じげん流スクラム体制を広げる極意

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先日の弊社イベント「ヒカ☆ラボ」では、じげん・ウェルセルフ・Sansanの3社をお招きし合同技術勉強会を開催しました。当日は50名以上の方にご参加いただきました。

「登壇者の方々が話してくださった内容を、より多くの方に知っていただきたい!」・・・ということで、今回の記事では株式会社じげん・田口哲也氏の講演レポートをお届けします。

当日は「スクラム開発の広め方」をテーマに、「スクラム体制をどのように社内に広げたのか」を語っていただきました。

登壇者紹介

田口哲也氏

「株式会社じげん」でインターン時より活躍。新卒入社後は、スクラムマスターとインフラエンジニアを主にこなしている。
Twitter:@yokozuna_hanaoでは多くのつぶやきを発信中。

企業紹介

株式会社じげん

株式会社じげんの主力事業の画像

主力事業のライフメディアプラットフォーム事業では、求人・住まい・結婚・車などのライフイベント領域に特化したサイトを運営。
従業員規模80名のうち、16名がエンジニアで構成されている。
 

じげんのスクラム開発の変遷

じげんのスクラム開発に関する表の画像

まずはじめに、じげんにどのようにスクラム開発が広まっていったのかを解説していただきました。

じげんがスクラム開発にはじめて挑戦したのは、2年前のこと。
その際は管理コストが大きくなり、初めてのスクラム開発導入は、実は失敗に終わったのだそうです。

しかし、1年後。新規事業部で試験的に再度スクラム開発体制を導入し、2回目で見事スクラム導入に成功しました。

さらに2014年1月には、2つ目のプロジェクトへとスクラム開発体制を拡大し、現在では合計10チームでスクラム開発体制を導入しているそうです。

新しい開発手法には問題がつきもの。
1度失敗しただけで、「うちには合わない」と判断するのは早いのかもしれません。

それでは次に、具体的にじげんがどのようにスクラム開発を社内に広めていったかをご説明します。

じげん流スクラム開発の広め方

じげんでは、スクラム開発を広めるフェーズをレベル1からレベル4に分け、徐々に体制が拡大されました。

じげんのスクラム開発の広め方の画像

 

レベル1.スクラム開発体制を1つ目のPJに導入

まず、スクラム開発を試験的に1つのプロジェクトに導入します。

プロジェクトにスクラム開発体制を導入するためには、プロジェクトリーダーにスクラムの良さについて理解してもらうことが絶対条件。

「一緒にスクラム開発体制を広げていこう」とリーダーを巻き込んでいくことが、スクラム開発の導入をスムーズにするポイントです。

スクラム開発は、問題解決の「手段」として提案

田口氏曰く、スクラム開発の導入を説得する際には、メリットを説明するだけではNG。

スクラム開発の提案に耳を傾けてもらうためには、現状の問題点を明確にし、問題を解決する手段としてスクラムを提案することがコツです。

ちなみに、じげんが1つ目のスクラム体制を導入した際、タスク管理はプロジェクト管理ソフトウェア「redmine」を使用したそうですが、管理工数が課題になったのだそうです。

そこで田口氏は、その管理工数を削減するために、スクラム体制を提案。

プロジェクトリーダーにすんなり受け入れられ、1年振りにじげんでのスクラム開発が再開しました。

レベル2.スクラム開発体制を2つ目のPJに導入

1つ目のプロジェクトにスクラム開発を導入し、成功したじげん。
次にレベル2のフェーズとして、スクラム開発を2つ目のプロジェクトへ展開していく方法をお話していただきました。

新しいPJに導入する前に知識を共有

まずは、別プロジェクトのPMやメンバーにスクラム開発体制の情報を周知します。

田口氏は、 Wall hack という手段でスクラム関連の情報をオフィスの壁に掲げ、無意識に社内の人がスクラム開発の情報を目にするようにしていたそうです。

さらに、社内でスクラム開発の勉強会を開催し、自身のスクラム開発の知識を社内で共有。

ここでも、スクラム開発を「今抱える問題の解決策」として紹介したことで、メンバーにスクラム開発の導入をポジティブに捉えてもらえたそうです。

スクラムをフィットさせる

1つ目のプロジェクトが成功したからといって、2つ目のプロジェクトも同様にやれば成功するのかというと、決してそうではないようです。
じげんでの2つ目のスクラム導入プロジェクトはアプリ開発でした。

2つ目のプロジェクトは、メンバーの距離が近かった1つ目のプロジェクトと異なり、他プロジェクトとの兼任でコミットしている人が多く、タスクの共有に問題が生じていました。

問題を解決する為に、今回のスクラムにはスプリント会議の重要性を盛り込み、コミュニケーション不足を解消する施策が導入されました。
結果、スプリント会議中のレビューが役立ち、無事成功を収めることができたとのことです。

もし、1つ目のスクラムをそのまま2つ目のプロジェクトにそのまま反映させていたら、失敗に終わっていたかもしれない、と田口氏は語ります。

レベル3.スクラム開発体制を3つ以上のPJへの導入

2つ目のプロジェクトまでは1人でも、スクラム開発を啓蒙することができます。

しかし、3つ以上のプロジェクトに広げていくとなると、スクラム開発が社内に自然に広がっていく空気を作っていく必要があるとのことです。

スクラムマスターを広める

田口氏いわく、社内にスクラム開発を自然に広げていく為には

「繰り返し『布教活動』を行っていくことが大切」なのだそうです。

そして、その布教活動をスムーズに進めていくためには
①1つ目、2つ目のPJが成功していること
②スクラム開発に賛同するアーリーアダプターをできるだけ多く取り込むこと


の2つのポイントを押さえておくこと。

特に①については必須条件です。
社内のスクラム開発を導入した成功事例があれば、心強いアーリーアダプターが集まってきてくれるそう。
集まってきたアーリーアダプターと共に、複数のプロジェクトにスクラム開発を導入できる体制を作っていくことで、社内にスクラム開発が自然と広まっていく空気を作っていけるんですね。

さらに、じげんではベトナムの子会社にもスクラム体制を広げることで、本社とのコミュニケーション問題を解決された実績があります。
しかも、ベトナムでスクラム開発を広めたのは田口氏ではなく、アーリーアダプターの1人!
スクラム体制の良さが、「エバンジェリスト(=技術の伝道者)」によって海外支店のスタッフにまで伝わっていくのですね。

じべんのベトナムの子会社で、ホワイトボードの前に立った男性が付箋を使いスクラムの説明をしている様子の画像

スクラムの最適化

「それぞれのチームに最適なスクラムがある。まずはスクラム開発体制の基礎を学び、基礎を活かしてチームに合ったスクラムを模索し、自分たちのスタイルを作っていかなくてはならない」と語る田口氏。
例えばじげんで行われたスクラム手法には、下記のようなスタイルがありました。

とある事業A:
他のプロジェクトと掛け持ちのメンバーが多いため「カンバン」に兼任しているプロジェクトのタスクも加え、別プロジェクトが理由でタスクが遅れた場合に責められないような仕組みを作っている。

とある事業B:
既存事業では「ストーリー」を作るのが意外と難しく、割りきってPLや営業の要望をストーリーにしている。

とある事業C:
既存のウォーターフォールと、スクラムを掛けあわせて活用している。

このように、多くのプロジェクトにスクラム手法が取り入れられ、プロジェクトごとに最適なスタイルが作られた結果、オフィスの壁をカンバンとして利用するプロジェクトが増加し、いまや壁不足が課題になっているほど。

ブラックボードのような壁一面にタスクが貼られているている画像

プロジェクトの進行模様が壁いっぱいに広がっているなんて、なんだかステキですね。

レベル4.スクラム文化のシェア

「企業にスクラムは広がったものの、みんなばらばらの手法でスクラムをやっている」という感覚を持った田口氏。
その状況を改善して最適な手法を広めるために、スクラムのやり方について意見交換するための「スクラムランチ」を設置したそうです。

ランチでは各プロジェクトのメンバーが集まり、積極的にスクラム開発体制の改善案を出し合っています。

お昼時ではなくても、社内でのスクラム開発のノウハウをプロジェクトの壁を超えて共有することで、さらにブラッシュアップされた開発体制になっていくのですね。

まとめ

スクラム開発の広め方の画像

今回の「ヒカ☆ラボ」では、社内へのスクラム文化の醸成について、じげんの事例を基に解説をしていただきました。

まだスクラム開発を導入していない場合は、まずはスクラムの基礎を学び、1つのプロジェクトで成功事例を作ることからスタート。

既にスクラム開発を導入している企業にとっては、自分たちがどのフェーズにいるかを判断して、最適なアプローチを考え実行していくことが大切だということを学びました。

(今回のじげんさんの資料はこちらから確認することもできます。)




いかがでしょうか。じげんのスクラム開発に関する講演を通して、スクラム導入のヒントが見つかれば幸いです。

今回、文字数の関係でお伝えできなかった「スクラムに必要な3つのひみつ道具」「これだけは絶対に取り入れたい3つの改善点」につきましては、別の記事でお伝えさせていただきます。

次回は同日にヒカラボに登壇いただいた株式会社ココナラ(旧 株式会社ウェルセルフ)の講演のレポートをお届けします。

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