Javaが難しい理由とその解決策!キャリアパスや年収も解説

最終更新日:2024年7月3日

Javaは難しいと言われています。その理由には、Javaの文法やルール、オブジェクト指向型言語であることが挙げられます。習得難易度が高いプログラミング言語ではありますが、学習方法や学習時間を工夫すればJavaを習得できるでしょう。Javaは汎用性が高く、活躍できる場面も多いため習得して損はありません。本記事ではJavaが難しいと感じる理由と解決策、難しいと言われるJavaをマスターするためのポイント、Javaの将来性とキャリア展望について解説します。

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この記事のまとめ

  • Javaは文法や記述量の多さ、オブジェクト指向の概念、ライブラリやフレームワークの多さから難しいと感じる人がいる
  • 全ての構文を完璧に覚える必要はなく、どのような場面で使用できるかを理解できれば学習もスムーズに進む

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Javaが難しいと感じる理由と解決策

Javaが難しいと感じる理由とその解決策について解説します。

関連記事:Javaとは?特徴や学習方法などをわかりやすく解説

文法や記述量の多さ

Javaの文法やルールは、他の言語と比べるとかなり多いと言われています。ルールの多さに伴ってコードの記述量も多くなります。出力するためのコーディングを他の言語と比べた例が以下です。

// python
print(‘12345’)
print(12345)

// ruby
print ‘12345’

// java
public class Main {
public static void main(String[] args){
System.out.printIn(“12345”);
System.out.printIn(12345);
}
}

上記で得られる結果は全て同じですが、コードの記述量はJavaが最も多いです。文の終わりにセミコロンをつける必要があること、ドットが多いことや2重構造になっていることが複雑になる原因です。

Javaの基本文法の種類には、以下のようなものがあります。

  • ・クラス

    ・メソッド

    ・インスタンス変数、クラス変数

    ・コンストラクタ

    ・継承

    ・インターフェース

これらを一度に全て覚えるのは難しいでしょう。現役のプログラマーも全ての構文を一語一句覚えているわけではなく、最初はどのような場面で何を使えばいいのかだけ覚えておき、実際にコードを記述する際はコピー&ペーストから始めるケースがほとんどです。

そのため、全ての構文が覚えられないと悩む必要はありません。コードをたくさん書いて少しずつ定着させるようにしましょう。

オブジェクト指向の概念の理解

Javaはオブジェクト指向の概念を持つプログラミング言語です。このオブジェクト指向のルールを理解するのが難しいと言われています。しかし、オブジェクト指向の概念を理解することはJavaを使ったプログラミングの上達に欠かせません。

そのためには、具体的な事例を理解することが良いでしょう。オブジェクト指向で作られたシステムを目と手を使って挙動を確認してみてください。できるだけ多くの事例に触れることがオブジェクト指向を理解する1歩になります。

フレームワークとライブラリの習得

Javaで開発を行う際には、フレームワークやライブラリを活用することが一般的です。しかし、このフレームワークの学習にも多くの時間が必要であり、Javaを難しいと感じる原因となります。

フレームワークはシステムやアプリケーションを開発する際の土台として機能するソフトウェアのことです。共通するコードに機能性を加えて形成された枠組みと言えます。

ライブラリはフレームワークのような枠組みではなく、汎用性の高い複数のプログラムを1つにまとめた部品のことです。
フレームワークやライブラリを使用することにより、以下のようなメリットが得られます。

  • ・作業効率の改善

    ・コードの統一性の保持

    ・バグの減少

フレームワークやライブラリは先人の積み重ねた業績の結果であるため、どういった経緯で今の形になったのかがわかりにくく、難しさを感じると言われています。フレームワークやライブラリは、初めは基本的な機能から学び、徐々に高度な機能に挑戦していくことでスムーズに習得できます。

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Javaをマスターするためのポイント

Javaをマスターできたかどうかの一般的な指標としては、Oracleが提供するJavaの認定試験が挙げられ、合格することで一定のJavaのスキルがあることを証明できます。「Oracle認定Javaプログラマ」の対象レベルと出題項目は以下の通りです。

ブロンズ (Bronze) Javaアプリケーションの開発経験がない未経験者向けの入門資格。
Javaを利用したオブジェクト指向プログラミングの基本的な知識を
測定することが目的。
シルバー (Silver) Javaアプリケーションの開発に必要な基本的な知識を持っている
初心者向けの資格。上位者の指導があれば開発ができるレベルを想定。
ゴールド (Gold) 設計者の意図を正しく理解し、独力で機能実装ができる中上級者向け資格。
Javaアプリケーション開発に必要な汎用的なプログラミング知識を持ち、
独力で設計意図に沿った開発が行えるかを測定。

最上位資格はゴールドですが、シルバーに合格していないとゴールドは受験できないためシルバーの受験は必須です。ゴールドに合格すれば、Javaをマスターしたと言えるでしょう。
ここからはJavaを習得するための学習手順や学習方法を解説します。

関連記事:未経験からJavaエンジニアに転職・就職する方法

Javaの学習手順

Javaに限りませんが、プログラミング言語の習得は簡単ではありません。以下を参考に、学習計画を立てることをおすすめします。

Javaの学習目的を明確にする

まず、なぜJavaを学びたいと思ったのか、Javaで何をしたいのか、学習する目的を明確にしておきましょう。目的が具体的でない場合は、Javaで作れるものの中から作りたいものを探してみましょう。

もしゲームを作りたいのであれば、ブラウザ上で動作するものはWebアプリ、AndroidOSで動作するものならAndroidアプリ開発が目的になります。

組み込みシステム開発は未経験者が独学するには開発環境の用意が難しいため、WebアプリやAndroidアプリから基礎の勉強を始めることがおすすめです。

Javaの学習時間の目安を把握する

ここでは、プログラミング未経験からJavaを使用したWebアプリ開発を学習する場合の学習時間の目安を解説します。独学の場合とプログラミングスクールに通った場合では、以下のような学習時間の差があります。

学習方法 学習時間の目安
独学 ・基礎文法を理解するまで:160〜220時間
・簡単なアプリケーションが作れるまで:960時間〜1,920時間
プログラミングスクール ・基礎文法とフレームワークを使用したWebアプリ作成まで:140〜150時間

実際は、Javaを習得しただけではWebアプリは開発できません。上記の独学の時間には、HTML/CSSやデータベースに関する技術を習得するための時間を含んでいます。もし、他言語の経験がある場合は、目安よりも少ない時間になるでしょう。

プログラミングスクールの学習時間の目安は一例です。この場合のアプリケーション開発は、オリジナルのアプリを開発するのではなく、提供された教材の書き写しがメインです。

人によって持ち合わせているスキルと経験は異なりますが、どちらの学習方法の場合も150時間前後は必要になるでしょう。

Javaの開発環境を構築する

Javaの学習を始める前に、開発環境構築が必要です。具体的な構築手順は以下の通りです。

  • 1.JDK(Java Development Kit)をインストール

    2.統合開発環境(Eclipse)をインストールする

    3.バージョン管理システム(Git)をインストールする

Javaプログラムの実行にはJDKのインストールが必須です。また、Java開発での統合開発環境はEclipseがよく使用されています。Gitはソースコードの変更履歴を管理するためのツールであり、Javaに限らずさまざまなプロジェクトでよく使用されているため、基本的な使い方を学習しておきましょう。

もし、開発環境のハードルが高いと思った場合や学習を始めたばかりでとりあえず学んだ内容を実行してみたい場合には、dokojavaというサービスの利用がおすすめです。dokojavaはWeb上でJavaの開発や実行ができるサービスです。

Javaの基礎構文を学習する

Javaの開発環境が構築できたら、まずJavaの基礎構文を学びましょう。具体的には次のような文法を学びます。


  • ・変数やデータ型

    ・演算子

    ・配列

    ・制御文

    ・入出力


簡単な基礎構文が理解できた後は、下記を代表とするJavaならではの基礎を学びましょう。


  • ・クラスやメソッドの書き方

    ・ライブラリ

    ・フレームワーク


基礎構文を覚えるためには、書籍やサイトをただ読むのではなく、実際にコードを書いて動かすことが重要です。自分で書いたプログラムが動くという感覚を知っておくことが学習継続の秘訣です。

Javaのコーディングを実践する

基礎構文の学習をしながら、学んだ通りに動くのか実際にプログラミングして確認しましょう。書籍やサイトに掲載されているサンプルのプログラムがあれば、書き写すだけでもコーディング力は養われます。

書き写すだけとはいっても、記述のミスでエラーになることがあります。ここでエラーメッセージを読み解き、解決することがプログラミングスキルを向上させるための重要なポイントです。

実務に役立つ知識を学習する

ある程度プログラミングが身についたら、実践的な知識を学びましょう。実務では、Javaを学んだだけではアプリケーションは開発できません。例えば次のようなものを学習しておきます。

ライブラリ プログラミングで使用する部品の集積や使い方
フレームワーク プログラミングの枠組みの構築や使い方
サーバーサイド Webアプリの内部処理をJavaで作るための知識
フロントエンド Javaとセットで使用するHTML/CSSなどの画面を作成するための知識

Javaの学習方法

Javaの効果的な学習方法について、解説します。

学習サイトで学習する

Javaは歴史が長く人気の言語なので、多くの学習サイトで勉強できます。オンラインの学習サイトはパソコンがあれば利用できる上に、学びながら実際にプログラムを動かしやすいのがメリットです。

無料で利用できる学習サイトも多く気軽に学習できますが、つまずいた時に質問や相談はできません。1人で学習を進められるか不安な人は有料の学習サイトを試すのもいいでしょう。

書籍で学習する

Javaの入門書も多く出版されています。書籍の勉強では、1冊でJavaを体系的に学習できる点がメリットです。プログラミング未経験の人には、サンプルコードや図解が充実している入門書がおすすめです。

勉強会に参加する

オンラインやオフラインでJavaの勉強会が開催されています。不明点を講師に質問できる点や勉強仲間を見つけることでモチベーション維持につながる点がメリットです。ただし不定期開催の勉強会も多いため、自分のスケジュールに合うものを探しましょう。

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Javaの将来性とキャリア展望

難しいと言われるJavaを習得することにより、将来性はあるのか、キャリアパスにはどのような選択肢があるのかを解説します。

関連記事:Javaの将来性は?需要が高い理由や平均年収も紹介

Javaの需要が高い理由

Javaは需要が高い言語です。その理由について解説します。

世界中で使われており、歴史が長い

Javaは1995年に発表されてから今日までの長い歴史があります。言語としてすでに成熟した領域に達していますが、現在でもバージョンアップのたびに新しい機能が追加され、進化を続けています。

このように世界中で多くの開発に使われてきた実績があります。Javaの開発元である、Oracle社の公式ホームページによると、世界中で510億以上のアプリケーションが稼働しており、開発者は数百万人と広く利用されています。

歴史の長い言語ですが、現在でも新規開発にJavaを採用するケースがあります。もし新規開発の案件が減ったとしても既存システムの保守開発が発生するため、他の言語に置き換えられることはあまり考えられないでしょう。

大手企業や官公庁が好む安定した既存技術

大手企業や官公庁などの大きな組織では、システム開発には安定した既存技術が好まれます。Javaは堅牢性と信頼性がある成熟したフレームワークのおかげで、これらの組織に採用されています。

組織が大きいとシステムの規模も巨大になります。万一システム障害が発生した場合の影響は非常に大きくなるため、最新の機能を持っていることよりも、動作実績が多いことや障害を避けやすいこと、技術者を確保しやすい言語であることが重視されます。

また、Javaは再利用性も高いため、これまでに開発した案件の資産を有効に活用できる選択肢でもあります。

Javaで作られた既存システムの保守案件が豊富

1995年からこれまでに多くのシステムがJavaで構築され、現在も稼働しています。そのため、これらのシステムの保守案件はJavaの案件として継続的に発生します。

将来的にはJavaを使用した新規システム案件は減少する可能性もありますが、多くの企業や金融機関で、Javaで開発されたシステムが現在も稼働しています。

そのため、もし新規案件が減少したとしても今後も長期間にわたって保守案件は継続して発生するでしょう。

他言語習得の際に応用がきく

Javaはオブジェクト指向型言語の代表的な言語で、新人エンジニア研修でも多く使用されています。Javaの習得時に学習した概念や機能は、他のプログラミング言語でも応用可能なため、新人が習得すべき基本言語として多くの企業が取り入れています。

Javaエンジニアの平均年収

将来性を判断する上で、Javaエンジニアの年収を把握しておきましょう。レバテックキャリアに掲載されている求人から、Javaエンジニアの平均年収・中央値・想定年収を解説します。比較するために、Javaと同じオブジェクト指向型言語であるC#とPythonも紹介します。

言語 平均年収 中央値 想定年収 案件数
Java 569万円 540万円 280~1,500万円 6,978件
C# 655万円 587万円 315~1,500万円 2,725件
Python 793万円 750万円 320~1,500万円 4,743件

案件数は豊富ですが、Javaの求人は収入面は高いとはいえません。Javaを扱えるエンジニアが多い分、市場価値が上がりにくいためです。

Javaエンジニアのキャリアパス

それぞれの適性や必要スキル、具体的な職種を紹介します。

キャリアパス 適性 必要スキル
マネジメント系
  • マネジメントに興味がある
  • 課題解決が得意
  • コミュニケーション力
  • 進捗管理能力
スペシャリスト系
  • プログラミングが好き
  • Javaの技術が好き
  • ・フレームワークの知識
  • ・Javaの応用スキル
他言語エンジニア
  • ・最新技術を扱いたい
  • ・新しいことに挑戦したい
  • ・他言語の知識
マネジメント系

マネジメント系の職種には、プロジェクトマネージャーがあります。プロジェクトマネージャーはマネジメントに特化しています。

Javaのスキルを活かしつつマネジメントスキルを身につけ、マネジメント系の職種にキャリアアップするケースは多いです。マネジメント系の職種は年収が高い傾向にあるため、年収を上げたいと思っている人はマネジメント系に進むといいでしょう。

スペシャリスト系

スペシャリスト系は、システム開発が好きでJavaを追求したいと考えている人に向いているでしょう。現場のリーダーとして開発をリードするのがスペシャリストの役割です。

Javaのプロジェクトをこなしながら自己学習によりスキルを高めることでJavaのスペシャリストを目指します。キャリアパスのイメージというより、現状維持しつつスキルに磨きをかけるイメージに近いでしょう。

業界では上流工程を目指すべきという考え方がありますが、下流工程のスペシャリストとして高収入を得ている人も多いです。

他言語エンジニア

Java以外の言語スキルを身につけて、他言語の案件に参画する選択肢です。フロントエンド開発ではJavaScript、AI開発ではPython、スマホアプリ開発はKotlin、Swiftなど、どのような開発に携わるかによって習得すべき言語は異なります。

キャリアチェンジする場合は、スキルの幅を広げたり、自分の市場価値を高めたりすることで年収がアップする可能性もありますが、新しいスキルのための勉強時間が必要だったり、逆に年収が下がったりする可能性もあります。そのため、メリットのあるキャリアチェンジをすることが重要です。

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この記事の監修

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