【CTOの職務経歴書】スキーを諦めアメリカ留学へ。プログラミングにハマり、卒業後大手IT企業エンジニアに|(株)マーケティングアプリケーションズ大山陽耕氏【前編】

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インタビューを通して、注目企業のCTOのキャリアや仕事の哲学に迫る「CTOの職務経歴書」。今回は、株式会社マーケティングアプリケーションズのCTO・大山陽耕氏に登場いただいた。市場調査向けのクラウドサービス「MarketingApplications(MApps) for Survey」や、消費者購買データソリューション事業などを手がける企業のCTOだ。

アメリカの大学でプログラミングの魅力にはまり、学生時代には自身で様々なWebサービスのコードを独学で再現していたという大山氏。前編では、小学校時代に単身でニュージーランドへ留学した経験から、大学卒業後に入社した日本の大手IT企業で、エンジニアとしての経験を積むまでの歩みを語ってもらった。

株式会社マーケティングアプリケーションズとは?
「生活者と企業をテクノロジーでつなぐ」ことをミッションにデータに基づくマーケティングを実現するためのデータソリューション、アプリケーションを提供する企業。業界で高いシェアを誇るオンラインサーベイツール「MApps for Survey」や、クラウド型のデータ集計・分析ツール「MApps for Analysis」、国内およびアジアの大規模な市場調査専用コンシューマーパネルなどを提供している。
https://mkt-apps.com/

航空宇宙工学を英語で学びたいと、アメリカの大学に進学

――小学6年生でニュージーランドに留学されていたとか。今ほど気軽に留学できなかった20年以上前にしかも小学生で留学というのは珍しいケースですよね。ご自分の意志でそうされたのでしょうか?
 
大山氏:はい。僕は札幌出身で、幼いころから競技スキーをやっていました。そんななか、夏でも大好きなスキーができる国、ニュージーランドで暮らしてみたいと思い、小学生でも旅行ではない形で行くことはできないかと色々調べたところ、ホームステイという形で留学できることを知りました。そこで、両親を説得し、留学させてもらうことになりました。
 
実は僕自身、両親からは「早くもっと大きな世界に出なさい」と言われていまして、自然と海外を意識していました。ホームステイ先のニュージーランドでは、地元の子どもたちに交じって、小学校に10ヵ月間通いました。
 
最初は全然英語ができなくて、早く日本へ帰りたいと思ったことが何度もありましたが、振り返ると初めて海外を見る良い経験になったと感じています。
 
――中学、高校では、どのような学生生活を送られていたのでしょうか? 思い出や熱中されていたことは、ありましたか?
 
大山氏:帰国後はずっとスキーに夢中で、中学校時代はゲレンデに通い続けていました。しかし高校1年生の時、スキーで大きなケガをしてしまい、ずっと続けるはずだった競技生活が突然、終わりを迎えました。
 
そこからは勉強をしてみたり、バンド活動をしてみたり(笑)。バンドを始めてからは吹奏楽部に入って、ドラムを叩いていた時期もありましたね。そんなノリで過ごした高校生活は、わりと楽しいものでしたよ。

 

高校1年生の時にスキーをやめたことが、自分を客観的に見るきっかけにもなったという

――高校卒業後は、アメリカの大学に進学されたのですよね?
 
大山氏:小学生の時に留学をしていたので、高校生になっても英語が得意だったんですよ。当時は、将来こんなことをやりたいという明確な目標はなかったのですが、漠然と海外で「英語を使って何か」を学んでみたいとは考えていました。
 
それで、どうせなら興味を持てる領域を勉強したい思い、語学学校を経て当時興味があった航空宇宙工学を学ぶために、テキサス大学へ進学しました。
 

授業以外でも、プログラミングに夢中になった大学生活

――大学ではコンピューターサイエンスを専攻されていたとのことですが、具体的にいつ頃からITやネット、プログラミングに興味を持たれたのでしょうか?
 
大山氏:高校時代にはパソコンやインターネットを使ったことはなかったのですが、渡米してその機会に恵まれました。語学学校でパソコンを初めて触り、大学入学後すぐに授業でプログラミングを学び始めました。工学系の学部では、プログラミングが必須科目だったんです。
 
実は入学当時、航空宇宙工学をやってみようと考えていたのですが、そこでプログラミングに惹かれて、専攻を変えてコンピューターサイエンスを専攻することにしました。最初に手がけたのは本当に単純なもので、「Hello world」のようなものだったと記憶しています。
 

英語そのものを学ぶ学科よりも、英語を使って興味のあることを学びたいと考え、アメリカの大学へ

――大学で最初に学んだ言語は何ですか?
 
大山氏:C言語ですね。プログラミングを「本当に面白いなぁ」と感じたのは、その後C++言語を触るなかで、オブジェクト指向の概念に触れたときだったと思います。真っさらなところから自分で機能を作りました。それがきっかけとなり、授業以外のところでもプログラミングに熱中するようになりました。
 
初めは、漠然とインターネット上で何かサービスを作りたいと考え、Linuxでサーバーを立てて、自分でいろんなサービスを開発して公開していました。当時は、ホームページを作ったら掲示板をつけるのが一般的でしたから、ネットを検索して、他のサイトの掲示板を見て「どうやら、こうやって書かれているらしいぞ」と画面やhtmlを解析して再現していました。
 
またネット上で無料ダウンロードができるCGIなどをテンプレートにして開発したりしていました。そうこうしているうちに、ブログが流行りだしたんですよね。それで、すごく面白いなと感じて、ブログを開発して。そんなふうに思ったものを自分なりに試行錯誤しながら開発していく事を通じてプログラミングを身に着けていった、そんな感じがします。

――プログラミングにのめり込み始めた大学生活ですが、そこで得られたもの、また苦労されたことはありましたでしょうか?
 
大山氏:思い返すと、僕は模範的な学生ではありませんでしたね。大学では、「やらなければいけないこと」と「自分がやりたいと思っていること」とのつながりが分からなくなっていました。それが辛かったですね。
 
当時、僕のなかで「Webサービスを作りたい」ということはハッキリしていましたが、大学で学ぶ理論的な部分と、僕が具体的にやりたいこととが結びつかなかった。自分のやりたいこととサービスが明確になった今、振り返ってみると、大学生の時にもっとちゃんと勉強しておけばよかったなと思いますね。

 

Linuxのサーバーを立ち上げる時には、友人が使わなくなったパソコンも使ったという

■エンジニアの裁量が大きい環境で、主体的に関わる経験ができたライブドア時代

――大学卒業後、ライブドアに入社された理由を伺えますか。
 
大山氏:就職活動をせずに卒業したこともあって、どういう企業に就職するのが良いのか、わからない状態でした。でも、漠然とWebサービスを作りたいという思いはありました。そこで、ポータルサイトを運営している企業であれば、数多くのwebサービスを提供していて、何かしらやりたいことができるのではないかと考え、ポータルサイト各社のサイトなどを見ながら比較検討していました。
 
なかでもライブドアは、Webアプリケーションのフレームワークを開発していることもあり、エンジニアが楽しそうに働いているように感じられました。その頃、新卒の採用は行っていなかったのですが、「こういう会社っていいなぁ」と直感的に思い、課題を勝手に解いて人事に送ったところ、面接、内定とトントン拍子に進み、入社することになりました。
 
――同社では、どのようなお仕事を担当されていたのでしょうか?
 
大山氏:社内には当時、エンジニア、デザイナー、ディレクター、マークアップエンジニアがいて、それぞれの職種でひとり〜数人の、小さなチームでWebサービスを作っていることが多かったですね。入社してしばらくは、Q&Aサービスや、写真共有サービスを担当していました。

――色々なサービスに携わられたなかで、一番印象に残ったものは何でしょう?
 
大山氏:地図サービスのリニューアルを任されたことが、印象に残っていますね。地図データの提供先を切り替えるときのことで、ライブラリーの選定も含めて全部を作り替えることになりました。それを自分が任されるという、うれしくもあり大変な作業でした。比較的大きなプロジェクトでしたが、チームメンバーは社内の他のチームと同様に、各職種1名、合計4人と少人数の構成でした。

開発途中の課題を解決するために、ライブドアはチーム内でしっかり話し合える環境だった

――同社での勤務を通して、どのようなことを得られたとお考えでしょうか?
 
大山氏:少ない人数で全部を担当していたので、つねに主体的に関わって色々なものを動かして変えていくことができました。決まった仕様があり、それを作って納品するのではなく、それぞれのサービスにどんな問題があり、どう解決するかということを小さいチームで考えていけたことが、非常にいい経験になったと思います。
 

後編を読むエンジニアが納得できる評価制度を作り、主体的に動く人が集まる組織を作りたい

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