データアナリストにおすすめの資格8選|試験勉強に役立つ書籍も紹介

最終更新日:2024年7月19日

データアナリストは、データマイニングを行ってビッグデータを分析し、消費者の行動や将来のニーズなどを解析・予測する専門家です。分析結果を用いて事業課題を解決したり、サービスの改善に役立てたりするのが主な仕事です。

この記事では、転職に向けて資格の勉強をしようと考えているデータアナリストに向け、データアナリストが取得しておく業務に役立つ資格を中心に、求められるスキルや年収についても解説します。

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この記事のまとめ

  • データアナリストに必須の資格はないが、資格取得をすることでスキルアップや評価アップにつながる
  • 重宝されるデータアナリストになるには、データ分析はもちろん企業のビジネス課題を解決していくためのスキルや知識が重要
  • 特定のスキルに特化する戦略もあるが、どちらかというと幅広いスキルに視野を向け、汎用性を高めていく戦略が効率的

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データアナリストとは

データアナリストとは、企業や組織が保有する大量のデータを解析し、有用な情報の抽出や活用することを専門とする職種です。具体的には、ビッグデータ分析ツールを使用して、データの収集・整理・分析・解釈を行い、ビジネスに活かせるアイデアや課題解決策などの提案を行います。

データ分析に必要なプログラミングスキルや統計学の知識、そしてビジネスの知識も必要です。データアナリストの求人は増加傾向にあり、多くの企業や組織で重要なポジションとなっています。

データアナリストの仕事内容

データアナリストの仕事内容は、大きく分けてコンサル型とエンジニア型があります。

コンサル型のデータアナリストは、クライアントの抱える問題をデータ分析によって解決する仕事です。仮説を立て、データを収集し分析することで、問題解決のための提案を行います。提案内容は、クライアントや経営層に向けたレポートとしてまとめられます。コミュニケーションスキルやマーケティングの知識が必要です。企業の課題解決に力を入れている点が特徴です。

エンジニア型のデータアナリストは、蓄積された大量のデータから一定の規則性を発見し、システムやサービスの改善に貢献する仕事です。データベースの設計や実装に携わることもあります。プログラミングスキルやデータベース管理システムの知識が必要で、最近は機械学習の知識も求められるようになっています。データをいかに分析するかに力を入れている点が特徴です。

データアナリストとデータサイエンティストとの違い

データアナリストとデータサイエンティストを比較すると、データサイエンティストの方が業務の幅が広いです。データサイエンティストはデータ収集、分析、企業への提案すべての業務を担当する場合が多いです。

一方で、データアナリストはデータの収集や分析のみ行う場合や、企業への提案をベースとして提案に必要なデータ収集、分析のみを行う場合などがあります。提案中心のデータアナリストをコンサル型、データ分析中心のデータアナリストをエンジニア型と呼ぶ場合もあります。

データサイエンティストの方が業務の網羅率が高く、データアナリストの上位職と言えます。

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データアナリストの資格を取得する意味とは

ビッグデータや人工知能の運用需要が拡大している現在、優秀なデータアナリストを求める企業も増加しています。しかし、データアナリストという職種はIT業界でメジャーな存在ではなく、ビッグデータやAIに注目されるようになって初めてその存在を知ったという企業や人事担当者も少なくありません。

そのため、これまでデータアナリストとしての経験がある方でも、自社が求めるスキルや経験が備わっているかを判断することは難しく、転職を希望している人にとっても客観的に証明することは簡単ではないのです。

そこで、データアナリストに求められる統計学やIT分野の専門的な資格を取得することで、共通のスキルレベルとして認識しやすくなります。データアナリストになるために必須の資格はありませんが、転職やキャリアアップの際にスキルレベルを客観的に証明する一つの方法として有効です。

関連記事:【2024年最新】データアナリストとは?仕事内容や必要スキル・資格などを紹介

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データアナリストに役立つ資格8選

データアナリストに役立つ資格を8つ紹介します。データベースに特化した資格もあれば、他職種にも役立つ資格もあります。データアナリストにとっては特に統計関連のスキルやデータベース関連のスキルが重要なので、役立つ資格もそれらに関連するものになります。プログラミング言語系の資格を取得するのであれば、Pythonがおすすめです。

1. 統計検定

データ分析を行う上で、必ず必要となるスキルのひとつに統計学が挙げられます。総務省が後援している統計検定は、1~4級までそれぞれのレベルごとに幅広い知識や応用力、判断力があるかどうかを評価します。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
1~4級 マークシート形式:30~40問
記述問題:5~10問
論述問題:1題
90分 【1級】
一般:8,000円
学割:6,000円
【2級】
一般:7,000円
学割:5,000円
【3級】
一般:6,000円
学割:4,000円
【4級】
一般:5,000円
学割:3,500円
資格取得に役立つ書籍

『完全独習 統計学入門』(ダイヤモンド社、小島 寛之)
統計学を学んだことのない初心者向けのテキストとなっています。基礎から身につけたいという方向けですので、この本で学んだことを元にして更にレベルの高いテキストや問題集に挑戦すると良いでしょう。

『日本統計学会公式認定 統計検定 公式問題集』(実務教育出版、日本統計学会)
統計検定は、「3級・4級」「2級」「1級・準1級」とレベル別の公式問題集が出版されています。自分の受検するレベルの問題集を選び、繰り返し問題を解くことで試験合格を目指しましょう。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

統計検定を取得していれば、膨大なデータ群の中から客観的に傾向を判断し問題を解決に導くスキルを証明できます。

また、ビッグデータをもとにAIが分析するシステムを開発する際も、この結論を導き出すにはどのようなデータが必要なのか、という課題を解決しなければなりません。誤ったデータをもとにAIが分析をしても、当然のことながら正確な結果を導き出すことはできないのです。

統計学検定を保有していると、AIを用いたシステム開発でどのようなビッグデータが必要なのか、専門的な見地からアドバイスや業務の支援ができるため、さまざまな開発現場において重宝される人材となります。

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2. 情報処理技術者試験

プログラマーやシステムエンジニアの多くが取得している、情報処理技術者としての知識や技能を認定する国家試験です。基礎的なスキルを認定する「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」の試験内容は、データアナリストとして活躍する上でも役に立ちます。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
1~4 【基本情報技術者試験】
科目A試験:60問
科目B試験:20問
【基本情報技術者試験】
科目A試験:90分
科目B試験:100分
7,500円
【応用情報技術者試験】
午前:80問
午後:5/11問
【応用情報技術者試験】
午前:150分
午後:150分
資格取得に役立つ書籍

『ニュースペックテキスト 基本情報技術者 2024年度 (情報処理技術者試験)』(TAC出版、TAC情報処理講座・根岸 良征)
オールカラーでわかりやすく試験の頻出論点を解説したテキストです。試験の重要ポイントが網羅的に掲載されているので、一冊で要点を効率的に理解できます。基礎的な部分から説明されているので、初心者の方にも適しているでしょう。

『令和06年 基本情報技術者 パーフェクトラーニング過去問題集 (情報処理技術者試験)』(技術評論社、山本 三雄)
過去問4回分を紙面収録、22回分をPDF提供しています。とにかく過去問を解き、問題に慣れておきたいという方に適した問題集です。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

情報処理技術者試験にもさまざまな試験区分が存在しますが、いずれもITの分野に特化した試験であるため、基礎的または応用的なITスキルが身についていることを証明できます。

データアナリストは本来、データ分析や統計の分野を専門とする職種ですが、AIやビッグデータの需要の高まりを受けてIT分野と密接な関わりをもつようになりました。実際の開発現場に入ったときに、プログラマーやシステムエンジニアとスムーズなコミュニケーションをとるためにも、情報処理技術者試験を取得しITの知識を身につけておくと即戦力として活躍できます。

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3. オラクルマスター

日本オラクル社が定めるデータベース認定試験で、情報処理系の資格では知名度の高い資格の一つです。入門レベルのBronzeをはじめ、Silver、Gold、Platinumまで4段階の積上げ式の資格となっています。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
4段階 【Bronze】
70問
【Silver】
72問
【Gold】
68問
【Platinum】
非公開
【Bronze】
120分
【Silver】
150分
【Gold】
120分
【Platinum】
2日
【Bronze】
34,300円
【Silver】
34,300円
【Gold】
34,300円
【Platinum】
実技試験:231,000円
移行試験:231,000円
資格取得に役立つ書籍

『オラクル認定資格試験対策書 オラクルマスタースタディガイドシリーズ』(SBクリエイティブ、エディフィストラーニング)
オラクルマスターには、レベルや試験の種別ごとに公認の試験対策書が出版されています。問題には丁寧な解説がついているので、繰り返し問題を解き、わからない部分は解説を読み込むことで理解度を深めることができるでしょう。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

オラクルマスターを取得することによって、データベースを扱う技術者に求められる基礎知識から運用管理、SQL、セキュリティなどのスキルを証明できます。ブロンズからゴールドまでのランクが存在しますが、データアナリストであればシルバー以上のランクを保有しているのが理想的といえるでしょう。データベースを管理する責任者やマネージャークラスになると、ゴールドレベルの高い知識が求められることもあります。

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4. OSS-DB技術者認定試験

オープンソースデータベースに関する技術、知識を有することを認定するIT技術者認定資格です。データベースシステムの設計から運用ができるレベルのSilver、大規模データベースシステムの改善、運用管理、コンサルティングができるレベルのGoldの2つに分かれています。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
2段階 【Silver】
約50問
【Gold】
約30問
【Silver】
90分
【Gold】
90分
【Silver】
16,500円
【Gold】
16,500円
資格取得に役立つ書籍

『OSS教科書 OSS-DB Silver Ver3.0対応』(翔泳社、福岡 博・笠原 辰仁・藤井 雅雄)
OSS-DB技術者認定試験のSilver受検者向けの公認テキストです。「解説」「練習問題」「模擬問題」の3段階で学習することができるので、効率的に試験勉強がしたいという方に向いています。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

OSS-DB技術者認定試験を保有していると、オープンソースデータベースに関する知見を証明できます。シルバーは小規模なデータベースシステム、ゴールドであれば大規模なデータベースシステムの構築に関わるスキルが証明できるほか、運用管理およびトラブルシューティングを担うことも可能です。

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5. データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験はIPAが認定している国家試験の1つです。データベースシステムを運用するエンジニアや管理者、ネットワークやサーバーなどのインフラを担うエンジニアを対象とした試験ではありますが、ビッグデータとの関連性も深いことからデータアナリスト向けの試験としても注目されています。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
レベル4
(情報処理技術者試験の中で最難関)
午前Ⅰ:30問
午前Ⅱ:25問
午前Ⅰ:50分
午前Ⅱ:40分
7,500円
午後Ⅰ:2/3問
午後Ⅱ:1/2問
午後Ⅰ:90分
午後Ⅱ:120分

関連記事:データアナリストとデータサイエンティストの違いは?

資格取得に役立つ書籍

『徹底攻略 データベーススペシャリスト教科書 令和2年度 徹底攻略シリーズ』(株式会社わくわくスタディワールド、瀬戸美月)
データスペシャリスト試験対策に有効な教科書と問題集が一緒に掲載されている書籍です。最新の技術動向に合わせてAIやビッグデータなどに関するトピックも網羅しているほか、単語帳アプリや書籍の内容もPDFファイルとして無料でダウンロードできます。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

データスペシャリスト試験は、データベースシステムの構築や管理をするうえで求められる総合的なスキルを証明できる資格です。たとえばビッグデータの解析にどのようなデータが必要なのかを定義した後で、それを日常業務のフローに落とし込むためには効率的に運用できるデータベースシステムの構築が求められます。

本来であればデータアナリストではなくデータベースエンジニアの業務領域ではあるのですが、データスペシャリスト試験を保有していれば自らシステムを構築でき、業務の幅も広がっていきます。

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6. Python3エンジニア認定データ分析試験

プログラミング言語Pythonに関する知識を証明する資格です。Pythonはデータ分析やAIの開発で使われるプログラミング言語であるため、データサイエンティストとしては身につけておきたい技術の一つです。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
易しい
(例年の合格率75%〜80%)
40問 60分 一般:11,000円
学生:5,500円
資格取得に役立つ書籍

『Python エンジニア育成推進協会監修 Python3 スキルアップ教科書』(技術評論社、辻真吾・小林秀幸・鈴木庸氏・細川康博)
Pythonエンジニアとしてスキルアップを目指したい人に向けて、Python3が本格的に学べるテキストです。データサイエンティストとして必須の知識が一冊にまとめられている上、本試験を運営している団体が監修しているため、効率よく学べます。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

本試験に合格することで、Pythonを使って専門的な仕事ができる人材としてアピールが可能です。データ分析や機械学習に特化したライブラリ、関数を使用することができるため、AI開発エンジニアよりも分析官として、よりデータアナリストの仕事に特化したスキルを保有していることが証明できます。

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7. G検定・E資格

G検定・E資格はどちらもAIに関する試験です。G検定はジェネラリスト向けの試験であり、AIや機械学習の基本的な知識が問われます。一方、E資格はAIを実装するエンジニア向けの試験であり、高度な数学や統計学の知識が出題されます。

レベル 問題数 試験時間 受験料(税込)
【G検定】
比較的易しい
【E資格】
比較的難しい
【G検定】
200問程度
【E資格】
100問程度
【G検定】
120分
【E資格】
120分
【G検定】
一般:13,200円
学生:5,500円
【E資格】
一般:33,000円
学生:22,000円
会員:27,500円
資格取得に役立つ書籍

『徹底攻略ディープラーニングE資格エンジニア問題集』(スキルアップAI株式会社、小縣信也・斉藤翔汰)
業界の第一人者が監修した、丁寧で分かりやすい解説が特徴のテキストです。出題傾向を徹底的に分析して模擬問題を収録しているため、効率よく勉強が進められます。

『深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト)公式テキスト』(翔泳社、猪狩宇司・今井翔太・江間有沙・岡田陽介・工藤郁子)
試験運営団体が監修したテキストです。基本的なことから重要なことまで、分かりやすく解説されています。章末に付属している問題を解きつつ理解が深められるのもポイントです。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

G検定を受けておくことで、ビジネスパーソンとして高いデジタルリテラシーを保有していることがアピールできます。AIをビジネスに活用することができたり、デジタルの力を用いて変革を起こす企画を考えたりする力になるのが特徴です。E資格は、エンジニアとしてディープラーニングが実装できることを示し、内部で行われる数学的な計算の理解も十分にあると証明することができます。

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8. アクチュアリー資格試験

「保険数理士」や「保険数理人」とも呼ばれる「アクチュアリー」になるための資格試験です。なかでも、1次試験の「数学」では、確率・統計・モデリングといったデータサイエンティストの業務に必須の専門知識を磨くことができます。

レベル 試験時間 受験料(税込)
高難易度 1科目180分×5科目 一般:1科目10,000円×5科目
会員:1科目8,500円×5科目
資格取得に役立つ書籍

『アクチュアリー試験 合格へのストラテジー 生保数理』(東京図書、MAH・西林信幸・寺内辰也・山内恒人(監修))
アクチュアリー試験の勉強に苦戦している若手社員を募り、受験研究会を立ち上げた著者のテキスト。難しい試験の概要や学習方法、解法のポイントなど、独学では習得しづらいポイントも網羅されています。

この資格で証明できるデータアナリストのスキル

アクチュアリーになると、確率論や統計学など数学的な手法を駆使し、将来の不確実性を評価することができる専門家として名乗ることができます。さまざまな統計データを収集し、それらを使って業務にあたることができるため、データアナリストの仕事内容にも役立ちます。

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重宝されるデータアナリストになるには

専門知識に加えて、様々な業界知識を持ち、ビジネス課題を解決できる能力を身につけることが重要です。現状では、これらの能力を発揮して、自社やクライアントのビジネス上の問題点を把握して解決するための行動が起こせるデータサイエンティストは限られています。

AIやビッグデータの進化にともない、データアナリストは注目される仕事となりました。しかしだからと言って全てのデータアナリストが将来も生き残れるとは言えません。データアナリストとして単純なエンジニアになるのではなく、ビジネスを理解し課題を解決できる人材になることで、データアナリストとして重宝される人材となれるはずです。

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ITの進化に伴って随時スキルセットの更新を図る

ITの進化に伴いスキルセットを更新し続けることは、データアナリストとして仕事を続けるうえで避けることはできません。それでは更新しなければスキルセットとはどのようなものでしょうか。

一般社団法人データサイエンティスト協会が公開している「2023年度版スキルチェック&タスクリスト公開」によると、データサイエンティストのスキルセットは以下の3つです。


  • ・ビジネススキル

    ・データサイエンススキル

    ・データエンジニアリングスキル


上記はデータアナリストではなくデータサイエンティストに求められるスキルセットですが、データアナリストも類似職種なので求められるスキルセットは概ね同じです。またスキルセットを身につけたら終わりというわけではなく、他のIT職種同様にスキルをアップデートすることは必須です。

統計学に関する知識

データアナリストは、データの傾向やパターンを見つけるために統計学の知識が必要です。統計学は、データの収集方法や分析方法、確率論などを扱う学問であり、データアナリストにとっては必須のスキルといえます。

データベースに関する知識

データアナリストは、膨大な量のデータを取り扱うため、データベースに関する知識が必要です。データベースは、データを保存・管理するためのシステムです。データアナリストは、データベースを設計・構築し、適切にデータを管理するスキルが求められます。データベース操作言語のSQLも扱う必要があります。

プログラミングスキル

データアナリストは、データ処理や分析をするために、プログラミングスキルが必要です。特に、PythonやRといったプログラミング言語がよく使われています。データの前処理や分析、可視化を自動化するためにプログラミングが役立ちます。

分析ツールの知識

データアナリストは、データ分析のためのツールの知識が必要です。代表的なツールには、ExcelやTableau、Power BI、SAS、SPSSなどがあります。これらのツールを使って、データの可視化や分析を行います。

マーケティングスキル

データアナリストは、ビジネスの現場でデータ分析を行うことが多いです。そのため、マーケティングスキルも求められます。市場調査の手法やマーケティング戦略など、ビジネスの現場で必要な知識を身に付けるべきです。

論理的思考力

データアナリストは、膨大なデータから正しい結論を導くために、論理的思考力が必要です。たとえば、データのパターンを見つけたり、分析結果を正しく解釈したりする際に力を発揮します。

また、データ分析結果を他の人にわかりやすく説明するための資料作成やコミュニケーションにおいても、論理的思考力は役立つでしょう。まずは日ごろから物事を細分化、整理、掘り下げるといった思考から心がけるのがおすすめです。

ビジネススキル

データアナリストはビジネスに活かす目的でデータを分析しているので、ビジネス思考が必要です。特に経営や企業の課題解決を考えて提案ができると重宝されるでしょう。また単純にデータアナリストもビジネスマンなので、コミュニケーションなど基本的なビジネススキルは必須です。

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データサイエンス関連の講座で学ぶ

資格以外でデータサイエンスを学ぶ方法として、オンラインで公開されている講座を活用する方法があります。講座は多数ありますが、ここではおすすめのものをピックアップします。

データサイエンス関連講座(Udemy)

Udemyはオンラインで動画を使って学習できるWebサイトです。データサイエンスに関する体系的な知識が書籍1冊分程度のコストで学習できます。データサイエンスだけでなく、PythonやR、統計学など関連する分野の講座も多数開講されています。

データサイエンティスト養成講座(データサイエンティスト協会)

データサイエンティスト協会が提供しているデータサイエンティスト養成講座は全8回のカリキュラムでデータサイエンスを学べる講座です。データサイエンティストのスキルセットの1つであるデータサイエンス力を見習いレベルから独り立ちレベルまで引き上げることを目標としています。主にPythonを使った本格的なモデル作成を学びます。

データサイエンス分野のオンライン講座(gacco)

データサイエンス分野のオンライン講座はmoocプラットフォームの1つであるgaccoが公開している講座です。受講登録は無料で、第1週から第5週までの講座が用意されています。1週あたりの受講想定時間は3時間となっており、分析や予測の概念、手法、活用場面などを学習できます。

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データアナリストの平均年収

データアナリストの年収は、所属する企業や担当する業務領域も異なります。レバテックキャリアが公開しているデータアナリスト求人を見てみても、年収の幅は300~900万円と幅が広い傾向にあります(2024年6月現在)。

近年、データアナリストの仕事はIT業界において重要なポジションと位置付けられているものの、業務を担当できる人材が少ないため人材需要は高い傾向にあります。ハイレベルなデータマイニングスキルを身につけることで、高年収を得ることも可能でしょう。

また、人材価値を向上させるためにもPythonやRといった機械学習と関連性の深いプログラミングスキルを身につけることが重要であり、他のデータアナリストとの差別化にもつながります。

データアナリストの求人例

実際にレバテックキャリアで公開されているデータアナリストの求人例を見てみましょう。今回はコンサルティングに特化した求人と、データサイエンティストのようなエンジニアとして募集されている求人それぞれの例をピックアップしてみました。

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データアナリストの将来性

これからデータアナリストを目指す人にとって、データアナリストが将来性のある職業なのかどうかは気になるところです。データアナリストが注目される理由と、需要状況について具体的に解説します。データアナリストの需要やデータアナリストが注目されている理由について把握すれば、将来性を予測しやすくなるでしょう。

データアナリストの需要状況

みずほ情報総研株式会社が2019年3月に公表した「IT 人材需給に関する調査 調査報告書」によるとAIやビッグデータ、IoTなどの新しいビジネスの担い手となるIT人材を「先端IT人材」と捉えており、今後のIT需要の伸び率に応じた、先端IT人材の人材数と人材不足数を試算しています。

これによると、企業やIT人材本人がIT需要の構造の変化に応じてスキル転換する「IT需要連動型」を想定し、将来の生産性上昇率として過去の平均的な生産性上昇率である0.7%を採用した場合、2030年では先端IT人材数が350,742人に対して、先端IT人材不足数が383,903人と推定されています。2020年時の試算では、先端IT人材数が122,473人、先端IT人材不足数が62,295人とされており、今後の10年で、先端IT人材数も先端IT人材不足数も大幅に増加すると予想されています。

先ほど紹介したように、国内でのデータアナリストの育成環境は整ってきているものの、2020年時点で、データアナリストを含めた先端IT人材は不足しており、さらに今後10年でさらに人材の不足数が増加することが懸念されています。

なぜ今、データアナリストが注目されるのか?

データアナリストはデータの分析と活用のスペシャリストです。現代はインターネット、センシング技術、デジタルデバイス、通信機器などが発達した高度情報化社会であり、企業はさまざまなデータを蓄積・分析することでサービス開発や改善、経営戦略につなげています。

このようなデータの活用には専門的な知識とスキルが必要です。高い技術力を持つデータアナリストは、IT業界だけでなくさまざまな企業や業種に求められています。

日本ではこのようなデータアナリストの需要増加に応じて、データアナリストの育成を目的とした大学学部の新設が進んでいます。例えば滋賀大学では2017年に日本国内で初めてのデータサイエンス学部を設置しました。翌年には横浜市立大学がデータサイエンス学部を設置しており、2023年12月現在では、50校以上の大学でデータサイエンスを学べる学部が設定されています。

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データアナリストへ転職する難易度

ここまでの解説でデータアナリストの需要が高まっていることは分かったと思います。では、データアナリストに転職する難易度はどの程度なのでしょうか。IT業界経験者と未経験者でそれぞれ解説します。データアナリストはIT技術だけでなくマーケティングなどIT以外の要素が絡むスキルも求められる傾向があります。そのため、IT業界経験だけでなくビジネス業務の経験も転職難易度に影響してきます。

IT業界経験者は足りないスキルを補えば転職しやすい

IT業界での経験者は、既にコンピューターやプログラムについての基本的な知識やスキルを有しています。そのため、データアナリストへの転職は比較的スムーズでしょう。ただし、データアナリストに必要なスキルを別途身に付ける必要はあります。

たとえば、統計解析や機械学習、データマイニングなどのスキルが挙げられます。スクールや独学で必要なスキルを補完することになるでしょう。

IT業界未経験者も20代やビジネススキルがあると転職しやすい

IT業界未経験者でも、20代の若い方や、営業やマーケティングなどのビジネススキルを持っている方であれば比較的転職しやすい傾向があります。しかし、データアナリストの業務には高度なスキルが必要なので、実務レベルのスキルアップには時間や労力が必要です。

転職を考える際には、自分自身がどの程度のスキルを持っているかを正確に把握し、必要なスキルを習得するために努力する必要があります。IT業界経験者同様、スクールや独学でスキルを習得しなければ採用が難しい可能性は高いです。

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データアナリストに関するよくある質問

データアナリストに関するよくある質問とその回答をご紹介します。データアナリストについて知ることで、モチベーションアップや適切なスキルアップにつながるはずです。データアナリストは同じ職種名でも企業によって業務内容が異なります。そのため詳細は求人などを確認する必要がありますが、以下では一般的な概要としてデータアナリストについて紹介しています。

Q1. データアナリストとはどのような職種ですか?

データアナリストは、データの収集、分析、ビジネス改善を行う職種です。分析した結果をもとに、企業に提案を行う場合もあります。ビッグデータ活用への注目度が高まると同時に、データアナリストへの注目度も高まっています。

Q2. データアナリストに役立つ資格は何ですか?

統計検定や情報処理技術者試験などが挙げられます。また、オラクル社のデータベース認定試験であるオラクルマスターや、OSS-DB技術者認定試験なども役立ちます。データアナリストに役立つ資格は複数あるので優先順位に迷う可能性がありますが、優先順位を決める際は企業が求めている資格をリサーチすることが重要です。

Q3. データアナリストの平均年収はいくらですか?

データアナリストの年収は、所属する企業や担当する業務領域も異なります。レバテックキャリアが公開しているデータアナリスト求人を見てみても、年収レンジは300~700万円と幅が広い傾向にあります。求められているスキルを身につけ、報酬の高い企業に転職するのがおすすめです。

Q4. データアナリストが高年収を得るためにはどうすれば良いですか?

データアナリストの仕事はIT業界において重要なポジションと位置付けられているものの、業務を担当できる人材が少ないため人材需要は高い傾向にあります。ハイレベルなデータマイニングスキルを身につけることで、高年収を得ることも可能でしょう。

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まとめ

統計検定をはじめとしてデータアナリストに求められる資格はさまざまなものがあります。特に近年ではAIやビッグデータの普及にともないIT分野との関連性が高まっていることから、データベースをはじめとしてIT関連のスキルを証明する資格も重視されるようになっています。

この資格を保有していなければデータアナリストになれない、といった必須の資格はありませんが、客観的にスキルや知識を証明できることで転職活動やキャリアアップにおいて有利に働くことは間違いないでしょう。今回紹介した資格を参考にしながら、自分自身の強みをさらに磨いていってみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

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