データベースエンジニアの仕事内容は?必要なスキルと知識、学習方法も解説

最終更新日:2024年6月26日

データベースエンジニアとは、データベースの設計や開発、管理、運用、保守を担当するエンジニアです。

企業の事業活動におけるデータの重要性は年々高まっており、あらゆるシステム、ソフトウェアのバックエンドでデータベースの活用は一般的です。データ資源の安全かつ効率的な利用・管理を支援するデータベースエンジニアの価値は高いといえます。

この記事では、今後のキャリアパスとしてデータベースエンジニアを視野に入れているエンジニアの方に向けて、データベースエンジニアの仕事内容やスキル、役立つ資格について解説します。

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この記事のまとめ

  • データベースエンジニアは、ITシステム向けのデータベースの設計、開発、運用保守などが主な仕事
  • スキルとしてはデータベースに関する専門知識、利用するシステムなどの知識とスキル、ユーザー・開発者とのコミュニケーションスキルなどが重視される
  • データベースエンジニアのやりがいには、大規模プロジェクトで活躍できること、チームの中心として働けることなどが挙げられる
  • データベースエンジニアの苦労する点として、重要なデータを扱う故の重責や業務の集中により一時的に負荷が高まることが挙げられる

データベースエンジニアの仕事内容

データベースエンジニアは名前の通りデータベースを扱うITエンジニア職です。データベースはあらゆるITシステムやアプリケーションにおいて、データの継続的な保持を行うために欠かせないソフトウェアです。

本項では、データベースエンジニアの仕事内容をより具体的に解説します。

データベースの設計、開発

システム開発において、データベースの設計や開発を担当します。

データベースエンジニアは、システムのデータベースに対する要求を理解し、データベース構造やセキュリティ性などを設計書に落とし込みます。どのような組み合わせでデータを保持するのか、データの項目をあげ、数値か文字化といった属性とデータ間の関係性などを定めることがデータベースの基本となるテーブルの設計となります。また、テーブルに格納するデータの量や検索速度の考慮なども設計に含まれます。

設計内容はデータベース定義として設計書に記載し、データベースを利用する他の開発者と共有します。

設計書に基づき、テーブルやその他のオブジェクトを実際に作成する構築作業もデータベースエンジニアの業務に含まれます。

データベースの管理

システム開発プロジェクトにおいては、データベースエンジニアは開発環境上のデータベースを最新の状態に管理することも重要な業務です。データベースは様々な関係者、機能から利用されるため整合性を保ちながら項目の変更・追加などを管理する必要があります。関係者間の調整も時には必要です。

システムリリース後、設計・開発したデータベースで継続的にデータを保存・利用できるようにサーバーの最適化や効率化を図ることも重要な業務です。データベースに格納するデータは徐々に蓄積され、データが大量になることにより処理速度の低下を招くこともあります。期間経過による影響なども考えて、最適化を行います。

データベースの運用、保守

データベースの運用、保守は、設計、開発が完了したデータベースを継続的に稼働させユーザーに提供する業務です。現場の状況に合わせたアクセス権の設定やデータのバックアップ、セキュリティ対策などを行います。また、サポート期限が近づいてきた際にはバージョンアップなどの保守業務も行います。

データベースのセキュリティを保持するためのパッチ適用、アップデートは常に最新の状態が求められます。また、データベースで発生した障害はシステムへの影響が大きく、システムを利用した業務にも影響がでます。障害への対応は迅速に行う必要があり、データベースを監視する仕組みの構築を行う場合もあります。

データベースエンジニアに求められるスキルと知識

データベースエンジニアに求められるスキル


データベースの専門家としての活躍が求められるデータベースエンジニア。業務を遂行する上で、必要なスキルと知識について解説します。

情報システムに関する全般知識

データベースエンジニアは、データベースに関する業務だけでなく、サーバーやネットワークといったITインフラ全般に関わる機会も多い職種です。組織のIT戦略や情報技術の活用に関する方針を理解するとともに、現在利用中のシステムをセキュリティ性や可用性、拡張性、機能性、コスト面などで評価し、さまざまな技術の中からこれらを満たす最適なソリューション方法を選択して提案できる知識が求められます。

システム開発の知識

データベース開発はシステム開発の一部分に過ぎません。よって、データベースに関わる部分の要件定義だけでなく、開発工数の算定や必要となる製品の選定など、システム開発における上流工程の知識やスキルも必要です。

データベースを扱う知識・スキル

オラクル製品やSQL Server、MySQL、PostgreSQLなどの代表的なデータベースソフトを扱うスキルやSQL言語についての深い理解が求められます。また、NoSQLなど最新のデータベース技術についてのキャッチアップも常に必要です。データウェアハウスやデータマート、データマイニング、データクレンジングなど、データの利活用方法についても幅広い知識とスキルが求められるでしょう。

データモデルの知識

データベースエンジニアは、データベースの設計においてはデータモデルを用いてデータベース(テーブル)を表現します。

システム利用者の要求からシステムが対象とする業務を概念データモデルで表現します。概念データベースから、システム化するための論理データモデルの作成や、論理データモデルを実装できる形にした物理データモデルを作り上げる知識も必要です。ER図やUML記法、IE記法、データモデリングツールを扱う知識やスキルも求められるでしょう。

セキュリティに関する知識とスキル

データベースエンジニアは、データベースに格納するデータを悪意ある利用者から守るためのセキュリティ対策も実施します。システムにセキュリティ対策を実装し堅牢性を高めるため、セキュリティの知識も求められます。

アクセス権の適切な付与や、アクセス制御、データの暗号化などを適切な形で実装できることが求められます。またSQLインジェクションなどのデータベースへの攻撃に対する知識や、データベース操作に関係する部分でのセキュアコーディング(セキュリティ性を担保するためのプログラミング技術)の知識もあると良いでしょう。

論理的思考力

データベースには効率的かつ整合性を持ってデータを格納することが重要です。このようなデータベースを作成するには、論理的に一つづつの要素を組み合わせてデータベースを設計し、構築する必要があります。

データベースの利用者は一人とは限らず、複数のシステム・機能・処理で利用されるケースも多いです。複数の要件を満たすためにはデータの構造をどのようにするべきか、論理的に考証を重ねてデータベースをあるべき姿に高めていきます。

コミュニケーションスキル

データベースはITシステムなどを介して、複数のユーザーからのアクセスを受け付けることが可能です。データを格納することに加え共有できることにも大きな価値があります。

データを共有するということは、データを利用するユーザー、開発者やシステム、機能、処理などが多数存在するということでもあります。複数の関係者が利用するため、各関係者間でデータベースに求める役割が違うこともあり得ます。この関係者間の間に入るのがデータベースエンジニアです。それぞれからデータベースに求める内容を聞き、調整を行うためコミュニケーションスキルも重要となります。

データベースエンジニアのスキル習得方法

データベースエンジニアに求められるのは、データベースに関するスキルと知識が中心となります。スキルと知識を習得するための代表的な方法を簡単に紹介します。

関連記事:未経験からデータベースエンジニアを目指す方法

書籍で習得する

データベースエンジニアも他のIT技術者と同じく、書籍を用いて、知識やスキルを磨くことができます。ただし、書籍を用いた学習はデータベースを必要とする課題や要件を設定することが難しいという弱点があります。よって、不足知識の補填を目的に補助的な位置付けで活用しましょう。

以下は、データベースに予備知識の無い状態からの学習におすすめの書籍です。
『図解まるわかり データベースのしくみ』(坂上 幸大、翔泳社)
『新人エンジニアのための データベースのしくみと運用がわかる本』(五十嵐 貴之、技術評論社)
『絵で見てわかるITインフラの仕組み』(山崎 泰史・三縄 慶子・畔勝 洋平・佐藤 貴彦・小田 圭二、翔泳社)

業務を通して習得する

業務でデータベースを扱う機会がある人は、スキルを身につけやすい環境にあると言えます。業務における課題解決のためにデータベースを活用する方法を検討したり、データベースの運用に携わりながら設計や構造を考えたりするのも勉強になります。若手エンジニアは、先輩社員の指示を受けながら開発環境の構築やチューニングを任されます。このような経験を通してスキルを習得していき、最終的には本番環境の作業を任せてもらえるようになります。

資格学習を通して修得する

資格取得に向けた学習は、データベースエンジニアに必要なスキルを体系的に学ぶことができ、スキルの証明にもつながります。特に、役立つ資格でも扱っているORACLE MASTER、データベーススペシャリスト試験などの資格はデータベースエンジニアのスタンダード資格として多くの企業で取得が推奨されています。

PCやクラウド環境にデータベースを構築して理解を深める

近年、PCのスペック向上やクラウド環境の普及、インターネット上の情報の活用によりデータベースの動作環境を用意するためのハードルは下がっています。PCやクラウド環境上にデータベースを構築し、実際に動作させながら学習することが一番のスキル習得に向けた学習となります。オープンソースのMySQLやOracleの無料版XEなど、無償で学習に利用できるデータベース製品を活用するのがおすすめです。

データベースエンジニアの仕事に役立つ資格

データベースエンジニアとして働くうえで、業務に役立つ資格について紹介します。ITエンジニアとして共通的に必要となる知識に関する資格とデータベース製品に関する資格があります。

関連記事:データベースエンジニアが取得すべき資格とは?難易度・コスト・実際の評価を解説

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営し、経済産業省が認定する情報技術者向けの国家資格試験です。ITについての幅広く基礎的な知識が問われる試験で、ITエンジニアとして入門レベルのスキルを持つことを示せます。

データベースエンジニアとして、データベースが利用される背景を知り、システム開発における立ち位置を知ることに役立ちます。また、連携対象となる他のエンジニアの業務理解に繋がります。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験はIPAが運営する国家試験です。データベースを扱う専門的な技術者としてのスキルを示すことができる資格です。ITスキル標準ではレベル3以上(専門エンジニアやリーダークラスに相当)に該当します。

直近5年(平成30年~令和4年度)での合格率は13.9%~17.6%と難易度は低くありません。その分、特定のデータベース製品に限らないスキルと知識の保有が示せ、国家資格であることからも評価の高い資格です。

ORACLE MASTER

ORACLE MASTERは商用データベースで圧倒的なシェアを誇るオラクルが認定するベンダー資格です。DB-Enginesのデータベースの人気調査ではOracleは確認できる範囲で2014年からトップの人気を保持し続けています。

ORACLE MASTERはIT業の中では知名度も高く、世界的に通用する資格であることが特徴です。オラクル製品のバージョンごとに資格が存在し、DBA向けと開発者向けに分かれ、さらにBronze、Silver、Gold、Platinumとレベル別に資格が細分化されています。

合格率は非公開ですが、GoldとPlatinumは高度な技術力を求められる高難易度試験の一つです。

マイクロソフト認定プロフェッショナル

マイクロソフト認定プログラムはマイクロソフト社が提供する資格試験で、Microsoft Azure SQL ソリューション、SQL Server、Azure Cosmos DBなどのデータベースに関連する資格試験が提供されています。データアナリスト、データエンジニア、データサイエンティストなどデータベースエンジニアと近隣のエンジニア職向けの資格も用意されています。マイクロソフトのデータベースは国内でも高いシェアを誇りますので、スキル習得に活用すると良いでしょう。

データベースエンジニアのやりがい・苦労する点

データベースエンジニアとして働くやりがい、苦労する点について紹介します。エンジニアそれぞれで感じ方は違うものの、共通して挙げられることの多い点です。

やりがい・魅力

やりがい・魅力についてです。

データベースエンジニアは特定の業界やシステムにとらわれず、幅広い分野で活躍できる職業です。
そのため、大規模プロジェクトにメンバーとしてアサインされたり、チームの重要かつ主要なメンバーとなれたり、幅広いスキルが身につけられるといったメリットが挙げられます。

大規模プロジェクトに携われる

まず1つ目のやりがい・魅力は、大規模プロジェクトに携わることができるという点です。

データベースエンジニアはデータの取り扱いに関わる部分を担当します。案件にもよりますが、機密性の高いデータベースや、金融データを保管するデータベースを構築する仕事に携わることもあります。このような案件は重要性や堅牢性の観点から、大規模な案件になる場合が多いです。

また、重要なシステムであるため、データベースのパフォーマンスやセキュリティの強度に対する要件も多くなる傾向にあるため、データベースエンジニアの実力が問われる場面が多くあります。

チームの主要メンバーになれる

次に挙げられるやりがい・魅力は、チームの主要メンバーになれるという点です。

データベースは、システムにおけるデータを管理する役割を担います。そのため、業務データや、ネットワークのルーティング設定、テスト・開発環境の設定などを管理するため、必然的にアプリケーションエンジニア、サーバーサイドエンジニア、ネットワークエンジニアなど多くのエンジニアとのやりとりの中心になります。

個人ではなく、チームで働きつつ、中でも主要メンバーとして活躍したいと考えている人にはおすすめの職業といえます。

幅広いスキルが身に着けられる

データベースエンジニアのやりがい・魅力の3点目は幅広いスキルが身に着けられることです。データベースの設計と一言でいっても、多くの考慮点があります。

主なポイントとしては、ACID特性などが挙げられます。ACID特性とは、トランザクション処理が保持すべき4つの性質の頭文字を取った単語です。
 

  • ・A:Atomicity(原子性)

    ・C:Consistency(一貫性)

    ・I:Isolation(独立性)

    ・D:Durabirity(永続性)


データベースを設計する上では、これらの特性を遵守した設計を行う必要があります。

他にも、Linuxコマンドを打てるようになったり、処理性能を向上させるためのパフォーマンスチューニングができるようになったり、耐障害性を考慮したデータベース構成を設計したり、セキュリティ面での対策ができるようになるなど、成長の機会が多くあります。このような背景から、データベースエンジニアとして働くことで幅広いスキルを身につけることができることも魅力の一つです。

苦労する点

データベースエンジニアとして働く上で苦労する点についてよくあげられるものを紹介します。

重要なポジションを任せてもらえ、成長の機会が多い職種である一方で、その分苦労が多いことも事実です。データベースエンジニアへの転職を考えているのであれば、この点も考慮した上で検討しましょう。

責任が大きい

1つ目は責任が大きいという点です。大規模プロジェクトで重要な位置付けで仕事ができることはやりがいとして挙げていましたが、その分トラブルや障害が発生した場合には社会的な影響が大きいです。

例えばセキュリティ面で脆弱性があり、顧客の個人情報や企業の機密情報が流出して損害賠償などを支払っているといったニュースを見たことがある方も多いのではないでしょうか。重要なデータを扱っているシステムの場合、トップニュースや速報で報道されるレベルでのインシデントが発生する場合があり、企業の信用問題に発展する場合も多くあります。

データベースエンジニアとして働くのであれば、このような事故を絶対に起こさないために日々の勉強や業務の中でスキルアップをしていくようにしましょう。

一人で作業を行うことが多い

アプリケーションのコーディングであれば機能分割を行い、複数名で分担しながら作業を進めることが可能ですが、データベースの設計や構築は、アプリケーション全体で一人でまとめて対応した方が効率がよい場合が多いです。

その結果、アプリケーションの仕様や業務に関して他のエンジニア職とやり取りする機会はあるものの、データベースエンジニアとしては一人で作業を行うことが多いです。結果的にテスト環境や本番環境の構築フェーズやリリース前などにはデータベース関連のタスクが重なり、業務負荷が高くなることが度々あるため、データベースエンジニアは激務であると言われる場合があります。

インフラエンジニアとして兼任するケースが多い

データベースエンジニアは、データベースの専門スキルだけでなく、クラウドをはじめとするインフラスキルも必要です。

昨今のIT業界は、AWSやGCP、OCIといったクラウドにシステムを移行する流れがあります。その結果、データベースもクラウド上で動かすことが必要になるため、クラウドの知識も必要となってきています。

データベースエンジニアとインフラエンジニアを抱えるだけの予算がない企業の場合、その関連性からデータベースエンジニアがインフラエンジニアを兼任するケースも多くあります。結果的に業務量が増え、残業時間や休日出勤が増えるといった傾向にあります。

データベースエンジニアのキャリアパス

データベースエンジニアとして専門的なスキルを持っている場合、キャリアパスとして考えられる選択肢も豊富です。

一つは、データベースのスペシャリストとして技術を高め、より高度な案件に対応するエンジニアとなることです。大規模かつ性能が求められるような現場では、難易度は高いものの技術者として本領を発揮できる仕事が待っています。

別の選択肢として、関連するインフラ分野をあわせて習得し、キャリア向上を図る方法もあります。データベースのパッケージ化が進み、扱えるエンジニアが増えていることも事実としてあります。また、データベースだけに専念するエンジニアを抱える余裕がない小規模な現場も多いです。このような場合に生き残りのための策となるのが、他のインフラ分野の技術を習得しておくことでしょう。データベース専門だけにこだわらず、クラウドやサーバー、ネットワークなどの技術を習得することで活躍のフィールドは広がります。

また、より大規模な案件に関わり、複数人のチームを率いる立場(リーダーやマネージャ―)を目指すキャリアパスも選択肢の一つです。この場合も、より広い範囲の技術分野を習得することが必要となります。

データベースに関連するスキル、知識を活かすキャリアパスには、データサイエンティスト、データエンジニア、データアナリスト、データベースコンサルタントなどの近隣の職種へのキャリアチェンジが挙げられます。現在盛り上がりを見せている分野であり、トレンドにあわせたキャリアパスをとることで好待遇を狙うことが可能です。

さらには、データベースエンジニアとして上流工程での業務経験がある場合には、上流工程で活躍するシステムエンジニアとして働くパスも考えられます。顧客の業務に関する知識を持ち、上流工程を担当できるエンジニアは常に求められているIT人材の一つです。

関連記事:
データベースエンジニアの将来性と主なキャリアパス
データベースエンジニアが転職で成功するには?求人例も紹介
データベースエンジニアの年収はどれくらい?仕事内容やスキル、転職活動のポイントも解説

データベースエンジニアに関するよくある質問

データベースエンジニアについて、よくある質問と回答をまとめました。データベースエンジニアをキャリアの選択肢として考える場合にご参照ください。

Q1. データベースエンジニアの平均年収はいくら?

レバテックキャリアのデータベースエンジニアの求人・転職情報より、2023年7月11日時点で掲載されている30件を抽出し、想定年収の平均を算出しました。想定年収の最小値と最大値の中間の平均値より、データベースエンジニアの平均年収は約644万円でした。

データベースエンジニアの求人・転職情報>

Q2. データベースエンジニアとSEの仕事内容の違いは?

業務の範囲が異なります。

データベースエンジニアはシステム開発プロジェクトの中でもデータベースに特化したエンジニアです。データベースの設計・構築・管理・運用などを担当します。アプリケーション開発などは基本的に行いません。

一方、SEはITシステム開発プロジェクト全般を業務の対象範囲とします。データベース以外のアプリケーションの設計・開発、インフラの構築なども行うことが大きな違いです。また、要件の定義から設計・開発・テスト・運用、保守までITシステムのライフサイクル全体を担当します。

Q3. データサイエンティストとデータベースエンジニアの違いは?

どちらの職種も大量のデータを扱うという点に関しては同じです。大きな違いはアウトプットの提供形態といえます。

データベースエンジニアはデータベースを設計、構築、運用保守する仕事です。開発者やユーザーには、データベースの利用環境を提供します。

一方のデータサイエンティストはデータの収集、整理を行い、データの分析から有用な傾向を抽出することが主な業務です。データを用いて、ユーザーが利用できる状態で提供する点がデータベースエンジニアと大きく異なります。

Q4. データベースエンジニアとデータエンジニアとの違いは?

データエンジニアもデータをIT上で扱うエンジニア職種であることは同様です。

データエンジニアは、分析に活用するデータの収集、加工し、整理、運用・管理を行うことが主な仕事です。データの分析そのものはデータアナリストやデータサイエンティストが行うケースが一般的です。

またデータエンジニアは、データの分析基盤構築の一環としてデータベースの設計や構築も担います。データベースエンジニアと業務が重複しており、データエンジニアの中でもデータベースに特化した仕事を担うのがデータベースエンジニアと考えるとよいでしょう。

まとめ

この記事では、データベースエンジニアの仕事内容やスキル、役立つ資格について解説しました。

ビックデータ時代の本格的な到来により、データベースエンジニアが活躍できる場面は年々拡大しています。データベーススキルだけでなく、データサイエンススキルを身につけることで、さらに多くの場面で必要とされるエンジニアになるでしょう。

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