API開発のメリットとは?種類や活用事例、開発フローも解説

最終更新日:2024年2月26日

API(Application Programming Interface)とは、特定の機能を外部に提供するための「接続口」です。近年のシステム開発は、巨大なシステムを構築するより、小~中規模のシステム・アプリを連携させることが主流になりつつあります。この流れの中で、WebAPIが重宝され、その開発に力を入れる企業が増加中です。

APIはエンジニア間の会話やIT関連記事、ウェブ上の求人でよく登場する言葉ですが、「漠然とは理解しているが、詳細な意味やメリットを聞かれると答えられない」というエンジニアも多いのではないでしょうか。本記事では、API開発のメリットや種類、活用事例などを解説します。

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この記事のまとめ

  • APIとはアプリケーションの機能を外部に提供する窓口のことです
  • 近年では、HTTP通信を連携窓口としたWebAPIが普及しています
  • APIは開発側、利用側にそれぞれメリットが存在するため、活用が広がっています

APIとは?

APIは、ソフトウェアやアプリケーションの機能を外部に提供する「窓口」を指す言葉です。

アプリケーションは通常、異なるシステムに存在する他のアプリケーションが持つ機能を利用できません。しかし、APIを使って他のアプリケーションに接続することで、あたかも同じシステム内にあるかのようにその機能を利用できるようになります。

近年はAPIといえば「WebAPI」を指すことが増えました。元々APIはオフライン環境で活用されていた技術であり、現在も利用されているため区別して理解しておく必要があります。以降、本記事内で扱うAPIは指定のない場合、WebAPIを指します。

API開発の目的

API開発が注目されている理由は以下です。


  • ・サービス利用者の利便性が向上する

    ・開発フェーズにおいて生産性・効率性が向上する

    ・自社サービスの技術資産価値を高められる


企業やサービスによってAPI開発の目的は異なりますが、APIのサービス提供側の開発における利点とAPIを利用するユーザー側の利便性の両者が得られることから、Webサービスにおいて積極的に採用されるようになりました。後述するメリットとあわせて考えると、よりAPI開発の目的が理解できるでしょう。

APIの具体例

APIはさまざまなシステムやソフトウェアで見かけます。ここでは、実際に利用されているAPIの活用例をいくつかご紹介します。

APIの名称 提供する機能 活用例
XのAPI ツイート機能、ハッシュタグ、X内検索など 企業アカウントなどによる周期的な投稿 つ
ぶやきをまとめたサイトやサービスでのデータ取得
Amazon MWS 出品や注文、支払い、レポートなど 出品者の業務効率を向上させる
Google Calendar API カレンダー機能 飲食店の店休日や営業時間管理 スケジュール管理
アプリの開発
freee API 事業者情報を取得、取引作成、勘定科目を作成・更新・取得 事業者の会計、資産管理システムと連携
YouTube Data API サイトへの埋め込み動画提供、チャンネルの購読、競合データ収集 Webサイト、アプリへYoutube動画を埋め込む
投稿者の市場調査
OpenAI API テキスト生成、音声文字起こし、埋込、ファイル操作、画像生成など 生成AIサービスの連続利用、Webサイトやアプリからの生成AI利用
X(旧Twitter) API

XのAPIとは、つぶやきアプリとも呼ばれるSNSのX(旧Twitter)のAPIです。APIを用いた、ツイート機能、ハッシュタグ、X内検索などの機能が利用できるAPIを公開しています。主にWebサイト上でリアルタイムの呟きを表示させたり、特定のキーワードが含まれるツイートや企業アカウントに対して向けられたツイートだけを抽出し表示する使い方が多いです。

企業のサイトだけでなく個人で作成されたサイト・ブログでも活用されています。

Amazon MWS

Amazon MWSはAmazonの出品者アカウント向けのAPIです。Amazonでの販売効率を高めるために開発され、出品者は出品や注文、支払い、レポートなどをプログラムでデータ交換できます。注文情報の確認や情報更新が楽になり、Amazonマーケットプレイスが使いやすくなるメリットがあります。

AmazonではAmazon MWSの他にProduct Advertising API(PA-API)も公開しています。こちらはWebサイトやブログなどで、Amazonアソシエイトを経由したアフィリエイト広告の売上データを管理する目的で使われるものです。

Google Calendar API

Google Calendar APIはGoogleが提供しているGoogle Calendarに搭載されているAPIです。

主にWebサイトとGoogleカレンダーを結びつけるAPIで、例えば飲食店などの実店舗サイトで店休日や営業時間の変更を知らせる際に活用されます。営業カレンダーは自作すると相当な工数がかかりますが、Google Calendar APIを利用するとGoogleカレンダーに入力するだけでサイト上に表示可能です。

すでにGoogleが一般向けに提供している機能であるためバグも少なく、高品質なカレンダーを自社サイトやアプリで利用できます。

freee API

会計ソフトであるfreee会計ではアカウントを所持するユーザー向けにfreee APIを公開しています。freeeアプリで解決できない複雑な操作が可能になり、サービスをより効率的に活用できるでしょう。freeeAPIでは、「事業者情報を取得する」「取引を作成」「取得する勘定科目を作成・更新・取得する」などの操作ができます。

YouTube Data API

動画共有サービスであるYouTube。YouTube Data APIはYouTube上の動画をWebサイトやアプリと結びつけるAPIです。

Webサイトを閲覧していると、YouTubeの動画が埋め込まれていて閲覧できた経験がある方もいるのではないでしょうか。これはYouTubeAPIの埋め込みプレーヤーが使用されており、YouTubeに直接アクセスしなくてもサイトやアプリ内で動画が再生できます。

動画の再生だけでなく、ユーザーがWebサイトからクリックすればYouTubeチャンネルを購読する・競合調査のデータ収集をするなども可能です。

OpenAI API(ChatGPTなど)

OpenAI APIはChatGPTなどを提供するOpenAI社のサービス用のAPIです。要約、翻訳、質問応答などのテキスト生成や音声の文字起こし、画像生成など様々な生成AIを用いたサービスを利用することが可能です。

一般的にChatGPTを利用する場合には、Webやアプリによりテキストを入力して回答を得る形式ですが、一つずつしか生成を行うことができません。APIを使うことによりプログラムなどから連続して生成AIを呼び出せるため、効率的な利用が実現できます。

APIを開発するメリット

APIを開発するとどんなメリットがあるのか、まずは開発側の視点から考えてみましょう。以下の3点にまとめました。

プロジェクト内の開発効率向上

APIでさまざまな工程を自動化できれば、開発効率も向上します。一度作成したAPIは独立した機能として利用可能で、他の仕組みでも活用可能です。

例えば電話によって状況確認が必要だったことがAPIを使って自動的にデータを入手できたとします。API開発によって割く人員やコストを削減でき、開発効率を高められるでしょう。

こうしたAPI開発のメリットは、バックオフィス系で重宝されます。

自社が持つ技術資産の価値を上げる

APIの開発と公開は「アプリケーションが持つ価値を外部に広める」効果があります。既存の自社開発アプリケーションにAPIを設けることで、社内外の再利用性が向上します。さらに仕様を標準化して公開すれば、より多くの企業・顧客に利用されるようになるでしょう。

また、より多くの人々に利用してもらうことで良質なフィードバックを得ることができ、改良や改修を経てアプリケーションの価値がさらに上がります。これら一連のプロセスが、自社の技術資産の評価につながっていくわけです。

UXや顧客満足度の向上

UX(ユーザーエクスペリエンス)とは、製品やサービスから得られるユーザーの体験を指します。サービス提供者にとってユーザーが思うように「楽しい」「心地よい」といった体験を重ねられると、顧客満足度にも影響するでしょう。

APIの目的の一つは自社サービスをより周知し使いやすくすることがあり、APIの開発と提供はUXや顧客満足度の向上につながります。APIを公開することで「使いやすい」と思ってもらえるのも、開発するメリットの一つです。

APIを利用するメリット

APIを連携するメリットを利用者側の視点で解説します。利用するメリットは主に以下5点が挙げられます。

開発効率の向上と低コスト開発

APIを上手く活用することで、複雑な機能を持った仕組みを素早く・低コストに開発することが出来ます。自分の使いたい機能がAPIとして提供されている場合には、自分で開発せずともAPIを利用するという選択肢が生まれるためです。

例えば、機能Aを持ったシステムをAPIなしで構築する場合、アプリケーションを新規に開発しなくてはなりません。一方、APIを活用すれば、機能Aを持った外部アプリケーションとの連携により、求める仕組みが実現できるようになります。また、機能Aは外部アプリケーションから提供されるため、不具合修正やチューニングの手間もほとんど必要ありません。

セキュリティコントロールが容易になる

ログイン処理などをAPI連携で行えば、連携先の認証システムによるセキュリティチェックを利用できるため、セキュリティコントロールが容易になります。近年よく使われるSNS連携によるログイン認証などが良い例です。

高セキュリティ・高評価といった信頼度の高いAPIを利用することで、自社サービスのセキュリティをより堅牢にすることもできます。とはいえ使い方には注意が必要なので、あくまでAPIの利用例の一つとして捉えておくとよいでしょう。

データの共有ができる

例えばAmazon MWSはデータの共有を目的としたAPIです。ネットショッピング関連のAPIでは、データを共有することでアフィリエイト分析に役立てたり、販売効率を高めたりできます。APIを利用することでデータ共有の工程を少なくし、生産性アップも目指せるのがメリットの一つです。

最新情報を取得できる

APIを利用すると各サービスの最新情報を自動的に取得・利用できます。例えば自社サイトでAPI提供者の商品を販売しているとしましょう。APIを通して都度情報を取得することで、販売価格・商品仕様・在庫数の変更も自動で反映でき、情報確認や更新などの手間が省けます。

大量の処理をまとめて実行したい場合に便利

従来、人間の操作が必要な処理がAPIにより提供されている場合、複数回の処理をアプリなどからAPIを連続的に呼び出すことで、効率的に実施することができます。

例えば、Webサイトでプロンプト入力を行うUIのサービスが存在する場合、人間の操作では一度に一つの入力と回答しか得ることができません。同じ機能がAPIで提供されていれば、アプリケーションなどにより複数回の入力を繰り返させ、効率的に回答を得ることができます。

API開発の基礎知識

以前のAPIは設計思想が共通化されていませんでした。しかし近年はAPI活用の広まりから共通の設計思想が生まれています。そのひとつが「REST」です。

RESTとは「REpresentational State Transfer」の略称で、広く普及したWeb上の資産をそのまま活用し、小さな手間でさまざまなWebサービスへアクセスできる仕組みを指します。このRESTに従って作られたWeb APIは「RESTful API」と呼ばれ、近年のAPIのスタンダードになりつつあります。したがって、RESTを知ることはWeb APIの設計原則を知ることにつながるわけです。

まずはRESTの設計原則を解説し、API開発手順の概要をご紹介します。

RESTの設計原則

RESTは簡潔かつ効率的にやり取りを行うためのWebに関する設計思想です。後述の4つの原則に従うことで、REST API(RESTful API)を設計・構築することができます。

・アドレス可能性があること(Addressability)
それぞれの情報ごとに、アドレスが指定できるURIが公開されていること

・統一インターフェースであること(Uniform Interface)
HTTPにおける情報の取得(GET)、更新(PUT)、作成(POST)、削除(DELETE)のように、操作を統一して設計すること

・ステートレスであること(Stateless)
すべてのリクエストが分離し、サーバー側では状態を持たずに、都度リクエスト内容に対した結果を返すこと

・接続性を持つこと(Connectability)
やり取りするデータにはリンクを含めることができ、そこからリンクを通して別の情報にアクセスできること

API開発手順の概要

実際のAPI開発では、まず「どのユーザーに対して何を提供するか」を念頭に置いてAPI設計を開始します。そのうえで、以下3つのステップに沿って開発が進められます。

API仕様の設計

APIの種別(シンプルで単機能なAPIか、システム統合の一部か、バックエンドの一部かなど)を特定します。また、データフロー(両方向通信、一方向通信)やセキュリティ要件も確定します。

その後、必要とされる機能ごとに別々のAPIとして設計を行います。設計の際のインタフェースではどのような情報をやり取りするかを定めておくことも重要です。

API開発

プログラミングによってAPIプログラムを開発します。WebAPIであれば、HTTP通信を窓口とするプログラムであり、サーバーサイドの処理に分類されます。開発言語は各種のサーバーサイド言語です。

検証とエラー処理

開発したAPIプログラムを設置し、動作検証とエラー処理のチェックを行います。APIは外部に公開されるため、あらゆる利用の仕方を想定する必要があります。セキュリティ上の制限や利用量の制限がある場合には、これらの機能が正しく動作することも確認対象です。

APIの利用方法

APIを利用するには基本的な操作が必要です。利用方法を手順ごとに解説します。なお、本項で利用するAPIはWebAPIとして提供されており、アプリケーションからAPIを呼び出すことで利用する形を想定しています。

APIを公開しているサービスに登録する

APIを提供するサービスに、アカウント等の登録をします。Amazon MWSであればAmazonの出品者アカウントを、freee APIを利用する場合はfreeeアカウントが必要です。TwitterやFacebook、InstagramといったSNSのAPIを利用する場合もアカウント登録をしておきましょう。

APIを公開しているサービスに自身のアカウントを登録することを、API連携と呼びます。自分のアプリを登録し、使うための準備を整えておきましょう。

APIキーとシークレットを取得

登録後、APIキーとシークレットを管理画面などから取得します。この二つはAPIを利用する場合にアカウントを特定するために欠かせないもので、第三者に漏洩しないように管理する必要があります。シークレットとはAPIキーのパスワードとなるもので、APIキーだけでなくシークレットも取得しないと利用できません。

APIキーとは

APIキーとはAPIサービスの提供事業者、サービス発信元が独自に発行する認証情報であり、提供側が利用者の識別(どのアプリケーションで接続されたのか)や利用者の承認(利用者がサービスを利用する権限を持っているか)を判断するためにAPIキーを使います。

またAPIキーは固定ではなくランダムに生成される文字列です。予測ができないことから権限を持たない他の利用者からのアクセスを防ぎ、セキュリティを高める効果が期待できます。

取得したAPIキーとシークレットを自アプリに登録

取得もしくは作成したAPIキーとシークレットをアプリに登録しましょう。アプリによって登録方法は異なりますが、サービスにサインインし管理画面を表示すると「アプリの登録」「新規登録」などからアプリを登録できます。

登録完了後にはアプリが登録されているかを確認しましょう。

API使用部分を実装

設定が完了したら、APIを実際に使ってみます。APIドキュメントなどリファレンスを参考にしてAPIにアクセスするアプリの実装が可能です。

APIドキュメントとは、端的にいうと「説明書」です。APIにどんな仕様があり、どんなことができるかが記載されています。ほとんどのAPIでサンプルコードなどを公開しているため、その通りに手順を進めれば基本的なAPIの実装ができます。

API連携の注意点

APIを利用すると各段に便利になり、また開発業務も効率化できます。しかしAPI連携には注意することもいくつかあるため、一つずつチェックしていきましょう。

API開発側はインターフェースを容易に変更できない

APIを開発する際のデメリットです。開発側はインターフェースを簡単に変更できないため、信頼度の高いインターフェースを選び構築する必要があります。操作が難しく、挙動を予測したり読み解きながら開発しなくてはならないインターフェースは、その分コストがかかります。

API提供が停止される可能性がある

APIは必ずしも永続してサービス提供されるものではありません。APIを利用すると少なからず提供元に依存することになり、API提供が停止した場合や仕様変更された際に緊急的な対応が必要になります。

API提供元のサーバーにトラブルが生じると、自社サービスにも悪影響が及ぶのは注意すべき点でしょう。万が一のトラブルやサービス停止の場合に、BCP(事業継続計画)を策定しておくことも大切です。

連携失敗時の処理を考える必要がある

例えAPIの利用が停止されなくても、提供元のサーバーダウンやサーバー障害が発生したりすると連携が失敗することもあります。他社のAPIを利用し自社開発を進めていると、自社サービスの可用性低下に直結してしまうでしょう。

この場合も運用前にBCPを策定しておくことをおすすめします。APIは便利ですが、処理が必ず成功するとは限らないため注意が必要です。

課金が必要になることも

APIの中には無償で利用できるものもあれば、利用するサービスや期間に応じて費用がかかるものもあります。利便性のみを追求しAPI連携をしても、課金が必要なため利益を損なう可能性があります。コストがかかる場合は、見合ったメリットが受けられるかどうかはよく確認しておきましょう。

課金額はAPIやAPI提供者によってさまざまです。連携前にチェックしておくとよいでしょう。

APIの種類と活用事例

APIの種類と活用事例を紹介します。ここでは、近年特に利用頻度が高いWeb APIを中心に見ていきましょう。

利用形態による分類

利用形態による分類では、以下4種類のAPIが挙げられます。API提供者とAPI利用者の関係により違いが発生していることがポイントです。

Open API

「パブリックAPI」とも呼ばれる外部公開型のAPIです。接続仕様が広く公開されており、第三者が比較的自由に接続できるようになっています。

例えば銀行業界では、自社が保有する顧客情報をOpen APIとして公開し、金融サービスを行いたい企業に提供している事例があります。また、配車サービスの「Uber」も配車リクエストボタンをOpen APIとして公開しています。このAPIを使うことで、ホテルやレストランが自社アプリに配車リクエスト機能を付与できるようになっています。

パートナーAPI

特定のビジネスパートナー・顧客にのみ公開されたAPIです。Open APIよりも制限が厳しく、特定の条件を満たした相手だけがAPIの機能を活用できます。

活用事例としては、大手ECサイトにおけるセラー会員向けのAPI情報提供サービスなどがあります。

内部API

特定の組織内(閉じたネットワーク内)のみで公開されるAPIです。プライベートAPIとも呼ばれます。企業内における部門間のデータ連携や情報共有ツール、システム連携などに用いられることが多いでしょう。

複合API

複数のシステムに対して連携・結合を行うAPIです。分散したシステムに存在する複数のアプリケーションを連携先として設定できます。

マイクロサービス同士をつないで、ひとつの大きなソリューションを構築する場合などに使用されます。

使用するプロトコルによる分類

Web APIは、使用するプロトコルによる分類も可能です。プロトコルとは連携の手順を示しており、使いやすさやセキュリティ性能などに差が生じます。

REST

RESTでは一意なURIで情報資源を表現し、HTTP技術での操作を行います。最近では、REST APIを利用してサーバーとネットワーク機器に設定変更依頼をかけ、ITインフラの運用を自動化するといった事例が増えています。

RPC(Remote Procedure Call)

RPCは、あるシステムから別のシステムの関数を呼び出す手法です。Web APIとしての歴史は最も古く、動作がシンプルであることから現在も活用されています。Webブラウザやモバイルアプリのサーバー間通信などに使われることが多いでしょう。

SOAP(Simple Object Access Protocol)

XMLを使い、異なるシステム同士の通信を行う手法です。メッセージ送受信型のAPIとも呼ばれます。金融や医療など、レガシーシステム上で使われることが多いでしょう。

API開発に関するよくある質問

API開発や利用に関するよくある質問とその回答をまとめました。サービス提供やAPIを活用したアプリ作成の参考となれば幸いです。

Q1. API開発の目的は何ですか?

API開発には、サービス利用者の利便性が向上する、開発フェーズにおいて生産性・効率性が向上するなどの目的があります。自社サービスのAPIを開発するのは「自社サービスのベネフィットを高めるため」「宣伝目的のため」といった目的を持つ企業は多いです。とはいえ、各社でAPI開発の目的は異なり、API開発に携わる場合は目的を明確に知っておくとよいでしょう。

Q2. APIはなぜ必要なのでしょうか?

ITによる仕組みの実現では異なるアプリやソフトウェアをつなぐ必要があり、システム同士をつなぎインターフェースとして利用するためにAPIが活用されます。APIを利用して開発したアプリと外部でやりとりするために、APIが必要です。

また自社サービスの技術資産価値を高めることもAPIを作る理由の一つで、開発側、利用者側の両者が多くのメリットを享受するために開発されています。

Q3. API連携のメリットは何ですか?

API連携・APIを利用するメリットには、APIによって開発の効率化が図れること、データを素早く共有できること、最新情報の取得が容易になること、大量の処理を行う際にも適することなどが挙げられます。

まとめ

APIが重宝されるようになってきた背景の一つとして、巨大なシステムを単体で構築・運用するよりも、小~中規模のシステム・アプリケーションを連携させる開発手法が主流となっていることが挙げられます。

ITエンジニアとしてAPI開発の知識とスキルを身に着けることは、活躍の場を広げることにもつながるでしょう。また、提供されているAPIを活用することで業務の効率化が図れることも多く、APIの利用を開発上の選択肢として持っておくことも大切です。

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