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    【SASの概要】

    SAS言語は、SAS Institute社が開発したパッケージソフト「SAS（Statistical Analysis System）」で用いられるプログラミング言語です。SASはデータ解析や統計分析に用いられ、解析結果の可視化が行えます。同社が開発したソフトウェア製品全体のブランド名として、または同社そのものを指す場合にSASという名称が使われることもあります。SAS言語は、データ読み込みや出力、解析などのフローを記述、実行することでデータを解析できるのが特色。操作画面はグラフィカルで、解析手順の指示によりコードが自動出力される機能を保有しているため、直接プログラムを記述しなくても、多くの操作を実行することが可能です。

    SAS言語のコンポーネントには、SASファイル、外部ファイル、データベース管理システムファイル、SAS言語要素があります。SASファイルは、SAS Systemで処理できる形式、もしくは構造を有するファイルのこと。SASファイルの中でも使用機会が多いと考えられるのは、SASデータセットです。SASデータセットはSAS Systemで処理できる形式を持つデータファイルを指し、属性情報を格納するディスクリプタ部と、入力または算出されたデータ値を格納するデータ部に分かれているのが特徴。SASデータセット以外に一般的なSASファイルはSASカタログで、データ値読み込みや出力命令、ファンクションキー設定などの情報が格納されます。外部ファイルは、データの読み書きで使われるデータファイルの中でも、SAS Systemが識別しない構造を持つものを指します。外部ファイルを利用することで、SASデータファイルにロードする生データやSASプログラムステートメントを格納することが可能です。データベース管理システムは、他ベンダーのソフトウェアデータの読み書きを行うためのもの。利用時にはライセンスが求められる点に注意が必要です。コンポーネントの最後に挙げたSAS言語要素については、他言語と同じく、ステートメント、関数、式、入力形式、出力形式、オプションにより構成されることが指摘できます。

    SAS言語は、入力データの読み込みによるデータ変換や、要求された出力の生成などの処理にも用いられます（SAS処理）。SAS処理は、SAS言語を構成するDATAステップとPROCステップにより実行。DATAステップはデータ操作を担い、PROCステップはデータ分析、出力生成、SASファイル管理を行うのが一般的です。それぞれのステップは単独で使用されることもあれば、組み合わされるケースもあります。

    SAS言語のワードもしくはトークンは、SAS Systemへ指示伝達をする文字であり、SASプログラムにおいて最小単位となる要素です。ワードもしくはトークンは、「名前」「リテラル」「数字」「特殊文字」の4つに分類されます。名前は、アルファベットかアンダースコアで始まる文字のこと。リテラルは、一重引用符か二重引用符で囲まれた文字列により構成されます。数字は通常の数字とともに、小数点や正符号、負符号がつくケースもあるようです。そして特殊文字は、アルファベット、アンダースコア、数字、ブランクを除いた文字を指します。


    【SASを使う求人に役立つ資格やスキル】

    SAS Institute社では、SAS言語のプログラミングを学びたい方向けのツールを多数提供しています。無料のハウツー動画を利用すれば、転職活動をしながら自分のペースで学習することが可能です。ハウツー動画はSAS専門家であるインストラクターによって制作されものであり、簡潔なチュートリアル形式をとっています。動画とともに、e-Learningも無償で提供されています。e-Learningコースはオンラインチュートリアル形式で実施され、インターネット環境さえあれ、自分の都合の良い時間帯に手元で実習トレーニングができるのが利点です。他にも、「SAS Analytics Uコミュニティ」でSAS学習リソースを入手したり、関連書籍を取り寄せたりして、求人応募に必要な技術を学ぶことができるでしょう。SAS関連求人を出す企業への転職を目指す方は、SAS Institute社が提供する学習ツールを活用してみましょう。

    SAS言語と関わりが深い資格は、「SAS®認定資格」です。同資格のメリットは、各求人の採用担当者に対し、SAS全般のスキルを証明するのに役立つ点と言えるでしょう。世界中の企業で高い評価を得ているのもポイント。資格取得により言語スキルを含むSASに長けた人材としての価値が高まり、求人応募時に他の転職希望者との差別化につながると考えられます。スキルの証明だけに留まらず、給与額が高いSAS関連求人に採用される可能性が高まるのも利点だといえるでしょう。同資格のマニュアルとして、『SAS®認定プロフェッショナルのためのBase Programming for SAS® 9 完全ガイド 第2版』と『SAS®認定プロフェッショナルのためのAdvanced Programming for SAS® 9 完全ガイド』があります。


    【SASを使う求人について】

    レバテックキャリアに掲載されているSAS関連の転職希望者向け求人の年収は、下限平均が約430万円、上限平均が約860万円です。SAS言語を使う求人の中で最も年収が高いものは、2000万円という結果でした。また、求人が多く出される業界は、多い順にインターネット、広告・デザイン・イベント、コンサルティングです。SAS言語のスキルを活かして働きたい方は、こうした業種から転職先候補となる企業が見つけられるかもしれません。なお、求人で転職希望者にSASスキルが求められる職種は、データサイエンティスト、サーバーサイドエンジニア、マーケティングが多いという結果でした。SASは世界中で導入されていることから、SAS言語の需要も高いと考えられ、引き続き各業界で関連求人が出されることが予想されます。

    レバテックキャリアでは、エンジニアやデザイナー向けに転職支援サービスを提供しています。転職希望者の希望条件や経歴をもとに求人を紹介するほか、求人応募から採用に至るまでのサービスも充実。採用担当者の目にとまりやすい書類を作成するためのアドバイス、相手に良い印象を持ってもらうためのコツを踏まえた面接対策など、志望企業に採用されることを目標としたサポートを実施しています。SAS言語を使う求人に転職したい方、転職によりキャリアアップしたいとお考えの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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