- ゲームプログラマーのやりがいは?
- ゲームプログラマーの仕事内容
- ゲームプログラマーに要求されるスキルとは
- ゲームプログラマーに向いている人の特徴
- ゲームプログラマーにおすすめの資格
- ゲームプログラマーの求人例、平均年収
- ゲームプログラマーに関するよくある質問
- まとめ
ゲームプログラマーのやりがいは?
ゲームプログラマーには複数のやりがいがあります。人によって何にやりがいを感じるかは異なりますが、以下では一般的にゲームプログラマーがやりがいを感じられるものを紹介します。以下に紹介するものは他のプログラマーにはあまりなく、ゲームプログラマーならではのやりがいと言えるでしょう。ゲームプログラマーには業務システムやWebのプログラマーとは異なるやりがいがあります。
好きなものの作成に携われる喜び
ゲームプログラマーのほとんどはゲームが好きでしょう。ゲームが好きだからこそゲーム業界を選んでいるはずです。そしてゲームプログラマーには好きなゲームの作成に携われる喜びがあります。会社員の場合は開発するゲームのジャンルまでは選べないこともありますが、プレイヤーとしてはあまり興味を持ってこなかったジャンルのゲームに制作者として興味を持てるかもしれません。
作品が評価され、ヒットした時
ゲームプログラマーが制作に携わったゲームは市場に公開され、ユーザーがプレイします。ユーザーがプレイすると、特にオンライン上で様々な意見を目にすることになるでしょう。作品が高く評価され、ヒットする可能性もあります。もちろんうまくいくこともあれば低評価にショックを受けることもあるかもしれませんが、多くの人は反応を得られるだけでもやりがいにはつながるはずです。
時間をかけて作成した作品が公開されたとき
単純に制作したゲームを公開するだけでもやりがいがあるはずです。企業で制作するゲームには多くの費用と労力が費やされていて、自社メンバーとも他社のプロジェクトメンバーとも絆が深まっているかもしれません。
ユーザーとしてのみゲームに関わっていた頃はそのような裏側は知らない世界かもしれませんが、たとえば作品を公開してプロジェクトが一段落ついたとき、感極まって泣いている人もいるくらいです。
最新技術に携われる
IT業界全般技術の変化が激しいのですが、ゲーム業界は特に技術が急速に変化します。たとえば業務システムなどは必ずしも最新技術を導入していく必要はありませんが、ゲームの場合はユーザーに驚きや感動を与えるために最新技術を積極的に導入していくことが重要だからです。
ゲームプログラマーは自身が最新技術に触れて学ぶことで、ユーザーを楽しませることにもつながるのでやりがいになるでしょう。
ゲームプログラマーの仕事内容
ゲームプログラマーの仕事の中心はゲームプログラミングですが、それだけではありません。プログラミング以外の作業工程もあれば、プロジェクト内のメンバーやクライアントと接する機会もあるでしょう。ゲームプログラマーは対人業務もあればパソコンに向かって作業する時間もあるということですが、大部分の時間はパソコンに向かって作業していると考えて間違いありません。
関連記事:ゲームプログラマーとは - 仕事内容をわかりやすく紹介します
ゲームの企画会議に参加する
ゲームの企画段階では各担当者が集まる会議が行われますが、ゲームプログラマーもゲームの企画会議に参加します。企画に関するアイデア出しなどももちろん行って良いのですが、ゲームプログラマーは役割分担上、仕様に対して実装可能かどうかの判断や、代替案の提案などを求められることが多いでしょう。
ただし新人のうちはそのような判断や提案は難しいので、経験を積んだゲームプログラマーが発言し、新人はその内容を把握して勉強していくということです。
仕様書に従ってプログラミングする
仕様書の作成担当者はプロジェクトによって異なり、ゲームプログラマーが担当する場合もあれば、別の職種が担当する場合もあります。少なくとも経験が浅いうちは仕様書作成はあまり担当しないので、渡された仕様書に従ってプログラミングしていくことになります。
より良いゲームにしていくことや、今後より上流工程を目指すためにも、ただ仕様書に従うだけでなく仕様書について考え自分でも作れる準備をしておくのがおすすめです。
適切にプログラミングできたらテストする
プログラミングが完了してゲームとして形になったら、テストを実施します。テストはゲームテスターやゲームデバッガーなどが担当する場合もありますが、ゲームプログラマーが担当する場合もあります。人手不足のプロジェクトが多いため、ゲームプログラマーがテストまで担当することが多いと思っておいた方が良いでしょう。
不具合の修正、リリース
テストによって不具合箇所を洗い出したら、修正していきます。修正は不具合を着実になくしていく作業なのですが、ここで重要になるのが修正によって新たな不具合が生まれるケースが多々あることです。
つまり不具合修正時には他の部分への影響を考慮するのが必須で、不具合修正に合わせて現状問題ない箇所も修正する可能性があります。不具合の修正が完了し問題ないことを確認したら、ゲームとしてリリースします。
リリース後の運用管理
ゲームはリリース後の運用管理にも力を入れる必要があります。リリース後の不具合修正だけでなく、ユーザーを飽きさせないためのアップデートやイベント開催なども必要になります。またゲームによってはリリース後に大幅に仕様変更されることもあり、ゲームは他のアプリに比べるとリリース後の運用管理の重要性は高いでしょう。
ゲームプログラマーに要求されるスキルとは
ゲームプログラマーに要求されるスキルは複数あります。以下では、その中でも特に重要度の高いスキルを挙げていきます。ゲームプログラマーのメイン業務はプログラミングなので当然プログラミングスキルは必須ですが、それ以外にも複数のスキルが必要です。自分に足りないものを把握し、日々習得していってください。
プログラミングスキル
プログラミングはゲームプログラマーのメイン業務なので、プログラミングスキルは必須です。ゲームプログラマーを目指す人がプログラミングスキルを身につける際は、自分が開発したいジャンルや、参画したい案件でどのようなプログラミング言語、開発環境が使用されているかを確認しましょう。
同じゲーム開発でも使用されるプログラミング言語、開発環境は様々です。そのため、なるべく今後参画する案件に近いプログラミング言語、開発環境で学習した方が良いということです。ただしどのようなプログラミング言語、開発環境で学習したとしても、同じゲーム開発であれば応用が利きやすいことも知っておくと良いでしょう。
プログラミング未経験者であれば、何かしらのプログラミング言語を学習すれば他のプログラミング言語にも応用が利くという点も把握しておいてください。
ハードウェアやネットワーク関連の知識
ゲームプログラマーには一定のハードウェアやネットワーク関連の知識も必要です。メインで扱うのは当然ソフトウェアですが、ゲームがプレイされるハードウェアやネットワーク環境について理解しているとゲーム開発に役立ちます。
ハードウェアについて理解しているとユーザビリティ向上等に役立ち、ネットワークについて理解しているとサーバーに負荷をかけすぎて動作が重くなるようなことを避けられます。
論理的思考力
ゲームプログラミングを含め、プログラミング全般に論理的思考力は欠かせません。コードが論理的でないと不具合につながり、仮になんとか問題なく動いたとしても可読性の低いコードになって改修しにくいなどの問題が発生するでしょう。
より良いコードを書くように日頃から意識していれば、自然と論理的思考力は身についていくと考えられます。またプログラミングを通して身についた論理的思考力は、別の仕事や後述するコミュニケーションにも活きてくるはずです。
コミュニケーションスキル
ゲームプログラマーは一人で仕事をするわけではないので、コミュニケーションスキルも必要です。他のゲームプログラマー、プロジェクト内の別職種のメンバー、クライアントなどとコミュニケーションを取りながら仕事を進めていきます。
開発業務に付随するコミュニケーションは論理的なことが多いので、普段日常で行っているコミュニケーションとは異なる部分もあるでしょう。プログラミングスキルや論理的思考力と合わせて、開発現場でのコミュニケーションに慣れていくことが重要です。
ゲームプログラマーに向いている人の特徴
ゲームプログラマーに向いている人の特徴を紹介していきます。同じゲームプログラマーでも考え方や性格は人それぞれなので一概には言えませんが、ゲームプログラマーとして活躍している人は以下のような特徴を持っている場合が多いでしょう。仮に普段のその人の特徴とは違っていても、ゲームプログラマーとして仕事に取り組んでいるときは、以下のような特徴を持つプロになっているはずです。
関連記事:ゲームプログラマーに向いてる人とは?求められるスキルや転職のポイントも解説
ゲームが好き
ゲームプログラマーを含めて、ゲーム業界で働くゲームクリエーターはほぼ例外なくゲーム好きでしょう。ゲームが好きだからこそ、情熱を持って毎日ゲーム開発に取り組んでいるということです。ゲーム業界は労力に対して給与を低く設定してもゲーム好きが集まるため、ある程度やりがい搾取になっている面は否めないでしょう。
給与を含む報酬は需要と供給のバランスで決まるので、ゲーム好きがゲーム業界の平均給与を下げているとも言えますが、それでも頑張って働けるほどゲーム好きな人にこそゲーム業界は向いているでしょう。
論理的思考が得意な人
ゲームプログラミングだけでなく、プログラミング全般において論理的思考力は欠かせません。論理的思考力を身につけるための習い事としてプログラミングが選ばれることも多いくらいです。もともと思考回路が論理的な人はそのままで良いのですが、そうでない人もプログラミング学習を通して論理的思考力は身についていくでしょう。
卵が先か鶏が先かの話に近いですが、論理的思考力のある人はプログラミングスキルが向上しやすく、プログラミングスキルの習得に励んだ人は論理的思考力が向上しやすいということです。
諦めずにやり遂げられる人
ゲームプログラミングは情熱を持って楽しく続けることで上達しやすく、論理的思考が得意な人は効率的にスキル習得できるでしょう。しかし、大変なことがあっても諦めずにやり遂げることがもっとも重要かもしれません。
なぜなら、プログラミングは基本的に地道で大変な作業だからです。多くの人はわからないことがあったりバグを修正できなくて辛くても、粘り強く膨大な時間をプログラミングに費やすことでスキルを習得しています。
ゲームを楽しくプレイするのと地道にプログラミングするのは別物なので、これからゲームプログラマーを目指す人は、膨大な時間根気強く努力し続ける覚悟を持つのがおすすめです。
ゲームプログラマーにおすすめの資格
ゲームプログラマーに必須の資格はありません。資格がなくてもすべての業務を担当できます。ゲーム業界だけでなく、IT業界自体に必須の資格は存在せず、資格がなくてもすべての業務を担当することが可能です。しかし資格を取得することで一定のスキル習得や企業からの評価にはつながるので、ゲームプログラマーにおすすめの資格を紹介していきます。
関連記事:ゲームプログラマーに必要な資格とは?転職に有利な資格も紹介
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験はIT業界の登竜門とされる国家資格で、ゲーム業界を含むIT業界全般、ゲームプログラマーを含むIT関連職種全般の人におすすめです。プログラミング、ネットワーク、プロジェクトなどITに関連する幅広い分野の基礎知識が身につきます。基本情報技術者試験に合格することで知識習得できると同時に、資格の知名度の高さから企業からの評価アップにもつながるでしょう。
Unity認定資格
Unity認定資格は、ゲームエンジンのUnityを提供するUnity Technologiesが実施する資格試験です。ゲームプログラマーを目指すのであればUnityのスキルは必須で、Unityのスキル習得、スキル証明にUnity認定資格は有効です。Unityは多くのゲーム開発プロジェクトで使用されており、またUnityのスキルがあればUnityを使用していないプロジェクトでもスキルの応用が利くでしょう。
Oracle認定Java資格
Oracle認定Java資格は、Javaアプリケーションの開発知識、スキルを問う資格試験です。ゲームプログラマー万人におすすめというわけではなく、Javaによるゲーム開発を行っているプロジェクトへの参画を目指すのであれば取得メリットがあります。
ここではOracle認定Java資格を挙げましたが、プログラミング言語系の資格を取得する場合、自分が参画したいプロジェクトやそれに類似するプロジェクトで使用されているプログラミング言語を選択することが重要です。
ゲームプログラマーの求人例、平均年収
ゲームプログラマーの求人例と平均年収を紹介します。ゲームプログラマーを目指す上では、実際の求人を見ておくことが重要です。実際の求人を見ることで求められるスキル等がわかり、今後自分が何に力を入れていくべきかが明確になるでしょう。モチベーション等に影響するので、年収について把握しておくことも重要と言えます。
ゲームプログラマーの平均年収
レバテックキャリアの求人からゲームプログラマーの平均年収を算出すると、550万円程度と推測されます。またjobtagによると、ゲームクリエーターの平均年収は551.4万円です。ゲームクリエーターはゲームプログラマーを含むゲーム制作職種全般を指します。
ゲーム業界は年収の個人差が大きく、高収入の人もいます。しかしゲーム業界全体の市場規模の大きさを考えると、平均年収はやや低めと言えるでしょう。企業の利益に対して労働者の賃金は低めに抑えられる業界構造になっているので、やはり金銭的なことよりもとにかくゲームが好きといったモチベーションが重要になります。
次にレバテックキャリアで募集されているゲームプログラマーの求人例を紹介します。
コンシューマゲームのプログラミング作業
コンシューマーゲームのゲームプログラマーの募集です。最近はスマホゲームの求人が多いので、相対的にコンシューマゲームの募集は少な目です。
【想定年収】
350~700万円
【仕事内容】
・PS3、Xbox360、Wiiなどコンシューマゲームのプログラム制作
・ゲームデータコンバータソフト制作
【求められるスキル・経験・人物像】
・C/C++を用いた開発経験 3年以上
・面白いものを創りたいという熱意をお持ちの方
・世界的なフィールドで活躍できる方
・高い付加価値を有する商品の開発を志す方
・新たなハードでのゲーム開発に関心をお持ちの方
・世界マーケットでのゲーム開発に関心をお持ちの方
・最新情報に敏感で、自ら情報収集を行う方
・物理シミュレーション、クロスシミュレーションなどに興味をお持ちの方
・制作、開発環境の整備や改善に関わりたい方
有名ゲームの開発及び運営を担う高成長企業
幅広い媒体のゲーム開発を手掛けている企業の求人です。
【想定年収】
300~700万円
【仕事内容】
各種プラットフォーム(アーケード、コンシューマ、スマホアプリ)向けのゲーム開発のうち、1タイトルのプログラミング業務を行います。プログラミングの対象で分類すると以下のようになります。
・ゲームシステムプログラム
・描画システムプログラム
・ハード側システムプログラム
・ネットワークプログラム
【求められるスキル・経験】
・ゲームプログラマーとしてC++/C#いずれかを用いた実務開発経験が1年以上ある方
ゲームコアシステム設計・実装
プログラミングだけでなく、設計から担当する求人です。
【想定年収】
350~750万円
【仕事内容】
・ゲームコアシステム設計・実装
・キャラクタ制御(PC・NPC・AI)
・イベントロジック設計・実装
・UIシステム設計・実装
・マルチプレイシステムの設計・実装
・ゲームシステムにおけるリソース管理
【求められるスキル・経験・人物像】
・ゲーム設計、開発経験がある方(1機能の設計・開発)
・チームでの開発経験があり、GitやCIツールなどを使った開発経験がある方
・ゲーム、アニメ等のキャラクターコンテンツが大好きな方
・チーム内でのコミュニケーションや一緒に成果を出すことを大切にできる方
・ユーザー体験を追求できる方
・設計から実装まで自走することができる方
・高いクオリティを追求しつづけられる方
ゲームプログラマーに関するよくある質問
ゲームプログラマーに関するよくある質問と回答を紹介します。ゲームプログラマーはIT業界の中でも特殊な職種で、たとえば業務系システムのプログラマーからゲームプログラマーへの転職に憧れている人などもいるでしょう。しかしゲームプログラマーには良い面も悪い面もあり、その結果同じゲーム好きのプログラマーであっても、ゲームプログラマーを選ぶ人もいれば、Webや業務システムのプログラマーを選ぶ人もいます。
Q1. ゲームプログラマーになってよかったことは何ですか?
ゲームプログラマーになってよかったことは、好きな作品に携われること、作品が評価されてヒットすること、最新技術に携われることなどです。好きなことに情熱を注いだ結果スキルアップにつながり、多くの人に喜んでもらえるので複数のやりがいがあります。
Q2. ゲームプログラマーの良いところは?
ゲームプログラマーの良いところはQ1の内容と概ね同じですが、まとめるなら好きなことを仕事にできる良さがあると言えるでしょう。世の中には嫌々仕方がなく働いている人も多いと考えられますが、ゲームプログラマーは好きなことを仕事にできているので、その点で恵まれているはずです。
Q3. ゲームプログラマーの大変なことは何ですか?
ゲームプログラマーの大変なことはいろいろあります。まず納期が厳しくその結果残業が続き、さらに最新技術の勉強もしなければならない、といった状況になることは多いでしょう。そしてこういった状況下でもやりがい搾取になりがちな業界なので、労働量と収入は見合わない可能性が高めです。
関連記事:ゲームプログラマーの仕事はきつい?その理由やメリットも解説
まとめ
ゲームプログラマーは好きなことを仕事にできる職種です。ゲーム好きな人にとっては好きなゲーム開発に一日中携われ、スキルアップしながら人々にも喜んでもらえます。ゲームが好きでさらにプログラミングも好きな人にとっては、まさに天国と言えそうな環境です。
しかし、残念ながらゲームプログラマーにも当然大変な部分はあります。労働環境が厳しい場合が多い、そんな中でも最新技術の勉強を続ける必要がある、年収アップが難しい、などが挙げられるでしょう。
ゲーム業界で高い収入を得ることも可能ですが、やりがいで労働者が集まる業界なので、業界構造上年収アップはややハードルが高いです。そのため収入面は割り切ってやりがいを重視できる方や、ハードルが高くても人より高いスキルを身につけて高収入を目指せる自信のある人などにおすすめです。
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