Unityとは?特徴や将来性、活用事例、使い方について解説

最終更新日:2024年7月26日

Unityとは、主にゲーム開発用のツールであるゲームエンジンです。しかし、3Dコンテンツの開発など、ゲーム以外のさまざまな業界でも活用が広がっています。本記事では、Unityの特徴や需要、将来性、さまざまな業界での活用事例について解説します。Unityや3Dコンテンツ制作に興味のある方は参考にしてください。

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この記事のまとめ

  • Unityとは世界中で使用されているゲームエンジンで、ゲーム開発において主流のツール
  • Unityはノンプログラミングでもゲーム開発が可能なので、まずは感覚的に操作してみるのがおすすめ
  • 本格的なUnityスキルを身につけるにはプログラミング学習が必要になる

Unityとは

Unityとは、世界中で使用されているゲームエンジンです。つまりゲーム開発において土台となるシステムということです。世の中の多くのゲームはUnityで開発されていて、Unityなしにゲーム開発はないといっても過言ではないほど知名度、人気のあるツールです。ゲーム開発に携わりたいのであれば、学んでおくと良い技術ともいえます。

ゲームエンジンとは

ゲームエンジンとは、ゲーム開発に用いられるIDE(統合開発環境)のことで、UnityとEpic GamesのUnreal Engineの2つが大きなシェアを握っています。コンピュータグラフィックスのアプリケーション開発に必要なライブラリやツールがまとまっており、3Dグラフィックスによる映像や音声の処理などの開発を進められる環境が用意されています。

また、産業機器や自動車、都市モデルといった3Dデータをゲームエンジンに取り込み、3Dによるデザインレビューや景観シミュレーションに活用する事例もあります。近年では、DXやデジタルツインなどが注目を集め、コンピュータ上で3Dデータを活用したいというニーズが増えています。

Unityの特徴・メリット

UNITYのメリット


市場で高いシェアを誇るUnityは制作できるコンテンツの幅が広く、初心者でも取り組みやすい環境が整っています。ここでは、Unityの主な特徴・メリットを紹介します。下記のようなメリットがあることから、ゲーム業界では特にUnityが大きなシェアをもっている状況です。学習面でのメリットもあるので、「学習難易度が高そう」という理由で迷っている人も確認してみましょう。

マルチプラットフォームに対応している

Unityの対応プラットフォームは20以上と豊富で、多様なコンテンツを制作できます。デスクトップPC向けであればWindowsやMac、Linuxに対応し、モバイル向けならiOSとAndroid、家庭用ゲーム機向けならPS5やPS4、Nintendo Switch、Xbox Oneに対応しています。ほかにもXR向けにARKitやARCore、Oculus、PlayStation VRなども対応するなど、制作したゲームを多くのユーザーに届けられるでしょう。

初心者でも使いやすい

Unityのエディタを用いるとコードを書く必要がないため、ゲーム開発の際にプログラミングの知識が必須ではなくなります。キャラクターや小道具、背景などのオブジェクトを配置し、GUIの操作で大きさや外観、振る舞いなどを設定する、という流れでゲームを作成できます。

UnityはC#をサポートしていますが、基本的な機能に関するスクリプトや拡張機能などが用意されています。Unityの機能を用いると、C#のみで進めるよりも楽にゲーム開発ができるでしょう。

学習コンテンツが充実

Unityはユーザーマニュアル学習コンテンツがインターネット上で公開されており、これからUnityを学ぶ初心者向けのチュートリアルや、上級者向けのガイドが用意されています。エディターの使い方やスクリプトの書き方、グラフィックやビジュアルエフェクト、2D、XRなど、習得したいスキルを学べる環境が整っているため、活用しましょう。

チュートリアルを通してUnityの仕組みを学べば、いずれオリジナルのゲームを作れるようになるでしょう。ただし、英語版コンテンツを機械翻訳しただけで、日本語の監修が未実施のコンテンツもあるためご注意ください。

無料で利用できる

Unityは無料で利用開始できます。ただしすべてのプランが無料というわけではなく、2024年4月時点では以下のようになっています。

Personal

  • ・個人開発者および小規模企業向け、無料

    ・年間の収益や調達資金が10万ドル未満であること


Pro

  • ・プロ向け、267,960円/年(税込、年間プラン)

    ・収益や調達資金の制限なし


Enterprise

  • ・大規模チーム向け、営業窓口から販売


INDUSTRY

  • ・3D開発向け、653,400円/年(税込、年間プラン)

また学生向けのUnity Studentプランもあり、学生の間は無料で使用できます。

関連記事:未経験からUnityエンジニアとして就職・転職する方法とは?

パソコンとインターネット環境さえあれば使用できる

Unityはパソコンとインターネット環境さえあれば使用できます。ダウンロード、インストールの方法も難しくありません。本格的にプログラミングする場合は勉強が必要ですが、予備知識がまったくない状態でも今すぐにUnityを始めることが可能です。

プログラミングの知識がなくても開発しやすい

Unityは感覚的な操作でゲーム開発ができます。つまりプログラミングは不要です。細かい処理の実装にはプログラミングが必要ですが、ゲームとして完成させるだけならプログラミングする必要はありません。まずはUnityを感覚的に操作してみて、そこから必要なプログラミングスキルを選定して身につけていくのがおすすめです。

アセットストアで多くの素材が提供されている

Unityにはアセットストアが用意されています。アセットストアはオンラインで素材を購入できるショップです。素材の種類は数多く、3D、2Dのグラフィック、エフェクト、サウンド、まとまった処理が実装されたプログラムなどがあります。

アセットストアには無料で利用できる素材も多数用意されています。そのため、Unityの開始から素材の利用まで無料でできます。

Unityが活用されている事例

Unityの活用事例

Unityはゲーム開発に限らず、3Dモデリングを必要とするさまざまな業界で活用されています。各分野に関して代表的な用途を紹介します。従来はUnityといえばゲーム開発でしたが、今後はより幅広い分野でUniytが使用されていくでしょう。今後、Unityエンジニアとしての転職先を探すためにも、どのような業界でどんな用途で用いられているのかを知っておくことは大切といえるでしょう。

ゲーム開発

Unityの代表的な用途はゲーム開発です。個人開発者から大手企業まで、多くのクリエイターがUnityを利用していますUnityゲーミングレポート2022によると、2020年から2021年の間にUnityで制作しリリースされたゲームの数をジャンル別に示した場合、特にシミュレーション、カジュアル、アドベンチャー、パズルのカテゴリが増加しています。

近年ではユーザー数増加のため、同一タイトルのゲームを複数のプラットフォームで開発するケースが増えてきました。さまざまなプラットフォームに対応しているUnityは、別のプラットフォームへのインポートも実行しやすいメリットがあります。

また、多種多様なゲーム開発に対応しており、古くからあるドット絵を用いた2Dゲームから最新の3Dまで制作可能です。アセットストアに用意された豊富なライブラリや素材を活用しても良いでしょう。

AR/VR

ARやVRを活用したゲームでもUnityが活用されています。また、製造業やアパレル業界などで商品を販売する場面においても、ARやVR体験を活用するケースが増えています。立体的な3Dモデルを用いることで試作品の印象をより強くし、顧客へのプレゼンテーションに活用できるためです。さらに、AR技術を用いて機器にチュートリアルを重ねて表示したり、重要な手順を強調したりなど、操作方法の解説にも活用されています。ARやVR技術は他業界でも広く取り入れられています。

デジタルツイン

デジタルツインとは、物理世界で収集したデータを用いて3Dモデルを構築した仮想世界を作り、仮想世界上でのシミュレーションを通して物理世界での課題を解決する概念です。デジタルツインは工場の製造ラインの効率的運用や、都市の防災シミュレーションなどを目的に開発が進められています。

デジタルツインの開発ツールとして、3Dモデルのシミュレーションが可能となるUnityのようなゲームエンジンが注目されるようになりました。デジタルツインは、IoTやビッグデータ、AIなどの技術と相性が良いといわれています。現場にある多数のセンサーで収集したビッグデータを用いてAI学習モデルを設計し、より高度なシミュレーションを実現できると期待されています。

建築

建築業界での建築設計、エンジニアリング、建設、運用などの場面においても、Unityの3Dモデル技術によるARやVR技術が活用されています。AR技術で建設予定地に設備や建物の構造を映し出し、イメージを共有しやすくして効率的な情報伝達や意思決定につなげていくものです。

複雑な作業工程に関する手順を表示したり、トレーニングを用意したりすることで、作業員の短期間でのスキルアップを図れるようにできます。また、現場の作業員が見ている情報をARゴーグルで共有し、ベテランの作業員が遠隔から指示するという活用方法もあります。ARやVR技術の活用で迅速な情報共有や作業員のスキルアップを実現すれば、現場作業の品質や生産性の向上が期待できるでしょう。

自動車

自動車の開発や製造プロセス全般においてUnityを活用できます。製品のデザイン検討を行う際は、バーチャル空間に試作品を作成し、ARやVRを用いて実際に車を操作するなど、インタラクティブなデザインレビューを実施できます。

製品設計時には、機械学習で走行シミュレーションをしたり、車内のディスプレイに車の3Dモデルや地図を表示して現在の状態を表したりする活用方法があります。セールス活動において、バーチャル空間上でイベントやショールームを開催することも可能です。また修理やメンテナンスの場面では、AR技術で手順を示すなど、作業者をアシストするシステムが検討されています。

医療

医療分野でUnityが活用されている事例もあります。2018年時点で医療機器は世界で55兆円の市場規模です。医療シミュレーション分野の市場規模を見ると、2019年時点では全世界で1,400億円ほどでしたが、2020年には2,800億円に拡大しており、今後の成長が期待される分野といえるでしょう。

たとえば、医者が手術前に参照する画像データは数千枚におよぶことも少なくありません。Unityを活用して画像から3DCGデータを作成できれば、手術前の短時間でも理解しやすくなります。また、手術シミュレーションは3DCGで手術の仕方を教えてくれるだけではなく、ベテラン医師と新米医師の操作データを比較したり、参考にしたりすることもできます。

関連記事:Unityでできることとは?ゲーム分野以外の活用例も紹介

アニメーション

アニメーション制作でもUnityが使われることがあります。たとえば、大勢の人が同時に歩いているシーンをUnityでは効率的に処理できます。「歩行パターン」の設定が可能なので、たとえば歩いている人ごとに歩行速度や歩き方などをプログラミングする必要がないということです。

ほかにも、キャラクターの影なども自動で計算して違和感がないように処理できます。より細かい部分をプログラミングで独自に実装することももちろんできます。

Unityの需要と将来性

ゲームエンジンおよびゲーム市場全体の将来性と、Unityの需要について解説します。新型コロナウイルスの影響による巣ごもり需要があり、2020年にはゲームエンジンおよびゲーム市場が急速に拡大しました。2021年以降はゲーム市場の中でも伸びた分野とやや縮小した分野がありますが、ゲーム業界全体では市場が拡大しています。

ゲームエンジンおよびゲーム市場の将来性

ファミ通ゲーム白書2023によると、ゲームエンジンの主力分野であるゲーム市場に注目すると、2022年における世界市場は、前年比7.0%減の26.8兆円です。最大の市場は中国を中心とする東アジアで、40%以上を占めています。傾向としては、ネットワーク接続が前提となるオンラインプラットフォームの割合が大きいです。

日本国内の市場を見ると、2022年は前年比1.4%増の2兆316億円規模となりました。国内ゲーム人口の5,400万人のうち、スマートフォンアプリのゲームユーザーは最も大きく3,959万人です。

Unityの需要は拡大

Unityゲーミングレポート2022によると、2021年にUnityプラットフォームにて制作されたゲーム数は、前年より93%増加しました。Unityを活用するゲームクリエイター数も前年より31%の増加です。特に広告収入で収益化されるようなスマートフォン向けゲームが多く制作されています。

2020年に発生した新型コロナウイルス感染拡大の影響でゲームの収益は伸びており、パンデミック発生以前よりもゲームのプレイヤーが多い状況です。特にスマートフォン向けゲームはユーザー数が多く、2021年におけるアプリ内課金による収益の伸び率は162%を超えるほどでした。しかし、中国では2021年8月に18歳未満の子どもに対するゲームの規制が強化され、プレイヤーのリピート率が極端に落ち込みました。

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Unityの使い方の学習方法

Unityは無料で手軽に始められますが、より高度な制作物に仕上げていくためにはある程度学習する必要があります。特に、Unityでは公式サイトが学習手段を用意してくれています。一般的なIT関連の技術は公式からのサポートはなく、書籍やオンラインサイト、スクールなどを活用するのが基本です。もちろん、Unityの学習方法にもこれらは挙げられますが、公式からのサポートがある場合には活用しない手はないでしょう。具体的にどのように学習を進めれば良いのか、基本的なものを紹介します。

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公式のマニュアルを見て学ぶ

Unityには公式マニュアルが用意されています。公式マニュアルは操作内容ごとに細かく情報が整理されています。まずはどのような内容かざっくりと把握し、あとは実際に必要になったときに辞書的に見ていくのがおすすめです。

公式の学習サイトにあるチュートリアルを活用する

Unityには公式チュートリアルも用意されています。公式チュートリアルは実際に簡単なゲームを作りながら学べるようになっています。Unityを起動すると公式チュートリアルが表示されるので、試してみると良いでしょう。

Unityの公式学習サイトとしては、「Unity Learn」「Unity Learn Materials」があります。Unity Learnには無料の講座も有料の講座も用意されていて、初心者から中上級者まで学習可能です。Unity Learn Materialsは中級者以上向けに特定の内容に絞った動画と資料が用意されています。

解説サイトを参考にして学ぶ

Unityは人気のあるツールなので、公式以外にもいろいろな解説サイトがあります。文字媒体のものもあれば、動画媒体のものもあります。ある程度コンテンツを見たら実際に手を動かし、分からないことがあれば情報収集するという流れがおすすめです。

Unityを始める手順

Unityを始める手順は以下です。

  • 1. 必要な環境を整える

    2. Unityをダウンロードする

    3. Unityをインストールする

手順をシンプルにまとめると上記のようになります。Unityだけでなく、たとえば何らかのプログラミング言語をやってみる場合も上記のような手順です。それでは各手順について解説します。

1. 必要な環境を整える

Unityを始めるのに必要な環境は以下です。

  • ・パソコン

    ・ネット環境

    ・アドレスやGoogleアカウント

多くの場合上記はすでに揃っているでしょう。つまり、Unityを扱うのに特別な環境を用意する必要はありません。必要なパソコンのスペックは公式サイトに記載されていますが、すでに持っているパソコンでスペック要件を満たしている可能性が高いです。

2. Unityをダウンロードする

必要な環境がそろったら、Unityをダウンロードします。Unityのダウンロードは簡単で、Unity公式サイトのUnity Storeからダウンロードできます。ダウンロードの際にプランを選択しますが、Unityが初めての場合はPersonalを選択するのがおすすめです。

3. Unityをインストールする

Unityをダウンロードしたら、ファイルを実行します。ファイルを実行するとUnity Hubが起動し、画面表示に従って進めていくとUnityがインストールされる流れです。バージョンが複数選択できる場合は、最新のものを選ぶと良いでしょう。

Unityに関するよくある質問

Unityに関するよくある質問と回答を紹介します。ゲーム開発をしたい場合、Unityは必須スキルといっても過言ではありません。だからといって、疑問をそのままにして技術を習得したりUnityエンジニアを目指し転職活動をしたりするのは、将来「描いていた理想と違った」と感じてしまう恐れがあります。あらかじめUnityについて知っておくことや、自身がUnityスキルを身につけるべきかどうか判断することは必要です。

Q1. Unityの優れている点は何ですか?

Unityは2Dも3Dも扱うことが可能で、現実に即した正確なシミュレーションも可能です。そのためゲームにリアリティが生まれます。また業務用としても優秀なツールです。クロスプラットフォームに対応していることも大きな魅力でしょう。あらゆるOS、媒体に対応したゲームを開発できます。

Q2. Unityの欠点は何ですか?

Unityの問題点は、アプリケーションの動作が遅いことです。特にゲームの規模が大きくなると処理の遅さが目立ちます。そのため、大規模なゲーム開発ではUnityを使用せず、独自プラットフォームですべてプログラミングするケースもあります。

Q3. Unityはどこまで無料で使えますか?

Unityはほとんどの機能を無料で使えます。そのため、個人でのゲーム開発などは完全無料でできます。商用の場合は事業収入が年間10万ドルを超えると有料プランへの移行が必要で、また有料の素材が欲しい場合などもお金がかかります。

まとめ

Unityはゲーム開発でシェアの大きいゲームエンジンです。そして最近はUnityがゲーム開発以外にも使用されるケースが増えていて、今後はよりさまざまな業界で業務用にUnityを使用するケースが増えていくでしょう。

Unityはノンプログラミングでゲームを開発することが可能で、予備知識がなくても感覚的な操作である程度ゲームを作れます。まずはUnityを操作してみることから始め、必要に応じてプログラミングをやっていくのがおすすめです。

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