インフラエンジニアの将来性は?キャリアアップに役立つ資格

最終更新日:2023年7月24日

ITインフラに関する技術進歩にともなって、インフラエンジニアが担う業務は大きく変化しつつあります。特にクラウドサービスが普及し、オンプレミス環境に替わってインフラ構築の第一の選択肢となったことが大きな要因です。さらにクラウドと相性の良い仮想化やコンテナも環境構築に取り入れるケースが増加しています。

この環境の変化はインフラエンジニアの将来性にどの様な影響を与えるのでしょうか。結論から言えば、変化に対応できるインフラエンジニアの将来性は高いことが想定できます。従来必要だったスキルに加え、新しい技術ニーズに対応できるインフラエンジニアは需要が大きく伸びると予想されるためです。

本記事では、将来性に不安を持つインフラエンジニアやこれからインフラエンジニアを目指す方に向けて、取り巻く環境の変化や将来性、キャリアを高められるスキルについて紹介します。

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この記事のまとめ

  • インフラエンジニアの将来性はIT業界の中でも特に高い
  • オンプレミスサーバーからクラウドサーバーに移行する企業が多いため、要求されるスキルに変化が起きている
  • インフラエンジニアとして活躍を続けるには継続した学習が必要

インフラエンジニアの将来性

インフラエンジニアの将来性は非常に高いです。なぜなら、ネットワーク環境や今後も発展すると推測されているITサービスに、サーバーやクラウド、ネットワークは必要不可欠だからです。また、インフラエンジニアとして経験を積むことで、要件定義や仕様設計構築など幅広い工程に携われるようになるため、非常に将来性の高い職種と言えるでしょう。

本項ではインフラエンジニアを取り巻く環境の変化と求められているスキルをふまえながら、インフラエンジニアの将来性について考察します。

関連記事:
インフラエンジニアとは?仕事内容や年収、将来性を解説
インフラエンジニアの需要・将来性は?今後、役立つスキルも解説

時代はオンプレミスからクラウドへ

現在のクラウドサービスは、CPUやストレージといったITインフラと、運用自動化ツールをはじめとしたITサービスを合わせて提供しています。

総務省が実施した令和4年の「通信利用動向調査」では国内企業の70%以上がクラウドサービスを利用していると回答しました。クラウドサービス利用状況は増加の一途を辿っており、今後も継続的な向上が見込まれます。ファイル共有、電子メール、社内ポータルなどが主な利用目的で、従来は社内にサーバーを構築して利用していたサービスばかりです。

ITインフラ構築先をオンプレミスからクラウドに移行することで、企業は自社でサーバーを保有・管理する必要がなくなります。クラウドサービスの浸透により、必要な量・質のサービスのみを利用でき、過剰な性能のサーバーや従業員数以上の利用ライセンス購入などの無駄を排除することが可能です。その結果、インフラに関するコストダウンや社内資源の効率的利用など多くのメリットが得られるため、今後もクラウド化が進むでしょう。

参考:令和4年通信利用動向調査の結果

プログラミングスキルの重要性が向上

クラウド化と並行して、ITインフラ構築で起きている変化がインフラ設定のコード化です。IaC(Infrastracture as Code)という考え方は、仮想化やクラウドにより抽象化されたリソースから、インフラをコードによって定義し、設定、構築するものです。コード化することで、柔軟性や環境構築スピードの向上、再現性等が高まる点などのメリットを得ることができます。

このIaCではコードと名前がついている通り、設定、構築を行うためにプログラミング言語が利用されます。初期段階ではツールを利用してコードを生成するのですが、コードを読んだり、詳細な調整を行う際にはプログラミングスキルが必要となります。

従来インフラエンジニアにはプログラミングのスキルは求められていませんでした。しかし、インフラのコード化によってインフラエンジニアにもプログラミングスキルが求められはじめています。特にクラウドと相性が良く、広く普及しているPythonやRubyなどのLL言語(軽量プログラミング言語)を使って環境設定を行うケースが増えています。

また、Vagrantやansible、Zabbixのようなオープンソースの設定・管理ツールが利用されることも増加しています。これらのツールを活用する場合にもLL言語の知識は重要です。

従来、LL言語スキルはアプリケーションエンジニアの領域で、インフラエンジニアには求められてきませんでした。しかし、大手クラウドサービスが設定にLL言語を採用したことにより、LL言語がインフラエンジニアの必須スキルになっていくことが予想されます。言い換えれば、これらのプログラミング言語スキルを身につけていくことで、今後もインフラエンジニアとしての活躍の場を確保できるといえるでしょう。

リーンスタートアップ・DevOpsの普及で需要が増加

近年ではWebサービス開発現場でリーンスタートアップという手法が採用される機会が増えました。リーンスタートアップとは、最低限の機能が完成した段階でサービスをリリースし、後から機能の追加や顧客の反応に応じて改善する手法です。また、サービスの開発・運営において、利用者の声を素早く反映させてサービスの価値を高めるDevOpsの考え方も浸透しています。

オンプレミスの環境下では、リリース後に問題や大きな改善要求が発生しても、サーバー機器のスペック拡張に時間がかかったり、物理的な要因で迅速な対応が難しいケースがありました。

クラウドであれば、管理ソフト上で設定を行うだけでスペック変更やサーバーの追加ができるので、すばやく新機能を実装可能です。そのため、クラウドはリーンスタートアップやDevOpsとも相性が良く、セットで考えられることもあります。

リーンスタートアップやDevOpsは事業活動の成功を握る鍵ともいえる手法です。その根幹となるのがITインフラであり、それを支えるインフラエンジニアの需要が高まっています。

クラウドを基盤としてさまざまなシステムやサービスが開発・運用され、一般的な形態となっています。クラウド環境下でのインフラ構築・運用ができるインフラエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。

将来性がないといわれる理由

クラウド登場から普及する過程に前後して、一時期インフラエンジニアは将来仕事がなくなるという言説が聞かれました。あくまで噂なので明確なソースはありませんが、クラウドの普及によりオンプレミス(物理サーバー)環境が減少するということが曲解されて「インフラエンジニアの仕事が減少する」「インフラエンジニアには将来性がない」という論に繋がっていたようです。

このインフラエンジニアには将来性が無いとした説が正しいかは、クラウドの普及した現状から判断が可能です。クラウドが普及してもインフラエンジニアの仕事は減少せず、現在に至っても需要、将来性の高い職種となっています。

クラウドの普及によりインフラエンジニアの業務内容に変容が起きたのは事実です。しかし、ITインフラそのものの需要が減ったわけではありません。オンプレミス環境の仕事が減った分、クラウド環境の仕事が増えました。

インフラエンジニアの今後の需要は?

インフラエンジニアの需要は今後も高いです。一方で要求される知識や経験は変化しています。従来のインフラエンジニアはサーバーに関する知識を要求されていましたが、今後はクラウドに関する知識が要求されていくでしょう。具体的にはAWSやAzureなどの大規模クラウドサービスの知識などです。

これらのサービスは日々進化しているため、インフラエンジニアは学習を継続することが要求されるでしょう。

インフラエンジニアとは

インフラエンジニアとは、ネットワークやハードウェア、OS、ミドルウェアなどのITインフラの企画・構築・運用に携わるエンジニアです。アプリケーションやソフトウェアの要求仕様に応じて、必要なサーバーやネットワーク、ミドルウェア、セキュリティなどの構成を設計し、構築・運用します。近年ではオンプレミスに替わりクラウド環境の活用が進んでおり、クラウドサービスを利用したインフラ構築についてもインフラエンジニアの業務領域に含まれます。

インフラエンジニアはインフラに関わるITエンジニアの総称です。その中にはネットワークエンジニアやサーバーエンジニアのように、一部のインフラ領域に特化したエンジニアも含まれます。本記事ではITインフラ全般をカバーするエンジニアをインフラエンジニアと指すこととします。

インフラエンジニアのやりがい

インフラエンジニアとしてのやりがいはエンジニアによって様々です。一般的なやりがいとして下記があげられます。


  • ・企業や組織にとってなくてはならないITシステムの根幹を支える仕事であること

    ・高度な専門的スキルにより課題を解決する技術職であること

    ・業務の中で専門的なスキルを身に着けられること

    ・需要が高く、市場価値の高い仕事であり、収入も比較的多いこ


関連記事:インフラエンジニアのやりがいとは?仕事内容やスキルも紹介

インフラエンジニアの厳しさ

インフラエンジニアは以下の理由から厳しいと言われています。


  • ・担当するプロジェクトによっては夜間勤務や残業が発生する

    ・不測の事態はクレームになる

    ・変化が激しいため、継続して学習する必要がある


インフラエンジニアの担当するサーバーやクラウドはサービスの基盤となるため、利用者の多い昼間にはメンテナンスを行えない場合があります。また、インフラ基盤が停止するとサービスも停止するため不測の事態にクレームになりやすいです。さらに、前述の通りクラウドサービスなどは変化が激しいため継続した学習が必要になります。

これらの理由からインフラエンジニアは厳しいと言われています。

インフラエンジニアとして生き残るために役立つスキル

とりまく環境が変わり続けているインフラエンジニアですが、今後もインフラエンジニアとして生き残るために求められるスキルと役立つ資格を解説します。

関連記事:
インフラエンジニアに必要なスキルセット・知識とは
インフラエンジニアになるには?必要なスキルや資格とは

オンプレミスのインフラ構築スキル

クラウドへの移行が進んでも、オンプレミスは完全には無くなりません。また、クラウド環境でもオンプレミスでのサーバー構築に関する知識とスキルが基本となります。従って、物理サーバーの設計・構築スキルはこれからも求められ続けます。

クラウドサービスを扱うスキル

クラウドサービスの活用スキルは、これからのインフラエンジニアに求められる根幹となるスキルです。AWSやAzure、GCPなどのクラウドサービスを熟知し、サービスの組み合わせによって要求に沿ったインフラ環境を構築、運用するスキルが求められます。

LinuxなどのサーバーOSやOracleなどのデータベースソフトなどは、インストール先がクラウドサーバーというだけで、必要となるOSやミドルウェアを扱うスキルは従来と変わっていません。従って、これらのスキルを踏襲し、インフラ環境の構築先をクラウドとするスキルを身につけていく必要があるのです。

プログラミングスキル

クラウド化と並行して、ITインフラ構築で起きている変化がインフラ設定のコード化です。IaC(Infrastracture as Code)という考え方は、仮想化やクラウドにより抽象化されたリソースから、インフラをコードによって定義し、設定、構築するものです。コード化することで、設定の柔軟性や環境構築スピードの向上、再現性等が高まる点などのメリットを得られます。

このIaCではコードと名前がついている通り、設定、構築を行うためにプログラミング言語が利用されています。初期段階ではツールを利用してコードを生成しますが、コードを読んだり、詳細な調整を行う際にはプログラミングスキルが必要となります。

従来インフラエンジニアはプログラミングスキルを求められていませんでした。しかし、インフラのコード化によってインフラエンジニアにもプログラミングスキルが求められはじめています。特にクラウドと相性が良く、広く普及しているPythonやRubyなどのLL言語(軽量プログラミング言語)を使って環境設定を行うケースが増えています。

また、Vagrantやansible、Zabbixのようなオープンソースの設定・管理ツールが利用されることも増加しています。これらのツールを活用する場合にもLL言語の知識は必要です。

従来、LL言語スキルはアプリケーションエンジニアの領域で、インフラエンジニアには求められてきませんでした。しかし、大手クラウドサービスが設定にLL言語を採用したことにより、LL言語がインフラエンジニアの必須スキルになっていくことが予想されます。

言い換えれば、これらのプログラミング言語スキルを身につけていくことで、今後もインフラエンジニアとしての活躍の場を確保できるといえるでしょう。

クラウドサービスを中心に、コードによってインフラの設計、設定を行うIaCという考え方が浸透しつつあります。IaCで利用されるツールに向けLL言語(軽量プログラミング言語)による設定作業がインフラエンジニアの業務で増加すると予測されるため、PythonやRubyといったLL言語の習得が必要です。

この場合の習得はプログラムを作れるレベルのスキルの習得が目的というよりも、プログラミング言語の記法を覚えることが主眼となります。

情報セキュリテイの知見

インフラエンジニアも含め全てのIT技術者にとっての課題となるのが、情報セキュリティへの対策です。インフラは特に組織のネットワークの外部から侵入する際の窓口となってしまうため、セキュリティへの知見を持って設計、構築に活かすことが求められます。クラウドサービスを活用する場合でも、アクセス権限の設定などはインフラエンジニアの業務範囲として重要です。

企業にとっても情報漏えいやランサムウェアによる被害は脅威であり、情報セキュリティ対策はインフラエンジニアにとっても価値を示す機会となります。

仮想化技術

OS上にソフトウェアによって別のOS環境を構築する仮想化技術は、サーバー環境構築において非常に利便性が高く、広く活用されています。クラウド環境とも非常に相性が良く、IaaSやPaaSにおいては仮想化技術を活用することが前提です。流行を見せているDockerなどのコンテナも類似した技術であり、インフラエンジニアにとっては重要なスキルの一つです。

マネジメントスキル

インフラエンジニアも、より大きな職責を果たしキャリアアップを目指す場合には、複数のエンジニアを管理するマネジメントの立場につく必要があります。現場の一エンジニアの場合は自分に割り振られた仕事が管理対象ですが、プロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーといった立場につく場合はチームやプロジェクトといったより大きな範囲をマネジメントするスキルが必要です。このため、インフラエンジニアにとってもプロジェクトマネジメントスキルの向上、プロジェクト開発技法への習熟が求められます。

インフラエンジニアのキャリアアップに役立つ資格

インフラエンジニアとしてキャリアアップを目指す際に資格取得は有効な手段です。ここからはより大きな成果を出し、高い評価を受けるエンジニアにキャリアアップするために効果的な資格を4つ紹介します。

シスコ技術者認定

シスコ技術者認定はネットワークベンダー大手であるシスコシステムズの認定資格です。ネットワークの基礎から応用、ネットワークセキュリティに関するスキルが身につくため、インフラエンジニアにとっても実用的な資格です。5段階のレベル、複数のカテゴリに分かれているため、保有スキルや目指すキャリアパスにあわせて取得するとよいでしょう。

参考:シスコ技術者認定

Linux技術者認定

LinuCはサーバーOSとして高いシェアを持つLinuxの認定資格です。LinuxはサーバーOSとしてWindows以上の高いシェアを持っているため、インフラエンジニアとして活躍するために役立つ資格となります。

Microsoft Azure認定

Microsoft Azure認定はマイクロソフトのクラウドサービスであるAzureの知識やスキルを問う認定資格です。コンピューティングからアプリケーション開発などさまざまなコースがあります。AzureはAWSに続いてシェア率の高いクラウドサービスですので、有用なシーンの多い資格です。

AWS認定試験

AWS認定はAmazonが提供するクラウドサービスAWSの知識やスキルを問う認定資格です。2023年6月執筆時点で、4つのレベル12のコースの認定が提供されています。現場で求められているスキルに応じてコースを選択するとよいでしょう。

AWS認定試験ではセキュリティを一番に考えています。そのため、AWSサービスの使い分けだけでなくインフラエンジニアとして重要なセキュリティの概念を学べます。

インフラエンジニアのキャリアパス

本項では、インフラエンジニアとしてキャリア向上を図る際の選択肢となる職種について紹介します。
なお、下記記事では、未経験からインフラエンジニアにチャレンジする場合のキャリアプランについて解説しています。気になる方はぜひご参照ください。

関連記事:インフラエンジニアのキャリアパスは?将来性や役立つやスキルと資格も解説

スペシャリスト

インフラエンジニアの扱う技術領域の中でも、特定の分野に特化し、精通したスペシャリストとなることもキャリアパスの一つです。ネットワーク、サーバー、クラウド、セキュリティなど有望な分野が多数存在しており、需要と合っていれば収入増も見込めます。通常のインフラエンジニアよりも、さらに該当分野に対しての深い知識、高いスキルが要求される職種です。

アーキテクト

現場のエンジニアよりも上流のエンジニア業務に携わるエンジニアは、アーキテクト、ITアーキテクト等と呼称されたり、ポジションが設けられている場合があります。経営層の意向を受けたIT戦略の策定や、大がかりなプロジェクトでの方針決定、システム標準の策定などが業務対象です。より高いITスキルと経営戦略などのビジネスマンとしての広い視野が求められます。

プロジェクトマネージャー

システム開発プロジェクトにおける現場の責任者となるのがプロジェクトマネージャーです。インフラ構築のプロジェクトにおいても、開発規模が大きくなればプロジェクトマネジメントを行う立場のエンジニアが必要となります。プロジェクトマネジメント、システム開発技法に精通し、豊富なプロジェクト従事経験などが必要となります。職責が大きくなる分、高待遇も求めることが可能です。

また技術領域が変わっても、プロジェクトマネジメントスキルは大きくは変わらないため、アプリなどの分野でのプロジェクトマネージャーを目指すこともできます。

ITコンサルタント

豊富なインフラ領域の知識を活かし、顧客にITによる課題解決方法を提案するITコンサルタントも、インフラエンジニアの目指せるキャリアパスの一つです。

ITコンサルタントを目指す場合には、経営戦略やIT戦略といった顧客上位層に向けた知識・スキルも必要となります。また、技術や社会情勢などのトレンドを幅広く吸収し、柔軟な対応をすることも重要です。経営層を相手にする場合には、ITに関する内容を分かりやすく伝えるコミュニケーション能力も試されるでしょう。

SRE

SRE(Site Reliability Engineering)はGoogle社のエンジニアにより提唱されたシステム管理、サービス運用に対するアプローチとその役割を果たすポジションです。

SREという考え方では、サービスを継続的に提供する上での信頼性をシステムの重要な機能の一つとして注目しています。システム管理に標準化を適用し、ソフトウェアおよびツールにて自動化を行うことで、柔軟で迅速な環境提供と安定性や信頼性といった性能を両立する役割です。

クラウドサービスやオーケストレーションツールの活用、IaCなどの適用がSREを技術的に支えています。これらの技術を身に着けることで、インフラエンジニアとしてもキャリアアップ先として考えやすいポジションです。

インフラエンジニアになるには

これからインフラエンジニアを目指す場合には、知識・スキルの習得が必要となります。インフラエンジニアにとって必要な知識・スキルを、初心者が学習しやすい方法について紹介します。

プログラミングスクールに通う

教室型やオンラインのプログラミングスクールでインフラエンジニアに向けたコースが提供されています。インフラを含めITに関する情報は膨大です。スクールでは膨大な情報のなかから、インフラエンジニアになる際に必要となる知識・スキルをカリキュラムとしてまとめています。インフラエンジニア向けのスキルを体系的に学習できることは大きなメリットです。また講師などのサポートによって、一人では解決できない問題もフォローしてもらえることも学習のつまづきを避ける上で重要です。

教室型とオンラインはそれぞれにメリット・デメリットが存在しています。教室型は周りにインフラエンジニアを目指す仲間がいること、インフラの学習で利用する各種ハードウェア等の機器が利用しやすい点がメリットです。オンライン型は場所を選ばず、通学時間が不要な点が人気を博しています。

スクールを利用する場合にはコストがかかるため、望むスキルの得られるスクールを慎重に探すことが重要です。

参考書などで独学する

参考書やWebサイトを利用して独学する方法でも、知識・スキルを身に着けることができます。参考書やWebサイトでの学習では、自分の学びたい範囲を自分のペースで学習できることが大きな特長です。オンラインプログラミングサイトでもインフラ向けのコースが存在する場合もあるため、利用するとよいでしょう。

参考書やWebサイトで学習する場合、机上の学問だけで終わってしまわないよう注意する必要があります。実際にPCやクラウドサービス上で環境を構築したりコマンドを実行してみることで、実践で役立つレベルに理解が深まるためです。

インフラエンジニアに関するよくある質問

最後にインフラエンジニアに関するよくある質問に回答していきます。

Q1. 未経験でもインフラエンジニアになれる?

インフラエンジニアは未経験からでも挑戦しやすい職種と言われています。なぜなら、インフラエンジニアの業務の1つ「運用・保守」業務に必要な知識が少ないからです。未経験からインフラエンジニアになると、まずは運用・保守業務に携わり、システムの仕様やインフラ構造の基礎を学ぶことになるでしょう。

Q2. インフラエンジニアになって構築ができるのは何年目?

プロジェクトや企業にもよりますが、一般的には3年程度経験を積むと上流工程に携われると言われています。1〜2年目でインフラに関する基礎知識やシステム仕様の事例を学び、これらの知識を基に上流工程に携わっていくことになるでしょう。

Q3. インフラエンジニアの仕事はきつい?

インフラエンジニアは一般的にきついと言われています。主な理由は以下の3点です。


  • ・担当するプロジェクトによっては夜間勤務や残業が発生する

    ・不測の事態はクレームになる

    ・変化が激しいため、継続して学習する必要がある


企業やプロジェクトによってはワークライフバランスが崩れやすいため、きついと言われることが多いです。

まとめ

本記事ではインフラエンジニアを取り巻く環境の変化、それに伴うインフラエンジニアの将来性、今後求められるスキルと役立つ資格について解説しました。

クラウドサービスの普及によって、インフラエンジニアに求められるスキルは変わってきています。しかし、この変化にうまく対応しスキルを身に着けられれば、インフラエンジニアとしての需要を高く保つことが可能です。クラウドベンダーの認定資格や国家資格などの制度を活用しながら、スキルを習得し続けることが大切となります。

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この記事の監修

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