ゲームデザイナーとは?仕事内容や求人例を紹介

最終更新日:2024年8月9日

ゲームデザイナーとは、ゲームの基礎設計をする仕事です。ゲームプランナーとも呼ばれ、ゲーム制作の基本を作るにはゲームデザイナーが欠かせません。今注目のゲーム業界におけるプランナーは、人気職種のひとつです。今回はゲームデザイナーが気になる人に向けて、平均年収や実際の求人例、関連資格や将来性まで解説します。転職を検討している人は、当記事を参考に適性を見極めてみましょう。

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この記事のまとめ

  • ゲームデザイナーとはゲームの基本設計をする仕事であり、「ゲーム全体をデザインする職業」を指す
  • ゲームデザイナーはデザインスキルよりも、ユーザーニーズの分析力や企画力、提案力、マーケティングスキルなどが求められる
  • ゲーム市場の拡大によりゲームデザイナーの将来性は高く、上位職種もあるためキャリアパスも多い点が特徴

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ゲームデザイナーとは

ゲームデザイナーとは、ゲーム全体をデザイン設計する仕事です。ゲームプランナーと呼ばれることもあり、ゲーム制作における企画書・仕様書を作成します。
ゲームの根幹に携わるゲームデザイナーは、デザイナーと名前がついていても実際にデザイン制作に携わることはほとんどありません。プロデューサーやディレクターと話し合い、前線で作業するメンバーに指示を出すこともあるため、デザインスキルよりもコミュニケーション能力や提案力といった高いビジネススキルが求められます。
まずはゲームデザイナーの仕事内容、類似職種を押さえておきましょう。

関連記事:ゲームプランナーとは?仕事内容、年収や求められるスキルも解説

ゲームデザイナーの仕事内容

ゲームデザイナーはゲーム制作における企画から企画書・仕様書の作成、プロジェクト進行と分析・運用まで行います。ゲーム開発における全行程に携わる仕事であり、ゲームの骨格にあたる企画書の作成以外にも順調に進行するためのマネジメントも行うことがあります。
また、リリース後の運用改善にも関わることがあるため、ユーザー分析も必要です。これらのゲームデザイナーの仕事を流れにそって解説します。

関連記事:ゲームプランナーになるには?年収や必要なスキル、資格も解説

企画、戦略の策定

ユーザーニーズやターゲット層の嗜好性などを分析し、新しいゲームを企画します。企画進行は主にゲームプロデューサーやゲームディレクターが中心となりますが、ゲームデザイナー(プランナー)も参加するプロジェクトも多いです。
「アイデア出し」と呼ばれるフェーズですが、プロジェクトによっては長期化することもあります。ミーティングやプレゼンテーションを繰り返し行い、メンバーの意見も踏まえながら企画書の草案を作ります。

関連記事:ゲームプロデューサーの仕事内容とは?必要なスキルなども解説

企画書・仕様書の作成

企画が採用されたら具体的な仕様・情報・設定などをまとめた仕様書を作成します。ゲームのコンセプトやシステム、シナリオ、キャラクター、マップや画面レイアウトにいたるまで詳細な情報を盛り込んだものが仕様書です。
プロジェクトはこの仕様書を元に開発を進めるため、どの部分を担当するクリエイターが見てもわかりやすく詳細に記す必要があります。そのため、クリエイターが扱う専門知識があればコミュニケーションが取りやすいといえるでしょう。
仕様書は主にゲームプログラマーの業務に関わります。ゲームプログラマーに意見を募り、開発可能な内容に仕上げます。

関連記事:ゲームプログラマーとは - 仕事内容をわかりやすく紹介します

プロジェクト進行

仕様書を提出しプロジェクトが進むと、全体の管理を行います。仕様書を作成するのはゲームデザイナーであるため、全体が仕様書通りにデザイン設計されているかをこのフェーズで確認します。
場合によっては「専門的な指示を出す」「開発チームからの質問に答える」なども必要になり、デザイン業務に携わらないポジションながら、開発側がどのような作業をしているのか分かる程度の基礎知識は必須です。

分析・運用

リリース後、ユーザーからの反響や売れ行きを分析し、次回の企画へと活かします。リリース後のゲームにはアップデートが存在するため、その際にも仕様書を作成しプロジェクト進行に関わります。

ゲームデザイナーと類似職種との違い

ゲームデザイナーには「ゲームプログラマー」「シナリオライター」「ゲームディレクター」「ゲームクリエイター」などの類似職種があります。
ゲームデザイナーとはプランナーとも呼ばれるため、「プログラミング知識が必要か」「シナリオを作成する職業か」という疑問もあるでしょう。厳密にいえば、これらの類似職種とはゲームデザイナーは異なります。
ゲーム制作への理解を深めるために、以下に類似職種との違いを解説します。

ゲームプログラマー

ゲームプログラマーとは、ゲームデザイナーが作成した仕様書をもとにプログラミングを行う職種です。ゲームデザイナーが全体を広く管理・総括する企画職であるのに対し、ゲームプログラマーは専門分野で活躍する技術者と認識しましょう。
ゲームプログラマーはプログラミングの基礎知識、ツールを扱う専門知識が必要です。ただし、ゲームデザイナーがプログラマーと関わる機会も多く、的確な指示やコミュニケーションを取るためには最低限のプログラミングスキルを持っておくと良いでしょう。

関連記事:ゲームプログラマーに必要な資格とは?転職に有利な資格も紹介

シナリオライター

シナリオライターは仕様書にそったストーリーや設定を考え、台本を作る仕事です。ゲームによってはストーリー性のあるものが多く、さまざまなジャンルのシナリオを考えなくてはなりません。
シナリオもゲーム制作における世界観の基本を作るものですが、ゲームデザイナーのように「全体をデザインする」わけではありません。設定や物語、セリフに特化した職種がシナリオライターであり、シナリオライターに指示を出すのがゲームデザイナーといえます。

ゲームディレクター

ゲームディレクターはディレクション(指示する、指揮をとる)を行う職種です。ゲームの開発初期段階から携わり、全体を総括する役目をも持ちます。
ゲームデザイナーとの違いは明確ではなく、プロジェクトによってはゲームデザイナー(プランナー)がディレクションを行うこともあるでしょう。
一般的にはゲームデザイナーが複数いる場合、代表として意見を出したり進捗管理を行ったりするのがゲームディレクターです。

関連記事:ゲームディレクターとは?仕事内容や年収、なり方を紹介

ゲームクリエイター

ゲームクリエイターとは、「ゲーム開発に関わる人全体」を指すことが多いです。特定の職種を示すものではないため、ゲームデザイナーもディレクターもシナリオライターなどもゲームクリエイターに含まれます。
場合によっては、ゲームクリエイターはマネジメント職と区別するために使われます。ゲーム制作はセオリーが決まっているわけではないため、プロジェクト規模や企画によってさまざまな職種がある点に注意が必要です。

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ゲームデザイナーに求められるスキルや知識

ゲームデザイナーは前述の通り、デザインスキルを主に使う仕事ではありません。前提としてプロジェクトの開発方法に関するテクニカルスキルは持っておくとして、企画書作成やメンバー間のミーティング、プロジェクトのマネジメントの中で求められるスキルや知識があります。
ゲームデザイナーが持っておくべきスキルを「ロジカルシンキング」「トレンド分析力」「発想力」の3つに分けて解説します。

ロジカルシンキング、コミュニケーション力

ゲーム制作は独創性だけでなく、綿密な市場調査とターゲット分析をもとに企画します。なぜこのゲームが売れるのかを論理的に考える必要があり、ビジネスシーンで大切なロジカルシンキングが求められる職業だといえるでしょう。
また、抽象的なイメージを言語化しメンバーに正しく発信することも必要です。ゲームデザイナーはまず話し合うことから企画を立ち上げるため、社内外の人と円滑にやり取りできるコミュニケーション能力も求められます。

トレンド分析力、マーケティングスキル

ゲーム業界は日々さまざまな情報が生まれ、トレンドの移り変わりも速い特徴があります。ターゲットの心理も年代や環境によって大きく変化するため、トレンドに敏感になるアンテナを常に張っておきましょう。
ゲーム市場を理解し、どのようなニーズがあるかを汲み取るのはトレンド分析力に左右されます。また、マーケティングの知識があると、市場からどんなビジネスチャンスがあるかを掴みやすくなるため持っておきたいスキルの一つです。

発想力や提案力

ユーザーから受け入れられるゲームを企画するには、柔軟な発想力が問われます。既存の企画にとらわれない発想力、想像力があると、ゼロから新しいものを企画するだけでなく既存のゲームに新しい価値を提案できるゲームデザイナーになれるでしょう。

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ゲームデザイナーの求人例

【想定年収】
500~800万円
【業務内容】
・カードゲーム内データ開発
・データ管理、調整
・商品企画
・トレンド分析、資料作成など
【求められるスキル・経験】
・企画開発経験、玩具関係の開発経験
・社会人経験3年以上
・企画力、分析力

【想定年収】
500~800万円
【業務内容】
・UI/UX要件定義
・ゲームメカニクス設計
・企画書、仕様書の作成
・ゲーム全般のクオリティコントロール
【求められるスキル・経験】
・スマートフォンゲームのメカニクス、データ設計、バランス調整などの実務経験
・ヒットタイトルの調査分析能力
・マネタイズに関する知識

【想定年収】
500~700万円
【業務内容】
・ゲーム関連技術やシステムの仕様策定およびR&D業務
・クリエイター、アーティスト間の橋渡しや調整
・ワークフローの構築
・ゲームリグやツール開発およびシステムの策定
【求められるスキル・経験】
・DCCツールやゲームエンジン上のリギング経験
・ユーザー視点でものづくりができる人
・キャラクターコンテンツに興味・関心がある人

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ゲームデザイナーの平均年収

レバテックキャリアの求人によると、ゲームデザイナーの平均年収は約662万円です。日本の平均年収よりは高い傾向にあります。

求人の中には年収1,000万円を超えるものもあり、上下の差が大きいといえそうです。職場や求められるスキル、仕事内容によって年収は異なるため、働き方次第では高年収を狙える職業です。

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ゲームデザイナーにおすすめな資格

ゲームデザイナーになるための必須資格はありませんが、プロジェクトの根幹と全体に関わる職業のため、ゲーム制作においてプログラマーやクリエイティブデザイナーがどのような仕事をしているのか基礎知識を有しておく必要があります。
ゲーム制作全体のデザインに関する資格には「Adobe認定プロフェッショナル」「色彩検定」「CGクリエイター検定」などが挙げられます。それぞれの資格の特徴とゲームデザイナーの仕事にどう活かすかをチェックしておきましょう。

関連記事:ゲームプランナーが持っておくと良い資格と仕事に必要なスキル

アドビ認定プロフェッショナル

アドビ認定プロフェッショナルとは、Adobe製品の利用スキルを証明する資格です。Adobeが公認する国際認定資格であり、CGデザイナーなどが使用するツールである「Adobe Creative Cloud」を活用するスキルが認定されます。
Adobe製品をゲームデザイナーが扱うかはプロジェクトによりますが、認定資格によって自身のスキルチェックとツールの理解が深まれば、エンジニアやデザイナーとのやり取りもスムーズになるでしょう。
就職の際にも、基本的なデザイン知識があるという「名刺代わり」に活用できます。

色彩検定

色彩検定とは、文部科学省が後援する「色」に関する幅広い知識と技能を問う検定試験です。
色彩感覚はWebサイトを始めとするIT広告業界、アニメ・ゲーム業界、アパレルまでさまざまな分野で活用できるスキルです。より視覚効果の高いゲーム制作を求める際に活用できる資格といえるでしょう。
1~3級、UC級の4グレードに分かれており、自身のスキルに応じてレベルを選べます。より専門的な1級では合格率が50%を切る難易度ですが、それ以外の階級は合格率も高く比較的受験しやすい検定です。

CGクリエイター検定

CGクリエイター検定は映画・アニメーション・ゲーム・CMなどの動画で扱うCG映像の制作において、技術や理論の知識、CGソフトウェアを効果的に用いる能力を認定します。
ゲーム制作では2DCG/3DCGを扱うため、CGソフトに関する知識やCGの効果を認定する資格は業界への理解度を提示できるわかりやすい目安になります。
「エキスパート」「ベーシック」の2階級に分かれており、ベーシックでは基礎知識が問われエキスパートでは上位職種へのキャリアアップのために必要な専門知識と知識の応用問題が問われます。

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未経験からゲームデザイナーになるには?

ゲームデザイナーはゲーム制作の根幹に関わる仕事であり、CG・プログラミングなどテクニカルな知識とデザイン基礎の両方を兼ね備えておく必要があります。高度な専門知識を実践レベルで扱うため、経験が重要になるといえるでしょう。
未経験からゲームデザイナーになるには、不可能ではありませんが難しいのが現実です。ゲーム制作には未経験から目指しやすい職種もあるため、まずはゲーム制作に携わることから実績を積みましょう。
スキルを高め経験を増やし、ゲームデザイナーを目指すのが一般的です。

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ゲームデザイナーの将来性

世界のゲーム市場は拡大を続けていると予想されています。コンサルティングやデータ分析を行うイギリスの企業「GlobalDate」の調査報告では、世界のゲーム市場規模が2030年には約67兆円になると発表しました。
ゲーム業界は注目の高まる拡大市場であるため、将来性は十分あるといえるでしょう。それにともなって、ゲームデザイナーの将来性も十分に高いです。
ゲーム業界に関わらず、IT業界全体ではAIなど最新技術に仕事がとって代わる懸念がされています。ただし、発想力や提案力が求められるゲームデザイナーの仕事はAIには代替できないことからも、将来的に安定していると予想できるでしょう。

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ゲームデザイナーに関するよくある質問

注目される職業であるゲームデザイナー。デザイナーと名前が付いているために「デザインをする仕事?」という疑問も見られました。
また、ゲーム業界に興味がある人には「年収はいくらか?」「資格が必要か?」も気になるポイントです。これらのゲームデザイナーに関する質問を解説します。

Q1. ゲームデザイナー職とはどんな仕事ですか?

ゲームデザイナーとは、ゲーム全体をデザイン設計する仕事です。ゲーム制作における企画書・仕様書を作成します。
プロデューサーやディレクターと話し合って、前線で作業するプログラマーなどクリエイターに指示を出すこともあります。デザインスキルは前提として、コミュニケーション能力や提案力といった高いビジネススキルが求められる仕事です。

Q2. ゲームデザイナーの年収はいくらですか?

レバテックキャリアの求人によると、ゲームデザイナーの平均年収は約662万円です。日本の平均年収よりは高い傾向にあります。
求人を見ると年収1,000万円を超えるものもあり、職場や求められるスキル・仕事内容によって年収は異なるため、働き方次第では高年収を狙える職業です。

Q3. ゲームデザイナーになるには資格は必要ですか?

ゲームデザイナーになるために必須資格はありません。しかし、ゲーム制作のすべてを左右する企画書・仕様書を作成することから、各制作部門がどのような開発を行うかを理解しておく必要があります。
そのためある程度のゲーム制作専門知識を持っておくために、「アドビ認定プロフェッショナル」「色彩検定」「CGクリエイター検定」などの関連資格への受験がおすすめです。

Q4. ゲームデザイナーに向いている人はどんな人ですか?

ゲームデザイナーに向いている人とは、ゲーム制作に興味・感心がある人です。企画を立てることを前提としているため、ゲームそのものへの熱意はもちろんユーザーを楽しませたい気持ちのある人、ゲーム市場をビジネスとして正しく理解できる人も向いているといえるでしょう。
また、ゲーム制作は多数のメンバーで構成されたプロジェクト単位で進みます。臨機応変な対応ができる人、コミュニケーション能力に優れた人は長く続けられる職業だと考えられます。

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まとめ

ゲームデザイナーとは、ゲームの企画書や仕様書を作成する「ゲーム全体をデザインする」仕事です。制作に興味がある人にとってはプロジェクトの全体に関わるため、大きなやりがいを持てる職業だといえます。
一方で、ゲームデザイナーにはデザイン業務以外のさまざまな知識とスキルが求められます。テクニカルな専門知識も有しておく必要があるため、関連資格や実績などを積み、本記事を参考に目指してみましょう。

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