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東大のすぐそばで学生エンジニアと社員とが刺激し合うR&D拠点インターン用オフィス『Retty Technology Campus Tokyo』がRettyのテクノロジー活用意識を進化させる

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口コミグルメサービスを提供するRetty 。今やその口コミ数は業界最多レベルと言われ、実名投稿の高い信頼度を武器に、躍進を続けている。そんなRettyが昨年(2015年)11月、インターン生用のサテライト・オフィス『Retty Technology Campus Tokyo』を東京・本郷三丁目に開設。以来、そこには東大生を中心に有望な学生エンジニアたちが集い、学業のかたわら仕事に勤しんでいる。創業当時からインターン生を積極採用してきた同社だが、同オフィスを開設した狙いはどこにあるのか。また、学生エンジニアたちは同社の社員にどんな影響を与えているのか。2014年6月からCTOを務める樽石将人氏に聞いた。

樽石将人(たるいし まさと)
株式会社Retty CTO。米・RedHatで組み込みエンジニア、APACソリューションアーキテクトなどを経験した後、2009年Google入社。インフラやGoogleマップ、モバイル検索などの開発を担当し、東日本大震災時には、安否確認サービスのGoogleパーソンファインダーを開発。その後、楽天での次世代プラットフォーム開発を経て、Rettyに参画

社会人・学生の区別なく、手伝ってくれる人に声をかけたのが始まり

2010年の会社設立時から、積極的にインターン生を受け入れてきたRetty。2014年には、学生一人ひとりの成長スピードにフォーカスしたインターン制度を導入するなど、これまで数々のプログラムを通して将来有望な学生人材の確保と育成に力を注いできた。しかしその始まりは、創業当時の人手不足からくるものだったという。 
「Rettyは2010年、営業出身の武田(CEO)と長束(取締役)が共同で立ち上げた会社です。当初は2名ともプログラミングの知識が無く、知り合いのエンジニアの方に声をかけたり、武田が勉強会でスカウトしてきたフリーエンジニアの方などに助けを借りながら、何とかサービスをリリースした経緯があります。
 
ですから草創期は、サービスの中身もそれを作るマンパワーも全然足りない状態でした。そこで、Rettyの目指したいものに共感してくれる方を探して、声をかけていったそうです。なかには学生も含まれていて、それがインターンシップの始まりになりました」(樽石氏)

こだわったのは『場所』と、学びと仕事とを分けない『名前』

 その後、急速な事業拡大に比例してインターンをする学生の数自体は順調に増えていったものの、学生エンジニアの採用については、頭を悩ませることも珍しくなかったという。
 
「インターン生については、長期で働ける学生をメインに採用してきました。でも、理系の学生は実験や論文執筆など、忙しいことが多いんですよね。だからインターンシップといっても、授業が無い長期の休みに期間限定でオフィスに通うだけのものを好む人が多くて。非エンジニアと比べどうしても応募者が集まりにくく、ようやく良い人材に出会って採用できたとしても、新学期が始まった途端に学業との両立が難しくなり出社できなくなるケースも目立ちました」(樽石氏)
 
そうした状況を打開するために設立されたのが、エンジニア職のインターン生用サテライト・オフィス『Retty Technology Campus Tokyo』(以下、Tech Campus)だったと、樽石氏は説明する。
 
「何かと多忙な理系の学生でも、オフィスが大学の近くにあれば、学業の合間を縫って出社できるだろうと考えました。オフィスの場所に本郷を選んだのは、Rettyの学生エンジニアには東大生が多いからです。現在、エンジニアのインターン生は10名ほどいますが、うち半分近くが東大生です。彼らが通いやすい立地を、優先しました」(樽石氏)
 
ほかにも、樽石氏がこだわった点がもう1つあるという。それはオフィスの名前だ。
 
「“キャンパス(Campus)”という言葉を入れようと思ったんですよね。シリコンバレーなどアメリカにあるIT企業では、オフィスをキャンパスと呼ぶ文化があります。例えばAppleも、僕がかつて勤めていたGoogleもそうです。
 
Googleでは、エンジニアが大学で学んだ内容をそのまま仕事に活かしていけるような環境が用意されていました。まるでオフィスが大学の延長上にあるような感じ、とでも言うんでしょうか。
 
そんなふうに、学ぶことと働くことを分けず、Rettyのインターン生にもキャンパス(=オフィス)でどんどん新しい物を創っていってほしいと考えています」(樽石氏)

Google勤務時代に肌で感じた、大学での学びと仕事との間にボーダーがない感覚をTech Campusに通うインターン生にも共有したいと語る樽石氏 

学生の研究・開発結果を、社員が本番環境に落としこむ流れ

そんな樽石氏の思いを込めたTech Campusは、コワーキングスペース『studio geeks』内に設けられている。そこにはオープンスペースやセミナールームがあり、Rettyの学生エンジニアたちは9~21時までの営業時間中、授業の合間や休み時間、放課後などにやって来ては、フリーランスや起業家など他の利用者たちと机を並べて働いている。
 
彼らは、夏休みや冬休みなどは本社で、学業が忙しい学期中はTech Campusで、という具合に、その時々で都合の良いオフィスを選んで働いているという。樽石氏は、エンジニアのインターン生が担当している仕事には、大きく分けて2種類あると話す。
 
「1つ目は、すでにある事業に直結する開発。2つ目は、事業に直結しそうではあるが具体的な活用方法があまり明確になっていない技術の研究・開発。特に2つ目についてはざっくりした原案だけを伝えて、具体的な作業の進め方やアウトプットの方法については、学生エンジニアに任せるようにしています。
 
最近では、学生エンジニアの多くがそうした研究・開発に注力していて、結構良い結果が出ています。最先端のものだけでなく、比較的昔からある技術を使った内容も多いですが、学生は熱心に取り組んでくれています」(樽石氏)
 
さらに、そうして学生が行った研究・開発の結果を、社員がプロダクション環境で使えるように落とし込んでいく流れが、社内にでき上がっているという。産物は複数にのぼるといい、樽石氏は嬉しそうな表情で幾つかの例を挙げてくれた。
 
「まずは、自然言語処理の技術です。以前、クチコミ中のキーワード分析はクラウドソーシングなどを使って人力で行っていましたが、学生の研究結果をもとに、自動化に成功しました。あとは、画像処理の技術ですね。
 
Rettyでは、ユーザーの方が投稿してくれた写真を、カテゴリーに分けて掲載しています。こちらも学生の研究結果をベースに機械化を実現しました。例えばどちらの写真がお店の内観で外観なのか、プログラムが認識し、自動で振り分けられるようになりました」(樽石氏)
 
他にも、メニュー表の写真から文字情報を自動で書き起こすシステムや粗い写真を補正する超解像のシステムなどがあり、今年(2016年)2月には店舗情報の誤りを発見するシステムがリリースされたばかりだという。
 

インターン生と社員の連携プレーで生み出された成果について嬉しそうに話す樽石氏。Rettyでは、インターン生も社員と同じく一人前に扱われるという 

メンター制度、Tech Talkで社員がインターン生をサポート

 そうした学生エンジニアの成長を、社員はメンターの立場からしっかり支えている。
 
「基本的に普段、エンジニアのインターン生には自由に作業してもらっていて、本社にいる社員がオンラインやオフラインで彼らをサポートしています。具体的には、学生からSlackで分からないことやアイディアなどについて相談を受けたり、学生がGitHubにあげたコードをレビューしたり。
 
あとは毎週火曜日の夕方5時から1時間ほど、エンジニアのインターン生と社員のエンジニアとが直接討論する『Tech Talk』を、Tech Campus内で開催しています。そこでは、学生が進める研究・開発の進捗共有なども行っていて、例えば研究が捗らない場合にどうしたら上手く運ぶのか、社員がアドバイスしたり、他の学生からも活発に意見が飛び出したりしています」(樽石氏)
 

取材日の『Tech Talk』では、4名の学生が研究・開発の進捗を発表。発表後には、参加した学生や社員から、活発に質問や意見が飛び出していた

ここで、そんな社員のサポートを受けながら、実際にTech Campusで開発・研究に励む学生エンジニア2名の声を紹介しよう。
 
東京大学院修士課程のOさんは、知人から話を聞いたことをきっかけにインターンシップへ参加。現在は、Webサーバーサイドのバッチ処理などを担当しているという。
 
「Rettyのインターンは、裁量が大きいのに驚きました。目的や費用対効果など何点かの基準を満たせば、インターン生だけで新機能を企画し、公開まで持っていくことも可能です。一方で、責任を持って達成することが求められるので、とてもやり甲斐があります。
 
将来は、起業または初期フェーズのスタートアップに参加したいと考えています。Rettyで実際のプロダクト開発に参加できたこと、自分の成果が実際にビジネスの前線で採用されたことは自信につながるし、その経験、知識は将来社会に出て必ず役に立つと感じています」(Oさん)
 
また、筑波大学院博士課程のCさんは、先述の超解像プロジェクトに参加していた学生エンジニアの1人。
 
「プロジェクトでは、現存画像からより解像度の高い画像を生成するという研究・開発をしていました。Rettyのインターンシップに参加してまず感じたのが、学生のレベルの高さです。東大生が多いですし、出社すると隣にハーバードの学生が座っていたこともあります。
 
また、勉強会に情熱を傾ける人が多いのも特徴的です。例えば、社内の勉強会で新しい技術が発表された時も、その領域を専門としている学生だけでなく、その領域に知識がない学生も果敢に手を挙げて質問をしていました。エンジニアは、若いうちに能力を磨くために色々な挑戦をすべきだと思います。Rettyをその舞台に選んで良かったです」(Cさん) 

テクノロジー活用の積極姿勢が、Tech Campusから全社へ伝染

 今回、Tech Campusを開設したことによって、Rettyの社内全体に確実な変化が起きている、と樽石氏は語る。それは、テクノロジー活用への姿勢だという。
 
「ロングテール化を推し進めるなかでサービス成長をスケールさせるには、最近、さまざまなことを機械化する必要性を感じていました。でも、まだ人手によるデータ整備をすることで、ユーザー数を伸ばすこともできていました。だから、会社としてまとまったリソースを投下して、機械化処理の研究開発を行うようなプロジェクトが本格的に走っていなかったんですね。
 
しかし、今回Tech Campusを開設したことで、状況は変わりました。社員が機械化処理のテクノロジー活用に積極的な姿勢を見せるようになっていったんです。きっかけは、インターン生が研究・開発した内容を、社員が実装レベルまで具現化するようになったこと。
 
Rettyのインターン生には機械化処理を専攻している学生が多いので、先ほどお話しした通り、Tech Campusでは同領域の研究・開発が順調に進んでいきました。ただ、その内容を本番に適用するとなると、リリースプロセスなどで独自のノウハウを求められることも多いので、作業の大半を社員が担当することにしました。
 
すると、社内に機械化処理のテクノロジーに関心を持つ社員が増えていき、メインの業務として研究・開発を進められるようになっていったんです。もちろん社員のエンジニアにも、サービスを作るのが好き、アルゴリズムが好き、というようにさまざまなタイプがいますが、機械化処理の研究・開発には、みんな比較的面白がって取り組んでいます。新しい発見があると喜んでいるメンバーもいますよ」(樽石氏)

Tech Campusは今、機械化処理を始め、加速するRettyのテクノロジー活用への取り組みを象徴する場所になりつつあるという。
 
「Tech Campusを起爆剤として、さまざまな技術がスケールしています。Tech Campusは、Rettyの技術力を牽引する役目も果たしています」(樽石氏)

「Tech Campusを教育の場だとはあまり思っていない」と述べる樽石氏。学生と社員が互いに刺激し合うR&Dの拠点にしていきたいという

生のデータがたくさん。学んだアルゴリズムをプロダクトに活かすチャンスがある

 今後、同社は継続してエンジニアの採用に力を入れていくという。樽石氏は求める人材像について次のように述べた。
 
「Rettyは“食を通じて世界中の人々をHappyに”という大きなビジョンを掲げています。日本では順調に成長を遂げてきましたが、まだするべきことがたくさんあり、着実にRettyを変えていかなくてはいけません。そのために既存のRettyを壊し、創ってくれるような人材、社内ではイノベーション人材と呼んでいますが、そんな人材を求めています。
 
なかでもエンジニアについては、海外向けのサービスを作れる人材を求めています。Rettyでは、2020年までに世界20カ国への展開を構想として描いていて、今年から海外に進出していく予定です。ですからグローバルインフラやグローバル向けアプリなどを手がけたいと意欲溢れる方に、来ていただきたいですね」(樽石氏)
 
また、樽石氏は引き続き、積極的にエンジニアのインターン生も採用していくと発言。そして、この記事を読んでいる候補生たちに呼びかけた。
 
「Rettyには、すごく貴重なデータがたくさんあるんですよ。例えば、全国70~80万店の飲食店情報や、数百万ものユーザーからの飲食店おすすめ情報、豊富なソーシャルグラフデータなども蓄積しています。そういうデータを活用して、世の中に新しい価値を提供したいと考えている学生さんには、ぜひRettyのインターンシップに参加いただきたいですね。
 
大学ではアルゴリズムはたくさん勉強しますが、それを適用するためのデータが不足していることもあると聞きます。Rettyには多くの活きたデータがあります。だから、研究をしにきてください。エンジニアは、自主的にプログラムを書いたり、課題を発見したり、解決したりすることで、成長していくものだと考えています。実際のサービスやシステム開発を通して、それができる場として『Retty Technology Campus Tokyo』を活用していただきたいですね」(樽石氏)
 
今後は、他の大学の近くにもTech Campusを増やすことを視野に入れているという樽石氏。それらが、引き続き同社の人材発掘チャンネルとして、そしてR&Dの拠点として、同社の重要な機能を果たしていくことは間違いないだろう。

レバテック営業担当「御所名 麻希子」から一言!

「Campus」という名に、インターンシップへの大きな情熱を感じました!

オフィス名に 「Campus」 という単語を入れた樽石さん。そこには、樽石さんがGoogleでのご経験などをもとに胸に抱かれている、インターンシップへの熱い思いが込められているような気がしました。また、学生エンジニアと社員の方が互いに刺激し、尊敬し合いながら仕事を進めていくRettyのインターンシップは特徴的で、素晴らしいものですね。設立から猛スピードで日本有数のグルメサイトへとのぼり詰めたRetty。これから世界でどんな成長を見せてくれるのか、そのなかで学生エンジニアたちがどんな活躍をするのか、非常に楽しみです!

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