、システムやアプリケーションを構成する最も小さな単位としてのプログラムが、部品として正常に動作するかを調べるためのテストで、ユニットテストとも呼ばれています。開発工程の直後に行われることが一般的で、問題点を早期に発見できることや、変更点の確認が簡単に行えるのが特徴です。未経験者は最初に関わることが多いテスト工程でもあります。

結合テスト

結合テストは複数の機能(プログラム)を組み合わせたときに、新たな問題が発生しないかを調べるためのテストです。単体テストの完了後にプログラムを組み合わせて実施します。プロジェクトによって内容が異なることもありますが、基本的には要件に従って設計された機能を確認するのが目的です。

総合テスト

総合テストは要件定義で定めた内容をシステム、アプリケーションが満たしているかを確認するテストです。本番環境を用いて、ユーザーに参加してもらうこともあり、リリースに向けた最終テストとする場合もあります。

システムテストともいわれており、非機能要件である性能試験や負荷試験なども実施します。このテスト結果でクライアントから承認をもらえればシステム完成とするケースも多く、開発部門などの責任者が参加する場合もあります。

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未経験でテストエンジニアになるには

テストエンジニアになるには、テスト工程を経験して効率良く進めるスキルを身につけなければなりません。IT業界未経験でいきなりテストエンジニアを目指すのは、少しハードルが高いといえるでしょう。未経験からテストエンジニアになるためにはどのようにすれば良いか、具体的な方法について解説します。

テスター未経験者を受け入れている企業に就職し経験を積む

テストエンジニアとなるためのステップとして、テスターとして実務経験を積むことが一つのパターンです。テスターの募集要項の中には、未経験者歓迎の求人が多々存在します。実務未経験者を受け入れている企業には、積極的に応募するようにしましょう。就職後にテスターから段階的に経験を積んで、テストエンジニアを目指すことは十分に可能です。

資格を取得して学習意欲をアピールする

未経験からテストエンジニアを目指すにあたって、資格の取得が必須というわけではありません。しかし、テスト業務においてITに関する知識は必要なため、ITに関する国家試験やテスト技術に関する資格を持っていれば企業からの評価につながります。就職活動では採用で優位に働くこともあるので、資格で学習意欲をアピールするのも良いでしょう。

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求められるスキルを磨く

テストエンジニアに求められるスキルを日々磨くことで、即戦力として活躍できることが期待できるでしょう。また、これらのスキルはテスターからのステップアップを目指すうえでも、事前に身につけておいたほうが良い内容でもあります。テストエンジニアとして仕事をこなすためには、どのような知識やスキルが求められるのかを解説します。

ソフトウェアに関するスキル

ソフトウェアに関するスキルとは、テスト対象のソフトウェア開発スキルを指します。ソフトウェアがどのような手順で機能を実装するのかを把握することで、必要となるテストケースを洗い出したり提案したりすることも可能です。プログラミングの知識があれば、バグを発見した際にソースコードを修正できるので業務の幅も広がります。

テスト自動化ツールの使用スキル

最近ではテストの効率化やコスト削減を目的に、テストの自動化を導入する流れが活発になっています。テストを自動化することでテストエンジニアの需要を危惧する方も多いですが、実際は自動化ツールを使いこなすためのエンジニアが必要です。さらに自動化ツールを使ってどのようなテスト設計をして実行するか、一連の流れを考えるのもテストエンジニアの仕事といえます。

テスト技法のスキル

テスト技法のスキルとしては、入力値と出力値に着目する「ブラックボックステスト」、ソースコードに着目する「ホワイトボックステスト」、経験値から導き出す「経験ベースでのテスト」の3つに分類できます。

ボタンを押したら画面が切り替わるなどのシンプルな確認だけが、テストエンジニアの仕事ではありません。ソフトウェアテストの概念や技法、経験値といった異なる知識を組み合わせてテストに望むことが大切です。

コスト・リスク面に関するマネジメントスキル

コストやリスクに関するマネジメントスキルも、テストエンジニアとして持ち合わせたいスキルです。テスト工程に投入できる要員やコストには限りがあるので、いかに効率的かつ網羅したテストを実施・管理できるかが重要になります。テストを実施する中で不具合が発生しやすい機能など、リスクを把握しながら重点的にテストする箇所を決めるといった対応力も必要でしょう。

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課題・障害管理スキル、モジュール・バージョン管理スキル

テストでは、プログラムにおける課題や障害を見つけ出します。しかし、見つけただけで終わるわけではなく、その状況を開発者に伝え、修正してもらい再度テストを行うことが必要です。また、一つの障害が発見されると、プロジェクト全体での影響範囲を確認し、再テストや修正の横展開が必要となる場合もあります。これらの情報は、課題・障害管理としてチーム内に共有することも大切です。

さらに、テストの環境におけるプログラムのモジュールやバージョン管理も重要な業務です。ツールを用いて管理することも多いため、テストエンジニアにはこれらの管理スキルも求められます。

品質管理に関するスキル

品質管理に関するスキルにおいては、顧客満足度に直結する「当たり前品質」「魅力的品質」といった視点でのテストが重要です。「当たり前品質」ではユーザーがシステムで対応できて当然と考える基本性能を、確実に動作する品質を保証できることが前提となります。

もう一つの「魅力的品質」では顧客の評価につながる部分の品質であり、あれば嬉しいといった付加価値がある品質のことをいいます。テストエンジニアは品質管理の知識も持ちながら、テストを通じての品質向上が求められます。

集中力

テストを実施するにあたっては集中力が必要です。システムによっては実施すべきテストケースがかなり細かくなり、作業量も比例して膨大になります。担当するフェーズによっては1日中ひたすらテストを繰り返すこともあるため、継続して細かい作業を行う集中力が求められます

問題提案力

問題提案力では、テスト環境や手順・作業の問題点などから、改善方法を提案することが求められます。経験を積んでテストリーダーの立場ともなれば、マネジメントスキルだけでなく問題点も改善していかなければなりません。たとえメンバーの一員であっても、現状の問題を提案して改善することは大切で、結果的に品質の向上に貢献することになるでしょう。

文書作成スキル

文章作成はテストエンジニアにとって重要なスキルです。テスト仕様書やエビデンスなどの資料は誰が読んでも理解できることが重要であり、実行前と実行後の画面やデータの変化が分かるように文書を整える必要があります。テストを実施したにも関わらず証跡が分かりにくいといったことがないように、基本的な文書作成スキルは必ず身につけなければなりません。

関連記事:未経験からテストエンジニアになるには?求人例や年収相場も紹介

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テストエンジニアの仕事に役立つ資格

テストエンジニアを含むITエンジニアの多くは、就職・転職するのに必須の資格はありません。しかし、資格を取得していると知識が定着し、業務で活かせる場面が増えるなど利点が多いです。そこで、本項ではテストエンジニアの仕事に役立つ資格をいくつか紹介します。就職活動を有利に進めるだけでなく、将来のキャリアアップにも役立つ知識も身につけられるのでぜひチャレンジしてみましょう。

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は独立行政法人情報推進機構(IPA)が主催する、IT分野における国家資格です。テストエンジニアに限らずITエンジニアが共通して理解しておくべき、基本的な知識を体系的に学習できる登竜門的な存在の資格です。

取得にはプログラミング知識も必要となる資格なので、実務においてソースコードを見ながらバグの修正をする際にも役立つでしょう。これからテストエンジニアとして働きたいと考えているなら、取得しておくと良いです。

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験もIPAが実施するITエンジニア向けの国家資格試験です。基本情報技術者試験より高度な応用レベルのスキルと知識が問われます。テストエンジニアにとっても、ソフトウェア開発に関する知識とスキルは重要なため、能力を示せる有用な資格です。

基本情報技術者試験よりも当然難易度は高くなるため、IT関連がまったくの未経験の場合には、基本情報技術者試験を取得してからのステップアップでチャレンジすると良いでしょう。

JSTQB認定テスト技術者資格

JSTQB認定テスト技術者資格は、ソフトウェアテスト技術者資格認定組織であるJSTQBが実施している認定資格で、国際的にテストエンジニアとしての知識や技術を示す資格です。認定レベルには「Foundation Level」と「Advanced Level」の2種類があり、Foundation Levelはソフトウェアテスト全般に対する理解力が求められます。

上級にあたるAdvanced Levelには、テストアナリストとテストマネージャの二つの試験が存在し、受験にはFoundation Level の取得かつ実務経験3年以上が条件です。実務経験者でもスキルを客観的に証明するために、上流工程を目指すには取得しておきたい資格といえます。

IT検証技術者認定試験(IVEC)

IT検証技術者認定試験は一般社団法人IT検証産業協会が認定する、テストエンジニアに特化した資格試験です。認定レベルは5段階に分かれており、初心者向けのアシスタントクラスから専門家向けのエバンジェリストクラスまで、スキルレベルに応じた受験が可能となっています。テストエンジニアにおける実務スキルの習得・証明することを重視しており、問題も実務を想定した内容が出題されます。

なおIT検証技術者認定試験は2024年春より試験制度が変更されました。詳しくは一般社団法人IT検証産業協会のニュースリリースをご確認ください。

ソフトウェア品質技術者資格

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)は一般財団法人日本科学技術連盟が主催する、ソフトウェア品質に関する知識を身につけた技術者を認定する資格です。テストエンジニアに限らずプロジェクトマネージャーやシステムエンジニアなど、ソフトウェアに関わる技術者すべてが対象となっています。認定レベルごとに、初級試験(年2回)と中級試験(年1回)から選択して受験します。

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テストエンジニアに求められる資質

テストエンジニアに向いている人には、どのような特徴があるのでしょうか。一般的には大きく3つの要素を持ち合わせている人材といわれています。現段階で備えていなくても、日常的に意識して習慣化すれば身につけられる性質でもあります。適性がありそうかチェックするとともに、不得意な内容があれば改善できないか取り組んでみましょう。

忍耐力がある

テストエンジニアの業務では、1日中ひたすらエラーを探すこともあります。細かいバグやエラーを見つけては報告して、修正プログラムを反映後に再度同じテストを繰り返し実施するケースもよくあることです。飽きたりせずにひたすらテスト実行するためには、ある程度の忍耐力が必要となるでしょう。

細かいチェックが得意

エンジニアが開発したプロダクトに問題がないかをチェックするためには、細かい部分も漏れなくチェックをしなければなりません。些細なことであっても、ユーザーが操作する可能性を考えた手順でチェックができる人はテストに向いているといえます。

単純な業務も正確に行える

テスト手順の実施やエビデンスの取得など、単純作業が続く仕事になってしまう場合があります。人によっては、単純作業だとミスが起こりにくいと感じ、気を抜いてしまう場合もあるでしょう。たとえ単純作業であっても手を抜かず正確に行える人は、テストエンジニアに向いているといえるでしょう。

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テストエンジニアはやめとけ・将来性がないと言われる理由

テストエンジニアに対し、「やめておけ」「将来性がない」といった意見があります。テストエンジニアを目指している場合には、「業務が大変なのか?」「将来性がないのか?」など不安となる意見といえるでしょう。こうした不安を取り除くためにも、このような意見について、根拠とされる点について説明します。

自動化するケースが増えており代替されるという意見

近年のシステム開発では、テストに自動化ツールを導入し、効率化するケースが増えています。実際に、自動化できるテストに関してはツールによって非常に効率的に実施することが可能で、その分人の手による作業を減らすことに成功している事例は少なくありません。

また、AIにより人間の作業が代替されていくという説も、単純なテストの実施においては当てはまっており、AIが普及・低コスト化することで実現されていくでしょう。この自動化とAIにより、人間の手で行うテストが減少するため、テストエンジニアの将来性は高くないという言説に繋がっています。

しかし、テスト自動化ツールを設定し、AIにテストを実施させる役割は残ります。また、ツールを活用しやすく、AIによってテストが実施しやすいようテストケースを作る仕事はなくなりません。単純なテストを実施するだけのテスターの場合には将来性が低いといえますが、スキルを持ったテストエンジニアには該当しないといえます。

裁量権がほとんどない

テストエンジニアとして働く場合、裁量権がなく、自己の成長やスキル習得を図りづらい点も問題視されます。

所属企業やプロジェクトによって変わってはくるものの、そのような場合もあり得るというのが実情でしょう。テストエンジニアはテストに関連する部分が業務範囲であり、それ以外の範囲では意見が通りづらい場合が多々あります。

テストはシステムやアプリケーションの開発において、一部分です。より大きな影響力を持ち自由に実力を発揮したい場合には、テスト以外の範囲においてもスキル向上を図ることが一つの手段です。

スケジュールがタイトで残業が多くなることもある

テスト工程はソフトウェア開発プロジェクトにおいて、プログラム作成後に行われます。要件定義や設計、開発(プログラミング)が完了した後に実施される工程のため、前段階で遅れのしわ寄せを受けることがあります。プロジェクト全体から見て終わりに近い位置のため、スケジュール調整の余地がなく残業でカバーすることもあるでしょう。テストエンジニアのつらいところといえます。

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テストエンジニアになる難易度

テストエンジニアには未経験者が応募できる求人もあるので、転職の難易度は比較的低いといえます。とはいえテストエンジニアの仕事が簡単というわけではありません。テストエンジニアの業務にもさまざまなレベルがあり、テスト内容によってはOSに関する幅広い知識やプログラム言語の理解が必要になります。テストエンジニアとして就職した後も、継続して専門的な勉強が必須です。

テストエンジニアからのキャリアパスは複数の方向性が望め、プログラマーやセキュリティーエンジニア、品質管理に関するプロジェクトマネージャーなどが挙げられます。習得スキルや経験により可能性は広がるので、キャリアアップを望む方は積極的に技術や知識を吸収していきましょう。

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テストエンジニアの年収・求人例

レバテックキャリアの求人・転職情報をもとに、テストエンジニアの年収や求人例について解説します。近年、IT業界の急速な発展に伴ってテストエンジニアの需要も高まっています。

実際にどんな業務内容や条件でテストエンジニアが募集され、経験やスキルに応じた報酬についても確認しましょう。今後ますます需要が高まることが予想されるテストエンジニアの仕事について、興味を持っている方はテストエンジニアの転職・求人情報もぜひチェックしてみてください。

テストエンジニアの年収

レバテックキャリアに公開中の情報よりテストエンジニアの年収を算出してみました。2024年5月時点の職種「テストエンジニア」の転職・求人情報のうち、ランダムで抽出した30件から、年収の最大値と最小値の中間の値の平均を取ると、テストエンジニアの平均年収は約628万円と想定することができます。

これらのテストエンジニアの求人の中には、最大年収が1,000万円を超えるものもありました。総じて、テストの計画や方針策定、分析など高度なスキルが求められる転職・求人が年収が高い傾向にあります。

テストエンジニアの求人例

レバテックキャリアで扱っている求人の例を紹介します。

【業界】
IT・通信

【業務内容】
産業ロボットや電動自転車などの組み込み分野でのテストを行うエンジニア
・製品、品質検証の要件定義、計画の立案
・品質管理部門立ち上げ支援コンサルティング
・プロジェクト全体の品質担保支援業務
・テスト設計/実行(実行フェーズはパートナーに依頼するケースもあり)
・基本設計書/詳細設計書の把握、単一機能のテスト設計を作成
・テスト設計書のレビューなど
・ソフトウェア、各種システムのテストおよび検証業務

【求めるスキル・経験】
検証業務経験(製品/システム問わず)
テスト設計経験(製品/システム問わず)

【想定年収】
400~600万円

【勤務地】
大阪府

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テストエンジニアの需要と将来性

現在、テストエンジニアの需要は高いです。日本国内全体でWebサービスが普及しDXも推進されていることから、システム・サービスの品質の高さが求められており、品質確保に関わるテストエンジニアが必要とされているためです。

しかし、将来性としてはテストエンジニアの需要は低くなる可能性があります。単純なテストを人の手で行う仕事は今後減少することが想定されるからです。誰にでもできるテスト業務は、人の手によって行うかAIが行うかはコスト次第です。AIを低コストで利用できる状況になればテストエンジニアの仕事はAIが行うことが標準となる可能性は高いでしょう。

今後は、単純なテストエンジニアとしてではなく、自動化ツールの利用や品質管理といった観点を持った人材が必要とされることが想定できます。プログラミングスキルや運用管理といったスキルを兼ね備えるテストエンジニアなら、これからも需要のある人材として活躍できるでしょう。

関連記事:テストエンジニアの将来性はない?やめとけと言われるも解説

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テストエンジニアに関するよくある質問

テストエンジニアへの転職を考えている方からよくある質問を紹介します。テストエンジニアの仕事内容についての質問が多いです。どのような仕事をしているのか理解度が浅いまま就職するとミスマッチが起こりやすいので、よく確かめておきましょう。自分自身が疑問に思っていることに近い質問があれば、ぜひ参考にしてみてください。

Q1. テストエンジニアは何をする職種ですか?

テストエンジニアとは、テスト設計や実施、改善提案といった工程を担当するエンジニアです。業務には、テスト工程の計画から設計、実施までが含まれます。テスト仕様書の作成やテストを自動化するためのプログラム作成なども担います。テストエンジニアはプログラミングとテスト技法の両方に関する深い知識が必要です。

Q2. テスト自動化エンジニアとは何ですか?

テスト自動化エンジニアはソフトウェアテストを自動化させるためにテスト自動化ツールを設計・開発するエンジニアです。テストを自動化することで、テスト実施を機械的に繰り返し行えるようになるので、テストの効率化に繋がります。テスト自動化エンジニアにはソフトウェアテストに関する知識やスキルが必要とされます。

Q3. テスト業務とは何ですか?

テスト業務とは、システムが仕様通りに動作するかを確認することで、品質を担保するための業務です。テスト業務では、不具合や問題点を発見し、改善策を提案することが求められます。また、品質向上のために、テストプロセスの改善やテスト自動化の導入などの取り組みも重要です。

Q4. テスト実行者とは?

テスト実行者はテスト仕様書に従ってテストを実施し、結果をまとめて報告するのが仕事です。実施した結果は正確に記録し報告する必要があります。特に期待されている結果と異なった結果になった場合は、想定結果と何が違うのか開発者や管理者に分かるように報告しなければいけません。

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まとめ

テストエンジニアはIT開発におけるテスト工程を専門とするエンジニア職です。
プロダクトが正常に動作するかテストしてバグやエラーを発見・修正するのがテストエンジニアの役割です。テストの設計やテスト自動化ツールの選定・導入、テストを担当します。
テストエンジニアには専門的なスキルが必要となるため、未経験者はテスターからステップアップを目指すのが現実的です。

テストエンジニアは「やめとけ」「将来性がない」と言われますが、単純なテスト実施以外にもテスト設計や自動化ツールのスキルを身につけることで今後も活躍可能です。

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この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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