PM(プロジェクトマネージャー)に向いている人の特徴を解説

最終更新日:2024年11月12日

現在SEやPGとして働いていて、今後キャリアアップや年収アップのためにPMを目指すべきか迷っている人も多いでしょう。会社からPMを目指すように指示される場合もあります。

しかし、PMには向いている人、向いていない人など、適性があります。

自分がPMを目指すべきか迷っている人は、PMの適性を把握した上でキャリアプランを考えてください。PM以外にもキャリアアップや年収アップの道はありますし、現在適性がなくてもこれからPMになるための努力をしていくこともできます。

本記事を参考に、どのような道を進むか検討してみてください。

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この記事のまとめ

  • PMには適性があり、SEやPGとしての能力が高くても適さない場合もある
  • PMに向いている人の特徴は、コミュニケーションやマネジメントを得意とし、今後スキルアップしていく意志が強い
  • IT業界に入っていきなりPMを担当するのは難しいので、SEやPGとして開発やマネジメントを担当してから目指すと良い

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プロジェクトマネージャー(PM)に向いている人の特徴

日本の開発現場では、開発スキルのあるPG(プログラマー)やSE(システムエンジニア)がそのままPMにステップアップしていくケースがあります。しかし、これによりプロジェクトがうまくいかないケースも多々あります。

つまり腕が良いPGやSEが、PMとしての能力も高いとは限らないということです。ではどのような人がPMに向いているのでしょうか。ここでは、PMに向いている人の特徴を紹介します。

積極的にコミュニケーションがとれる

PMとして活躍するなら、積極的にコミュニケーションがとれることが重要です。PMにとってコミュニケーションは業務の中心になります。

PMは、積極的に関係者と交流や連絡を取ることが必須です。プロジェクトを推進し成果物のクオリティを上げるためにも、積極的にコミュニケーションを取る必要があります。

そのため、積極的にコミュニケーションがとれる人が向いているといえるでしょう。また、コミュニケーションをとるタイミングは決められていないため、自分から必要に応じて関わりにいく判断力も重要です。

論理的に物事を考えられる

論理的思考力は、PMだけでなくSEやPGにとっても重要ですが、プロジェクトに与える影響度の大きさには違いがあります。

PMが論理的に物事を考えることで、プロジェクトが円滑に進み、無駄な手戻りやクライアントとのトラブルも減るからです。そのため、論理的に物事を考えられることがPMには求められます。また、論理的に考えた内容をプロジェクトメンバーやクライアントに分かりやすく伝えることも必須です。

責任感が強い

責任感が強い方もPMの仕事に向いています。PMはプロジェクト全体の責任者です。

SEやPGのミスによってシステムに不具合が生じたり、クライアントとの間でトラブルになったりするケースもあります。これもすべてPMが責任をもって処理しなければなりません。そのため、責任感が強い方が向いています。

また、PMはプロジェクト全体を把握して各制作メンバーのスケジュールや作業状況に問題がないかも確認し、プロジェクトをゴールに導く責任があります。

ストレス耐性がある

ストレス耐性があるとPMとして活躍できるでしょう。PMはプロジェクトに関係する人とコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進める必要があり、またプロジェクトの結果はそのままPMの責任になります。そのため、PMはストレスがかかりやすい立場といえるでしょう。

こうした環境下においても、ストレスを感じにくかったり、うまく発散できたりする特徴があると、PMを続けやすいといえます。

マネジメントが得意である

PMはコミュニケーション、情報共有、メンバーやクライアントへの配慮、論理的思考、などいろいろな要素を使ってプロジェクトやプロジェクトメンバーをマネジメントします。

臨機応変に動きながらプロジェクトを成功に導くということです。マネジメントスキルが高くないと、務まらない職種といえます。そのため、マネジメントが得意である方はPMに向いています。

学習意欲が高い

学習意欲が高い方は、PMの仕事に向いています。PMを含むITエンジニアの世界では、新しいことに興味を持ち、積極的に学ぶ姿勢が重要です。

特にPMには幅広い知識が必要なため、常に新しいことを学ぶ姿勢が大切が求められます。そのため、ITスキルや業界知識を積極的に吸収できる学習意欲が重要です。

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プロジェクトマネージャー(PM)に向いていない人の特徴

PMに向いていない人の特徴は、概ね上で挙げたPMに向いている人の特徴とは逆です。ただしPMに向いていないからといって、すぐに諦める必要はありません。

「開発作業に従事したい」といった気持ちが強い場合には難しいものの、内容によってはPMに必要な要素を育てていけるからです。まずは、どんな特徴があるとPMに向いていないと考えられるのか、確認していきましょう。

直感や主観で判断して物事を進める

PMはプロジェクト全体を見て、論理的に考え物事を進める必要があります。直感や主観で判断しているとプロジェクトが円滑に進まず、プロジェクトメンバーやクライアントに迷惑をかける可能性が高いでしょう。

PMは臨機応変に行動する必要はありますが、場当たり的に行動するのではなく、先を見通して計画を立てたうえで臨機応変に行動する必要があります。

できれば他人に任せず自分で作業をしたい

PMは自分自身で設計、プログラミング、テストなどの工程を担当する職種ではありません。各担当者に作業を割り振り、進捗状況や結果の確認、各メンバーやクライアントへの共有などを担当します。

そのため、他人に割り振るのではなく、自分自身で作業をしたい人はPMよりも直接制作する職種の方が向いているでしょう。

技術力を磨いていきたい

開発作業に従事したいのと同様に、自分自身の技術力アップを目指す場合には向いていません。PMは直接手を動かして制作する職種ではありませんが、技術力があった方がプロジェクト内での状況把握や成果物のクオリティ担保に役立ちます。

しかし、技術に特化したいのであれば、PMではなく制作側の職種の方が合っているでしょう。PMは技術動向に目を向けて技術を把握しつつも、マネジメント業務の方を重要視する必要があるからです。

複数人の前で話すのが苦手

PMはプロジェクトメンバーやクライアントに情報共有する必要があり、その手段のうちの一つとして複数人の前で話す機会があります。そのため、複数人の前で話すのが苦手だとPMに向かない可能性があります。

現状、苦手でも今後練習して改善していく意志があれば良いですが、そうではなくなるべく人前は避けたいという考えだと、人前で話す機会が少ない別の職種の方が良いでしょう。

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プロジェクトマネージャー(PM)の役割と仕事内容

本章では、PMの役割と仕事内容をより細分化して解説していきます。現在、PGやSEとして働いている方の場合、PMが身近にいるため確認する必要はないと思う方もいるでしょう。しかし、詳細な仕事内容は、ただ接しているだけでは分からないものです。

具体的な業務内容や役割はプロジェクトによって異なりますが、大枠ではどのプロジェクトでも同じなので、以下の内容を把握しておいてください。

関連記事:
プロジェクトマネージャーとディレクターの違いとは?
プロジェクトマネージャーの役割は?仕事内容・必須スキルを解説

プロジェクト計画の策定・立案

PMはプロジェクトの発足段階から携わり、プロジェクト計画の策定や立案を行います。また、作業の割り振りや進捗管理を行い、問題が発生した際にはすぐにPMに相談できる環境を整えることも重要な役割です。

今後PMを目指す人は、目の前の開発だけでなく、システム全体の規模や予算、人員など、より広い視点を持つことをおすすめします。

プロジェクトの進捗管理

プロジェクトの進捗管理はPMの日常業務です。どのように管理するかはPMが決めますが、プロジェクト進行中であっても、随時管理体制などを変える場合もあります。

PMが配置されるようなプロジェクトは長期間にわたるケースが多く、開発途中で便利なツールが出てくることもあれば、より良い管理体制に変えられることもあるからです。

ただし、効率性を求めるあまりに管理体制の変更を繰り返すようなことがあるとプロジェクトに混乱を招きます。日々の管理をただ行うだけでなく、効率やプロジェクトメンバーの状況も考えて随時提案を行うということです。

プロジェクトメンバーや経営層とのコミュニケーション

プロジェクトメンバーと日々コミュニケーションを取るのはマネジメントのために当然として、経営層とコミュニケーションを取る機会もあります。経営層から状況報告を求められてコミュニケーションを取るようなこともあれば、PMから提案することもあるでしょう。

プロジェクトメンバーと経営層の認識や主張が食い違い、PMが板挟みに合うようなことも多々あります。この場合どちらかに肩入れするのではなく、双方の思考や状況を読んでバランスを取りながら最適なかじ取りをしていくことが重要です。

単に状況報告やマネジメント業務を行うだけでなく、全体を考えて戦略的にコミュニケーションを取れるとより良いでしょう。

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プロジェクトマネージャー(PM)に必要なスキル

PMの業務内容は幅広く、SEやPGと比べるとスキルの明確化はしにくいでしょう。そのためPMのスキルについてはある程度抽象的な表現になり、スキルレベルの判断も厳密には不可能です。ただし必要なスキルを知って日々意識することで底上げされていくはずなので、以下に紹介するスキルを日々意識しておいてください。

リーダーシップ

PMがプロジェクトメンバーやクライアントと適切にコミュニケーションを取ることで初めてプロジェクトは円滑に進みます。

コミュニケーションスキルの明確化は不可能ですが、まずは積極的にコミュニケーションを取るように心がけましょう。どうすればプロジェクトを円滑に進められるのかを考えてコミュニケーションの内容をブラッシュアップしていけば、PMに必要なコミュニケーションスキルは高まっていくでしょう。

リスクマネジメントスキル

プロジェクトにはリスクがつきものなので、リスクマネジメントも必須です。ポジティブに考えることは重要ですが、ネガティブな結果も含め、将来の予測は複数パターンに分けて考えることが重要です。

複数パターンに分けて予測したうえであらかじめ対策を考えておけば、臨機応変に対応できるでしょう。臨機応変な対応は場当たり的に行動するということではなく、リスクマネジメントに基づいているということです。

問題解決能力

システム開発のプロジェクトでは問題が発生します。たとえば、納期に間に合わない、人が抜けてしまった、クライアントが要件の変更を希望してきた、などが挙げられるでしょう。

こういった問題が発生した際に、解決策を考えて実行するのもPMの役割です。問題解決は経験を積めば過去の類似する体験から精度が高まっていくはずですが、なるべくなら問題を事前予測することで最初から失敗を避けた方が良いです。

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プロジェクトマネージャー(PM)になるための方法

PMはシステム開発において上流工程を担う職種です。IT業界で最初からスタートすることは稀です。多くの人は別のIT職種の経験を経てPMにステップアップしていきます。ではどうすればPMになることができるのか、具体的な方法、道筋について解説します。

在籍する企業によってはPMまでの道筋をあらかじめ用意してくれている場合もありますが、そうでない場合も自分でキャリアプランを考えて転職などをすればPMになることが可能です。

関連記事:
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未経験でプロジェクトマネージャーになるには?資格や適性を解説

ITスキルを磨く

PMは直接的に手を動かして開発することは少ないですが、ITスキルが不要というわけではありません。ITスキルを身につけ、開発について理解していることで初めて良いプロジェクトマネジメントができます。

そのため、まずはPGやSEなどの職種でITスキルを身につけることが重要です。幅広いIT知識を身につけると同時に、実際に自分で手を動かして設計やプログラミングの工程を行ってください。

PMは自分ができないことをSEやPGに依頼しているのではありません。技術面を理解した上で、適切な人員に作業を割り振ってスケジュールを作成し、自分はマネジメントに徹している、というイメージです。

チームリーダーや管理職など、マネジメント業務に挑戦する

PMになる前であっても、マネジメントの経験を積むことが可能です。マネジメント経験を積むことでPMに必要なスキルが身につき、転職活動の面接でアピールできます。

PGやSEの中でもチームリーダーや管理職は存在するので、まずはそういったポジションを目指し、積極的にマネジメント経験を積んでいきましょう。リーダーポジションを任されるのを待つのではなく、自分から積極的に交渉して担当するのがおすすめです。

待っていても任されるとは限らず、また自分から手を挙げた方がキャリアアップまでの期間が短くなります。

関連記事:SEからプロジェクトマネージャーになるには?年収や業務内容を比較

資格取得でスキルアップを目指す

PMに必須の資格はありませんが、資格を取得することでスキルアップや評価アップにつながります。PMのスキルは抽象度が高めなので、資格によるスキル証明は効果的です。

PGやSEでのリーダーポジションを目指しつつ、同時に資格取得を通してPMに近づいていくと良いでしょう。具体的な資格としては、プロジェクトマネージャ試験PMP®などが挙げられます。

特にプロジェクトマネージャ試験は国家資格で評価が高い傾向があります。難易度は高いのですが、取得を目指して勉強する価値は大きいでしょう。

関連記事:プロジェクトマネージャーに役立つおすすめの資格と難易度を解説

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プロジェクトマネージャー(PM)の将来性

PMは、プロジェクトが存在する限り求められる職種です。最近では企業のDX推進のため、IT分野以外でもニーズが高まっています。ビジネスモデルの変革や新規事業の展開など、さまざまなプロジェクトでも、PMのスキルが求められるでしょう。

また、データサイエンスやAI導入プロジェクトも増加傾向にあり、ビジネスと技術の両面を理解できるPMは特に重宝されます。加えて、グローバル化の進展により、国際的なプロジェクトを管理できるPMの需要も高まっています。異文化コミュニケーション能力や多言語対応能力を持つPMは、より将来性が高いでしょう。

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プロジェクトマネージャー(PM)に関するよくある質問

PMに関するよくある質問と回答を紹介します。PMは万人に向いているというわけではなく、SEやPGとしての能力が高くてもPMには向いていない場合もあります。

無理にPMを目指すべきというわけではないので、まずはPMについて把握し、自分のキャリアプランを考えていくことが重要でしょう。たとえばPMではなく技術のスペシャリストを目指す道もあります。

Q1. プロジェクトマネージャーに向いている人は?

プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴は複数あります。具体的には以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • ・積極的にコミュニケーションがとれる

    ・論理的に物事を考えられる

    ・責任感が強い

    ・ストレスに耐性がある

    ・マネジメントが得意

Q2. プロジェクトマネージャーは誰でもできますか?

プロジェクトマネージャーには適性があるので、誰でもできるというわけではありません。SEやPGには向いていても、PMには向いていない人もいるでしょう。

性格的に合っていなくてもPMになることは可能ですが、ほかの職種の方が、より自身の能力や個性を活かせ、やりがいも感じられる可能性があります。

Q3. プロジェクトマネージャーになるには何年かかりますか?

PMの仕事に就くには、おおよそ10年程度の実務経験が望ましいでしょう。その理由は、担当分野に関する広範な知識とスキルが求められるためです。

特に大手企業のプロジェクトでは、10年以上の経歴を持つベテランPMだけを採用する例も見られます。

関連記事:プロジェクトマネージャーの平均年齢は?何歳まで目指せる?

Q4. プロジェクトマネージャーの給料はいくらですか?

2024年10月21日時点のレバテックキャリアで扱っている求人から最小想定年収と最大想定年収の中央値を参考に算出すると、プロジェクトマネージャーの平均年収は875万円程度と考えられます。スキルがあれば1,000万円以上の提示も珍しくありません。

関連記事:プロジェクトマネージャーの平均年収は?年収アップの方法も解説

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まとめ

PMの仕事には適性があります。IT業界で経験を積めば誰でもPMになれるというわけではありません。SEやPGとしての能力が高くても、PMには適さない場合もあるでしょう。逆にいえばSEやPGとしてはそこまで能力が高くなくても、PMとしては優秀という場合もあります。

PMに向いている人は、コミュニケーションやマネジメントを得意としていて、特に対人関係でストレスを抱えにくい傾向があるでしょう。

しかし、本人にPMとしての適性があっても、活躍する意志がなければ続けるのは難しい職種です。絶対にPMを目指さなければならないというわけではないので、自身の適性や目指したい方向性を踏まえてキャリアプランを考えるのがおすすめです。

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