エンジニア採用を行う企業の採用担当者に、選考ポイントや求める人材像などについて尋ね、転職を検討しているエンジニアに現場のリアルな声をお届けする「採用担当者の本音」。
今回取り上げるのは、利用者数600万人を突破した個人向け自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」や法人向けのクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」などを運営する株式会社マネーフォワードです。人事部採用グループの井上玲さんにお話を伺いました。
※この記事は、2018年3月時点の内容です。
今回の採用担当者:
株式会社マネーフォワード
社長室 人事部 採用グループ
井上 玲(いのうえ れい)さん
マネーフォワードで採用したい人はこんなエンジニア
1. 「世の中の役に立つものを作りたい」という想いがある人
2. ユーザー志向で開発に取り組みたい人
3. 対外的な情報発信に積極的な人
4. 円滑なコミュニケーションや問題提起ができる人
- 1. 人々の生活に不可欠な「お金」の悩みを、マネーフォワードが解決していきたい
- 2. コミュニケーションコストがかからないスモールチーム体制で開発
- 3. 自ら学んで発信する姿勢も評価する
- 4. 自らの技術で「何を成し遂げたいのか」という目的が明確な人を評価
- 5. 社歴・役職関係なく互いの意見を尊重する。同僚から刺激を受けながら成長できる環境
- 6. マネーフォワードへの転職ならレバテックキャリア
1. 人々の生活に不可欠な「お金」の悩みを、マネーフォワードが解決していきたい
―まず、マネーフォワードの事業内容について教えてください。
井上:当社は、自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」をはじめ、ビジネス向けのクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」など、個人・法人を問わず幅広いユーザーに対してお金にまつわるサービスを展開しています。
「お金」は、私たちが生活するために必要不可欠なもの。「お金」についての悩みや不安が解消されたら、人生はきっと今以上に豊かになるはずです。そんな想いのもと、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを掲げて、さまざまなサービスを提供しています。
自動家計簿アプリ「マネーフォワード」は銀行やクレジットカード、証券会社や年金などの口座と連携させて利用できる。
資産管理の効率化に役立つサービスだ
―今回募集しているエンジニアの職種について教えてください。
井上:さまざまな領域で募集をしていますが、具体的にはフロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニア、Android / iOSエンジニア、インフラエンジニアなどが挙げられます。この中でも特に採用人数が多いのは、バックエンドエンジニアです。
―今、幅広い領域でエンジニアを募集している背景はあるのでしょうか。
井上:2つの理由があります。1つ目は、当社の「お金の課題を解決することで、ユーザーの人生を豊かにしたい」という目標を実現するためには、まだまだ新しい取り組みをしていく必要があり、より多くのエンジニアが必要であること。今までは「お金の見える化」を目指してサービスを展開してきましたが、それだけでは全てのユーザーが抱いているお金の悩みを解決できません。
例えば、最近ではブロックチェーンや仮想通貨を活用したサービス提供を目指す「MFブロックチェーン・仮想通貨ラボ」を立ち上げ、研究に取り組んでいます。日々変化する社会の中で、今後さらにユーザーへの提供価値を高めていくためには、既存サービスだけでなく新たな事業に取り組んでいく必要があると考えています。
2つ目は、利用者の増大に伴い、将来にわたって安定的にサービスを提供し続けられるよう、既存プロダクトの開発体制をさらに強化する必要があるためです。新たな事業の展開と並行して、既存プロダクトの改善にも注力したいと考えています。
当社は、ユーザーのお金に関する大切な情報を取り扱っています。口座情報などの個人データを預かるため、安全性を担保できる管理体制の強化が他業界以上に求められています。市場やユーザーから信頼していただき、より大きな価値を提供するためにも、品質の高いサービス提供を徹底することは必要不可欠な、重要な戦略だと私たちはとらえています。
2017年9月には東証マザーズに上場し、成長著しいマネーフォワード。
「世の中の課題を解決したい」というメンバーたちの熱い想いは、創業当時からずっと変わらないという
2. コミュニケーションコストがかからないスモールチーム体制で開発
―開発体制について教えてください。
井上:当社のプロダクトチームは、複数の職種かつ少人数で構成されたスモールチームの体制でサービス開発を行っています。これは各プロセスにおける意思決定をスピーディーに行うためです。構成メンバーは、エンジニア・デザイナー・ディレクター(企画)のほか、必要に応じて他の職種のメンバーも加わります。
このスモールチーム体制をより効率よく機能させるために、オフィスの席は各サービスのチームごとに分け、エンジニアもデザイナーもディレクターも、近い距離で仕事を進めています。少人数で物理的距離を近くすることで、スピーディーかつスムーズにコミュニケーションが取れる環境にしました。
チームごとに席を配置したオフィス。赤い風船には、新入社員に対するウェルカムメッセージが書かれている
-マネーフォワードのサービス開発において、何か特徴的な取り組みはありますか?
井上:当社が掲げる行動指針のひとつに、「User Focus(ユーザーの声と真摯に向き合い、サービス開発に取り組むこと)」という言葉があります。この行動指針を具体的に示す取り組みとして、エンジニアが通常の開発の業務だけでなくカスタマーサポート(CS)をサポートする「CSトラベラー」という仕組みを導入しています。
具体的には、個人向けサービスの問い合わせ対応を行っているCSの席にエンジニア用の座席を1つ用意し、日替わり当番制でその日担当のエンジニアはCSメンバーからの質問などを最優先に対応します。そうしてCSメンバーを通して得たユーザーの悩みや要望を開発に生かしています。
マネーフォワードが掲げる行動指針。同社が成長を続けられる秘訣は、この3つの言葉に込められている
また、当社のエンジニアは、積極的にユーザー企業へ訪問したり、ユーザーイベントに参加したりする人も多いですね。それは1人でも多くのユーザーの生の声を聞き、ユーザーのリアルな姿を常に把握することで、より良いサービスを開発していきたいと考えているからです。「世の中の課題を解決したい」、「人の役に立ちたい」という強い思いを持ったエンジニアが、マネーフォワードには多いですね。
3. 自ら学んで発信する姿勢も評価する
―書類選考を行うにあたり、どのような点をチェックしていますか?
井上:書類選考では主にこれまでご経験された業務やこれから取り組まれたいことの記載などを拝見しますが、「対外的な情報発信をされているか」という点も1つのポイントだと思っています。業務以外にも主体的に勉強をしたり、学んだことを情報発信したりしている方は魅力的に感じますし、たとえばGitHubやブログなどでアウトプットが見られる場合は、そちらも拝見します。
一方で、言語などの経験年数はそこまで重視していません。これはエンジニア初心者でもOKというよりは、エンジニアとしてのキャリアの年数やプログラミング言語の経験年数自体にはあまり意味がないと考えているためです。
実際に先日、業務経験が約1年程度の若手エンジニアが中途入社しています。たしかにエンジニアとしての経歴は短いものの、学生時代から積極的に学び、熱心にアウトプットしていましたし、エンジニアとしての能力も申し分なく採用に至りました。
―実績や経験以外ではどんなことが書類に書いてあると、印象に残りますか?
井上:書類には「これまでの仕事に対する思い」や「現在興味があること」、「今後挑戦したいこと」を書いてもらえると、その人の志向性が理解しやすくなりますね。それがわかれば、当社の行動指針や働き方にマッチするかを考えることもできますし、こちらから志向にマッチしそうなポジションを提案することもできます。
4. 自らの技術で「何を成し遂げたいのか」という目的が明確な人を評価
―面接の流れについてお聞かせください。
井上:1次面接は、一緒に働くメンバーと1対1で行うことが多いです。採用人数の多いRailsエンジニアの採用を例に取ると、1回あたり30分程度で複数のメンバーと話していただきます。面接した全員がOKを出したら、2次でCTOと面接、3次が代表の辻との面接、その後採用という流れになります。
―面接ではどのような点を重視していますか?
井上:当社のミッションやビジョン、行動指針に共感しているか。そして、その想いを体現できそうかという点です。特に「User Focus」の姿勢を持っているのか、という点を重視しています。持っているスキルのレベルが高いことも大切ですが、あくまで技術は手段であり、目的ではありません。手にした技術をもとに、「自分がユーザーに対して何を成し遂げたいのか」という思いや姿勢が明確に伝わってくると素敵だと思います。
ただ、採用面接のあり方に答えはありません。すべてを定量的に評価できるとも思ってはおらず、選考官の「肌感」も重要だと考えています。実際に一緒に働くメンバーが、具体的な仕事のスキルや経験、志向などを判断した上で、人柄も含めて一緒に働きたいと思えるか、という感覚も大切です。今のマネーフォワードのミッションやビジョンを理解し、体現しているメンバーが面接を行っているので、彼らがピンと来る人であればそれは当社のカルチャーに合う人物と判断しています。
リラックスしたムードのリフレッシュルーム。
設置型オフィス内コンビニ「プチローソン」を導入しており、社員は好きなときに商品を購入できる
5. 社歴・役職関係なく互いの意見を尊重する。同僚から刺激を受けながら成長できる環境
―マネーフォワードの魅力はどこにあるとお考えですか。
井上:1つは風通しの良い社風でしょうか。マネーフォワードでは、従来の上下関係のような関係性を意識することはあまりありません。会社がもっとも大切にしているのは、ユーザー目線で仕事に取り組むことです。それを実現するために、社歴や役職に関係なく活発に議論を行っていますし、互いの意見を尊重し合う文化が根付いていると思いますね。
新サービスが立ち上がる際、開発メンバーを社内公募で決めることも多いそう。
「良いサービスを作るためには、そのサービスに熱い想いを持っている人が開発に携わるべき」と井上さん
また、いろいろな経歴や経験を持ったエンジニアが多く集まっていることも魅力のひとつだと思っています。なかでも2016年にフルタイムのRubyコミッターとして入社した卜部昌平さんの存在は大きいですね。彼にはRuby言語の開発・改善に注力してもらっているのですが、エンジニア向けの勉強会や情報発信などもして下さっていますし、自身の業務以外のことでも、何かあればメンバーと積極的にコミュニケーションをとってくれています。
卜部さんの他にも多種多様な経験を持った方がたくさんいて、色々な観点の意見が出るのは刺激的ですね。
―それでは最後に、マネーフォワードへの応募を検討している方に向けてメッセージをお願いします。
井上:不定期ではありますが、CTOや現場のメンバーが登壇して、サービス開発の裏話などをお話しするイベント「MoneyForward meetup」や勉強会も開催しています。いきなり求人に応募するのではなく「まずは話を聞いて会社の雰囲気をつかんでみたい」と思う方も気軽にお越しください。
当社には、情熱を持った方と一緒に働きたいと思っているメンバーがたくさんいます。「社会的意義のあるものを開発したい」「テクノロジーを使ってイノベーションを起こしたい」など、ユーザーのお金に関するあらゆる悩みに対し、パッションを持って一緒に課題解決に取り組んでくれる方からのご応募をお待ちしています。
6. マネーフォワードへの転職ならレバテックキャリア
レバテックキャリアは、IT・Web業界のエンジニアやクリエイターを専門とする転職エージェントです。最新の技術情報や業界動向について豊富な知識を持つキャリアアドバイザーが、あなたの希望に寄り添いながら転職活動をサポートします。
この記事を読んで、マネーフォワードのエンジニア求人に興味を持たれた方はぜひレバテックキャリアにご相談ください。これまでの経験やご自身の強みを伺いながら、転職を成功させるためのアドバイスをいたします。
レバテックキャリアに転職の相談をする
レバテック営業担当「下江 隆馬」から一言!
徹底したユーザー志向の精神で、社会的意義のあるサービス開発に挑戦できる
人々の暮らしに不可欠な「お金」の課題解決に取り組むマネーフォワード。スモールチーム体制での開発は、スピーディーな意思決定が可能になるだけでなく、メンバーそれぞれが裁量を持って業務に取り組めるメリットがあります。また、エンジニア以外のメンバーとの距離が近く、コミュニケーションが取りやすいことも魅力です。
さらに、「CSトラベラー」をはじめ、「User Focus」という行動指針を体現した取り組みは、ユーザーをより身近に感じさせてくれます。2017年9月に東証マザーズに上場を果たした同社。今まさに成長を続ける企業の一員として、社会に革新をもたらすサービス開発に挑戦してみませんか。