エンジニア採用を行う企業の採用担当者に、選考ポイントや求める人材像、必要なスキルなどについて伺い、現場のリアルな声をお届けする「採用担当者の本音」。
今回取り上げるのは、システム開発からマーケティング、データ分析、カスタマーサポートまで幅広い業務領域を生かし、高品質なBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスをワンストップで提供するトランスコスモス株式会社です。
デジタルエクスペリエンス事業の拡大に伴いエンジニアの強化を図りたいという同社で、デジタルエクスペリエンス戦略統括部の統括部長代理を務める坂祥明さんにお話を伺いました。
※この記事は、2018年1月時点の内容です。
今回の採用担当者:
トランスコスモス株式会社
デジタルマーケティング・EC・コンタクトセンター統括
デジタルエクスペリエンス総括
デジタルエクスペリエンス戦略統括部
統括部長代理
坂 祥明(ばん よしあき)さん
トランスコスモスで採用したいのはこんなエンジニア
1.変化を楽しみながら、エンジニアとして自分の職務領域を広げていきたい人
2.社内外の人と積極的にコミュニケーションをとりながら、チームで開発することを楽しめる人
3.お客様企業の課題を発見し、解決方法を導き出すことにやりがいを感じる人
4.デジタルトランスフォーメーションにおける新しい仕組みやスタンダードを作っていきたい人
- 1. デジタルエクスペリエンス領域で活躍できるエンジニアを募集
- 2. エンジニアに求めるのは「技術志向」よりも「お客様志向」
- 3. 面接では、エンジニアとしての過去の実績や自慢話を聞かせてほしい
- 4. デジタルトランスフォーメーション時代の過渡期だからこそ、新しい“型”をつくる面白さがある
- 5. トランスコスモスへの転職ならレバテックキャリア
1. デジタルエクスペリエンス領域で活躍できるエンジニアを募集
―まずは、トランスコスモスの事業内容と、今回募集する事業領域について教えてください。
坂:トランスコスモスはもともとコールセンターサービスやBPOサービスで業績を伸ばしてきましたが、近年はデジタルマーケティングを核としながら、Webサイトの企画から開発、運営、分析、マーケティングまで弊社が一括して行うワンストップサービスに力を入れています。
消費者行動の多様化が進み、それに従って企業も変化しなければならない今、弊社としてもお客様企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するために変化する必要があります。
2016年には、「デジタルマーケティング」「EC」「コンタクトセンター」の3つを統合し、それぞれの頭文字から「DECサービス」と名付けたソリューションの提供をスタートさせました。
DECサービスのなかには、多種多様な個別のサービスやソリューションがありますが、今回特に強化したいと考えているのは、マーケティングの戦略づくりにもかかわってくる「デジタルエクスペリエンス」の領域です。
―デジタルエクスペリエンスとは具体的にはどのようなサービスなのでしょう。
坂:大きな流れでいうと、まずはお客様企業のエンドユーザーに向けて、Webサイトやスマホアプリなどを用いた情報やコンテンツの発信、広告、製品の販売などを行います。
その後、エンドユーザーの購買履歴やコンバージョン結果などの情報をデータベースにためて、分析や今後の購買予測を立てます。
その予測をもとにレコメンドやOne to Oneマーケティング(顧客一人ひとりのニーズや属性に適したやり方で展開するマーケティング活動)といったシナリオを描き、お客様企業とエンドユーザーとのコミュニケーションを強化していきます。
この一連の流れを一気通貫で提供するのが、弊社のデジタルエクスペリエンスサービスです。
デジタルエクスペリエンス事例の「ANA SKY WEB」は、運用一元化により高度なマーケティングが可能に
―デジタルエクスペリエンスサービスはマーケティング戦略にもかかわるとのことですが、募集しているのは具体的にどのような職種なのでしょうか。
坂:職種でいうと、中心となるのはWebエンジニアですが、それ以外にSalesforceやAdobe、DOMO、DataRobotといったクラウドプラットフォームのコンサルティングを担当するクラウド導入コンサルタント、LINEやFacebookメッセンジャーなどのチャネル拡張エンジニア、オフショア開発の品質管理などを担当するグローバルブリッジマネージャーも募集しています。
Webエンジニアは主にWebサイトの開発業務を行いますが、必要に応じてスマホアプリの開発や運用、データベースの構築、最適なアウトバウンド(情報発信方法)の選定なども担当していただける方を求めています。
採用人数は特に決まっていませんが、加速度的に拡大している領域なので、弊社で活躍できそうなエンジニアであれば、できるだけ多くの方に入社していただきたいと考えています。
―デジタルエクスペリエンスの領域が拡大している背景には何があるのでしょうか。
坂:弊社だけでなく、業界全体が変化に対応すべき時期に来ているということだと思います。消費者行動やチャネルがこれだけ多様化しているわけですから、マーケティングにもイノベーションが求められます。
世の中はすでにDECの形が確立してきているので、我々もサービスを刷新して、新しいスタンダードをつくる必要があると感じています。
2. エンジニアに求めるのは「技術志向」よりも「お客様志向」
―採用にあたっては、どのようなスキルが必要とお考えでしょうか。
坂:Webエンジニアであれば開発言語はJavaやPHPが中心にはなってきますが、実は扱える言語やフレームワークに関してはそれほど重視しているわけではありません。
なぜなら、経験言語に関わらずプログラミングの基礎をしっかり身につけている方であれば、そのスキルを活かして様々なシステムの設計や開発の仕組みづくりを行うことができるからです。
オフショア開発にも力を入れているトランスコスモスでは、そういった設計力や仕組み化力に長けていることの方が重要であると考えています。
今後はますますオフショア開発がさかんになることを予測し、来る時代に対応できるエンジニアを求めている
もちろん技術者としてのエキスパートはエキスパートで必要ですし、ひとつの言語への理解が深いからこそ解決できる課題もあります。しかし、求められる技術や領域に合わせて柔軟に対応していける方のほうが、弊社ではより活躍できる幅が広がっていくと思います。
―そうなると技術的なスキルだけでなく、マインドセットも重要になりそうですね。
坂:そうですね。先ほどもお話ししたように、デジタルマーケティングも変わりつつあり、エンジニアをめぐる環境も変わりつつある。その変化を受け入れ、楽しめるようなマインドを持った方なら、弊社での活躍の場はいくらでもあると思います。
弊社はSIerではないので、設計書に忠実なシステムを開発すればいいという考えだと難しいと思います。デジタルエクスペリエンスの本質は、デジタルマーケティングを用いてお客様企業の課題を解決する点にあります。
ですから、お客様企業の課題を見つけ、トランスコスモスの多種多様なサービスを組み合わせて新しいソリューションを提案しよう、という気概のある人にぜひ来てもらいたいですね。
3. 面接では、エンジニアとしての過去の実績や自慢話を聞かせてほしい
―選考について伺います。先ほどマインドが大切というお話もありましたが、書類選考ではどういった点を重視されていますか。
坂:マインド重視といっても、もちろんスキルを軽視しているわけではありません。マインド面は面接でじっくり見ることができるので、前段階の書類選考ではもう少し実務面での実績を見ています。
ただ、ポートフォリオやGitHubよりは、実際の開発経験のほうが参考になりますね。その際にチェックするのは、実際にこれまでどのようなプロジェクトに、どのようなポジションで携わったか、です。
―ポジションに着目される理由は何でしょう。
坂:デジタルエクスペリエンスでは、サービスのなかの個々のパーツではなく、全体のフローや業務の流れを把握する力が求められます。
ですから、リーダーやマネージャーといったポジションを経験している人なら視野は狭くなりにくいだろうし、コミュニケーション力もあるだろうという判断材料になります。弊社ではお客様企業とのやり取りもあるので、コミュニケーション力も重要な判断基準となっていますね。
お客様企業との折衝や他スタッフの取りまとめなど、コミュニケーション力が問われる場面は多い
また、設計スキルの有無についてもチェックします。プロジェクトの全体フローという意味では、当然、内部設計よりは外部設計の経験があるほうが、ポイントは高くなります。
それ以外だと、クラウドソリューションをベースにした開発が増えているので、そうしたサービスを開発した経験があれば、面接で詳しく話を聞いてみたいなと思いますね。また、お客様が外資系企業だったり、外国人のキーマンと話をしたりするケースもあるので、英語ができる人は書類選考の段階からぜひアピールしてほしいです。
―面接ではどのような質問をされますか?
坂:希望するキャリアパスについてはしっかり聞きます。加えて、なぜ今の会社ではなくトランスコスモスで働く必要があるのか、という点も確認します。
エンジニアとして自分の領域を広げよう、そのためにトランスコスモスの幅広いサービスを利用して職能を伸ばしていこう、という気概が見える方にぜひ来ていただきたいと思っています。
また、お客様にシステムを納品した後にバグが見つかるようなことがあってはならないので、品質管理に対する意識が高い方かどうかも、面接を通して判断しています。
―求職者からアピールしてほしいことはありますか?
坂:ぜひ実績にまつわる自慢話をしてほしいですね(笑)。
「このサービス、私がつくったんです!」と言ってくれれば、こちらも興味をひかれますし、開発の過程でどんな苦労があったのか、それをどのようにして乗り越えたのか、といった話も具体的に聞くことができます。これらの話はその方のスキルや思考性を深く知る上でとても役立つものなので、どんどんアピールしてください。
4. デジタルトランスフォーメーション時代の過渡期だからこそ、新しい“型”をつくる面白さがある
―エンジニアがトランスコスモスで働くメリットを教えてください。
坂:いちばんわかりやすいのは、お客様企業の規模が大きいこと、そして提供できるサービスが幅広いことです。
デジタルエクスペリエンスサービスは、Webシステムの企画から設計、実装、運用、分析、さらにはコンタクトセンターまで提供しています。これはつまり、そのサービスがお客様企業にどのような変化をもたらしたか、エンドユーザーにどのような影響があったのかなど、すべてを見届けられるということです。これは大きなやりがいだと思います。
また、デジタルトランスフォーメーションは、現時点ではまだまだ過渡期で、各企業が模索している状態なんですね。スマートスピーカーやAIなどと関連してまだまだ変化していくでしょうし、そういう意味では、フロンティア精神で新しい“型”をつくっていく面白さも感じることができます。
「エンジニアがデータ分析やマーケティングに関われる時代になった」と坂さん
―働きやすさという面ではいかがでしょう。
坂:担当するプロジェクトによっては忙しくなる時期はありますが、過重労働にならないような労務管理は整っています。
全社的な特徴として挙げられるのは、女性が育休をとった後の復職率が95%と高いことです。男性の育児休暇取得も増えてきていますし、在宅勤務も試験運用がスタートしています。安心して長く働いていただきたいので、制度面は今後もさらに充実させていきたいと考えています。
―最後に、トランスコスモスへの応募を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
坂:弊社のデジタルエクスペリエンスサービスの面白みは、エンジニアでありながらお客様企業のマーケティング戦略にどっぷりと関われる点にあります。これは、システム開発だけをやっていたら味わえない醍醐味です。
データ分析やOne to Oneマーケティングに関われるというのは、エンジニアにとって、これまでの殻を破って新しい可能性に挑戦できるチャンスなのではないでしょうか。
トランスコスモスの事業領域は、間違いなくこれからもどんどん広がっていきます。新しいビジネスやサービスをつくることに喜びを感じ、能動的に動ける方のエントリーをお待ちしています。
5. トランスコスモスへの転職ならレバテックキャリア
レバテックキャリアは、IT・Web業界のエンジニアやクリエイターを専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向について豊富な知識を持つキャリアアドバイザーが、あなたの希望に寄り添いながら転職活動をサポートします。
この記事を読んで、トランスコスモスの業務内容に興味を持たれた方は、ぜひ一度レバテックキャリアにご相談ください。これまでの経験やご自身の強みを伺いながら、転職を成功させるためのアドバイスをいたします。
レバテック営業担当「髙橋 哲也」から一言!
自分の職務領域を広げたいエンジニアにぴったりの環境
デジタルマーケティング戦略を一気通貫で支援できる、国内随一の体制があるトランスコスモス。幅広い業務を生かし、顧客視点で消費者行動の多様化に対応する必要性について熱く語る坂さんの姿が印象的でした。
エンジニアが顧客視点を持ち、マーケティングにまで関わることができるのは、キャリアの幅を広げる大きなチャンスです。東証一部の安定企業でもあり、ライフワークバランスの整備も進むトランスコスモスの求人に興味を持たれた方は、ぜひレバテックキャリアへご相談ください。