Unityは人気の高いゲームエンジンであり、ゲーム開発において多数の採用実績があります。そのため、未経験であってもUnityを習得することで、転職活動を有利に進められる可能性があるでしょう。
この記事では、Unity未経験の方向けに、Unityの概要や勉強するメリット、おすすめの勉強方法について解説します。Unityエンジニアとしての転職関連情報もまとめましたので、転職を考えている方はぜひ参考にしてくだい。
- Unityエンジニアの需要と収入
- 未経験からUnityエンジニアへの転職について
- Unityとは
- Unityでゲーム開発以外にできること
- 未経験者がUnityを勉強するメリット
- Unity勉強のロードマップ
- 未経験者におすすめの勉強方法
Unityエンジニアの需要と収入
Unityエンジニアに需要はあるのか、またどのくらいの収入が見込めるのかを解説します。以下記載の内容は2022年12月現在の情報です。
Unityエンジニアの需要
レバテックキャリアの求人で、スキル条件をUnityとして検索すると、400件の求人が出てきます。他のゲームエンジンであるCocos2d-xが74件、Unreal Engineが40件であるため、ゲームエンジンではUnityの需要が圧倒的に高いことが分かります。
Unityエンジニアの収入
レバテックキャリアの求人では、Unityエンジニアの想定年収は300万〜1600万円となっています。年収レンジの幅が広く、担当する業務範囲やスキルによって変わってきますが、想定年収400万~700万円の求人が多いようです。
Unityエンジニアの求人例
想定年収
550万~800万円
業務内容
・cluster上のイベントに必要なVR空間制作にエンジニアとして関わる
・VR空間に設置するギミック(ロジックを含んだオブジェクト)の制作方針決定と設計
・VR空間のCG制作に必要なCG制作ツールの改良
・VR空間制作のための技術面及び組織面の問題解決、改善
必須スキル
・Unityによるアプリケーション開発
・バージョン管理システムを利用したチーム開発
・エンタープライズ事業部の案件の企画担当者と協力して開発を進行できるコミュニケーション能力
・目的に合致するツールや環境の提案、導入ができる
マインド
・Cluster Cultureに共感できる方
・デザイナー/プランナー/ディレクターとの調整を通じてよりよい結論を一緒に考えていける方
・企画内容をプランナーと一緒に言語化できる方
・主体的に情報共有を行い、暗黙知を作らないよう努力できる方
・感覚ではなく論理的にものを考え、伝えられる方
・チームメンバーと一緒にサービスの質の向上を追求していける方
未経験からUnityエンジニアへの転職について
未経験からUnityエンジニアになるためには、開発現場で即戦力となるスキルセットをアピールすることが重要です。効果的にアピールできるよう、ポートフォリオを作成しておくとよいでしょう。
ポートフォリオを作成しよう
未経験であれば、Unityを勉強するなかで実際にゲームなどを開発し、面接でアピールできるようにしておくべきです。ポートフォリオにまとめておけば、Unityでのゲーム開発のレベル感や向上心などを示すことができます。
Unity以外のスキルを習得しよう
実際の開発現場では、Unityが使えるだけでは即戦力とは言えません。なぜなら、ゲーム開発などUnityを使用する業務では、Unity以外のスキルも求められるためです。そこで、以下のようなスキルも身につけておくことをおすすめします。
C#
C#は、オブジェクト指向型のプログラミング言語です。Unityでの開発内容によってはC#でコードを記述する必要があるため、習得しておくと役立つでしょう。
UI/UXデザインの知識
Unityエンジニアとして活躍するのであれば、UI/UXデザインの知識は欠かせません。特にゲーム開発では、ユーザーの目に触れるゲーム画面がユーザー体験を左右します。ユーザーにとって快適で分かりやすいゲームを提供できるよう、UI/UXデザインの知識を身につけておきましょう。
関連記事:未経験からUnityエンジニアとして就職・転職する方法とは?
Unityとは
Unityとはどのような言語なのか、概要や特徴を解説します。
Unityの概要
Unityはゲームの開発に利用される、IDE内臓のゲームエンジンです。ゲーム開発ではもっとも人気のゲームエンジンであり、プログラミング不要でゲーム開発が可能なことや、環境構築が容易なことから、初心者でも利用しやすいと言われています。
Unityの特徴
アセットストアが充実している
Unityでゲーム開発を行うには、アセットストアをうまく活用することが重要です。アセットストアとは、ゲームの中に取り入れる素材(アセット)を販売するオンラインストアです。アセットストアでアセットを入手し、ゲームに取り入れることで、アセット作成にかかる工数を削減でき、効率よくゲーム開発を進められます。
マルチプラットフォームに対応している
マルチプラットフォームとは、あるソフトウェアを複数の機種やOSで同じように動作させられることです。Unityはマルチプラットフォームに対応しており、ほぼすべての端末で動作します。例えば、OSはWindows、Mac、Linux、iOS、Androidなど、端末はPlayStation、Xbox360、Wii Uなどに対応可能です。
Unityで何ができるのか
Unityはゲームの開発に適しており、スマホゲーム、3Dゲーム、VRなどのゲーム開発やアニメーション作成ができます。
また、プログラミングなしで開発できることもUnityの特徴です。頭の中で考えたゲームのイメージを直感的に反映できるため、ユーザー視点でのゲーム開発が可能となります。
関連記事:Unityエンジニアとは?仕事内容や将来性、スキルを解説
Unityでゲーム開発以外にできること
ゲーム開発以外でUnityができることを業界別に紹介します。
建築業界
建築業界では、建物の設計や施工にUnityを用いることがあります。Unityによって3D空間を短時間で再現できるため、チーム内での建物のイメージ共有や、お客様への空間説明時に活用されています。
自動車業界
自動車業界では、自動車の完成イメージを作成する際にUnityが用いられています。自動車の完成イメージを作成してオプション追加や部品交換を行ったり、複数の完成イメージを比較したりなど、プレゼンテーション時に有効活用できます。また、実物の車でシミュレーションを行う場合、シミュレーションのパターン数の車を用意する必要がありますが、Unityで作成した3Dの車でシミュレーションを行えば、大幅なコストの削減が可能です。
医療業界
医療業界では、人体の3Dモデルを作成するときにUnityが用いられています。筋肉や骨、関節の動きを3Dで詳細に再現することで、手術前に念入りなシミュレーションが可能です。事前にわからなかった問題点や、手術方法の改善点が見つかりやすくなるメリットがあり、手術の成功率向上が期待されています。
関連記事:Unityでできることとは?ゲーム分野以外の活用例も紹介
未経験者がUnityを勉強するメリット
Unityの習得を検討している方は、メリットも検討のポイントとして考慮に入れると良いでしょう。
人気が高く需要がある
Unityは多くのゲーム開発で採用されている人気のゲームエンジンであるため、ゲームエンジニアを目指すのであれば必ず勉強しておくべきです。Unityを習得し、ポートフォリオを作成できるレベルになれば、転職活動において即戦力をアピールできるでしょう。
また、Unityはゲーム業界以外での活用事例も増えているため、習得しておくことでさまざまな業界へアピールできる可能性があります。
未経験者でも扱いやすく習得しやすい
Unityはプログラミング言語の知識がなくても、ビジュアル的に操作できます。開発のなかで細かい設定をする場合や、サイト制作を行う場合には、C#やJavaScriptの知識が必要ですが、簡単なゲーム開発であれば高い専門知識は不要です。そのため、未経験者でも扱いやすく、実際にゲームを開発しながら習得することができます。
Unity勉強のロードマップ
以下では、Unityを勉強する際の一般的な流れを解説します。
環境構築をする
Unityを使うためには、Unity Hubを使ってUnityをインストールする必要があります。Unity Hubとは、Unityのプロジェクトを管理したり、インストールしたUnityのバージョンを変更したりできるデスクトップアプリケーションです。
まずは自分のPCに合わせたUnity Hubをインストールし、そこからUnityをインストールしましょう。
操作方法を勉強する
本や勉強サイトを参考にして、Unity Hubの操作方法を勉強しましょう。Unityには、主要な6つのウィンドウとビューがあります。Unity Hubを使いこなすには慣れが必要ですが、基本的に6つのウィンドウとビューを使いこなせれば開発は可能となります。また、Unityでの開発は、実際にUnityを動かしてみて慣れていくことが需要です。6つのウィンドウとビューについてある程度把握できたら、次の勉強ステップへと進んでよいでしょう。
実際に動かしてみる
操作方法を学んだら、実際にUnityを動かしてみましょう。Unity Hubには「使い方を学ぶ」というチュートリアルや学習コンテンツがあるため、それらの学習コンテンツを利用することをおすすめします。
簡単なゲームを開発する
Unityの基本的な操作をある程度身につけたら、簡単なゲームを開発してみましょう。まずは、短時間で開発できる単純なゲームを一つ作成することで、Unityを用いた開発の流れを一通り理解できます。単純なゲームの開発でも、Unityに慣れていないうちは難しいものです。そのため慣れるまでは、本や勉強サイトで紹介している開発方法を真似して、同じものを作成してみるとよいでしょう。
ポートフォリオ用に提示できるものを開発する
簡単なゲームを開発できるようになったら、実際の現場で開発されているようなゲームを開発できるよう、徐々にゲームの規模を広げてみましょう。
難易度の高い本格的なゲームを開発することで、スキルアップにつながるのはもちろん、転職活動でポートフォリオとしてアピールできます。
未経験者におすすめの勉強方法
最後に、Unity未経験者におすすめの勉強方法について解説します。
書籍で勉強する
Unityは人気の高いゲームエンジンであるため、多くの参考書が出版されています。以下のように、実際のゲーム開発に触れながらUnityについて説明している本は、模写しながら勉強できるためおすすめです。
参考:作って学べる Unity本格入門
勉強サイトを利用する
Unityの勉強サイトも多く存在します。勉強したい項目についてのスライドを見たあと、実際にWeb上でプログラミングを行ってすぐに結果を確認できます。Web上で手を動かしながら勉強を進められるため、独学でプログラミングを習得するにはもっとも効率のよい学習方法だと言えるでしょう。
プログラミングスクールを活用する
独学よりも効率的にUnityを学びたい方には、プログラミングスクールがおすすめです。独学の場合、プログラミング中に原因不明なエラーが発生しても、対処法が分からず、多くの時間を費やすことになるおそれがあります。プログラミングスクールであれば、プログラミング経験豊富な講師の方にその場で質問できるため、効率よく勉強を進められるでしょう。
また、プログラミングのコツや実際の開発現場についてなど、さまざまな情報を得られることもメリットです。即戦力のあるUnityエンジニアを目指すなら、プログラミングスクールの活用は非常に有効な方法と言えるでしょう。
オンラインで受講できるプログラミングスクールであれば、隙間時間に勉強したい方や、通学が難しい方でも学習を続けやすいです。
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