- インフラエンジニアへの転職で自己PRが必要な理由
- インフラエンジニア経験者向けの自己PR例文
- インフラエンジニア未経験者向けの自己PR例文
- インフラエンジニアの転職を成功させる自己PR作成方法
- インフラエンジニアの自己PRで注意すべきポイント
- インフラエンジニアの自己PRのチェック項目
- まとめ
インフラエンジニアへの転職で自己PRが必要な理由
どの職種でもいえますが、インフラエンジニアへの転職でも自己PRの内容は重視されます。採用担当者は、候補者のスキルや実績を確認し、入社後にどう活躍できるかイメージしたいと考えているためです。
また、採用担当者は、自己PRを通して企業の方針とのマッチ度と候補者のキャリアビジョンも確認します。これは、企業が目指す方向性と候補者の将来像が一致することで、候補者の長期的な活躍や、企業と候補者両方の成長が期待できるからです。
なお、自己PRは履歴書と職務経歴書、面接でそれぞれ役割が違い、見られるポイントが異なることがあります。主に以下のような違いがあるため、書類作成時や面接時には意識してみましょう。
役割 | 作成のポイント | |
---|---|---|
履歴書 | 多数の候補者を 選べるようにかける |
限られた文字数の中で、保有スキルや 得意な分野、実績などを示す |
職務経歴書 | 履歴書の内容の詳細を 凝縮する |
プロジェクトにおいてどのような ポジションで、どんな技術を使い、 どういう工夫をしたか具体的に示す |
面接 | 履歴書や職務経歴書の補足情報を確かめるほか、 熱意や人柄、コミュニケーションスキルなどを見る |
具体的なエピソードを交えて、 履歴書や職務経歴書で伝えた内容を 説明できるようにする |
インフラエンジニア経験者向けの自己PR例文
ここでは、インフラエンジニアとしての経験がある方向けに、参考となる自己PRの例文を紹介します。今回紹介する例文は以下の2つです。
-
・スキル重視のアピールをしたい場合の例文
・企業とのマッチ度の高さをアピールしたい場合の例文
自己PRでアピールしたい内容は人により異なるので、自分のスキル・経歴に合わせてイメージしてください。
スキル重視のアピールしたい場合の例文
以下は、スキル面をより強くアピールしたいときの例文です。
私の強みは、大規模システムの安定稼働を支えるインフラ設計・構築・運用スキルと、障害発生時の迅速な対応力があることです。前職では、金融系システムのインフラエンジニアとして5年間、サーバ、ネットワーク、データベースの設計・構築・運用に携わってきました。高可用性・高信頼性が求められるシステムでは、冗長化構成の設計、負荷分散の実装、セキュリティ対策などを通して、システムの安定稼働に貢献しました。また、障害発生時には、迅速な原因究明と復旧作業に尽力し、顧客への影響を最小限に抑えました。これらの経験を通じて、Linux、Windows Server、AWS、Azureといった幅広い技術スキルに加え、問題解決能力やコミュニケーション能力を培ってきました。貴社では、これらのスキルと経験を活かし、システム基盤の強化に貢献したいと考えています。
企業とのマッチ度の高さをアピールしたい場合の例文
以下は、企業理念とのマッチしている人材であることをアピールする例文です。
貴社の「革新的な技術で未来を創造する」という理念に共感し、インフラエンジニアとして貢献したいと考え、応募しました。前職では、IoT関連企業でインフラ構築に携わっており、最先端技術に触れる中で、インフラ技術の重要性と可能性を強く感じていました。貴社では、私の持つインフラに関する幅広い知識と経験を活かし、貴社の事業発展を支える強固なインフラ基盤を構築し、ひいては社会の進歩に貢献したいと考えています。特に、貴社の事業領域である〇〇は、高度なインフラ技術が不可欠であり、私のこれまでの経験が活かせると確信しています。具体的には、前職で培ったネットワーク構築のノウハウを活かしつつ、サーバやデータベースといった周辺領域の知識も組み合わせて、貴社のインフラ基盤を包括的に強化していきたいと考えております。
インフラエンジニア未経験者向けの自己PR例文
未経験からインフラエンジニアを目指したい人もいるでしょう。ここでは下記の2つの場合の例文を紹介します。
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・独学で目指している場合
・スクールなどを利用している場合
ここで紹介する未経験者向けの自己PR例文を参考に、自分ならではの文章を作成してみましょう。
独学で目指している場合
以下は、独学でインフラエンジニアを目指している場合の例文です。
IT技術を通して企業の成長を支えたいと思い、インフラエンジニアを目指し、サーバやネットワーク、データベース、クラウドに関する知識を独学で着実に習得してきました。システムの安定稼働、パフォーマンス向上、セキュリティ強化といった企業の基盤を支えるインフラ技術に大きな魅力を感じています。実務経験こそありませんが、持ち前の旺盛な学習意欲と問題解決能力を活かし、一日も早く実務に携わり、インフラエンジニアとして貢献したいと考えています。貴社では、積極的に知識・スキルを吸収し、貴社のシステム基盤の安定性と信頼性を高め、ひいてはビジネスの成長に貢献したいと考えています。具体的には、独学で培ったLinuxサーバー構築の知識を活かしつつ、早期に実務スキルを習得し、まずはサーバー監視や運用といった業務から貢献したいと考えています。
スクールなどを利用している場合
以下は、スクールなどを活用してスキルを習得した場合の例文です。
社会インフラを支えるインフラエンジニアに憧れ、スクールでインフラエンジニアに必要なスキルを集中して習得しました。スクールでは、Linuxサーバー構築、ネットワーク設計、データベース管理、AWSやAzureといったクラウド技術に関する実践的なスキルを学びました。特に、仮想環境を用いたサーバー構築演習では、チームメンバーと協力しながらプロジェクトを進め、コミュニケーション能力やチームワークの重要性を改めて認識しました。また、スクールの課題や個人プロジェクトを通じて、問題解決能力や論理的思考力も磨いてきました。貴社では、これらのスキルと学習意欲を活かし、インフラエンジニアとして一日も早く貴社のシステム運用に貢献したいと考えています。持ち前のチャレンジ精神と成長意欲を武器に、常に新しい技術を学び続け、貴社のビジネスを支える強固なインフラ基盤の構築に尽力いたします。
インフラエンジニアの転職を成功させる自己PR作成方法
インフラエンジニアの自己PR例文を参考にしても、いざ自分で作成するとなるとどう書き始めたら良いか分からず戸惑ってしまう人もいるでしょう。ここでは、自己PRの作成方法を紹介します。手順としては以下の通りです。
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・自分の強みをピックアップする
・自己PRでアピールしたいポイントを整理し1つに絞る
・志望企業向けの内容か確認する
・具体的な数値を盛り込む
・要点を簡潔にまとめる
・魅力的な自己PRになっているかチェックする
上記の手順を参考に、自分の強みが伝わる自己PRを作成しましょう。
自分の強みをピックアップする
自己PRを作成し始める前に、まずは自分にどのような強みがあるのか書き出します。アピールポイントを正確に把握していないと、自分の魅力を伝えられる自己PRは作成できないからです。
このときピックアップするのは、いくつでも構いません。過去の実績などをもとに、具体的なアピール材料を複数出していきましょう。自分にはアピールポイントがないと感じる人は、短所を長所として転換できないか検討してみてください。
また、知人や友人、家族など周囲の人に意見を求めてみたり、エージェントに頼ったりするのもおすすめです。エージェントでは、客観的な視点で強みを分析してもらい、効果的な自己PRの書き方をアドバイスしてもらえます。
レバテックキャリアでは、ヒアリングを通して自己PRに使えるあなたの強みを分析し、書類作成のアドバイスを行っているので、お気軽にご相談ください。
こうしたさまざまな方法を活用して、自分のアピールポイントを明確にしていきましょう。
自己PRでアピールしたいポイントを整理し1つに絞る
洗い出した複数のアピールポイントの中から、志望企業の求める人物像に合うものを1つ選びます。複数の内容を盛り込むと、焦点がぼやけて何をアピールしたいのか伝わらないためです。
たとえば、経験者ならインフラエンジニアに必要な技術のほかに、問題解決力やチームワーク力などがアピールポイントになります。未経験者は、成長意欲や前職で培ったコミュニケーションスキルなどが強みになるでしょう。
これらはどれも強調したい内容ではありますが、単に羅列しただけでは具体性に欠け、信憑性がありません。採用担当者は、アピールポイントの羅列ではなく、1つに絞り込まれた強みを具体的なエピソードで裏付けている自己PRを高く評価します。 自己PRで伝えられる情報量には限りがあるため、すべての内容に具体的な説明を加えるのは現実的ではありません。
こうした背景から、アピールポイントのうち、どれか1つだけをピックアップして自己PRに使うことが大切です。
1つに絞りきれないときは、インフラエンジニアに必要なスキルを確認して選ぶのもおすすめです。「インフラエンジニアに必要なスキルは?知識、資格まで徹底解説」も参考にしながら検討してみてください。
志望企業向けの内容か確認する
アピールポイントを1つに絞ったら、改めて志望企業が求めている強みか確認します。選定時に適切と思っても、実際にはさまざまな要素を比較検討をしているあいだに判断が揺らぎ、企業の求める人物像と合わないアピールポイントを選んでいる可能性があるためです。
たとえ選んだアピールポイントが高度なスキルであっても、企業や現場が実際に求めるスキルでなければ評価は低くなります。企業のニーズとのミスマッチは、キャリアプランの実現を難しくする可能性もあるため注意が必要です。
志望企業に求められるアピールポイントではないと判断した場合は、別の強みを選び直しましょう。
インフラエンジニアから目指せるキャリアをもとにアピールポイントを考えたい方は「インフラエンジニアのキャリアパスは?将来性や役立つスキルと資格も解説」をご覧ください。
具体的な数値を盛り込む
アピールポイントが決まったら、文章の作成に取り掛かります。このとき、具体的な数値を盛り込むことを意識しましょう。「◯◯をした結果、◯◯が改善しました」と漠然とした内容よりも、「◯◯をした結果、前年度比◯%アップしました」などと示したほうが、事業への貢献度合いが具体的にイメージしやすいからです。
経歴に関しても、どういったプロジェクトにどれくらいの年数、従事していたかできるだけ詳細に記載します。採用担当者は、経験年数とスキルレベルを比較し、あなたのポテンシャルや学習意欲を見極めます。
ただし、業務内容的にどうしても数値化できないこともあるでしょう。このように数値化できない場合は、具体的なエピソードで説明することで貢献具合を伝えられます。
自己PRを作成するときは、できる限り数値化し、難しい場合にはより具体的なエピソードを盛り込みましょう。
要点を簡潔にまとめる
自己PRを作成する際は、要点を簡潔にまとめます。要点が不明瞭だと、採用担当者はあなたのアピールポイントを理解しにくいからです。
特にインフラエンジニアはチームワークが重要となるため、コミュニケーション能力や文章力は必須です。これらの能力不足は業務遂行に支障をきたす可能性があるため、どれだけ高度なスキルを持っていても「求める人物像に適さない」と判断される恐れがあるでしょう。
また、採用担当者は、必ずしもITに詳しいわけではありません。難解なITの専門用語を使うと、伝わりにくいこともあります。
自己PRは、分かりやすい言葉で要点が伝わるよう簡潔にまとめましょう。
魅力的な自己PRになっているかチェックする
自己PRが完成したら、自分の魅力が伝わる内容になっているか確認します。これは、作成していくうちに当初の意図からズレてしまっていたり、細かなミスが生じていたりする可能性があるためです。客観的な視点で最終確認を行うことで、内容に矛盾がないか、表現が適切かをチェックし、より魅力的な自己PRをつくれます。
できれば、確認をする際は数時間から数日など時間や日にちをおいて見直すのがおすすめです。作成し終わってすぐは、執筆したときの思考が残っており、客観的な視点でチェックしにくい傾向があるからです。時間や日にちをおくと、より第三者目線での評価がしやすくなります。
作成し終わった自己PRを確認するときは、あくまで客観的な視点で評価することが大切です。
インフラエンジニアの自己PRで注意すべきポイント
インフラエンジニアの自己PRを作成する際に注意すべきポイントは以下の2点です。
-
・誤字脱字がある
・模倣した内容に見える
せっかく時間をかけて自己PRを作成しても、誤字脱字が多かったり、ほかの応募者と同じような内容になっていたりすると、採用担当者に良い印象を与えられない可能性があるからです。
このような事態を避けるために、具体的にどのような点に注意すべきか説明していきます。
語字・脱字がある
誤字脱字がある文章だと、不採用になる可能性が高まりやすいです。業務でもミスが多く、そのミスに気づかない可能性があると懸念されるからです。
インフラエンジニアは、システムの安定した稼働を支える重要な役割を担うため、細部まで注意深く仕事に取り組む姿勢が求められます。そのため、誤字脱字が多いと、採用担当者は応募者の注意力の欠如を懸念し、不採用につながる可能性があります。
提出前には必ず誤字脱字がないか確認しましょう。
模倣した内容に見える
インターネットで検索すると、自己PRの例文が簡単に見つかりますが、これらをそのまま模倣しただけでは、採用担当者に良い印象を与えません。採用担当者は数多くの応募書類に目を通しており、模倣を見抜くからです。
模倣した自己PRでは、企業への熱意が感じられないばかりか、あなた自身の人物像や魅力も伝わりにくく、結果として他者との差別化も難しくなってしまいます。
例文はあくまで参考にし、オリジナルの文章を作成するようにしましょう。
インフラエンジニアの自己PRのチェック項目
これまで、インフラエンジニアの自己PR作成の方法や注意点をお伝えしてきましたが、文章の作成に慣れないうちは一度にすべての項目に気を配るのは大変です。
そこで、チェックリストを作成し、自己PR完成後にそのリストに基づいて確認することをおすすめします。以下は、チェックリストを簡略化した内容です。ぜひ活用してください。
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【インフラエンジニアの自己PRチェックリスト】
・アピールポイントが1つに絞られているか
・アピールポイントは志望企業や事業との関連性が高いか
・具体的な数値やエピソードが盛り込まれているか
・やりたいことやキャリアビジョンが書かれているか
・難解な表現を使用していないか
・伝えたい内容がまとまっているか
・誤字脱字がないか
・参考にした例文を真似しただけの内容になっていないか
まとめ
本記事では、インフラエンジニアへの転職で見られる自己PRのポイントや、経験者・未経験者向けの例文、作成方法、作成時の注意点をお伝えしてきました。自分の強みを正しく伝えるためにも、自己PR完成後のチェックは怠らないようにしましょう。
また、自己PRの作成に自信がない方は、エージェントの利用もおすすめです。レバテックキャリアでは、自己PRはもちろん、履歴書や職務経歴書の添削指導も行っています。自分の強みが分からず悩んでいる方も、アドバイザーがヒアリングを通してサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。
※本記事は2024年11月時点の情報を基に執筆しております
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