テストエンジニアはきつい?理由や向いている人の特徴を解説!

最終更新日:2024年6月28日

テストエンジニアの仕事に興味があるものの、テストエンジニアについて検索すると関連ワードに「きつい」と出ることがあり、転職に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。確かにテストエンジニアの仕事には大変な部分もいくつかあり、それらを知らずに転職すると後悔するおそれがあります。本記事では、テストエンジニアの仕事がきついと言われる理由について解説します。また、テストエンジニアが向いている人の特徴や、ストレスなく仕事をこなすためのポイントもまとめました。本記事を読むことでテストエンジニアの仕事をより深く理解でき、転職の判断ができるようになるでしょう。

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この記事のまとめ

  • テストエンジニアが「きつい」と言われる理由は、単純作業が多い、残業が発生することもある、裁量権がない、スケジュール変更がある、求められるスキルが多いなどがある
  • テストエンジニアはコミュニケーション能力や集中力、観察力、システム開発全体に対する興味がある人に向いている
  • テストエンジニアとしてストレスなく働くためには、できるだけ残業の少ない会社に転職し、目的意識を持つとともに、継続的にスキルアップを目指すことが大切

テストエンジニアの業務内容

テストエンジニアの業務は大きく「テスト計画の作成」「テスト設計」「テストの実施」「分析・レポート提出」の4つに分けられます。各業務の内容について解説します。

関連記事:テストエンジニアとは?仕事内容ややりがいについて解説

テスト計画の作成

まず、対象となるシステムの仕様について調査を行ったり、開発者から製品に関する情報を聞いたりして、どのようなテストが必要かを決めます。その後、テストの優先順位を定めて、テスト計画書を作成します。

テスト設計

テスト計画書を作成したら、具体的な手順を決め、テスト対象リストを作成します。テストに使用するツールの選定も必要です。場合によっては、テストツールを自ら作成することもあります。テスト計画・設計に関しては、ある程度のキャリアを積んだ人が担当するケースが多いでしょう。

テストの実施

完成したシステムに対して、テスト計画・設計をもとにテストを実施します。1つの機能ごとに確認する単体テスト、複数の機能を組み合わせて確認する結合テスト、実際にシステムが稼働する状況を想定するシステムテストなどを行います。

バグがないかを確認するだけではなく、システムの品質が基準を満たしているかのチェックも必要です。バグを発見したら開発者に報告するのが基本ですが、エンジニアがテストを兼務している場合はエンジニアが修正まで行います。テストの実施に関しては、キャリアが浅い人が担当する場合が多いです。

分析・レポート提出

テストが完了したら、テスト結果を分式してレポートとしてまとめ、チームや上層部、クライアントに提出します。テストした結果、改善すべき点があれば、開発担当者に助言、提案を行います。

テストエンジニアの仕事がきつい理由

テストエンジニアの仕事がきついと言われる理由としては下記が挙げられます。
 

  • ・単純作業が中心

    ・残業が発生することもある

    ・開発職に比べて裁量権がない

    ・スケジュール変更が起こりやすい

    ・求められるスキルが多い


各理由について詳しく解説していきます。


関連記事:エンジニアを辞めたいと思ったときに考えるべきことを徹底解説!

単純作業が中心

テストエンジニアの仕事は単純作業が多い傾向があります。特にキャリアが浅い段階では、与えられたテスト手順書の通りに作業するケースがほとんどです。単純作業の繰り返しによって、ストレスが溜まってしまうことがあります。

残業が発生することもある

会社にもよりますが、残業が多く発生することがあります。システム開発が遅れてしまい、想定よりも短い期間でテストを行わなくてはいけない場合もあるでしょう。また、テストした結果修正すべき箇所が多かった場合は、修正後にもう一度最初からテストを行わなければなりません。テスト作業は簡略化できないため、残業してテスト時間を増やさざるを得ないこともあります。

開発職に比べて裁量権がない

テストエンジニアは、一般的に開発職よりも裁量権がありません。たとえば、開発したいアプリがあっても、テストエンジニアが企画書を提出できる機会は少ないでしょう。また、システムの改善点について、テストエンジニアが意見を述べることはありますが、必ずしも意見が通るとは限らず、開発担当者から反論される可能性もあります。

スケジュール変更が起こりやすい

テストエンジニアの仕事はスケジュール変更が起こりやすいことも、きついといわれる理由です。クライアントの要望によってシステムの仕様が急に変更されれば、テスト方針も変更する必要があります。クライアントやチームの都合に合わせなければならない場面が多い仕事です。

求められるスキルが多い

テストエンジニアは未経験者でも転職しやすい職種ですが、求められるスキルは多岐にわたります。テストツールやテスト手法に関する知識はもちろん、テスト対象のシステムを理解するためのIT知識もある程度は必要です。
知識がなければ、どこを重点的にテストすべきなのか、そのシステムにはどれほどの品質が求められるかがわからず、テスト設計ができなくなってしまいます。
また、誰が読んでも理解できるレポートを作成するための文章力も欠かせません。

テストエンジニアが向いている人の特徴

テストエンジニアの仕事に向いている人の特徴としては、下記が挙げられます。
 

  • ・コミュニケーション能力がある

    ・コツコツと地道に作業できる

    ・細かい点に気がつくことができる

    ・システム開発全体に興味がある


なぜテストエンジニアに向いているのか、それぞれ説明していきます。

関連記事:未経験からテストエンジニアになるには?求人例や年収相場も紹介

コミュニケーション能力がある

テストエンジニアにはコミュニケーション能力が求められます。テスト結果を報告したり、改善点を指摘したりする際は、相手にわかるように説明する必要があるためです。
また、改善点を指摘すると開発担当者の反感を買う場合もあります。開発担当者と対立しないよう、論理的に相手が納得できる説明を行えるだけのコミュニケーション能力が重要です。

コツコツと地道に作業できる

テストエンジニアには、コツコツと地道に作業できる人が向いています。テスト手順書に従って、一つずつ地道にテスト作業を行う必要があるためです。途中で集中力が欠けると、テスト手順を間違えてしまい、重大なバグを見落としてしまうおそれがあります。

細かい点に気がつくことができる

テストエンジニアには、細かい部分にまで気がつける観察力が必要です。開発者では気がつかないバグや、システムの使いづらい点を指摘できると、テストエンジニアとしての評価が高まります。

システム開発全体に興味がある

バグや不備に気がつくには、テスト対象となるシステムに関する深い知識が必要です。そのため、自分の担当箇所だけではなく、システム開発全体に興味がある人であれば、テストエンジニアを長く続けられるでしょう。

「プログラミングができないから」という理由でテストエンジニアになるなど、システム開発全体に興味がなければ、キャリアアップする意欲は湧きません。細かい点まで調べるモチベーションが生まれず、テストの質も下がってしまいます。

テストエンジニアがストレスなく仕事をこなすためのポイント

テストエンジニアの仕事には大変な面もあるのは事実です。しかし、テストエンジニアはシステムの品質を担保するために欠かせない存在であり、やりがいや楽しさも多くあります。転職を諦めるのではなく、できるだけストレスなく仕事をこなせるよう、以下のポイントを押さえておきましょう。
 

  • ・残業が少ない会社を探す

    ・目標を持って仕事に取り組む

    ・作業の自動化

    ・継続的な学習、スキルアップすることを意識する

    ・問題解決のスキル向上

    ・自分なりのストレス解消法を見つける


それぞれ解説します。

残業が少ない会社を探す

これから転職活動を行う場合は、残業が少ない会社を探すことをおすすめします。会社によって残業の有無や業務の進め方はさまざまです。
残業が少ない会社を見つけるには、エージェントの利用がおすすめです。レバテックキャリアはIT特化型のエージェントで、残業が少ない、休日出勤がないなどの希望条件のヒアリングも丁寧に行います。

目標を持って仕事に取り組む

「このテスト作業は何の役に立っているのか」を常に意識して仕事に取り組むと、モチベーションアップにつながります。また、自分のテスト作業によってシステムの品質が高まり、自社やクライアントに貢献できていることをイメージすることも大切です。

作業の自動化

反復的な業務に関しては、可能な限り自動化を試みることが大切です。たとえば、テストツールを自分で開発したり、ノーコードツールやローコードツールを使って自動化したりすることで手動での作業が減り、残業時間の削減やミスの防止につながります。

継続的な学習、スキルアップすることを意識する

前項で紹介した作業の自動化を実現するためには、ツールの理解や、場合によってはプログラミングスキルが必要です。効率よく仕事をこなせるよう、継続的な学習とスキルアップを意識しましょう。新しい知識・スキルを身につけて活躍範囲を広げることはモチベーションアップにつながるほか、昇給や昇格も期待できます。

たとえば、JSTQB認定テスト技術者資格などの資格を取得し、スキルアップを図ることも検討すると良いでしょう。
その他、資格に関しては下記の記事で解説しています。

関連記事:テストエンジニアに役立つ資格4選|取得のメリットも解説

問題解決のスキル向上

問題解決のスキルを向上させることも大切です。業務のなかで、解決が困難な問題に直面することは多くあります。たとえば、テストエンジニアの場合、システムの仕様が突然変わり、開発したテストツールが使えなくなってしまうトラブルが考えられます。問題の根本原因を把握し、自ら代替ツールを探してくるなど、的確に動けることが大切です。

問題解決スキルを磨けば、問題が発生しても迅速に対応できるようになり、仕事で受けるストレスが軽減されるでしょう。

自分なりのストレス解消法を見つける

仕事をしていれば、ある程度ストレスが溜まるのは仕方がありません。そこで、自分なりのストレス解消法を見つけることも大切です。仕事に疲れたら音楽を聴く、ゲームをするなど、自分が楽しいと思うことをやって気持ちを切り替えましょう。
また、職場の人とできるだけコミュニケーションを取り、ストレスを抱え込まないようにすることも大切です。

テストエンジニアの将来性

「テストエンジニアの仕事はAIに奪われる」という意見もあり、需要がなくなるのではないかと不安を感じる方もいるのではないでしょうか。最後に、テストエンジニアの需要や将来性について解説します。

テストエンジニアの案件数

レバテックキャリアのテストエンジニアの案件数は約130件です。一方、PG・SE職全体の案件数は約12,500件です。(※2024年1月現在)

テストエンジニアの案件数はそこまで多くないことがわかります。とはいえ、システム開発自体の需要が高まっているため、テストエンジニアの求人数も今後増えていくことが期待されます。

 

関連記事:テストエンジニアの平均年収は?収入を上げるためのポイントも解説

テストエンジニアの仕事がAIに奪われる可能性はある?

AIによってテストエンジニアの仕事の一部が奪われることはあっても、すべての仕事がなくなることはないでしょう。MagicPodのようなAIを使ったテスト自動化ツールが登場し、単純作業はAIが担当するようになっていく可能性はあります。しかしAIでは、テスト計画を作成したり、テスト結果から品質向上方法を考えたりすることは困難です。

今後、テストエンジニアには高度な業務をこなせるスキルが求められていくため、日々スキルアップを意識することが大切です。また、テストエンジニアにこだわらず、PGやSEへのキャリアアップを図り、幅広く活躍することも検討してみてください。

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この記事の監修

レバテックキャリア編集部

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