Webディレクターの年収相場は？1000万円を目指す方法も解説！

• Webディレクターとは
• Webディレクターの年収相場
• Webディレクターの求人例
• Webディレクターの年収アップに欠かせないスキル
• Webディレクターが年収を上げるための方法
• Webディレクターのキャリアパス
• 他職種からWebディレクターへの転職のポイント
• Webディレクターに関するよくある質問
• まとめ

Webディレクターとは

Webディレクターの仕事内容について解説します。Webディレクターの仕事内容は幅が広く、またプロジェクトによっても役割が異なります。そのため詳細はプロジェクトごとに確認する必要がありますが、以下では概ね共通する内容について解説します。

Webディレクターの仕事内容には以下のようなものが挙げられます。

• ・企画、提案

  ・プロジェクト管理、制作

  ・運用

どのプロジェクトでも上記のような業務は担当する場合が多いでしょう。ただし他の職種との役割分担などは、プロジェクトごとに異なります。

関連記事：Webディレクターとは？仕事内容や求められるスキルについて

企画・提案

企画・提案では、制作するWebサイトやWebサービスの内容を企画し、要件定義や概要設計を行います。
Webディレクターはクライアントワークであり、Webサイトの目的や目標、盛り込む要素などの要望をクライアントから聞き、すり合わせを行うことから始めます。いかにクライアントの意図を引き出し、反映できるかでWebディレクターの手腕が問われるでしょう。

プロジェクト管理・制作

エンジニア、デザイナーなどの他職種のメンバーと協力しながら、WebサイトやWebサービスの制作を進めます。制作期間の見積もりを依頼し、プロジェクトの完了予測をもとにして、進行状況を管理しながら制作を進めます。WebサイトやWebサービスをリリースし、公開するところまでが制作のフェーズです。

運用

手がけたWebサイトの公開後、運用業務を行います。クライアントの要望やユーザーニーズを反映し、改善作業を行う場合も多いです。このとき、ほかのクリエイターがリライトや修正を担当することもあります。
運用・修正業務の進捗を管理し、インプレッションやアクセス数が伸び悩んでいる場合は原因を付き留め、より効果的なWebサイト構築を目指すのも仕事の1つです。

Webディレクターの年収相場

レバテックキャリアの求人によると、Webディレクターの年収相場は平均で518万円です。
ただし案件によって年収相場が異なり、また同じ案件でもスキルによって年収に幅があります。求人を見てみると、300万円～1,000万円など上下で幅が大きいのが特徴です。
企業規模や個人のスキル、実務経験などでも年収は変わるため、転職によって年収アップを目指せる職業といえます。

Webディレクターの求人・転職情報＞

Webディレクターの年収は年代によっても異なる

Webディレクターの年収は年代によっても異なります。職業情報提供サイトJobtag「Webディレクター」を参考にすると、年代別平均年収は以下の通りです。

20代	379.5万円
30代	546万円
40代	650万円

レバテックキャリアの求人は上記よりも高めのものが多いですが、他の求人媒体や統計データを踏まえると、市場では上記の数字程度が相場になります。

Webディレクターで年収1000万円は可能？

Webディレクターの年収は低いと思われがちですが、レバテック求人内に年収1,000万円以上のものもあり、働き方や企業選びによって年収1,000万円を超えることは可能です。

ただし、企業で働くには年収の上限があります。年収が上がるほど業務範囲は広くなり、スキルや経験だけでなく責任も求められるでしょう。より大きなチームを統括できるマネジメント能力やマネージャーとしての素質など高いスキルと業務経験が必要であり、年収アップのために管理職へとステップアップするケースがほとんどです。

Webディレクターの仕事を続けながら年収1,000万円を目指すには、フリーランスとして独立する方法もあります。フリーランスは個人の裁量で年収が大きく左右されるなど特徴がありますが、働けば働くほど報酬が得られるため年収アップにつながる可能性が高いといえます。

Webディレクターの求人例

レバテックキャリアに掲載されているWebディレクターの求人例を紹介します。求人は定期的に変動しますが、類似する求人が複数あります。特定の分野に特化した求人もあるため、実際の求人を見ることで、Webディレクターの業務内容や必要スキルをイメージしやすいです。
求人内の「求められるスキル」や「業務内容」を意識しながら見てみましょう。

制作ディレクションやワイヤーフレーム作成を担当する求人例

担当サイトの運用管理に携わる求人例

Webディレクターの年収アップに欠かせないスキル

Webディレクターとして年収を上げるためにはスキルアップが欠かせません。しかしWebディレクターはエンジニアなどのように実際に手を動かすことが少ないため、スキルアップの方向性が分かりにくいでしょう。

高年収に設定されているWebディレクターの求人では、「ディレクション能力」や「UI/UXなど注目される要素の知識」などが求められることが多いです。そこで、年収アップに欠かせないスキルを具体的に押さえておきましょう。

関連記事：Webディレクターに必要な20のスキル！役立つ資格も紹介

プロジェクト進行スキル

プロジェクト進行スキルに該当するのは、ステークホルダーの要求を理解して要件定義や設計に落とし込むスキルや、その内容を説明して合意形成を行うスキル、プロジェクトを計画に沿ってリリースまで進行させる管理スキルです。

プロジェクトの進捗管理は事務的にできることではありません。Webディレクターはテクニカルスキルよりもメンバー間のやり取りを円滑に進めたり、クリエイター部門と管理部門の間を取り持ったりとヒューマンスキルが求められます。

高いコミュニケーション能力やプロジェクトをスムーズに進行できるスキルがあると、周りとの差別化にもつながり高い評価を得やすいです。

問題解決能力

Webディレクターに求められるスキルは幅広いと同時に、変化していきます。言い換えると、何が問題かを把握し、その解決のためのスキル習得や実践が必要になるということです。問題自体は多岐にわたりますが、問題の特定から解決までのプロセスは概ね類似しているでしょう。つまり、問題解決を繰り返せば新たな問題が発生した際にも対処が早くなるということです。

提案力

Webディレクターはクライアントやプロジェクト内のメンバーに対して提案を行う機会が多いです。
プロジェクトや成果物をより良いものにするためには、Webディレクターが率先して提案しなくてはなりません。

問題解決能力ともつながってきますが、どうすればプロジェクト、成果物がより良いものになるかを常に考え、それを人に伝える工夫が重要になります。優れた提案力を持つWebディレクターはクライアントやクリエイターからも信頼が得られ、次の仕事につながりやすいです。

UI/UXの知識

UI/UXはユーザーエクスペリエンス・ユーザーインターフェースの略で、「ユーザーがサービスを使いやすくする見た目」や「サービスを通して得られる体験や経験」という意味を持ちます。今注目されているコンテンツをより優れたものにする手法でもあり、UI/UXの知識を元にサービスをユーザーにとってより良いものにしていくのも、Webディレクターの役割です。

Webディレクターは成果物を適切に評価、判断する必要があります。できあがった成果物をサービスとして確認するためには、UI/UXの知識が大切です。

Webマーケティングに関するスキル

サービスを伸ばしていくためには、Webマーケティングに関するスキルが必要です。Webマーケティングとは、「プロダクトをユーザーニーズに最適化する」「閲覧しやすく分かりやすいサービスを構築する」「届けたい層に向けて効果的なPRを実施する」などの市場戦略です。

Webディレクターは制作メンバーよりも成果物をサービスとして考える必要があります。できあがったものはユーザーが使い、それが利益につながるので、ユーザー目線や収益化目線が必須ということです。

Webディレクターが年収を上げるための方法

Webディレクターが年収を上げるためには、紹介したようなスキルを磨くとともに条件の良い企業への転職や資格取得などの方法が考えられます。

Webディレクターになるために、必須資格はありません。ただし、Webディレクターは「制作を行う仕事」ではないために、持っているスキルや知識が目に見えにくいのも実情です。こうした客観的にわかりにくいスキルを証明するためにも、年収を上げるための方法を検証してみましょう。

条件の良い企業へ転職する

同じような仕事内容であっても、企業によって条件が異なります。そのため、条件の良い企業に転職した方が年収も上がる可能性が高いです。

所属している企業で条件交渉するのも一つの手ですが、大幅な年収アップは難しい場合が多いでしょう。企業規模によっては上限があることも多いです。確実な年収アップを狙う場合、転職かもしくはフリーランスへの転身がおすすめです。

専門分野の知識・スキルを磨く

Webディレクターにとっての専門分野とは、開発関連やコンテンツ制作です。マーケティングやマネジメントも専門分野といえなくはないですが、スキルの指標が明確ではなく、また成果物がないのでアピールしにくいです。

一方で、プログラミングでシステムを作れる、記事を書ける、といった具体的なスキルがあると専門スキルとしてアピールしやすくなります。実際に自ら手を動かして制作もできるWebディレクターの方が戦力になりやすく、信頼も得やすいでしょう。

関連記事：Webディレクターに将来性はない？今後の需要やスキルアップする方法

Webディレクターに関連する資格を取得する

Webディレクタースキルに関連する資格を取得することもスキル習得に役立ちます。また評価アップにもつながるでしょう。Webディレクターは明確な指標でスキル評価するのが難しいからこそ、資格が評価につながりやすい部分があります。

Webディレクション試験（資格名：Webディレクター）

Webディレクション試験は、Web制作の工程管理、プロジェクト企画、設計、集客施策立案、実施など、Webディレクションスキルを問う内容です。Webディレクション試験は指標となる規格、仕様のないWebディレクターに対しての試験資格であり、取得すると一定のディレクションスキルが証明できます。

Web関連資格の中では合格率が約70%と、難易度はさほど高くありません。ただし、実務経験者向けの資格であるためにある程度の対策勉強時間を確保しておく必要があります。

Web解析士

Web解析士は、アクセス解析をはじめとしたWeb解析データを活用し、デジタルマーケティングを通して事業の成果を導くために、データを読み取り、正しい判断ができるスキルを習得することを目標とした資格です。

Webサイト制作に関わることが多いWebディレクターは、デジタルコンテンツの分析力が特に求められます。業務上で必須となるスキルであるため、今の自分のスキルを確認する意味でも活用できます。

Webリテラシー試験（資格名：Webアソシエイト）

Webリテラシー試験は、Webに関わるデザイナー、ディレクター、プロデューサーという主要3職種の最重要知識を集約して、Webに関する標準的かつ必須の知識を理解・運用できる能力を問う内容になっています。

情報漏洩やWebセキュリティに関する知識を証明する資格であり、ECサイトなど顧客情報を扱うWebサービス・サイトの構築では役に立つスキルといえるでしょう。試験ではWeb制作の基本的な用語も問われ、異業種からの転職や実務経験に自信がない人にもおすすめできる資格です。

PMP®資格・試験

PMP®（プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル）とは、PMI本部が認定するプロジェクトマネジメントに関する国際資格です。

Webディレクターは主にクリエイターを監督する立場ですが、プロジェクトマネジメントはプロジェクトそのものの責任を持つ上流工程を担当します。プロジェクトを管理するための専門知識や経験、教育までを測り、プロフェッショナルとしての確認を目的に実施される試験です。

Webディレクターとしての能力はもちろん、プロジェクト単位での広範囲な知識を身につけられます。マネジメントポジションへの昇進を目指す人にもおすすめです。

Webディレクターのキャリアパス

Webディレクターのキャリアパスとして、以下が挙げられます。

これらの職種はWebディレクターの上位職というわけではありませんが、Webディレクターからの転職やフリーランスとしての転身でよく選ばれる職種です。Webディレクターの経験を活かしやすいキャリアパスでもあるため、1つずつチェックしておきましょう。

関連記事：Webディレクターの転職状況は？成功のコツやキャリアパス例も

プロダクトマネージャー

プロダクトマネージャーは、WebサービスやWebサイトなどのプロダクトの価値を最大化させることに特化した役割を担います。プロダクトの価値は何か、なぜその機能が必要なのかといった「Why」を突き詰めます。
Webディレクターは現場監督の立場であるのに対し、プロダクトマネージャーはプロダクトそのものの企画立案から携わることが多いです。サービスを生み出し自らのアイデアを形にする仕事がしたい人、より深くプロジェクトに関わりたい人に向いているといえます。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーの役割は、制作過程を管理することです。複数プロジェクト、社内での関連プロジェクトすべてなど、規模は異なりますが、各プロジェクトの進行状況の把握、遅延の兆しを検知した場合に、どのように予定通りにプロジェクトを進行させるのかを検討します。

プロジェクト全体の責任を持つプロジェクトマネージャーは、進捗管理以外にも予算や人材のアサインなどより深くプロジェクトに関わります。求められるスキルはその分専門性も高くなりますが、年収は大幅にアップする職業です。

Webマーケター

Webマーケターは、Webサイトを分析し、より良い状態に改善するための提案や施策を行います。コンサル寄りのスキルに特化した職種です。

全企業においてWeb施策は重要なビジネス戦略の1つであり、WebサイトやWebサービスの改善は企業が持つ課題です。こうしたWeb施策に関するアドバイスができるWebマーケターは、分野を問わず求人が多い特徴があります。

幅広い分野で活躍したい人、特定のスキルを高め多くの案件を手がけたい人には向いている職業です。

他職種からWebディレクターへの転職のポイント

他職種や未経験からWebディレクターへの転職のポイントには、「これまでの経験をWebディレクションで活かすビジョンをアピールする」「Webディレクションについて深い理解があることを説明する」などが考えられます。

そこで、それぞれの職種での経験やスキルをどのように活かせるのかについて解説します。アピールポイントなどを適切に把握しておくことで、転職成功率アップや条件アップにつながるでしょう。

エンジニアからの転職のポイント

エンジニアからWebディレクターへ転職する際は、下記のポイントを踏まえて、転職後に自身のスキルを活かす方法や業務上の場面をイメージし、採用面接でアピールしましょう。

関連記事：Webディレクターの志望動機の例文！書き方のポイントを解説

テスターやカスタマーサポートからの転職のポイント

テスター、QCQA（テスト設計者）、カスタマーサポートからWebディレクターに転職したい場合は、下記のような経験やスキルをアピールするとよいでしょう。

未経験からの転職のポイント

未経験からWebディレクターに転職を検討する際は、業務経験を積みやすいアシスタント職や、テスターなどの別職種での転職を経由してWebディレクターを目指すことを検討しましょう。

関連記事：未経験からWebディレクターになるには？転職のポイントを解説

Webディレクターに関するよくある質問

Webディレクターは「向いている人はどんな人か」「平均年収はいくらか」といった質問がよく見られます。特に年収面は「少ない」とイメージされることが多く、気になる人も多いです。
そこで、Webディレクターの年収相場や年収の上げ方など、よくある質問を見ていきましょう。Webディレクターに対して理解を深めるためにも、質問に回答します。

Q1. Webディレクターに向いている人はどんな人ですか？

Webディレクターはエンジニア、デザイナー、クライアントなどの間に立って取りまとめる立場です。そのため適切にコミュニケーションを取れる人、全体に配慮ができる人、連携力が高い人などテクニカルスキルよりもヒューマンスキルに優れている人が向いているといえるでしょう。

関連記事：Webディレクターに向いている人とは？スキルや将来性を解説

Q2. Webディレクターの平均年収はいくらですか？

レバテックキャリアの求人によると、Webディレクターの年収相場は平均で518万円です。
Webディレクターはエンジニアやデザイナーと比較すると上流工程を担っている職種ですが、平均年収としてはそこまで高いわけではありません。むしろエンジニアの方が高い求人もあります。
Webディレクターの求人によっては1,000万円を超えるものもあり、個人の裁量や企業選びなどで年収が大きく変わる業界だと考えられます。

Q3. Webディレクターの年収を上げるにはどうしたら良いですか？

Webディレクターの年収を上げるためには、プログラミング、デザイン、コンテンツ制作、SEO、マーケティングなど派生するスキルを身につけることが重要です。Webディレクターだけでなく、他のポジションも担当できるようになると、より年収は上がりやすいでしょう。
現状で年収アップが難しい場合、より好条件の企業に転職したりフリーランスとして独立したりといった方法もあります。

まとめ

Webディレクターの平均年収は、エンジニアなどに比べるとやや低めの水準です。ただしひとくちにWebディレクターと言っても業務内容は幅広く、高いスキルが求められるプロジェクトもあれば、どちらかというと事務的な役割の場合もあります。

たとえば、プログラミングやサービスを伸ばすためのマーケティングスキルなどがあると、年収が上がりやすいでしょう。またWebディレクターというカテゴリーだけにこだわるよりも、スキルの幅を広げ、必要に応じて複数の職種で対応できると年収アップにつながるはずです。

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