ゲームプランナーが持っておくと良い資格と仕事に必要なスキル

最終更新日:2024年6月28日

ゲームプランナーはゲーム業界の中で、企画を立案し、ゲームディレクターやゲームプロデューサーとともに仕様書作成やユーザー分析などをする仕事です。そのため、市場分析やシステム開発、グラフィックデザインなどさまざまなスキルと知識が求められます。
本記事ではゲームプランナーに興味がある方、転職を検討している方へ向けて、求められる要素や資格、未経験から目指す方法などを紹介します。転職の際には資格取得が役に立つこともあるため、関連資格やその勉強方法なども見ていきましょう。

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この記事のまとめ

  • ゲームプランナーとはゲーム制作全般に携わる計画を立てる職業であり、注目を集めている
  • ゲームプランナーに資格は必須ではないが、デザインやプログラミング、マネジメントの資格は仕事に役立つため取得しておくと良い
  • 未経験からでもゲームプランナーを目指せるが、ゲーム制作のエンジニアやデバッグなど経験を積みながらキャリアアップを目指すのが一般的
  • プロジェクト単位で仕事を進めていくため、専門知識や技術のほかにコミュニケーション能力や統率力といったヒューマンスキルも大切

ゲームプランナーとは

ゲームプランナーとは、ゲームの企画書、仕様書などを作成する仕事です。ゲームの基本構成、大枠を考え、プロジェクトの企画進行を行います。より具体的には、ゲームのルールや世界観、レイアウト、アイテム、シナリオなどを担当します。

ゲームプランナーはゲーム制作において重要な部分を考える仕事であり、ゲームプランナーの腕によってゲームの完成度は左右されるでしょう。各細部を担当するスタッフに指示を出し、進行管理をするのもゲームプランナーの役割です。

ゲームプランナーの仕事内容

ゲームプランナーの仕事の流れは以下のようになっています。

  • 1.企画

    2.仕様書作成

    3.プロジェクト進行

    4.分析、運用

ゲーム作成の企画立案から、リリース後の運用、分析まで幅広く関わります。まず企画の段階では、マーケティングから開始するのが一般的です。市場にはどのようなゲームがあり、どのようなゲームに需要があるのかを分析します。

市場分析の結果を踏まえ、ゲームの企画を提案します。企画が通ったら、仕様書に落とし込みゲームの全体設計を記載します。詳細な部分はプロジェクトが始まってから作る場合もありますが、仕様書の段階で完成イメージが必要です。

プロジェクト進行では、ゲームプランナーの役割は全体管理や進捗管理です。実際に手を動かして作業するよりは、デザイナー、プログラマー、シナリオライターなど各作業担当者の状況を確認し、全体の指揮をとります。

ゲームの完成でプロジェクト終了ではなく、リリース後も運用やユーザーの反応分析、改善提案などを行います。

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【技術別】ゲームプランナーの仕事に役立つおすすめの資格一覧

ゲームプランナーの仕事をする上で、デザインやプログラミング、マネジメントスキルが必要です。そこで役立つ資格を「デザイン」「プログラミング」「プロジェクトマネジメント」「その他」の4つのカテゴリに分類してそれぞれ紹介します。

これらの資格を取得することで、ゲームプランナーとしてのスキルアップや評価につながる可能性が高まるでしょう。

関連記事:ゲームプランナーになるには?必要なスキルや資格とは

デザインに役立つ資格

魅力的なキャラクターやアイテム、マップなど、ゲームにはさまざまなデザインが使われています。デザイン制作に必要なPhotoshopやIllustratorの資格を取得すれば、スキルの証明だけでなく、実際にデザイン制作に必要な技術や知識を身につけられます。デザイナーとのやり取りもスムーズに行えるでしょう。

代表的な資格には、サーティファイが主催する「Illustrator®クリエイター能力認定試験」や「Photoshop®クリエイター能力認定試験」、CG-ARTS(公益財団法人 画像情報教育振興協会)が主催する「CGクリエイター検定」があります。

Illustrator®クリエイター能力認定試験

Illustrator®クリエイター能力認定試験はAdobe Illustratorを使用したグラフィックデザインの制作能力を証明する資格です。「スタンダード」「エキスパート」の2つの難易度で実施されています。

ゲーム制作においてIllustratorはロゴやテキスト作成などを担います。後述するPhotoshopとは解像度に依存するかどうかという違いがありどちらもゲーム制作の現場で使用されるため、両方のツールを習得しておくとベストです。

「スタンダード」ではIllustratorを使って指示通りの作業が正確に行えるスキルを証明します。試験はIllustratorを実際に操作して解答データを作成して提出します。1部と2部に分かれており、試験時間はそれぞれ40分と90分です。

「エキスパート」ではIllustratorを使ってクライアントのニーズに対応したコンテンツを制作できるスキルを証明します。こちらも試験はIllustratorを実際に操作して解答データを作成して提出します。「スタンダード」とは異なり、「エキスパート」では多肢選択式の知識問題が第1部に含まれています。試験時間は第1部が50分、第2部が90分です。

Photoshop®クリエイター能力認定試験

Photoshop®クリエイター能力認定試験は、Photoshopを使用した制作能力を証明する資格です。

Adobe Illustratorにはないエフェクト効果やブラシのバリエーションに富んでいて、写真を加工するために開発されたものではありながらも、Illustratorの機能を拡張するために活用されるケースもかなりあり、それぞれに相乗効果があるという意味でも、両方の知識を学んでおくことは実務の中でも役立ちます。

Photoshop®クリエイター能力認定試験は、「スタンダード」「エキスパート」の2つの難易度で実施されています。試験の形式はIllustratorとほぼ同じです。

CGクリエイター検定

ゲーム開発において、必須ともいえるCG制作の知識を学ぶには、このCGクリエイター検定が役に立つでしょう。CGクリエイター検定は公益財団法人画像情報教育振興協会が実施する、CG制作を行うデザイナーやクリエイターのスキルを証明する資格です。出題内容に応じて「ベーシック」「エキスパート」の2つの区分の検定が実施されています。

「ベーシック」は、2次元と3次元CGやデザインに関する基礎的な理解力、CGの静止画制作に必要な知識を利用する能力を証明します。試験形式はマークシートで問題数は10問、試験時間は60分で解答します。

「エキスパート」は、3次元CGと映像制作に関する専門的な知識、3次元CG映像の制作の知識を応用する能力を証明します。こちらも試験形式はマークシートで問題数は10問ですが、こちらは試験時間は80分です。

プログラミングに役立つ資格

企業によってはゲームプランナーがゲームプログラミングを担当することもあります。またゲームプログラムを担当するスタッフとのコミュニケーションにおいて、プログラミングの知識があれば、スムーズにやり取りできます。

その際に役立つのが、プログラミングのスキルを証明する資格です。個別のプログラミング言語のスキルを証明する資格もありますが、そちらは本職のゲームプログラマー向けです。ゲームプランナーとして、まずはIT全般の知識を身につけたり、プログラムの制御に必要なアルゴリズムを学んだりする資格の取得から目指すのがおすすめです。

ITパスポート【IT業界未経験の初心者におすすめ】

ITパスポートは情報処理技術者試験の中でもITに関する基礎知識を証明できる試験です。ゲーム開発にはIT知識が必須のため、ゲームプランナーはもちろん、ゲーム業界への就職・転職を検討している人の知識を補完する資格として役立つでしょう。

ゲームの開発過程において、支障が生じた場合、どこに問題があるのかなどを解明するには開発における専門知識や技術は必要不可欠です。ゲームプランナーは開発の流れを設計するだけでなく、こうした問題解決能力も問われる場面もあるため、IT知識は重要です。

試験内容は「ストラテジ系(経営管理)、マネジメント系(IT管理)、テクノロジ系(IT技術)」の3分野に分かれています。基礎的な内容ですので、非エンジニア職でも十分合格することができます。

情報処理技術者試験

情報処理技術者試験はIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施しているITに関する国家資格です。全部で13区分の試験から構成されており、レベル1からレベル4までに分類されています。上位であるレベル4には論文が出題され、難易度が一段と高い試験です。

段階的にスキルアップを計画し、ゲームプランナーとしての人材価値を高める意味でも、このようなIT関連の専門スキルを向上させることは、意味あるものとなります。

プロジェクトマネジメントに役立つ資格

ゲーム開発を総括して進めるのはゲームプロデューサーの仕事ですが、ゲームプランナーも補佐的にプロジェクトマネジメントに携わることがあります。

プロジェクトマネージャーは、ゲーム開発においてのプロジェクト全体の進行を管理することが主な役割です。開発に必要な予算、品質、納期、成果物のクオリティに対しての責任者になります。

将来的にプロジェクトマネージャーを目指す人は、マネジメント関連のスキルを身につけると役立ちます。そのためのプロジェクトマネジメントに役立つ資格として、以下の3つをご紹介します。

関連記事:ゲームプランナーの転職市場について - 将来性や求人例も解説

プロジェクトマネジメント・アソシエイト認定資格

プロジェクトマネジメントアソシエイト資格は日本PMO協会が主催する資格で、試験勉強を通じてプロジェクトマネジメントの基礎を学べます。IPAが主催する「プロジェクトマネージャ試験」に比べると難易度が低く、ゲームディレクターやゲームプロデューサーへのキャリアアップに必要なスキルを習得することができるでしょう。

また、学習には受講期間6か月のeラーニングが利用でき、認定試験はオンラインで実施できるため、資格の受験ハードルは低めです。

試験時間は2時間で問題数は120問の四択問題形式、75%以上の正答率で合格です。この試験に合格すると、次で紹介する「PMOスペシャリスト認定資格」への受験資格が得られます。

PMOスペシャリスト認定資格

PMOスペシャリスト認定資格も日本PMO協会が主催する資格で、プロジェクトマネジメントの知識を学習できる資格です。プロジェクトマネジメントアソシエイト資格の上位資格のため、ステップアップで取得を目指すと良いでしょう。

プロジェクトマネジメントアソシエイト資格取得後に、次のステップとして取得するやり方が一般的です。PMOスペシャリスト認定資格を取得することでより理解度を高めることにつながり、実務にも応用できる機会が増えていきます。

そのほかの資格

デザイン、プログラミング、プロジェクトマネジメント以外にも、必要なスキルは存在します。進捗管理やドキュメント制作に必要なビジネススキル、英文を正しく理解し海外とのコミュニケーションを円滑にする言語スキルなどがゲームプログラマーでは役に立ちます。+αのスキルを資格を通じて取得し、周りと差別化できるビジネスパーソンを目指しましょう。

Microsoft Office Specialist

このMicrosoft Office Specialistも日本PMO協会が主催する資格で、通称「MOS」と呼ばれています。

マネジメント業務には、プロジェクトを管理するためのツールを使うための知識や技術が必要となるため、この資格試験でMicrosoft製品の知識と理解が証明できます。Microsoft Office Specialistの勉強を通してプロジェクトマネージャーがどのようなツールを活用しているのかを学ぶと同時に、実務スキルとしても使えるでしょう。

TOEICのスコア

国内ゲームが海外人気を受けて販売されることや、海外ゲームを輸入し国内向けにリメイクすることもあります。そのため、ゲームプランナーにとって英語能力は重要なファクターです。IT業界は海外からの人材を派遣することも増えており、それに伴い英語力を高めることが現代人には求められていることを考えると、TOEICのスコアは採用企業側も採用基準として大切な役割を担います。

TOEICは現在の英語能力をチェックする試験であるため、ある程度の点数があれば履歴書に記載できます。企業によって求める点数は異なりますが、一般的に600点以上あると相応の英語力があるといえるでしょう。記載するスコアは2年以内のものが望ましいです。

Webクリエイター能力認定試験

Webクリエイター能力認定試験はWebコンテンツを構築するための能力を認定する資格です。ネットゲームの開発には、Webコンテンツを開発するための知識と技術も求められるため、将来的にも役立つ資格となるでしょう。

平均的に必要な学習時間はHTML5の場合、エキスパートは約40時間、スタンダードは25時間程度になります。Webクリエイター能力認定エキスパートの合格率は90%ほどです。Webクリエイター能力認定試験では、たとえばワイヤーフレームからデザインをおこすなど、実践の制作現場のフローに即した内容が出題されます。

Oracle master Bronze DBA

Oracle master Bronze DBAとは、日本オラクル社が運営する「Oracle Database」の操作能力を認定する資格です。Databaseの管理や運用、言語であるSQLの記述能力を評価します。データベースの運用を考えている人、ゲーム内のデータベースへの理解を深めたい人におすすめの資格であり、ゲームプランナーだけでなく他エンジニアにとっても持っておきたい知識のひとつです。

Oracle master Bronze DBAはエントリーレベルから上級レベルまでの6つのカテゴリに分かれており、基礎知識を持っておきたいならまずは基本のBronzeから取得するのがおすすめです。

統計検定3級

統計検定とは、統計に関する知識、活用力や応用力を評価する試験です。3級とは大学で学ぶために必要な推論力が問われ、ゲームプランナーとしては基本として有しておきたい知識になります。

3級の試験は4級を理解している前提で出題されますが、4級のレベルは小中学校の学習でも触れる分野です。学習せずとも3級が理解できることもありますが、統計に初めて触れる場合は復習のために3、4級両方の出題問題を解いておくとよいでしょう。

ゲームプランナーは制作工程や運用実績、企画を説明する際に定量的な説明が求められます。客観的なデータを使って的確にプレゼンができると説得力も上がるでしょう。収益性などを素早く判断、理解するためにも統計検定は役に立ちます。

未経験からゲームプランナーになるには

ゲームプランナーになるには、ゲームメーカーやゲーム開発会社に採用されて就職するのが一般的です。こうした働き先では、大学やゲーム専攻のある専門学校卒業者が多く働いています。

大学や専門学校で専門知識を学べること、就職先が見つかりやすいことから、ゲームプランナーの進路を選ぶ人が多いと考えられます。同時に、「大卒」「専門卒」がゲームプランナー募集要項になっている場合もあります。

しかし、ゲームプランナーになるための必須資格はありません。スキルの拡張には先述したような専門知識が必要ではあるものの、実務で活用するとなると、それ以外にも必要となるスキルがいくつもあります。

未経験からゲームプランナーになるには、まず専門知識を独学やスクールなどで身につけましょう。その上でゲームプランナーはゲーム制作の計画を立てる役割なので、プランナー以外のゲーム制作に携わり経験を積むことが大切です。他業種でチームリーダーの経験などがあれば業界外からの転職が成功することもありますが、厳しい方法となります。

関連記事:
未経験からゲームプランナーになるには?必要スキルやキャリアパス、求人例を解説
ゲームプランナーの転職市場について - 将来性や求人例も解説

ゲーム開発に必要な知識・スキルを身につける

これまで紹介した資格で身につけられる専門スキルとは別に、ゲームプランナーに求められるスキルをチェックしていきましょう。

ビジネス要素が含まれたスキルを学ぶことによって、単にスキルを活用するだけでなく、ゲームプランナーとして開発者やプロジェクトマネージャーとの連携をスムーズに進められるようになったり、多くの問題を解決していくために役立てていくことができるようになります。

プログラミングの知識

IT関連のスキルとしてプログラミングに関する知識を持っておくことはさまざまな局面で役立ちます。ゲームプランナーは、プログラマーなどの開発側に指示を出さなければならない立場であるため、プログラミング知識を持っていたほうが、コミュニケーションが捗りやすくなります。

グラフィックデザインやプログラミングなど、ゲーム開発に関する知識は実務だけでなくコミュニケーション面でも役立ちます。

企画力

ゲームにはソーシャルゲームやコンシューマゲームなどいくつかの種類があります。ゲームプランナーはそれぞれの特徴を把握して、ユーザーに長く楽しんでもらえるゲームを企画できるスキルが求められます。

ゲームプランナーは個性的なキャラクターや世界観の構築、シナリオや各種イベント、魅力的な課金アイテムなど、開発したゲームを長く楽しんでもらうための企画や、全く新しいゲームをゼロから開発するための企画など、さまざまな形で企画を立てる場面が多いです。

ユーザーが求めていることや、時代の変化にもアンテナを張っておく必要があり、同時に既存のゲームとの差別化を作り出すための独自性を生み出すためにも、企画力を鍛えることはゲームプランナーとして重要な役目です。

論理的思考力

ユーザー満足度を高めるためには、ユーザー目線でゲーム設計を考えることと、ゲームを面白くするための細かな仕組みとなるアルゴリズム(ユーザーのアクションによって変わる条件分岐など)を考えることが、ゲームプランナーには強く求められます。

物事を論理的に考えられる人こそ、ゲームプランナーに適している人材だと言えます。
自分の意見を会議やプレゼンテーションの場面で論理的に伝えることもときには必要です。企画しているゲームならではの要素や、ユーザーがゲームにはまるポイントなどをロジカルに伝えられるようになるには、次に紹介するコミュニケーション力も必要になります。

コミュニケーション力

どの仕事でもコミュニケーション力は必要ですが、ゲームプランナーでも例外ではありません。ゲーム開発はさまざまなスタッフが、それぞれの専門性を活かして仕事をしており、開発期間も長期にわたります。コミュニケーションエラーによって、ゲームのコンセプトやテーマを間違えて伝えてしまうと、開発が大きく後戻りする可能性もあります。

ゲームプランナーはゲーム開発では上位層と開発現場とのあいだを取り持つ、中間管理職的な立場です。そのため開発に携わるさまざまな職種とスタッフとのあいだでの調整も必要です。

現代において、どうすればクリエイターとしての成果を上げることができるのかということを考えたときに、知識や技術といった目に見えて明確なスキルだけでなく、目に見えない部分のコミュニケーション力や交渉術といった「ソフトスキル」が、ビジネスの観点からしても特に重要視されています。

トレンド分析力

世間で流行しているゲームを分析して、ゲーム開発に活かすトレンド分析力も必要です。ゲームプランナーとして視野を広めて、ゲームに限らず、さまざまな業界のトレンドを把握するために、アンテナを高くして情報を入手しましょう。

そのようにして得られたデータというのは、ゲーム開発のプランを立てる上でも役立てることにつながります。
また過去に流行したゲームを分析して、新しく開発するゲームのヒントにするときにも、次に解説する柔軟な発想力が活かせるようになります。

発想力

これまでには存在しなかったようなゲームを開発するには、発想力が必要です。ゲーム開発の現場でトラブルが発生したり、スタッフ間で意見が割れたりしたときに、ゲームプランナーが主体となり、柔軟な発想で困難を乗り切る場面もあるでしょう。

組織として開発者全員のアイディアを生かすことは難しくても、個々のアイディアを集約させ、ひとつの画期的なアイディアに変えていくということは可能です。それもまたゲームプランナーの役目でもあります。

多くの発想を上手く活用するためにも、自分だけでなく周囲のアイディアも取り入れることができるだけの柔軟性も大事にしていきましょう。

仕様書作成スキル

仕様書作成スキルもゲームプランナーに必要です。仕様書とはキャラクター、アイテム、マップなどのデザインやパラメータ、ゲームの世界観やシナリオなどです。ゲームプログラマーやデザイナーはこの仕様書を元にして仕事を進めます。

ゲームプランナーには、中身が明確かつ適切に伝わるような仕様書を作成するスキルが求められます。ゲームの設計にあたる仕様書作成の時点で不具合が生まれていたり、理解されにくいものになっていると、プロジェクトはうまく進まず作業効率が上がりません。

プレゼンテーションスキル

新しいゲームの企画を提案する際に必要となるのが、プレゼンテーションスキルです。PowerPointやWordで、説得力のあるスライドを制作したり、企画の内容を論理的にわかりやすく説明したりするスキルのことです。先述したMicrosoft Office Specialistもこれにあたります。

いくら画期的なアイデアだとしても、プレゼンテーションスキルが低いと企画が成立しません。いかに相手を納得させるようなプレゼンを進めていけるかによって、ゲームプランナーとしての力が試されることにもなるでしょう。

ゲーム開発会社に就職してキャリアアップを目指す

ゲームプランナーに限らず、どのような職種も中途採用の場合は経験者が求められます。資格などを持っているかという点もチェックされるものの、それ以上に重要視されているのは「組織の中での実務経験があるかどうか」です。

どれだけ個人的に優秀なスキルを持ち合わせていると主張できたとしても、企業としては(もしくは多くのエージェントも含めて)「組織の中での実務経験があるかどうか」という点で採用候補になるかどうかの判断を下す場合が多いです。

ゲームプランナーの場合も例外ではなく、未経験者がいきなり正社員として採用されることは難しいです。そのため未経験からゲームプランナーを目指すには、まずアシスタントから始めると良いでしょう。

アシスタント雇用からのキャリアアップを目指す

未経験者の場合、まずはアルバイトや派遣、契約社員といった契約形態でゲームプランナーのアシスタントとして入社し、プランナーのサポート業務を経験することをおすすめします。
アシスタント採用でチェックされるのは、主に以下のポイントです。

  • ・ゲームに対する熱意はあるか

    ・コミュニケーション能力があるか

特にゲーム業界に限ったことではありませんが、このようなヒューマンスキルと社会性が大切です。

大学の美術・芸術学部やゲーム専攻のある専門学校で学ぶ

具体的な学校としては、大学の美術・芸術学部、ゲーム専攻のある専門学校が挙げられます。これらの学校で専門スキルを学べば、ゲームプランナーとしての業務に役立ちます。新卒でゲームプランナーとして就職できるケースもありますが、実際は最初からゲームプランナーになるのはハードルが高いです。

新卒の段階ではまずは専門スキルを活かした実務職として就職し、そこからゲームプランナーにステップアップするのが王道です。

ゲームプランナーに関するよくある質問

ゲームプランナーの仕事内容は多岐にわたり、ゲーム制作の全般に携わる立場であるため理解するには複雑な部分もあります。ゲームプランナーになるには何が必要で、どの程度の年収が得られる仕事なのか、就職するためにはどうすればよいのかを説明します。

Q1 .ゲームプランナーになるには何が必要ですか?

ゲームプランナーになるにはゲーム制作の基礎知識と経験が必要です。スクールや独学で知識や技術は培えますが、経験は専門学校を出たとしても得ることは難しく、業界への興味や意欲も重視されます。

Q2 .ゲームプランナーの年収はいくらぐらいですか?

レバテックキャリアの求人によると、ゲームプランナーの平均年収は380~720万円程度となり、全職業の平均年収よりは高めの傾向にあります。

Q3 .ゲーム開発者になるにはどうすればいいですか?

大学や専門学校で基本を学び制作会社に就職し、キャリアアップでゲームプランナーを目指す方法が一般的です。しかし他業種で働く未経験者でも、チームリーダーやマネジメントの経験を活かし、ゲームプランナーになることもできます。未経験の場合、実績を積むために、プランナーのアシスタントに転職する方法もおすすめです。

まとめ

ゲームプランナーは、ゲームを作ることに熱意を感じることが大前提です。同じように熱意のある開発者たちとのコミュニティーの中で、ゲームを開発するプランナーとしての役割を果たします。そのため今回解説したようなスキルが求められており、必要を感じたら資格取得などで学ぶようにしましょう。

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この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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