Pythonとは
Pythonとはコードがシンプルで、AI開発やWeb開発でよく使われるプログラミング言語です。AIの普及に伴い、人気が上昇しています。実際にPythonを用いた開発現場も多く、Pythonのスキルがあれば参画できるプロジェクトは豊富でしょう。
Pythonは1991年に誕生した言語で、新しいものではありませんが、AIとの高い親和性から再び注目を浴びています。Webが広く普及する以前、Pythonは主に科学技術計算の領域で使われていました。この特性が、AIとの良好な相性を生み出す一因となっています。
関連記事:Pythonとは?特徴やできること・活用事例などを解説!
Pythonに関する国内の資格試験の概要と難易度
2024年6月現在、日本国内で実施されているPythonエンジニア向け資格試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が運営している「Python3エンジニア認定基礎試験」「Python3エンジニア認定データ分析試験」「Python3エンジニア認定実践試験」の3つです。それぞれの概要、難易度試験範囲、学習方法などを紹介します。
資格試験名 | 難易度 | 受験料(税込み) |
---|---|---|
Python3エンジニア認定基礎試験 | プログラミング初心者でも 十分合格できるレベル |
一般:1万円(税別) 学割:5000円(税別) |
Python3エンジニア認定データ分析試験 | 日常的にPythonを使用している 人向け |
一般価格:1万1000円 学割:5500円 |
Python3エンジニア認定実践試験 | Python中級者向け | 一般価格:1万3200円 学割:6600円 |
ほかにもPythonの設計に関するイディオム集PythonZenと標準コーディング規約であるPEP8についてのPythonZen & PEP 8 検定試験があります。こちらは無料で受験できるため、基礎を確認する際におすすめです。
Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定基礎試験はPythonの基礎的な文法スキルを認定する試験です。一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催しており、Pythonの基礎知識や基本的な文法を中心に出題される試験です。経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)のレベル1に該当する試験とされています。
問題形式 | CBT形式/40問/60分 |
試験範囲 | 文法基礎 |
合格率 | 75% |
学習教材・本 | 「Pythonチュートリアル 第4版」 「徹底攻略Python 3 エンジニア認定[基礎試験]問題集」 |
学習時間の目安 | プログラム初学者で6ヶ月 Pythonの勉強を始めている人で3ヶ月 |
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、機械学習に不可欠な数学の基礎やライブラリの分析に関する知識を問う試験です。Python3エンジニア認定基礎試験と同様、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が主催しており、Pythonを活用してAIの機械学習システムを構築する際の応用力が問われます。
問題形式 | CBT形式/40問/60分 |
試験範囲 | 文法基礎 |
合格率 | 75% |
学習教材・本 | Pythonによるあたらしい データ分析の教科書 第2版 |
学習時間の目安 | 学習教材に沿って プログラム経験者で1ヶ月 Python経験者は1週間 |
Python3エンジニア認定実践試験
Python3エンジニア認定実践試験は、Pythonエンジニア育成推進協会が主導する中級レベルの試験で、Pythonの実践的な使用に関する仕様やライブラリの知識を問われます。この試験は、Pythonプログラマーのコーディング能力を強化する目的で作られました。試験に合格することで、Pythonを実際の業務で使用する際に必要な機能やライブラリの使用スキルがあることを証明できます。
問題形式 | CBT形式/40問/60分 |
試験範囲 | 文法基礎 |
合格率 | 75% |
学習教材・本 | Python実践レシピ |
学習時間の目安 | 書籍を活用して約1ヶ月 |
Python3エンジニア認定試験の受験要項
Python3エンジニア認定試験を受験するには、あらかじめ必要な情報を確認することが重要です。Python3エンジニア認定試験の受験のために確認しておくべき情報は、受験のスケジュールや申込み方法、受験に必要なものなどです。ここでは、Python3エンジニア認定試験の受験要項について解説します。
受験のスケジュール
Python3エンジニア認定試験は、通年で試験を行っているため、自分の都合がいいタイミングで受験可能です。以下に、Python3エンジニア認定試験の受験スケジュールを表にまとめました。
申込期間 | 随時申し込み可能 |
受験日 | 試験会場により異なる |
試験会場 | 全国のテストセンター(オデッセイコミュニケーションズ) |
合格発表 | 試験終了直後発表(合格証は後日郵送) |
申込み方法
Python3エンジニア認定試験の試験申込みは、最初にオデッセイコミュニケーションズのサイトからOdyssey IDを取得します。その後、全国にあるオデッセイコミュニケーションズ テストセンターから受験する会場を選択します。また試験会場は、会場により受験日が異なるため注意が必要です。
受験に必要なもの
Python3エンジニア認定試験の受験に必要なものは以下の3点になります。忘れてしまうと試験が受けられなくなる可能性もあるので、持ちものは事前にしっかり確認しましょう。
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・Odyssey IDとパスワード
・受験票(会場によって、必要なケースがあります)
・身分証明証(写真付き) ※運転免許証、パスポート、住民基本台帳カード、個人番号カード、社員証、学生証など
Pythonに関する海外の資格試験の試験概要と勉強方法
海外の団体により実施されているPythonの資格試験として、「Python Certifications」があります。「OpenEDG Python Institute」というポーランドの非営利団体が運営しています。試験は4つの段階にレベル分けされています。
これらの4つの試験は、全て英語での出題です。出題内容を正確に理解するためにはある程度の英語力も試されます。スムーズな回答に向けて、プログラミング関連の用語などは覚えておくと良いでしょう。もし不安であれば事前にサンプルテストを受けておくなどの対策が必要です。
OpenEDG Python Instituteが運営している4つの試験に関しては、試験概要ページにてサンプルテストが無料で公開されているので、気になる方はダウンロードして自身のレベルを試してみましょう。ページ内で「Click here to download a free (試験名)sample test」と検索してみてください。
資格試験 | 難易度 | 試験範囲 |
---|---|---|
PCEP | Pythonプログラマーの エントリーレベル |
コンピュータープログラミングの基礎理論、 Pythonの基礎文法など |
PCAP | Pythonプログラマーの アソシエイトレベル |
コンピュータープログラミングの基礎理論、 Pythonの基礎文法、Pythonモジュールの使い方など |
PCPP1 | データ分析にPythonを 活用できるレベル |
ファイル処理、数学・工学系ライブラリーの使い方、 GUIプログラミング、オブジェクト指向プログラミングの応用理論など |
PCPP2 | 高度な技術をもった Pythonエンジニアレベル |
パッケージの作成と配布、デザインパターン、通信、 ネットワークプログラミング、データベース制御など |
PCEP
PCEPはPythonプログラマーのエントリーレベルとして、Pythonの基礎スキルを問う試験です。PCEPの試験内容は、実質的にPython3エンジニア認定基礎試験とほぼ同等といえます。そのため、すでにPython3エンジニア認定基礎試験に合格しており、英語での設問回答ができればPCEPに合格する確率は非常に高いでしょう。
問題形式 | CBT形式/30問/40分 |
合格率 | 70% |
学習教材 | Python Essentials 1 PCAP Programming Essentials in Python |
受験料 | 本試験(単発):59ドル 模擬試験:29ドル |
PCAP
PCAPは、Pythonを用いて実務タスクを実行できる技術者としての能力が問われる試験です。PCEP試験でも出題されるPythonの基本知識に加えて、オブジェクト指向技術とモジュールの使用方法についても試験範囲に含まれています。これは、PythonプログラマーとしてのアソシエイトレベルでPythonを使った実務タスクを遂行できるスキルレベルといえます。
問題形式 | CBT形式/40問/65分 |
合格率 | 70% |
学習教材 | Python Essentials 2 PCAP Programming Essentials in Python |
受験料 | 本試験(単発):295ドル 模擬試験:49ドル |
PCPP1
PCPP1は、Pythonプログラマーとしてデータ分析にPythonを活用できるスキルレベルを問う試験です。PCPP1に合格すると、Pythonのエンジニアとして高い技術力を有していることの証明にもつながり、転職の際にも有利といえるでしょう。受験の前提条件として、PCAPに合格していないと受験できません。
問題形式 | CBT形式/45問/65分 |
合格率 | 約71% |
学習教材 | Python Advanced 1‐5 |
受験料 | 195ドル |
PCPP2
PCPP2は、PCPP1のさらなる上級ステップとして高度な技術を持ったPythonプログラマーとしてのスキルレベルを問う試験です。受験の前提条件として、PCAPとPCPP1を有している必要があります。この試験はパッケージの作成と配布から、デザインパターンについての理解、プロセス間の並列処理まで、幅広く対応しています。
問題形式 | CBT形式/45問/65分 |
合格率 | 約71% |
受験料 | 195ドル |
Pythonの資格が「意味ない」といわれる理由
Pythonの資格を取得する意味やメリットは多く存在しますが、その一方でネット上では「意味ない」との声が多く見受けられます。「意味ない」といわれる理由は、Pythonの資格が国家資格でないことや難易度が比較的低めであること、実践向きではないことなどが挙げられます。
しかし、資格試験を通して得られる知識やスキルが重要であり、単に資格取得だけが目的ではないことを意識するのが重要です。以下では、Pythonの資格が「意味ない」といわれる理由について詳しく解説していきます。
Pythonの資格は民間資格しかない
Pythonの資格は全て国家資格ではなく民間資格です。国家資格は国の法律に基づいた、個人の能力・知識を証明する資格である一方で、民間資格は民間団体や企業によって独自の審査基準が設けられた資格です。法律によって社会的地位が守られている国家資格に対して、民間資格は社会的地位が認知度によって左右されます。民間資格であるPythonの資格の知名度は低く、Pythonを扱っている人や関心を持っている人以外にはあまり知られていないのが現状です。そのため、Pythonや資格について詳しくない方が見るとその資格の価値がわからず、軽視されてしまう場合があります。
加えて、IT分野においては「基本情報技術者」や「応用情報技術者」といった国家資格が高い知名度を誇り、これを優先的に取得すべきとの見解も存在します。このような理由から、Python資格を取る意味がないという意見につながるのでしょう。
資格の取得難易度が比較的低い
Pythonは、ほかのプログラミング言語に比べて文法が理解しやすく、初心者でも学習しやすいです。さらに、Python資格の試験内容は最難関の資格であっても基本的な文法を問う問題が中心なため、一定の経験を積んでいる人であれば比較的容易に資格を取得できます。そのため、Pythonをある程度扱える人から見ると、資格を持っていても「スキルがある」という評価に繋がらず、取得しても意味がないと見なされてしまう場合があります。
実務に役立ちにくい
Pythonの強みはライブラリの豊富さにあります。実際の開発でも、ライブラリを活用することが一般的です。資格試験でもライブラリについての問題は出題されますが、主には基本的な文法について問われるため、試験の学習から実務に結びつく点が少ないです。
また、資格試験は選択問題であるため、プログラミングスキルが無くても、知識を身につけていれば取得できてしまう場合があります。実務では自らプログラミングできることが重要視されるため、資格だけではプログラミングスキルの有無を確認できず、実務能力とはまた別物と判断される可能性が高いです。
Pythonに関する資格を取得する価値・メリット
資格取得のメリットを知っておくことは、資格取得に向けた勉強のモチベーションにつながります。
Python関連の資格取得するメリット「Pythonを習得する際の学習効率が向上する」「スキルレベルを証明できる」「年収アップにつながる可能性がある」「転職の武器になる」などです。
ここでは、Pythonに関する資格を取得する価値・メリットについて解説します。
関連記事:Pythonは就職に有利!そのメリットと就職の3ステップ
Pythonを習得する際の学習効率が向上する
Pythonの各資格試験は、Pythonエンジニアに求められるスキルが体系的に出題されます。よって、資格試験を通して学習することで必要なスキルを効率的に習得できるでしょう。もちろん書籍だけではスキルが身につきにくいので、オンライン学習サービスを活用したり、開発環境を構築して実際にプログラミングしたりしながら学習するなど自分の学習効率を上げる工夫も必要です。
関連記事:未経験からPythonエンジニアになるには?学習方法や需要・将来性も紹介
スキルレベルを証明できる
Pythonのスキルがあるといっても、基礎文法を理解しているレベルなのか、データベース処理やネットワークプログラミングができるレベルなのかによって企業の評価は変わります。そのため、Pythonプログラマーは、具体的なスキルレベルを提示できることが望ましいです。Pythonの資格は、国内外でいくつかの試験に分かれています。
それぞれの資格を取ることで、Pythonのスキルレベルを証明することができます。まずは、基礎レベルを証明する資格から取得し、段階的にレベルを上げていくと良いでしょう。
特に、近年Pythonは機械学習やデータ分析に多用されているため「Python3エンジニア認定データ分析試験」などの資格を取得し、データ分析スキルを証明できると高い評価を得られる可能性があります。
自分のスキルに自信が持てる
資格を取得することで自信に繋がることもメリットの一つです。プログラミングの学習は続けていても、本当に知識やスキルが身についているのか自身では分かりづらいため、学習意欲の維持が難しいです。そういった中で、Python資格の取得は一つの学習指標になります。資格取得することである程度のスキルが身についていることの証明となり、自信に繋がるでしょう。
また取得できなかった場合も、試験や学習を通して理解できることが増えるため、成長を実感することができ、自信に繋がります。さらには理解できていないことが明確になり、今後の学習指針になります。
Pythonだけでなくプログラミングの学習は続けられるかが大きな鍵となるため、自信やモチベーションにつながる資格取得は大きなメリットでしょう。
年収アップにつながる可能性がある
スキル証明の副次的効果になりますが、高度なスキルを持っていることを証明できると、年収アップにつながる可能性があります。
2024年6月時点で、レバテックキャリアにて言語「Python」および比較対象として人気の高い言語「Java」、「PHP」、「Ruby」の条件で検索を行い取得されたデータから30件を抽出し、年収の上限、下限の中間値の平均を取って平均年収を算出しました。Pythonエンジニアの平均年収はほかの言語のエンジニアと比較しても高めという傾向が見られます。
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Python:約574万円
Java:約536万円
PHP:約567万円
Ruby:約604万円
つまり、Pythonのスキルを証明できれば、プログラマーの中でも高い年収を得られる可能性があります。特に近年では、機械学習開発やデータ分析スキルを持つエンジニアの年収が高い水準にあるため、これらを身につけることで年収アップを目指せるでしょう。
関連記事:Pythonエンジニアの年収が高い理由は?需要と将来性も解説
転職の武器になる
転職において明確にスキルを証明するのは難しいです。スキルシートにPythonのスキルを記載することはできますが、どの程度なのかは口頭で補足する必要があります。また、転職先の担当者もPythonについての知識が無ければ、判断ができません。
資格を取得すると一定のスキルを外部の組織によって保証してもらえるため、転職時にスキル保有を示しやすいメリットがあります。特に、Python Certificationsを取得している場合には、Python学習に対する取り組みと英語でのドキュメント読解力も示せるためアピールできるポイントとなります。
関連記事:Pythonエンジニアの転職事情を解説!求人数や年収も紹介
AIエンジニアやデータサイエンティストへの道も
AIエンジニアやデータサイエンティストにとって、ライブラリの充実したPythonによる開発スキルは必須ともいえます。さらなるスキル習得は必要となりますが、Pythonに関する資格の取得でAIエンジニア、データサイエンティスト職への素養を持っていることは示せます。キャリアアップを目指す上で、資格取得は有利に働くでしょう。
関連記事:Pythonの将来性|メリットやJava・Rubyとの比較も解説
Python資格の勉強方法
Pythonに関する資格試験に臨む際に、勉強方法に迷う方も多いのではないでしょうか。
Pythonに関する資格の代表的な勉強方法として「認定テキストで学習する」「オンライン学習サイトを活用する」「スクールに通う」「模擬試験を活用する」などが挙げられます。以下では、4つの勉強方法について説明していきます。
これから資格試験の勉強を始めようと思っている方は参考にしてみてください。
認定テキスト・書籍を活用して学習する
Pythonエンジニア育成推進協会が運営している「Python3エンジニア認定基礎試験」「Python3エンジニア認定データ分析試験」「Python3エンジニア認定実践試験」には、それぞれ認定テキストがあります。出題範囲も認定テキストに沿った内容となっているため、合格を目指す際はそれぞれのテキストを確認する必要があるでしょう。
オンライン学習サイトやeラーニングで学習する
オンライン学習サイトやeラーニングでの学習もおすすめです。eラーニングはすきま時間で勉強できることが最大のメリットです。たとえば、普段は仕事でなかなか勉強時間が取れないという方も、通勤のあいだに勉強できます。
オンライン学習サイトはブラウザさえあればプログラミングの勉強ができるというメリットがあります。また、学ぶ手順が決まっていて、勉強が進めやすいという点も良さの一つです。
どちらも、スクールに通う費用に比べると安価に学ぶことができます。
スクールで勉強する
独学での勉強に不安がある方には、スクールの活用がおすすめです。スクールでの学習は、順序良く学習を進められ、分からないところや気になったところをすぐに質問し解決できるメリットがあります。また、資格試験の主催であるPythonエンジニア育成推進協会から認定スクールも公表されているため、スクール選びに迷ったときは参考にしてみてください。
模擬試験を活用する
Pythonの基礎知識が身についてきたら、模擬試験に挑戦してみましょう。模擬試験を解くことで、自分が苦手な分野やおさえられていない知識などを明確にできます。苦手な分野や抜けている知識を明確にしたら、克服できるよう繰り返し解くことがポイントです。分からない箇所があれば復習し、得点を上げていきましょう。また模擬試験を受けることで本試験の傾向をつかむことができ、対策にもつながります。
模擬試験は認定スクールが無料で公開しているので、本番前には複数回受け、試験慣れをしておくと良いでしょう。
Pythonエンジニアに資格以外で求められる経験・スキル
Pythonエンジニアに必要なのは資格だけではありません。Pythonエンジニアとしてキャリアを積んでいくためには、求められる経験やスキルも知っておくと、自身の市場価値を高めることができるでしょう。
資格以外で求められる経験・スキルとして「Pythonを用いた開発経験やLinux環境での開発経験」「膨大なデータを処理した経験」「コミュニケーションスキル」「情報収集力」などがあります。
ここでは、Pythonエンジニアに資格以外で求められる経験・スキルについて解説します。
関連記事:RubyとPythonを比較|選ぶポイントや学習方法も解説
Pythonを用いた開発経験
Pythonエンジニアとしてのキャリアを追求する際、Pythonを用いた開発経験はスキル証明にもなり、重要です。Pythonを用いた開発経験が豊富なエンジニアであれば、ライブラリをより深く理解し、効果的に使用する能力を持っています。そのため、Pythonの開発経験が豊富であればあるほど、スキル証明の有力な材料になります。
Linux環境での開発経験
Linux環境での開発経験も、Pythonエンジニアに求められる経験の一つです。Linuxは、オープンソースライセンスでカスタマイズ性や安定性の高さが魅力のOSです。LinuxはPythonと組み合わせて使われることも多く、Linux環境での開発経験はPythonエンジニアとしての応用力の証明となります。そのため、Linux環境での開発経験も身につけるといいでしょう。
膨大なデータを処理した経験
Pythonはデータ分析やデータサイエンスの領域でよく活用されるため、膨大なデータを処理した経験があると評価される傾向があります。さらにデータベースやデータ分析・統計の専門知識があると上流工程での活躍も期待できます。自分自身の市場価値を高めるためにも、Pythonエンジニアとして膨大なデータを処理する経験を積みましょう。
コミュニケーションスキル
Pythonエンジニアとして評価を高めるためには、コミュニケーションスキルも求められます。経験豊富なPythonエンジニアになると、マネジメント業務も行う可能性があります。マネジメント業務には、さまざまな人々との関係を円滑に進めるためのコミュニケーションスキルが必要です。そのため、コミュニケーションを意識しながら仕事に取り組みましょう。将来的に市場価値が高いPythonエンジニアになるためにも大切です。
情報収集力
情報収集力もPythonエンジニアに求められる経験・スキルの一つです。Pythonを活用したデータスクレイピングは、商品開発やマーケティングにおいて活用されています。ただし、スクレイピングを行う際には、著作権法を遵守し、Webサイトに過度な負荷をかけないよう注意が必要です。Pythonエンジニアが情報収集スキルを持つことは、企業側からすると、価値ある人材として位置づける要素の一つになります。
Pythonの資格に関するよくある質問
Pythonに関する資格取得を検討している方が気になることとして、試験の過去問や合格率、国家資格などについてが挙げられます。
ここでは、Pythonに関する資格に関するよくある質問にお答えします。類似の疑問を持つ方は参考にしてみてください。
Q1. Python3エンジニア認定試験に過去問はありますか?
書籍で販売されている『Python 3 エンジニア認定基礎試験問題集 第三版改訂版』があります。また、認定スクールによる模擬試験がWeb上で提供されているため、こちらも活用することをおすすめします。
Q2. Python3エンジニア認定データ分析試験の合格率は?
Python3エンジニア認定データ分析試験の合格率は、2023年6月のデータでは1万名以上が受験し、合格率は81.5%でした。試験内容として基礎的な知識が問われるため、難易度は比較的低めといえます。認定テキストの内容をしっかりと理解しておけば十分合格できるといえるでしょう。
Q3. Pythonエンジニア向けの国家資格はある?
2024年6月時点では存在しません。
一方で国家資格の「基本情報技術者試験」にはプログラミング問題が出題され、選択肢の一つにPythonがあります。また、Pythonエンジニア認定基礎試験とデータ分析試験は、経済産業省が定めたITスキル標準のレベル1に認定されています。
まとめ
本記事では国内外のPython資格試験の概要とPython資格を取得するメリットについて解説しました。Pythonは、今後も需要が高まることが予測される言語であり、平均年収も高いことから、習得すべき言語の一つといえるでしょう。
また、資格によるスキルの証明や開発実績(ポートフォリオの作成、制作したソフトウェアのデモなど)を示すことができれば、企業からの評価も得やすくなります。資格の取得には多くのメリットがあるので、ぜひ活用してみてください。
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