ゲームクリエイターになるには?
ゲームクリエイターになるには、求められる知識やスキルを習得し、ゲーム制作会社やゲームメーカーに就職するのが一般的です。ゲームクリエイターに求められる知識は専門的な内容が多いため、専門学校や大学に通うとカリキュラムを通して効率的に学べます。また、独学で知識やスキルを習得することも可能です。自分に合った方法で知識やスキルを身につけ、ゲームクリエイターを目指しましょう。
ゲームコンテストなどで入賞した実績などがあると、採用試験の際に有利に進む可能性があります。
専門学校・大学などで学ぶ
ゲームクリエイターの専門学校では、専門的なスキルの習得できることに加え、ゲーム制作の一連の流れを経験できることが大きなメリットです。また、ゲームクリエイターに関連する学科や学部を設けている大学もあります。
専門学校や大学は、基礎から学ぶことができる反面、学費や時間がかかることから誰もが選べる手段ではありません。しかし、学校が就職先とのコネクションを持っている場合があるためゲームクリエイターへの確実な道といえます。
専門学校と大学のどちらにするかを選ぶポイント
専門学校と大学のどちらに進学するか迷った場合、技術に特化したいか、技術以外のスキルも身につけていきたいかを指標とするのがおすすめです。
たとえば、専門的な技術を深めたいなら、専門学校のほうが、特定のスキルについてより深くかつ効率的に習得できます。一方で、特定の技術を習得するだけでなく、ゲーム開発に関連する多様な分野について学びたい場合、大学のほうが汎用性の高い知識を身につけられるでしょう。
独学する
ゲームクリエイターのなかでも、デザイナーやサウンドクリエイター、プログラマーは比較的独学で目指しやすい職業です。そのため、独学でスキルを習得し、デザインや楽曲、ゲームを自作することも十分可能といえます。
具体的な独学の手段としては、参考書や入門書を読んで知識を身につける方法や、学習サイトやオンライン講座を活用する方法、実際にソフトをダウンロードして触れてみる方法などがあります。自分に合う方法で勉強を進めると良いでしょう。
独学しておくと、転職活動で学習意欲や向上心があることがアピールできます。また、学習の際に制作した成果物や取得した資格があれば、努力やスキルの裏付けとなるため評価されやすいでしょう。
コンテストに応募する
ゲーム業界はセンスが問われる職業でもあるため、コンテストの入賞経験があると、就職の際に有利に働く場合があります。
「日本ゲーム大賞」や「サイゲームズ クリエイティブコンテスト」、「PLiCyゲームコンテスト」など、大小さまざまなコンテストが開催されています。賞を取ることは簡単ではないですが、入賞を目指して制作することでスキルアップにつながるため、積極的に応募するのが良いでしょう。また、賞が取れなかったとしてもエントリー実績と、エントリー作品をポートフォリオとして提示できます。
ゲーム制作会社に就職する
ゲームクリエイターになるには、ゲーム制作会社やゲームメーカーに就職することが一般的です。ゲーム制作会社やゲームメーカーの企業研究を行い、自分の希望や適性とマッチする企業を探しましょう。志望企業に応募する際、履歴書や職務経歴書が必要になることがほとんどです。あわせてポートフォリオの提出も求められる場合があるので、制作物をまとめておきましょう。
ゲームクリエイターとは?
ゲームクリエイターとは、ゲーム制作に関わる人全般を指します。実際のゲーム制作にはさまざまな技術が必要で、ゲーム全体の企画や進行、シナリオ作成、キャラクターデザイン、サウンド作成など、それぞれの分野で仕事が分かれています。まずは、どのような職種があり、それぞれどのような仕事内容なのかを確認していきましょう。
マネジメント系の職種と仕事内容
ゲームクリエイターの中でも、マネジメント系職種にはどのようなものがあるのか紹介します。マネジメント系の職種の仕事は、主にゲーム制作プロジェクトの進行を指揮する役割です。具体的な職種としては、ゲームプロデューサーやゲームディレクターなどが挙げられます。マネジメント系職種は新卒など最初にゲーム業界に就職する段階ではなく、制作職種を経て目指すのが一般的です。
プロデューサー
プロデューサーはゲーム制作の総責任者で、重要なポジションです。ゲーム制作のスケジュールや予算の管理、チーム編成の決定や人員調整を行い、プロジェクト全体の管理と最終決定を行います。制作に関わるマネジメントのほかに、販売時期や広報に関する決定、トラブル対応など仕事の範囲が多岐に渡るため、広い視野と専門知識、マネジメント能力が必要になります。
また、制作メンバーに必要な支援を行うこともプロデューサーの仕事です。
関連記事:ゲームプロデューサーの仕事内容とは?必要なスキルなども解説
ディレクター
ディレクターはゲーム制作の現場監督といって良いでしょう。ゲームの企画段階から参画し、実際に企画が動き出してからは、スケジュール管理、各スタッフへのアドバイスや指示を行います。密にコミュニケーションを取りながら仕様を伝え、スケジュール通りに制作が進むようにチームのまとめ役となってプロジェクトを進行します。大規模なゲーム制作の場合、プログラム部門のディレクター、デザイン部門のディレクターなど階層的にそれぞれの部門を率いる場合もあります。
制作された成果物に対するクオリティのチェックもディレクターの仕事の一つで、問題が発生した場合は適切な指示を行い、ゲーム制作の全体を指揮する仕事です。
関連記事:ゲームディレクターとは?仕事内容や年収、なり方を紹介
企画系の職種と仕事内容
次に企画系の職種と仕事内容を紹介します。マネジメント系職種と業務内容が重複する部分もありますが、主にゲームの内容や売り込み方などを考える職種です。具体的な職種として、プランナーやシナリオライターなどが挙げられます。発想力やセンスが必要な職種です。
プランナー
プランナーは新しいゲームの企画を行う仕事です。ユーザーニーズやマーケットの分析、予測を行い、どのターゲットに、どのような内容のゲームを提供するか、なぜそのゲームを作るのかなどを企画書として作成します。プロデューサーやディレクターと企画を摺り合わせながら、レイアウトやルールなどゲームの骨子となる仕様を作成していきます。
ゲームが形になってきたあと、テストプレイを行い改善点を挙げるのもプランナーの仕事です。販売開始後は集計や分析を行い、バージョンアップや次のゲーム制作のための情報を収集・整理します。
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シナリオライター
シナリオライターは、ゲーム全体のストーリーやキャラクター、登場人物を考え、ゲームの世界観を創り上げる仕事です。ゲーム制作では一般的な脚本家とは異なり、プレイヤーの選択によって分岐が発生するため、複数の展開を考え、エンディングにまとめあげるシナリオを作成します。
RPGではシナリオが特に重視されるため、キャラクターの細かい設定まで行い、キャラクターに合ったセリフや演出などいかにユーザを引きつける魅力的なストーリーを制作できるかが重要な仕事です。
制作系の職種と仕事内容
制作系の職種は直接手を動かしてゲームを作ります。マネジメントや企画のほうが上流工程を担っているため、年収や企業内でのポジションは上位とされるケースもあるでしょう。しかし、制作系の職種がいないとゲームはできません。そういう意味では、ゲームクリエイターのなかでも制作系の職種は非常に重要な役割です。
プログラマー
プログラマーは、制作されたキャラクターやシナリオ、サウンドなどをプログラミングによって、ゲームとして動くよう実装する仕事です。プログラマーの仕事としては、プレイヤーの目に入るフロント部分やネットワークで動くようにするためのサーバサイド、通信などのネットワーク環境の構築などがあります。プログラミング言語は各フィールドやゲームで異なり、Unity、C++、Objective-C、C#、PHP、Java、Ruby、Go、Swiftなどが多く使われています。
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サウンドクリエイター
サウンドクリエイターは、ゲームで使われるBGMや効果音、テーマ音楽など、すべての音を作り出す仕事です。ゲームのそれぞれのシーンに合った音を作るため、クラシックやロック、テクノ、ポップなどさまざまな分野の音楽の知識を活かして制作を行います。
また、サウンドクリエイターは、作曲スタッフとサウンドプログラマーという職種に分かれている場合もあります。作曲スタッフは音楽を作る仕事ですが、サウンドプログラマーは音楽をゲーム上で鳴らす仕事のためプログラムの知識が必要です。ゲームを盛り上げるための魅力的なサウンドは、ゲームの顔にもなり得るやりがいのある職種です。
グラフィックデザイナー
グラフィックデザイナーは、キャラクターや背景、ゲーム中のアイテムやマップなど、プレイヤーの目に見えるものすべてのデザインを行います。最近では2D、3Dそれぞれ専門で担当することが多く、2Dの場合はPhotoshopやIllustrator、3Dの場合はMayaや3dsMaxなどのソフトを使いながら制作を行います。
デザイン制作はいくつかの工程があり、まずはデッサンを行い、デッサン画をもとに物体の形状を制作するモデリングの作業が必要です。モデリング後、よりリアルな形状になるよう光や影をつけ、最後に動きを加えます。魅力的なゲームのキャラクターは、ゲームの人気に加え、キャラクターグッズなどにも波及するため、影響力のある仕事です。
レベルデザイナー
レベルデザイナーはゲーム内のレベルやステージに特化して設計する職種です。たとえば、プレイヤーがステージを進行していく難易度や戦闘における敵の強さの設定、謎解きやパズルの作成などを行います。
これらの設定はプレイヤーの満足度に大きく影響するので、適切な設定が必要です。ただし企業によっては、レベルデザイナーという専門の役職は置かず、企画や制作職種が協力してレベル設定などを考える場合も多いです。
ゲームクリエイターの年収相場
厚生労働省が運営する職業情報提供サイトjobtagによると、ゲームクリエイターの平均年収は約551.4万円です。国税庁が発表している「令和4年分民間給与実態統計調査」によると、一般的な平均年収は458万円であるため、ゲームクリエイターの年収は一般平均よりも高い水準であることが分かります。
また、レバテックキャリアの求人を参考に、職種ごとの平均年収をまとめてみました。参考にしてみてください。
職種 | 平均年収 |
---|---|
プロデューサー | 約654万円 |
ディレクター | 約685万円 |
プランナー | 約679万円 |
シナリオライター | 約520万円 |
プログラマー | 約607万円 |
グラフィックデザイナー | 約561万円 |
ゲームクリエイターの求人例
モバイルゲーム制作のマネジメント業務や組織戦略など上流工程を担うゲームクリエイターの求人例は以下の通りです。
【想定年収】
750〜1,000万円
【業務内容】
モバイルゲーム運用開発チームのマネジメント
・レビューや課題解決などリーダーシップ
・メンバーとの対話に基づくファシリテーション
全社技術力の向上、補強
・新技術調査および既存技術と組み合わせることでの改善模索
・SRE、CFMなどインフラ面のサービス最適化
エンジニア組織全体の戦略立案
・エンジニア評価指標の運用、改善
・技術ブランディングなど対外活動
【求められるスキル・経験】
・現場採用技術への理解(知識だけでなく実経験に基づく)
・開発組織のマネジメント経験(5名以上規模)
・技術課題に対し、解決に導けるプロジェクトマネジメント能力
・AWS、GCPなどのパブリッククラウドを用いたシステム構築、運用経験
ゲームクリエイターに必要な能力・活かせるスキル
ゲームクリエイターになるには、求められるスキルを身につけなければなりません。しかし、ゲームクリエイターと一口に言っても、職種は多岐にわたり、必要な能力や活かせるスキルは異なります。そのため、ここでは職種に応じて必要な能力やスキルと、職種問わず共通して必要なスキルを紹介します。スキル習得を検討する際の参考にしてみてください。
共通するスキル
ゲームクリエイター全般に共通するスキルとして、以下が挙げられます。
-
・コミュニケーションスキル
・プロジェクト管理能力
・論理的思考力
・発想力
ゲームクリエイター以外でも社会人として一般的に必要なスキルですが、特に企画職やマネジメント職ではより重要になるスキルでしょう。
コミュニケーションスキル
ゲーム開発は、ゲーム開発チーム、クライアント、他部署などさまざまな関係者とコミュニケーションを取りながら進めます。特にマネジメント職はチームメンバーやクライアントと認識を合わせるためのコミュニケーションを図ったり、企画職は企画をプレゼンしたりします。
また、開発職種においても分野や工程ごとに協力して開発を進めるため、コミュニケーションが不可欠です。そのため、どのゲームクリエイター職種であってもコミュニケーションスキルは必須です。
プロジェクト管理能力
ゲーム制作は基本的にプロジェクトで進行していくので、プロジェクト管理能力が必要です。マネジメント系の職種は特に自分自身のスケジュールだけでなく、制作メンバーのスケジュールなども管理するため、プロジェクト管理能力がより重要になります。
制作系の職種はどちらかというと自身の作業に集中するので、プロジェクト全体の管理ではなく、自分自身の作業やほかのメンバーの作業状況などを把握するプロジェクト管理能力が必要です。
論理的思考力
ゲームクリエイターは、どの職種でも多かれ少なかれ論理的思考力が求められます。たとえば、「ゲームの設定を矛盾なく作る」「企画からサービス稼働までの流れを事前に考える」「売れるゲームを開発するためにマーケティングを行う」「ゲームをプログラミングする」といった作業では、すべて物事を筋道立てて考える必要があります。場当たり的に作業をこなすのではなく、作業を順序立てて、優先順位なども考えて進めていくことが重要です。
発想力
ゲームクリエイターとして面白いゲームを作るためには、発想力が必要です。そしてその発想力を磨くためには、日々のインプットが重要です。ゲームはもちろんゲーム以外の情報をインプットし、組み合わせていくことで面白いアウトプットが生まれます。アウトプットの練習ももちろん重要ですが、土台となるインプットの量を充実させていくことが不可欠でしょう。
職種別スキル
職種別に必要な能力、活かせるスキルや経験については一覧表にまとめました。紹介した共通スキルの重要性は職種によって異なるので、共通スキルも含めて紹介します。
職種 | 必要な能力 | 活かせるスキルや経験 |
---|---|---|
プロデューサー | 強力なコミュニケーションスキル マネジメントスキル 交渉スキル 問題解決能力 ゲームに関する知識 |
C++、Java、Cなどの プログラミング経験 プロジェクトマネージャー/ リーダー経験 |
ディレクター | リーダーシップ コミュニケーションスキル 問題解決能力 進行管理能力 |
業界を察知する広い視野 業界の知識 C++、Java、Cなどの プログラミング経験 |
プランナー | 企画力 マーケティングスキル 論理的思考力 資料作成スキル コミュニケーションスキル |
シナリオライターの経験 |
シナリオライター | 発想力 文章力 構成スキル 執筆スピード |
ゲームや映画、本など 多数のシナリオに触れた経験 |
プログラマー | C++、C、Unity、Swift、Javaなど プログラミング言語のスキル AWSやGCP、Azureなどのクラウドや ネットワークの知識 論理思考力 |
英語力 |
サウンドクリエイター | サウンドを作るスキル 楽譜を読むスキル 楽器についての知識 さまざまな音楽ジャンルの知識DAW (Pro Toolsなど)の波形編集ソフトを扱うスキル |
シナリオ/キャラクター理解 |
グラフィックデザイナー | デッサンスキル Illustrator、Photoshopでの描画スキル Live2Dのスキル Mayaや3dsMaxなどの3D描画スキル |
ゲームの背景や キャラデザインに 関する知識 |
レベルデザイナー | マーケティングスキル プログラミングスキル |
さまざまなゲームの レベル設定やステージ 設定の知識 |
ゲームクリエイターの仕事に役立つ資格
ゲームクリエイターに必須の資格はありません。クリエイター職種は資格よりも実務経験やスキルを重要視する傾向にあります。しかし、資格取得に向けて勉強することで体系的な知識を身につけることができます。また、実際に作品を制作する試験もあるため、実践スキルも身につけられるでしょう。以下では、ゲームクリエイターの仕事に役立つ資格を紹介します。
関連記事:ゲームクリエイターに資格や免許は必要?職種ごとにおすすめを紹介
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営するITエンジニア向けの国家資格です。幅広い分野・レベルの試験が用意されており、自分に合った試験を選ぶことができます。プログラマーなどの制作系の職種には、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験がおすすめです。上流工程を担うマネジメント系の職種は、プロジェクトマネージャ試験を目指すと良いでしょう。
Java SE 11 認定資格
Java SE 11認定資格はオラクル社が提供するJavaの知識やスキルを認定する資格です。試験レベルは、「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」に分かれており、順に難易度が上がります。
Javaはアプリケーション開発によく使われる言語であるため、ゲームアプリの制作をしたいと考えている方は挑戦してみると良いでしょう。取得することでJava開発についての知識があることが証明できます。
CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、CG映像制作における知識やスキルを認定する試験です。CGに関する知識はもちろん、表現の基礎や知的財産権などの知識についても問われます。「ベーシック」と「エキスパート」の2つのレベルがあり、ベーシックは知識の理解、エキスパートはさらに知識の応用能力を測ります。
Photoshop®︎クリエイター能力認定試験
Photoshop®︎クリエイター能力認定試験とは、ソフトウェア活用能力認定委員会が認定するPhotoshop®の知識やスキルを実戦形式で問われる試験です。「スタンダード」と「エキスパート」の2つのレベルが提供されています。
スタンダードは実技・実践問題のみで、エキスパートでは実技・実践に加えて知識問題も出題されます。
ゲームクリエイターに向いている人
ゲームクリエイターへの転職活動を検討する前に、適性について知っておくと良いでしょう。全く適性がない状態では転職は上手くいきません。ゲームクリエイターに向いている人の特徴としては以下が挙げられます。
-
・ハードワークに耐えられる体力と忍耐力がある人
・ゲームへの思い入れが強い人
・文章力が高い人
・語学力(英語)がある人
それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。
ハードワークに耐えられる体力と忍耐力がある
ゲームはリリース日が決まっているため、納期内に作業を完了させる必要があり、ときには残業が増えることがあります。また、バグがあれば改善するまで修正を何度も繰り返さなければなりません。そのため、ハードワークに耐えられる体力や忍耐力を持つ人はゲームクリエイターに向いているといえます。
ゲームへの思い入れが強い
ゲームクリエイターはハードワークになる傾向があるため、ゲームへの思い入れが強く開発が苦にならない人が向いているといえます。また、ゲームはトレンドの変化が激しいです。常に最新の情報をキャッチできるゲームに関心が高い人が向いているといえるでしょう。
文章力が高い
シナリオライターにはもちろん文章力が必要ですが、ほかのゲームクリエイター職種も必要な場面があります。たとえば、プランナーはゲーム全体の枠組みを作成し、企画書を作ります。マネジメント職や制作系職種は、仕様書の作成を行うため、文章力が必要です。そのため、文章力の高い人はゲームクリエイターに向いているといえるでしょう。
語学力(英語)がある
ゲーム開発に用いられる技術や機材は海外製のものが多く、マニュアルや知見のほとんどが英語で記載されています。さらに、最近のゲームは国内だけでなくオンラインで世界に配信されるため多言語対応していることも少なくありません。そのためゲームクリエイターには高い英語力、特にリーディング力が求められます。
ゲームクリエイターの就職先例・働き方
ゲームクリエイターを目指す方にとって、どのような働き方があるのかは気になる要素の一つです。ゲームクリエイターは所属する組織によって働き方が異なるため、注意が必要です。主な働き方としては、「ゲームメーカーに就職する」「ゲーム開発会社に就職する」「フリーランスとして働く」などが挙げられます。
以下ではこれらの就職先や働き方について詳しく解説していきます。
ゲームメーカー
ゲームメーカーは、ゲームの企画から販売まですべての工程を行います。具体例として、任天堂株式会社や株式会社バンダイナムコアミューズメント、株式会社カプコンなどが代表的です。開発工程が多いため、さまざまな職種が在籍し、仕事を分担しています。そのため、一人のクリエイターが多岐にわたる作業を行うというよりは、担当する工程のみを行い、次の工程担当者に回すといった働き方になることが多いです。
ゲーム開発会社
ゲームメーカーが企画から販売まで行うのに対して、ゲーム開発会社はメーカーから請け負った開発工程のみを行う会社です。具体例として、『ペーパーマリオRPG』『ドラゴンクエストモンスターズ』などの制作支援を行う株式会社トーセや、『ポケットモンスター』シリーズを手がける株式会社ゲームフリークなどが挙げられます。ゲームメーカーの企画や意向に沿って制作します。
さまざまなメーカーから案件を受託する企業に就職すると、幅広い依頼を担当できるため多くの経験を積めるでしょう。
フリーランス
ゲームクリエイターとしてフリーランスで活躍する方もいます。特定の企業に属さず、さまざまな企画や工程に携われます。フリーランスの最大のメリットは、仕事が選べる点です。やりたくない仕事を断ることができるのは、フリーランスの特権といえるでしょう。ただし、仕事が少なく収入に不安がある場合は、どのような仕事も受けなければならない点には注意が必要です。
ゲームクリエイターのやりがい
ゲームクリエイターにとって、生み出したゲームが市場に出回り、多くの人にプレイしてもらえることは大きなやりがいになるでしょう。街中や店頭で自分が携わったゲームを目にすることもやりがいの一つです。また、プレイヤーの感想をSNSやネット上で見ることもできます。良い評価もあれば悪い評価もありますが、反響があることは次回作へのモチベーションにもつながるでしょう。
ゲームクリエイターの将来性
結論から述べると、ゲームクリエイターの将来性はあるといえるでしょう。ゲームクリエイターの将来性は、ゲーム市場の将来性と深く関係します。
『ファミ通ゲーム白書2024』によると、国内のゲーム市場は前年度に比べ4.6%増の2兆1255億円となっており、堅調に伸びているとされています。コロナ禍での巣ごもり需要で市場が急拡大しましたが、コロナが一般的な時代になっても市場規模は成長を続けているようです。
今後VR/AR技術をはじめとする先端技術を用いたゲームも増えていくことが予想され、高い技術を持つゲームクリエイターへの需要は伸びていくでしょう。
ゲームクリエイターとして活躍するために必要なものとは
ゲームクリエイターが今後も活躍するためには、基本的なスキルや業務能力はもちろん、プラスアルファの知識や思考が必要です。活躍できるゲームクリエイターに成長していくためには、日本国内だけでなく海外のプレイヤーも視野に入れたり、新たなターゲット層へリーチしたりすると良いでしょう。また、個人制作のクリエイターとの差別化を図ることも一つの手段として有効です。
海外プレイヤーにも刺さるゲーム制作の知識と技術
日本のゲームは国内だけでなく海外からも高い評価を得ています。そのため、多くの企業は海外プレイヤーを意識してゲーム制作を行っています。特にオンラインゲームは、海外プレイヤーにサービスを提供しやすいです。ゲームクリエイターとしては、海外プレイヤーにも刺さるゲーム制作ができると企業から高い評価を得ることができるでしょう。
新たなターゲットを狙ったゲーム制作へのチャレンジ
ゲームクリエイターは、今までのターゲット層だけでなく、新規の顧客を狙ってチャレンジしていくことが必要です。既存ターゲットの年齢、性別、人種などの枠を超えてターゲットを獲得できれば、企業にとって大幅な売り上げ拡大につながる可能性があるからです。
ターゲットを拡大するためには、既存の製品のバージョンアップやシリーズだけでなく、新たなアイデアやチャレンジ精神が重要になります。
個人制作のクリエイターとの差別化
ゲームは個人でも制作できます。実際個人で制作したゲームが話題になり、ユーザー数を伸ばすケースも少なくありません。そこで重要になるのが、個人制作クリエイターとの差別化です。個人制作はアイデア勝負の面が大きく、逆にいえば制作規模が小さい分クオリティには限界があります。
企業は個人制作に比べて資金力も人材も豊富なので、これを活かしたゲーム制作を行うことで個人制作クリエイターとの差別化を図れます。言い換えれば、資金力や労働力があるという前提でのアイデアが求められるということです。
たとえば単に面白いゲームのアイデアを出すだけでなく、いかに世界観を掘り下げていくか、映像やゲーム性などどこにこだわるか、といったことを考えるのが重要です。
ゲームクリエイターに関するよくある質問
ゲームクリエイターに関するよくある質問と回答を紹介します。ゲームクリエイターのやりがいやどこでスキルを学べば良いのかなどをあらかじめ把握しておくことで、今後自分がどうすべきか判断しやすくなるでしょう。またゲーム業界だけでなくITでモノづくりをする業界は複数あるので、あわせて知っておくことをおすすめします。
Q1. ゲームクリエイターの魅力・やりがいを教えてください。
ゲームクリエイターは自分の携わったゲームを店頭や街中で目にすることがあるため、実感を持って働くことができます。また、ゲームの評価や売上も直接確認できるので、高い評価を得ているとやりがいを感じるでしょう。
Q2. ゲームクリエイターになるには何学部に行けばいいですか?
ゲームクリエイターはさまざまな職種があるため、何学部といった正解はありません。参考としては、ゲームプログラマーを目指す場合は、理工系学部や情報系学部などの専門知識を学べる学部を選択すると良いでしょう。グラフィックデザイナーやサウンドクリエイターなどを目指す場合は芸術系の学部がおすすめです。
Q3. ゲームクリエイターの将来性を教えてください
ゲームクリエイターの将来性は高いといえます。理由としては、ゲーム市場は緩やかであるものの成長が続いており、今後もゲーム業界は発展していくことが予想されているからです。コロナ禍の巣ごもりブームと比較すると需要が落ち着きましたが、全体的に増加傾向であることは変わっていません。
まとめ
ゲームクリエイターになるには、必要なスキルを習得し、ゲームメーカーや制作会社に就職することが一般的です。効率的に知識やスキルを習得するには、専門学校や大学などに通うのがおすすめです。しかし、ゲーム開発に関する情報はインターネット上に溢れているため、独学でも習得できます。
本記事では、ゲームクリエイターの概要や職種、なり方などについて解説しました。ゲームクリエイターは将来性が高く、人気の職業です。ゲームクリエイターへの転職を検討している方は、本記事を参考にしてみてください。
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