処理速度が高速でモダンな言語Swiftのアプリ開発でできることを解説Swiftアプリ開発でできることとは?開発に必要な環境も解説

最終更新日:2023年3月16日

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Swiftでできることは、Apple社製品のアプリ開発がメインです。SwiftはObjective-Cの影響を受けて誕生しました。歴史が浅いため扱える人がまだ少なく、身につければエンジニアとしての価値が高まるでしょう。Objective-Cに比べて、Swiftは読み書きがしやすく、現代的なプログラミング言語であるため、プログラミング初心者にもおすすめです。Swiftの概要や、メリット・デメリット、開発できるもの、iOSアプリ開発に必要な環境について解説します。

Swiftとは

Swiftとは、Apple社が開発したオブジェクト指向のプログラミング言語です。iPhone、Mac、Apple Watch、iPadなどのApple製品向けのアプリケーションを開発できます。
Swiftは本来、アマツバメという鳥のことで、「すばやい」「速い」「迅速な」などの意味を持ちます。

iOSやMac向けのアプリ開発に採用されるプログラミング言語

Swiftは、iOSやMac向けのアプリ開発に使用されている言語です。従来iOSアプリの開発には、Objective-Cという言語が使用されていました。Objective-CはC言語をベースに開発された言語のため、現代的な言語と比べると文法が独特で分かりにくく、習得が難しいと言われていました。そうした課題を解決すべく登場したのがSwiftです。

2014年にWWDCで発表された

Swiftは、2014年にApple社主催のWWDCで、Objective-Cに置き変わる言語として発表されました。この置き換わる形で発表されたことも、Swiftが注目されている理由の一つです。Objective-Cに変わるものを提供するという意味では、Apple社はXcodeにおけるJavaサポートをはじめ、さまざまなサポートを加えてきました。

よりモダンでパフォーマンス向上も見込めるSwiftは、登場当初から多くの開発者が好意的に受け入れています。

サーバーサイドの開発でも採用が進んでいる

SwiftはApple製品用のアプリ開発に加えて、サーバーサイドの開発においても活用が進んでいます。Swiftを開発する際に参考にしていたRubyやPythonができる処理を、Swiftでも行うことが可能です。

Swiftが登場するまでは、アプリ側とサーバー側で異なる言語を使用する必要がありました。SwiftではWebサーバーも作れるため、通信が発生するアプリを効率的に開発できます。

Swiftのメリットとデメリット

Swiftのメリットとデメリットについて解説します。

メリット デメリット
・学習コストが低い
・処理速度が早くて軽量
・エラーに気付きやすい
・リアルタイムで動作確認ができる
・コンパイルが遅い
・基本的にMacでしか開発できない
・Androidアプリの同時開発ができない

Swiftのメリット

Swiftのメリットについて解説します。

学習コストが低い

Swiftは初心者でもiOSアプリを作れるように開発された、可読性の高い言語です。RubyやPythonなどの現代的な言語を参考にしているため、文法がシンプルで、学習用のチュートリアルも充実しています。

処理速度が早くて軽量

Swiftという名前の通り、Swiftは処理の速さを売りにしています。特に、Arrayの処理が早いことが特徴です。「深さ優先探索アルゴリズム」を使ったApple公式のサイトの検証結果では、Objective-Cの最大2.6倍で、Pythonの最大8.4倍の速度が出ると公表しています。

エラーに気付きやすい

Swiftはコンパイル言語です。コンパイル時にデータの整合性をチェックするほか、制約も厳しいため、ビルド時にエラーに気付きやすいメリットがあります。Swiftでは、変数に何も入っていない状態を開発者が許可をせずに空の変数を利用した場合、アプリが強制終了します。潜在的なエラーを残したままリリースされることはありません。
Objective-Cでは、変数が空でもアプリとしてのエラーは起こりません。

関連記事: SwiftとObjective-Cの特徴や違い、将来性、学習の優先度を解説

リアルタイムで動作確認ができる

Swiftには、リアルタイムで動作確認ができる「Playgrounds」という機能があります。Objective-CやC言語は、修正するごとに毎回アプリケーションやシステムをコンパイルして実行する必要がありました。

Playgroundsの機能を使えば、コーディング中に結果となる動作をリアルタイムで確認できるため、開発時間の短縮につながります。

Swiftのデメリット

Swiftのデメリットについて解説します。

コンパイルが遅い

Swiftは、コンパイルが遅いです。なぜなら、差分コンパイルがサポートされていないためです。また、コンパイラが自動的に型を推測するので、情報を計算する時間がコンパイルする際に加算されることも原因と考えられます。

基本的にMacでしか開発できない

基本的に、Swiftを使用した開発は、MacOSのXcodeという開発環境で実施します。2020年9月に、Windows向けのツールチェーンイメージのリリースを発表しましたが、ツールチェーンインストーラーと統合開発環境のVisual Studio 2019、各種コンポーネントの準備が必要であるため、Macと比べて環境構築のコストが高くなります。

Androidアプリの同時開発ができない

Swiftでは、Androidアプリの開発はできません。AndroidとiPhoneアプリの両方を開発したい場合、2つの言語を使い分ける必要があり、開発コストがかかってしまいます。

しかし、Dart言語のFlutterで開発を行えば、1つの言語でAndroidとiPhoneアプリの両方を開発できます。Dartは、JavaScriptの代替としてGoogleが開発した言語で、Flutterはそのフレームワークです。

Swiftで開発できるもの

Swiftで開発できるものについて解説します。

iOSアプリ開発

iOSは、iPhoneとiPadで使用されているOSです。日本ではiOSのシェア率が約50%と高いにも関わらず、Swiftエンジニアは不足しています。

Macアプリ開発

MacBook、MacBook Air、MacBook Proなどで動作するMacアプリを開発できます。
SwiftでMacアプリを開発するメリットは、安全性が高く、Macの性能を最大限に活かせることです。具体的には、Macのメモリー、ハードディスク、キーボードなどコンピューターの深くまで考慮した開発ができます。

Apple Watchアプリ開発

Apple WatchのアプリもSwiftで開発できます。スマートウォッチ市場は急速に成長しており、なかでもApple Watchは世界一のシェアを誇ります。
しかし、Apple Watchの活用シーンはまだまだ限られているのが現状です。だからこそ、アイディアを活かした画期的なApple Watchアプリを開発できるチャンスと言えるでしょう。

Webアプリケーション開発

Apple製品以外のWebアプリケーションの開発も可能です。一般的にWebアプリケーションは、JavaやRuby、PHPで開発されます。しかし、SwiftはRubyやJavaの良いところをとって開発された言語であるため、今後需要が高まると予想されます。

iOSアプリ開発で使用される主なプログラミング言語とは

Swiftの他に、iOSアプリ開発で使用される主なプログラミング言語を紹介します。

Objective-C

Objective-Cは、C言語をベースにオブジェクト指向化された言語です。Swiftが登場するまで、iOSアプリ開発においてはObjective-Cが使用されていました。
Swiftと同じコンパイラ言語です。iOSアプリ開発の事例が圧倒的に多いため、多数のノウハウが存在しています。

JavaScript

JavaScriptは、ブラウザを動かすためのプログラミング言語です。Webサイトを訪問した時のポップアップ画面やカルーセルのように、サイト上でアニメーションが動いているように見せることができます。
Webに特化している言語ですが、iOSアプリも開発でき、汎用性の高さが特長です。

近年では、アプリ開発向けの優秀なフレームワークが多数登場しており、JavaScriptでのクロスプラットフォーム開発環境も整いつつあるため、iOSアプリ開発の使用言語として候補に上がるでしょう。

C#

C#は、Swiftと同じオブジェクト指向言語です。Microsoft社が開発した言語のため、Windows向けのアプリケーション開発に特化しているイメージがありますが、Xamarinというツールを使用することで、iOSアプリとAndroidアプリのクロスプラットフォーム開発に対応できます。

また、Visual Studio for Macもリリースされており、MacでもC#を使った開発を行える点が魅力です。

Python

Pythonは、AIやブロックチェーンの領域で注目を浴びているプログラミング言語です。少ないコードで簡潔にプログラムをかけるほか、専門的なライブラリが充実している特徴を持ちます。
iOSアプリ開発も可能で、Pythonのオープンソースのライブラリである「Kivy」を用いれば、iOSとAndroidどちらのOSでも動くクロスプラットフォーム対応型のアプリ開発が可能です。

クロスプラットフォーム開発ができるものには、Kivyの他にもXamarinという開発ツールや、React Native、Flutterなどフレームワークがあります。

iOSアプリ開発に必要な環境

iOSアプリ開発に必要な環境について解説します。

開発する端末

iOSアプリ開発を行う場合、基本的にはMacOSが必要です。WindowsOSでもiOSアプリの開発は可能ですが、推奨はされていません。WindowsOSで開発するには、仮想環境にMacOSの環境を作り、そこで開発する形となるためです。もし開発ができたとしても、開発途中で不具合が発生するおそれがあります。
また、開発後にiOSアプリの動作確認ができるiPhoneやiPadがあるとよいでしょう。

開発ツール

iOSアプリ開発には、統合開発環境を使用します。統合開発環境とは、エディタ、コンパイラ、デバッガなどの開発に必要なツールをひとまとめにしたものです。従来は開発作業毎に別々のソフトが必要でしたが、現在では統合開発環境に集約されています。
iOSアプリ開発ではXcodeを使用することが多いです。Windowsで開発する場合は、クロスプラットフォーム開発ができるXamarin、React Native、Flutterなども使用できます。

Xcode

Xcodeは、Apple社が提供する開発環境です。インターフェイスビルダーという機能があり、テキストやボタン、ラベルといった要素をドラックアンドドロップするだけで、自動的にコードを追加してくれます。直感的に扱うためのツールが揃っていることがXcodeの魅力です。

Xamarin

Xamarinは、Microsoft社が提供する開発環境です。iOSアプリやAndroidアプリなどの異なるOS向けのアプリを一元的に開発できます。ただし、2021年から、XamarinでのiOSアプリ開発は途中までしか行えなくなっているため、最終的にはMacOSが必要です。

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Swiftの学習時間に加え、転職活動の時間も考えると、多くの時間が必要になります。

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