- Webデザイナーの志望動機で書くべき4大要素
- Webデザイナー未経験者の志望動機のアピールポイント
- 【経験別】Webデザイナーの志望動機の例文
- Webデザイナーの志望動機の良くない例
- Webデザイナーの志望動機を書く際のポイント
- Webデザイナーの志望動機に関するよくある質問
- まとめ
Webデザイナーの志望動機で書くべき4大要素
Webデザイナーは比較的未経験からでも目指しやすい職業で、求職者には経験者と未経験者が混在しています。そのため、経験者と未経験者でポイントとなる志望動機の書き方が違うと思われがちです。しかし、志望動機は経験の有無に関わらず共通して押さえておきたい4つのポイントがあります。まずはひとつずつ確認しながら、志望動機を構成していきましょう。
関連記事:Webデザイナーとは?仕事内容や他職種との違い、未経験からの目指し方も紹介
1.応募先の企業を選んだ理由を明確にする
どんな理由であれ、企業を選んだきっかけが必ずあります。応募先企業の情報を読み込み、方針や特色、事業内容などを理解して自分がどの点に魅力を感じたのかを簡潔に言語化することが大切です。
現在、Webデザイン事業を展開する企業は多数存在します。数ある企業の中でなぜ選んだのかという質問は、企業側にとって「志望度」を計るポイントです。この選んだ理由はすなわち企業の魅力や特色になりますが、なぜ魅力的に思うのかも合わせて考えると「志望理由」に具体性が出ます。簡単な言葉でも良いのでまずは応募先企業の魅力を箇条書きで書き出し、その企業を選んだ理由を言語化してみましょう。
関連記事:Webデザイナーはやめとけといわれるのはなぜ?6つの理由と魅力
2.これまでの経験や実績をアピールする
企業が転職者の情報として確かめたいのは、これまでWebデザインに関する経験や実績があるかどうかです。またその経験が企業と合うかどうかもチェックします。
志望動機にはこれまでの経験や実績をアピールする文言を盛り込みましょう。たとえば「コーディングの経験がある」「広告デザインの制作に携わったことがある」「未経験を補う資格を取得した」などが当てはまります。
関連記事:フロントエンドエンジニアとWebデザイナーの違いは?多角的に比較
3.Webデザイナーになりたい理由を明確にする
経験者の転職の場合には「スキルや経験を活かしたい」「転職先では◯◯のようなデザインに携わりたい」などさまざまな理由が書けるでしょう。
一方で、未経験者はなぜWebデザイナーを目指すのかを的確に伝えなければなりません。「デザイン」と名前のつくWebデザイナーは、自己表現のできる華やかなイメージを抱かれがちです。実際にはWebサイト制作のテクニカルな面をサポートする仕事であり、想像するデザイナー像と異なると、早期離職につながりかねません。
そのため、「Webデザイナーの仕事を理解している」「その上でWebサイト制作に携わりたい」という文言を入れると志望動機に説得性が増します。
4.入社後のビジョンを伝える
企業にとっては長期的に働いてくれる人材は求める存在です。応募者が企業に採用されたあとのキャリアパスを具体的に描いていれば、「将来的にも離職しない意思がある」と判断する材料になるでしょう。
今後どんなスキルを身につけ、それを活かしてどんなキャリアを築きたいのか、まずはイメージしてみましょう。その企業を選んだ理由と合わせて「自分はこの企業でこうなりたい」と具体的に言語化できるとベストです。
関連記事:Webデザイナーのキャリアパス9選!必要なスキルも紹介します
Webデザイナー未経験者の志望動機のアピールポイント
Webデザイナー経験者だと志望動機にも具体性が持たせられますが、未経験の場合経験のなさを補うアピールポイントが必要です。ただし、実績がなくても前職で得た経験や知見はWebデザイナーとして活かせるポイントもいくつかあります。
未経験者が応募先企業に伝えておきたい、デザインスキルやコミュニケーションスキル、意欲などを紹介します。
Webデザインに関するスキル
Webデザイナーである限り、Webデザインのスキルは必要不可欠です。未経験からの応募であってもPhotoshop®やIllustrator®などのツールを扱うスキルやコーディングに必要なHTML、CSSの基礎知識は身につけておき、最低限のスキルがあることをアピールしましょう。
Webデザインに関するスキルは実績がなくても、制作物を用意しポートフォリオにまとめると分かりやすく提示できます。転職活動に入る前に、実際にWebサイトなどを制作しポートフォリオを作っておきましょう。
関連記事:Webデザイナーに必要なスキル・スキルマップとは
コミュニケーションスキル
Webデザイナーはチームで仕事を進めるため、社内外に対するやり取りが多く発生する職業です。前職でコミュニケーションを取る機会が多い場合、その点をアピールするエピソードを盛り込むのもおすすめです。「前職で接客経験がある」「数人のチームで業務にあたった」など、コミュニケーションスキルがある具体例をひとつ入れるだけで、採用担当者が企業で働くイメージをしやすくなります。
学習意欲・向上心
現場での実績がない分、学習意欲や向上心を伝えるのも大切なアピールポイントになります。もし、今習得中のスキルがあったり、取得予定の資格があれば合わせて明示しておくとよいでしょう。
ただし、意欲や向上心は、経験の有無に関わらず持っていて当然です。また企業としては即戦力があるとより良いため、「学ぶ姿勢」をアピールしすぎるとマイナスに感じてしまう点には注意しなくてはなりません。あくまでほかのアピールポイントを補うための項目と捉えておきましょう。
【経験別】Webデザイナーの志望動機の例文
Webデザイナーの具体的な志望動機の書き方と、実際の例文を紹介します。「過去の経験」や「企業理念への共感」、「他業界での経験」などさまざまなアピールポイントを設定し、例文を作成しました。以下の例文はそのまま使うのではなく、自分の言葉と経験に落とし込み転職に活用しましょう。
経験者と未経験者に分けて解説します。
関連記事:Webデザイナーの志望動機の書き方!書く時のポイントや例文を紹介
【経験者向け例文】経験と実績をもとにスキルをアピール
Webマーケティングに特化し○○のキャンペーンを手がける貴社には、私が目指す仕事に挑戦できる環境があると感じ志望しました。
私はこれまで、Web制作会社で2年間にわたりWeb広告やLP、キャンペーンサイトを中心とする案件に携わりました。コーディング経験もあるため、フロントエンドの設計や実装を見越したWebデザインができます。
これらの経験を活かしながら、今後はマーケティングの知見も高め、ユーザーデータを読み解いたユーザーファーストなサイト制作ができるWebデザイナーを目指していきたいと考えています。
具体的な実績を持つ経験者は、企業に合わせてアピールポイントを変えると説得性が増します。多数の経験がある点は魅力的ですが、志望動機では1つの経験にまとめるようにすると伝わりやすいです。
【経験者向け例文】企業理念への共感をアピール
御社のデザインの価値に対する考え方・社会貢献への考え方に魅力を感じて応募いたしました。
前職では、主にWebサイトのリニューアルやキャンペーンサイト制作に携わりました。事業会社ではWeb制作会社の立場ではできないクライアント企業の経営略にデザインを活かせるため、その点に魅力を感じています。
Webデザインに関しては、新規作成・リニューアル・LP作成などを経験し、UIデザイナーとしての基礎的なスキルもあります。
将来はデザイン戦略や社会貢献に関する知見を広げ、企業と社会との関わりを広げていけるようなデザイナーを目指していきたいと考えています。
Webデザイナーとして基礎的な経験と知識がありながら、主に応募先企業の方向性に魅力を感じている場合の転職志望例です。応募先企業への理解を文章に含めると担当者に好印象を残せるでしょう。
こちらも志望動機は端的にまとめるようにし、詳しい部分は面接時に掘り下げて伝えられると理想的です。
関連記事:UIデザイナーとは?仕事内容や年収、Webデザイナーとの違いも解説
【未経験者向け例文】他業界・職種の活かせる経験をアピール
私がWebデザイナーになりたいと思ったきっかけは、前職である接客業で店舗チラシ作成に携わったことです。Illustrator®、Photoshop®を使い店舗で毎月配布するチラシを作成しました。
制作を通じてデザインに興味を持ち、個人ブログでデザイン制作を公開しています。ブログ運営では独学で習得したSEO、アクセシビリティの知見を反映させています。
Webデザイナーとして実務経験はありませんが、これらの経験と接客業で得たコミュニケーションスキルを活かし、将来的にディレクションにも携わりたいと考えています。
Webデザイナーとしての実務経験はありませんが、異業種でも関連する経験やスキルを積むことは可能です。前職での具体的なエピソードを盛り込み、その上でポートフォリオを用意すると実際のスキルレベルを分かりやすく伝えることができます。
【未経験者向け例文】企業理念への共感をアピール
現在は不動産会社で営業事務として働いています。自社サイトの更新作業を通じWebデザインに興味を持ち、通信講座でWebデザインやコーディングなどの知識を学びました。デザインに関する個人サイトも立ち上げ、独学で習得したSEO、アクセシビリティの知見を反映させています。
貴社に応募した理由は、○○のPRにあるようなデザインを経営戦略に活かすこだわりに共感したためです。今後は不動産会社で得た知見を活かし、ユーザーに届くWebサイトの制作をしたいと考えています。
未経験者でも、これまでの経歴と企業理念の共通点を挙げると応募先企業への理解があるというアピールになります。Webデザインの知識やスキルを身につけている説明も端的に盛り込み、こちらもポートフォリオで示すとより説得性が増すでしょう。
Webデザイナーの志望動機の良くない例
志望動機は多くの転職者が悩むポイントです。なぜなら志望動機は「つい書いてしまいがちな内容」に触れやすいからです。「志望動機を仕事内容ではなく、給与や待遇、福利厚生のみに絞ってしまう」「その企業でないといけない理由が含まれていない」「具体性がない」などが良くない例に含まれます。
以下に印象が悪くなる例をまとめました。作成した志望動機が当てはまっていないか、今一度チェックしておきましょう。
給与・待遇・福利厚生を理由にする
Webデザイナーとして企業を選ぶ理由に「ほかと比べて残業が少なそう」「上下関係がなさそう」といった応募企業の給与や待遇、社風に魅力を感じるのは本音でしょう。しかし、これが決め手で応募した場合でも、そのことを志望動機として大きく打ち出すのは推奨できない例です。
企業が見ているのは「自社で活躍してくれるかどうか」です。極端にいうと「同じ待遇の会社があればそこでいいのでは?」と思われかねない志望動機になってしまいます。特に未経験者は「勉強できると思い志望した」と書くのは、自主性も意欲も感じられないため悪い印象を与えます。アピールするのはスキルや実績にし、志望動機に盛り込みましょう。
企業にどう貢献できるかを伝えていない
志望動機を作成する際にこれまでの経歴や自分がどういった人物かを全面に押し出してしまい、企業に対してどう貢献できるかが伝わりにくいケースはよく見られます。
志望動機でいかに前職で大手企業と携わったか、大規模プロジェクトに参加したか、という点をアピールするのは重要ではありますが、プッシュするポイントとしては弱いです。志望動機は応募先企業に「自分はこれだけ貢献できる人材だ」という点を伝えるのが大切であるため、どのような形で貢献できるかを具体的に説明しましょう。
この点が曖昧だと、応募先企業は「自社をあまり理解していないのではないか」と疑念を抱いてしまいます。自己PRに傾きすぎていないか今一度見直すのも大切です。
業界・企業の将来性を志望理由にする
良くない志望動機として以下のような例文が挙げられます。
IT業界は今注目される分野だと認識し、業界そのものにも将来性を感じています。そんなIT関連職種で働きたいと思い、Webデザイナーを志望しました。
実際に応募企業が業績を伸ばしていても、その点を理由にするのは印象が良くありません。ほかにも成長している企業はある上、漠然とした理由で具体性に欠けているために応募先には正しく志望動機が伝わらないからです。この志望動機では、「この会社でないといけない理由」を加えると説得力が増します。
関連記事:Webデザイナーの平均年収は低い?1000万円を目指す方法
Webデザイナーの志望動機を書く際のポイント
これまでWebデザイナーの志望動機を例文で紹介したように、「説得力」「具体性」が重要なポイントです。また、志望動機は「分かりやすく伝える」ことが求められるため、短文で相手が読みやすくなるよう工夫する必要もあります。
Webデザイナーの志望動機にこのポイントを活かせるように、意識したい点を以下の5つにまとめました。ひとつずつチェックしていきましょう。
まずは企業研究・自己分析を徹底して行う
志望動機には「企業の特徴や理念」と「応募者が希望する働き方や方向性」が一致する必要があります。志望動機を書く前に、まずは企業研究と自己分析を行い、「自分はこの企業に合う人材なのか」を確認しましょう。
志望動機が理由で転職に失敗するケースでは、企業研究と自己分析のどちらかが欠けていてミスマッチを起こしていることが多く見られます。これは企業側が「この人とは合わない」と志望動機から見抜いているためです。早期離職を防ぐ手段でもあるため、徹底するようにしましょう。
入社後の自分の働き方をイメージする
Webデザインはさまざまな分野で行われ、規模感やリーチするユーザ層などは案件によって異なります。またWebデザインは汎用的に使えるスキルであり、キャリアの選択肢も多いことが特徴です。そのため入社後の働き方は具体的にイメージしやすい職業といえます。
これらの情報は企業のWebサイトに記載されていることがほとんどなので、内部の詳しい事情が分からなくても最低限の事業内容は理解し、どの分野で自分が活躍できるかを考えておきましょう。入社後はどんな仕事に携わりたいのかを具体的に想像できると、「企業に自分がどう貢献できるか」に説得性を持たせられます。
結論ファーストを意識する
「志望動機が長くなる」「内容がまとまらない」のは、余談や前提が多すぎるのが原因です。志望動機は結論から書き始めると全体の意図が伝わりやすく、限られた文章量でも充分な説得力が出ます。
・結論→エピソード→結論の再提示
例:私が志望した理由は○○です。なぜなら過去に○○という経験をしたからです。○○を通じてより魅力を感じました。
この順番を意識すると端的な文章でも内容を分かりやすく伝えられるでしょう。
志望動機は使い回さず企業の求める人物像にアプローチする
志望動機を使いまわすのは、転職失敗例によくあるケースです。汎用的な志望動機ではなく「応募先企業にしか伝えられないこと」を盛り込むとより志望動機が具体的になるでしょう。そのためには企業研究が必要であり、さらに企業に合う自分のスキルや経験を棚卸する自己分析は不可欠です。使いまわした志望動機は採用担当者には伝わってしまうため、応募企業ごとに作り直すのがポイントです。
200~300文字程度にまとめる
志望動機を書き出す場合、フォームへの入力や履歴書に記載するといった方法が考えられますが、いずれにしても「限られたスペースしかない」点に注意しておきましょう。つまり、長文の志望動機を書いても相手には伝わらないということです。
志望動機の適切な文章量とは「200〜300文字」になります。たとえば本記事で紹介した例文はどれも300文字以内です。例文はそのまま写して活用することはできませんが、上記のような文章量にまとめることを意識してみましょう。
長くなる志望動機は、エピソードや具体例の部分から省くと調節がうまくいきます。なんとなく長くなるという場合は、文字数を数えてみるのもひとつの手段です。
Webデザイナーの志望動機に関するよくある質問
Webデザイナーの志望動機を考える際に、書き方に悩む方は多いです。「正しい書き方やテンプレートが知りたい」という質問や「Webデザイナーの志望動機に適したアピールポイントは?」などが気になるポイントとして挙げられます。Webデザインそのものの仕事内容を理解するために、Webデザイナーの適性を知ることも重要です。
以下では、Webデザイナーの転職でよく聞かれる質問をまとめました。志望動機を作成する際に参考にしてください。
Q1. Webデザイナーの志望動機の書き方を教えてください
志望動機に適切な書き方や決まりは、実はありません。自分で考えた素直な動機が企業に適しているかが重要です。ただし、Webデザインへの興味に関すること、将来的にどんな仕事をしていきたいのかははっきり記載しましょう。また、文章量や結論ファーストで記載できているかなど、読みやすさを考慮して書き進めるのがポイントです。
Q2. Webデザイナーに向いている人の特徴を教えてください
Webデザインは専門分野を担う職種であり、性格的な向き不向きが表れやすい職業です。以下の特徴があると向いているといえるでしょう。
-
・デザインに興味がある
・ビジネス視点を持つデザイン業務という地道な作業を苦に思わない
・こだわりがありなおかつリクエストに対応できる柔軟性がある
・コミュニケーション能力がある
関連記事:Webデザイナーに向いている人とは?仕事内容や職場の選び方も解説
Q3. Webデザイナーに求められるスキルは何ですか?
Webデザイナーは以下のようなスキルが求められます。
-
・デザインの理論や実装技術・Illustrator®やPhotoshop®などデザインツールのスキルと理解
・コーディングなど最低限のプログラミング言語理解
・コミュニケーション能力などソフト面のスキル
これらのスキルはWebデザインの基礎的なものであり、転職活動では企業によって求められるものは異なります。求人情報や企業情報を読み込み、求められる人材像を具体的に理解することが重要です。
Q4. Webデザイナーの志望動機では何をアピールすべきですか?
経験者は希望する企業に合わせて、これまで携わったWebデザイン関連の経験と実績をアピールするのがおすすめです。未経験者は実績や経験がないため、Webデザインをどのような形で学んでいるのか、Webデザインに対する意欲や将来のビジョンなどをアピールしましょう。
まとめ
Webデザイナーに限らず、転職希望の人は志望動機で悩むことが多いです。志望動機は転職の成功率を左右する重要な要素であるため、企業側が見ている「自社への貢献度」「自社とマッチする人材かどうか」を分かりやすく伝えるようにしましょう。Webデザイナーは未経験からでも参入しやすい職業だからこそ、実績やスキルの少ない人は志望動機に「未経験を補う意欲や将来性」を盛り込むことが大切です。
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