MySQLとは?初心者にもわかりやすく解説
MySQLとは、オープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。データベース管理システムとは、さまざまなデータを格納する仕組みで、大量のデータをルールに沿って扱うことができます。リレーショナルデータベースは、データ間に関連付けを行うことで、データを取り扱いやすくし、高速な処理を実現します。
MySQLをはじめとしたRDBMSでは、「SQL」(Structured Query Language、構造化クエリ言語)を使用してデータの操作や管理が可能です。SQLを通してデータを操作することで、データの整合性を保ちながら大量のデータを扱うことができるため、大規模なアプリケーションでも安定して動作します。
MySQLはオープンソースでありながら高性能で信頼性が高く、拡張性やセキュリティ機能も充実しているRDBMSであるため、世界中で幅広く採用されています。
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MySQLは世界中で利用されているデータベース管理システム
MySQLは2024年7月時点で、Oracle社が開発元として提供するデータベースです。同時点でDB-Enginesによるデータベースの世界人気ランキングでOracleに次ぐ2位にランクインしており、FacebookやTwitter、Netflixなどアクセス数の多いサービスでも採用されています。
オープンソースであり、GNU GPLライセンスに沿った利用が可能なことがMySQLの世界的な普及に大きく貢献しています。また、Oracle社による商用ライセンスも提供されています。
MySQLの動作について
MySQLはリレーショナルデータベースというデータ格納形式を採用し、ソフトウェアとしてはクライアントサーバーモデルを採用しています。以下では、その詳細について説明します。
リレーショナルデータベース
リレーショナルデータベース(RDB:Relational DataBase)では、全てのデータを同じところに保存するのではなく、テーブルというデータ格納のための器を用意して保持します。テーブルは複数定義でき、テーブル間には関係性を定義することができます。
たとえば、ECサイトのユーザー情報と注文情報をイメージしてみてください。ユーザー情報にはユーザー名やメールアドレス、パスワードなどの情報が必要です。注文情報には、注文番号や注文したユーザー名、商品番号、注文数などの情報が必要となります。
RDBでは、ユーザー情報と注文情報に対してそれぞれテーブルを定義し、データを格納します。また、注文情報には注文を行ったユーザーの名前などの情報を格納するため、ユーザー情報と関連付けられます。
クライアントサーバーモデル
クライアントサーバーモデルでは、クライアントはサーバーに対して要求を行い、サーバーは要求に応じた返答を行うという処理順序を取ります。クライアントサーバーモデルのデータベースは、サーバー上で動くソフトウェアサービスとして提供されます。
RDBの場合、クライアントはサーバーへの要求をSQLというデータ操作言語で行い、サーバーは操作の結果を返すという形式が一般的です。なお、ここでいうクライアントはプログラムやアプリケーションが該当します。
そもそもデータベースとは
データベースとは、構造化したデータを集めたものです。ここでいうデータは、通常は電子的なデジタルデータを指します。
リレーショナルデータベースは、データベースの一種です。ほかにもデータ間に関係を持たないNoSQLなどのデータベースも存在します。
データベース管理システム(DBMS:DataBase Management System)は、データベースを管理・利用するためのソフトウェアです。テーブルというデータ格納のための器を作り、テーブルへのデータの登録や、テーブルからのデータの抽出操作などをサポートします。
DBMSを用いる場合、利用者は直接的にデータベースの記憶領域にアクセスすることはできず、DBMSを通したSQLによる操作のみが許可されます。SQLによる操作にデータへのアクセスを限定することで、データの整合性を保ち、高速なアクセスを実現しています。
MySQLの特徴
MySQLは世界中で多くのユーザーに利用されるデータベース製品です。MySQLの特徴は、オープンソースでソフトウェアを無料で使用・修正できることが挙げられます。
また、ストレージエンジンが採用されており高性能なことや信頼性が高いことで知られています。さらに、トランザクションによりデータの一貫性を保てることやセキュリティが強力なことも特徴です。本章では、MySQLの特徴について解説します。
オープンソースでソフトウェアを無料で使用・修正できる
MySQLはオープンソースソフトウェアです。オープンソースとは、ソフトウェア製品を形成しているコードが公開されていることであり、誰でもソフトウェアを無償で利用・変更することができます。ただし、MySQLはGNU GPLというライセンスで提供されており、商用で配布する場合にはライセンスの購入が必要です。
拡張性が高く、カスタマイズしやすい
オープンソースには、無料で利用できることだけでなく、仕様が公開されているためニーズに合わせたカスタマイズが可能というメリットもあります。たとえば、現在のMySQLにはない機能が必要な場合には、MySQLを変更して機能を追加することも許されています。この拡張性の高さも、MySQLの特徴です。
ストレージエンジンが採用されており高性能
MySQLでは、データベースの基本的操作であるデータの作成・更新・削除などの読み込み書き込みの処理を行う独自の「ストレージエンジン」を採用しています。また、MySQLではストレージエンジンを複数搭載しており、テーブルごとに選択することが可能です。適切なストレージエンジンを選択することで、高いパフォーマンスを発揮できます。
信頼性が高い
MySQLは1995年に提供が開始され、25年以上さまざまな企業などで活用され続けています。これは、豊富なシナリオによるテストが行われているとも言え、信頼性の高さを裏付けるものです。
また、バックアップやリカバリのための機能を持ち、24時間体制の稼働にも対応しています。
トランザクションによりデータの一貫性を保てる
MySQLはトランザクション機能を備えており、データの一貫性、整合性を保つことが可能です。トランザクションとは、一連の処理の完了までのデータの更新をまとめて反映する機能です。
処理の途中で問題が発生した場合には、一連の処理中の全ての更新を処理の前に戻す(ロールバック)ことでデータの整合性を保てます。
セキュリティが強力
欧州連合一般データ保護規則をはじめとした、業界および政府規制に対する保護とコンプライアンスに対応したデータセキュリティをMySQLは備えています。認証/認可、透過的なデータの暗号化、監査などの高度なセキュリティ機能により、データの安全性が高いことも特徴です。
MySQLでできること
MySQLの活用範囲は幅広く、多様なニーズに応えることができます。その主な用途として、Webサイトやアプリなどのデータベース管理が挙げられます。
さらに、オープンソースという性質上、導入や運用にかかるコストを削減できることも可能です。本章では、これらのMySQLでできることについて詳しく解説していきます。
Webサイトやアプリなどのデータベース管理
MySQLの優れた機能と高速な検索能力は、Webサイトやアプリなどのデータベース管理に最適です。その性能の高さは、GoogleやYahoo、Nokiaなど世界的な大企業での採用実績からも明らかといえるでしょう。特に、大量のユーザーアクセスを処理する必要がある大規模アプリケーションにおいて、MySQLは欠かせない存在となっています。
コスト削減
MySQLを採用することで、コスト削減が可能です。データベースシステムの中には、高機能なものほど高額な利用料がかかるものが多くあります。
しかし、MySQLはオープンソースであるため、低コストでの導入が可能です。そのため、資金力の限られた個人開発者やスタートアップ企業にとっても大きな魅力となっています。
MySQLの機能
世界中で利用されているMySQLは、さまざまな機能を備えています。データの格納や格納したデータの操作といった、一般的なリレーショナルデータベース管理システムの機能を網羅しています。
また、インデックスを用いた検索の高速化やトランザクション管理、そして強力なセキュリティとアクセス制御機能も代表的な機能です。本章では、MySQLの機能について解説します。
データの格納
MySQLを用いて、データをテーブルに格納することが可能です。テーブルは、テーブルの名称やデータの持つ複数の項目(フィールド)などを定義し、そこに登録する一行ごとのデータ(レコード)から構成されます。
また、テーブル間の関係性を定義して、関係性に沿ったデータのみを格納することで、データの整合性を実現します。
格納したデータの操作
SQLと呼ばれるデータ操作言語を用いてデータ操作を行います。代表的なコマンドとして、SELECT(データ参照)、INSERT(データ追加)、UPDATE(更新処理)、DELETE(データ削除)などが挙げられます。また、テーブルやデータベースオブジェクトの定義・変更・管理についてもSQLで行うことが可能です。
インデックスを用いた検索の高速化
MySQLでは、テーブルのデータに対し、インデックスを作成することにより高速なデータ検索が可能です。インデックスは本の索引を意味する言葉です。
データベースではテーブルにつける付箋のようなオブジェクトであり、インデックスを作成することによりデータ検索の効率化を図れます。
トランザクション管理
MySQLはACIDトランザクションをサポートし、データの一貫性と信頼性を保ちます。トランザクションを使用して、データベース内のデータの変更をグループ化し、ロールバックやコミットにより一括で反映(または全て取り消し)することが可能です。
セキュリティとアクセス制御
MySQLでは利用するユーザーに対して、ユーザー認証を行います。一般的なユーザー名とパスワードによるユーザー認証やLinux Pluggable Authentication Modules、Windows Active Directoryといった外部モジュールを用いた認証にも対応しています。
また、ユーザーごとに異なる権限設定を行い、細やかなアクセス制御をすることも可能です。
データベースのレプリケーション
MySQLのデータベースは、レプリケーション(複製)が可能です。さらには、ソース(コピー元)とレプリカ(コピー先)のデータを同期することもできます。
レプリケーションを活用することで、高可用性の実現やデータの冗長性向上にもつながります。
ストアドプロシージャ
MySQLには独自のストアドプロシージャを定義することができます。ストアドプロシージャとは、繰り返し利用される複数のSQLをひとまとめにした処理です。たとえば、特定条件に合致するデータを参照し、参照したデータに対して更新処理を行うことが可能です。
トリガー
MySQLにはトリガーの機能も備えられています。トリガーは、特定の条件が発生した場合に処理を起動する仕組みです。トリガーを活用することで、特定のイベントが発生した場合に処理を自動で実行できます。
バッチ処理とスケジューリング
MySQLはイベントスケジューラを持ち、タスクの設定、実行および管理をすることが可能です。定期的なバッチ処理やデータのバックアップなどを自動化できます。イベントスケジューラによる自動化により、運用業務の効率化が図れます。
MySQLを学ぶメリット
MySQLを学ぶことは、多くの面で有益です。まず、Webアプリの理解が深まります。また、サーバー構築などの業務に役立つこともメリットです。
さらに、世界中の大企業で採用されている点やコスト削減効果が高いことから、多くの企業がMySQLを選択しています。本章では、MySQLを学ぶメリットについて解説します。
Webアプリの理解が深まる
MySQLは、Web開発で採用されることの多いRDBMSです。Webでよく利用されるオープンソースや無償利用可能なソフトウェアを組み合わせたLAMP環境とは、LinuxとApache、MySQL、PHPの頭文字をとったもので、MySQLのWebでの活用機会が多いことを示しています。
WebシステムではバックエンドにRDBMSを利用して情報の保持を行うことが一般的で、MySQLを学習することでこの仕組みの理解に役立ちます。
サーバー構築などの業務に役立つ
MySQLはシンプルでインストールから学習のための情報が多数提供されています。セットアップから取り組むことで、サーバー環境の構築などの際にも役立つ知識を得られます。
アプリケーション領域のエンジニアの場合は業務の範囲を広げることにつながり、インフラのエンジニアであれば環境構築の選択肢を増やすことができるでしょう。
大企業や世界中で使用されている
MySQLは大企業や大手サービスで多数利用されているデータベースです。FacebookやTwitter、Netflix、Uber、Airbnb、Shopify、Booking.com、WordPressと多種多様な環境で利用されており、利用するためのスキルは広く役立つものであることが分かります。
ITエンジニアにとっては、MySQLを学習することで、活躍する機会を増やすことに繋がります。
費用削減になるため採用している企業が多い
費用削減のために、商用データベース管理システムからMySQLへの切り替えを検討している企業が増えています。この流れに伴って、MySQLの知識やスキルを持つ人材の採用も増加傾向です。
そのため、MySQLの知識やスキルを身につけることは、キャリアの選択肢を広げる上で有利に働く可能性があります。この傾向は今後も続くと予想されています。
MySQLとほかのデータベース管理システムの比較
MySQLとほかのデータベース管理システムとでは、基本的な機能に大きな違いはありません。ですが、各データベース管理システムには、それぞれ特徴があります。
MySQLとほかのデータベース管理システムの特徴を理解することで、開発するシステムとの相性などの判断材料にもなるでしょう。本章では、MySQLとほかのデータベース管理システムとの違いについて解説します。
PostgreSQL
PostgreSQLはオープンソースのリレーショナルデータベース管理システムで、高度な拡張性やトランザクションサポート、JSONデータ型のサポートなどが特徴です。
特に、GIS(地理情報システム)データの操作に強みがあります。MySQLと比べて、柔軟なデータ型と拡張性を持っており、大規模なデータを取り扱うアプリケーションに向いています。
Microsoft SQL Server
Microsoft SQL Serverはマイクロソフトが提供するリレーショナルデータベース管理システムで、Windows環境で広く使用されています。企業向けの大規模なアプリケーションやデータウェアハウスに適しています。
MySQLとの違いは、Microsoft SQL Serverは利用するために商用ライセンスが必要であり、商用サポートも提供される点です。また、MySQLはWindows環境以外に、LinuxやmacOSでも利用できます。
Oracle
OracleはOracleCorporationが提供する商用のリレーショナルデータベース管理システムで、高いパフォーマンス、セキュリティ、拡張性が特徴です。大規模な企業アプリケーションに広く利用されています。
MySQLとの違いとしては、Oracleを利用するためには商用ライセンスが必要である点と、Oracleは高可用性かつ堅牢性が高い点が挙げられます。
SQLite
SQLiteは軽量かつサーバーレスなパブリックドメインのリレーショナルデータベース管理システムです。C言語のライブラリとして提供され、埋め込み型データベースとして多く使用されます。モバイルアプリケーションやデスクトップアプリケーションに適しています。
SQLiteはサーバーレスであることから、低負荷なアクセス状況でパフォーマンスを発揮できます。そのため、MySQLよりもさらに小規模なアプリケーションで活用されます。
MongoDB
MongoDBはNoSQLデータベースの一種で、ドキュメント指向(BSON形式)のデータベースです。柔軟なスキーマ、スケーラビリティ、高速な読み書き能力が特徴で、非構造化データを扱うのに適しています。
MongoDBは水平スケーリングに向いており、データベースの読み書きのアクセスを分散させることに長けているため、MySQLよりも大規模なデータを取り扱うことに向いています。
Cassandra
Cassandraは、2024年7月時点でApacheソフトウェア財団が開発元となっている分散型NoSQLデータベースで、大量のデータを高い可用性で管理できます。時系列データの取り扱いやイベントログ記録などに適しています。
MySQLと比べて、大規模なデータの高可用性、分散処理、柔軟なスキーマが求められるアプリケーションに適しています。
Redis
Redisとは、高性能なインメモリデータストアとして知られるオープンソースソフトウェアです。NoSQLデータベースの一種で、キーバリューストアモデルを採用しています。キャッシングやセッション管理、キューシステムとして使用されることが多いです。
MySQLと比較すると、Redisは処理速度と拡張性で優位性を持ち、単純なデータ操作に向いています。
MariaDB
MariaDBはMySQLのフォークとして開発されたオープンソースのリレーショナルデータベース管理システムで、MySQLとの高い互換性を持ちつつ、新しい機能を提供しています。
MySQLとMariaDBは、一部の機能や拡張性の違いやストレージエンジンなどの違いはあるものの、多くの共通点を持ちます。
MySQLの習得方法
MySQLを習得する方法は、いくつかの方法があります。一般的なのは、書籍を用いた学習方法です。
書籍に加えて、関連する資格の取得も効果的な学習方法といえるでしょう。資格はMySQLの知識を体系的に習得し、スキルを証明する有効な手段となります。本章では、MySQLのおすすめの書籍や資格情報について解説します。
関連記事:SQLの勉強方法は?おすすめのサイトや本、勉強時間の目安などを解説
書籍を用いて習得する
MySQLについて体系的に学びたい場合は、書籍を活用するのがおすすめです。用途別に3つの書籍を紹介します。
短期間でMySQLの基礎知識を身につけたい場合
『1週間でMySQLの基礎が学べる本 』(インプレス、亀田 健司)
データベースの基礎知識と基本的なSQL操作を習得できる参考書です。今回紹介している3冊の中で、最も初心者向けの内容となっています。タイトルの通り、短期間でMySQLについて学びたい方や、ほかの書籍では難しくて挫折してしまった方におすすめです。
アプリケーション開発と関連づけて学びたい場合
『基礎からのMySQL 第3版 』(SBクリエイティブ、西沢 夢路)
前半はMySQLの基礎知識について、後半はPHPとMySQLを関連づけて、アプリケーション開発の中でどのようにMySQLを用いるのかを解説しています。そのため、アプリケーション開発のためにMySQLを学びたい方にはおすすめの書籍です。
基礎からMySQLの知識を深く学びたい場合
『MySQL徹底入門 第4版 MySQL 8.0対応』(翔泳社、yoku0825、坂井 恵、鶴長 鎮一、とみたまさひろ、深町 日出海、福山 裕大、斑石 悦夫、山﨑 由章)
MySQLの基礎から応用まで幅広く解説している1冊です。後半では、MySQLの運用に必要な知識、運用設計、実際の運用作業について学ぶことができます。
関連資格を取得する
関連資格を取得することも、体系的な知識を習得する方法として効果的です。また、資格の保有によりMySQLに関する一定の知識やスキルがあることを、客観的に証明できます。転職や社内での評価に向けたアピールとしても有用です。
関連記事:SQLの資格一覧!取得メリットやおすすめの勉強方法について解説
データベース管理者向け資格
Oracle Certified Professional, MySQL 8.0 Database Administrator
MySQL 8.0を管理するために必要な専門知識があることを証明する資格です。MySQLのインストール、アーキテクチャの理解、監視、セキュリティ、クエリパフォーマンスの最適化、バックアップ、レプリケーションの設定などのトピックに関する知識が必要となります。出題形式は選択式の73問で、試験時間は130分、合格ラインは正答率62%となっています。
開発者向け資格
MySQL 8.0 Database Developer Oracle Certified Professional Certification
MySQL 8.0データベースの設計、開発、最適化に関するスキルを証明する資格です。取得するためには、MySQLアーキテクチャの理解、SQLクエリの最適化とチューニング、トランザクション管理、インデックスの設計と最適化、セキュリティの実装などの知識が求められます。出題形式は選択式の65問で、試験時間は90分、合格ラインは正答率62%となっています。
MySQLスキルを活用しやすいITエンジニアの職種
MySQLのスキルは、IT業界のさまざまな職種で求められます。データベースエンジニアは、MySQLスキルを活用しやすい職種のひとつです。
また、サーバーサイドエンジニアやクラウドエンジニアもMySQLを扱う機会が多い職種といえます。さらに、データサイエンティストもMySQLのスキルが活用できる職種です。本章では、これらのMySQLスキルを活用しやすいITエンジニアの職種について解説します。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースの設計、運用、最適化、保守、セキュリティ管理などに携わるため、MySQLスキルを活用できます。データベースのパフォーマンス向上や、セキュリティ設計に関心があるエンジニアにおすすめの職種です。
関連記事:データベースエンジニアとは?仕事内容やスキル、資格、年収も解説
サーバーサイドエンジニア
アプリケーション開発においてデータベースとの連携を行うサーバーサイドエンジニアも、MySQLスキルを活用しやすい職種です。また、データベースエンジニアと同様に、データベースの設計、最適化、保守、セキュリティ管理に携わることもあります。
そのため、アプリケーション開発を行いながら、データベースにも関心があるエンジニアにおすすめです。
関連記事:サーバーサイドエンジニアとは?仕事内容や資格、勉強方法などを紹介
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアは、クラウドサービスプラットフォーム上でアプリケーションをデプロイ、管理、運用する役割を担います。データベースを取り扱う場面も多く、MySQLが多くのクラウドサービスプラットフォームでサポートされているため、MySQLスキルを活用できるでしょう。クラウドサービスを用いたインフラに関心があるエンジニアにおすすめの職種です。
関連記事:クラウドエンジニアの需要が高い理由を解説!将来性や年収も紹介
データサイエンティスト
データサイエンティストは、データの収集や分析、分析結果を踏まえて意思決定を行います。データの保存、クエリ実行、データの前処理にMySQLを使用することがあります。
開発業務に専念するのではなく、何を開発するべきなのかを検討するためのデータ分析や意思決定に興味があるエンジニアにおすすめの職種です。
関連記事:データサイエンティストとは?仕事内容や必要なスキル、学習法を紹介
MySQLに関するよくある質問
本章では、MySQLについてよくある質問と回答をまとめました。MySQLに関するよくある質問には、MySQLを活用する場面についてや名称についてなどが挙げられます。
また、MySQLが必要とされる理由についての質問もよくある質問です。MySQLを活用したいと考えている方にとって、これらの情報は有益な指針となるでしょう。
Q1. MySQLはどのようなときに使いますか?
WebアプリケーションやITシステムで、大量のデータを格納して利用する場合にMySQLをはじめとしたデータベース管理システムが利用されます。特にMySQLはオープンソースで無料で利用できるため、コストを抑えたWebアプリ開発で利用される機会が多いです。
Q2. MySQLは何の略ですか?
MySQLの「My」は共同設立者のミカエル・ウィデニウスの娘の名前である「My」からとっています。また、SQLについては標準規格上では略語ではなく固有名詞とされていますが、広く「Structured Query Language」が語源ともいわれています。
Q3. MySQLはなぜ必要なのですか?
各種のシステムやアプリケーションで過去に入力した情報などを保持しておくために、データベース管理システムが必要とされます。Webアプリケーションなどの開発において、コストを抑えてデータベースを利用できる選択肢としてMySQLは人気があります。
まとめ
MySQLはリレーショナルデータベース製品です。Oracle社が開発元となり、各種のデータベースの中でも人気が高い製品の一つです。
MySQLの特徴には、オープンソースでありコストを抑えて利用できること、柔軟な拡張性、信頼性の高さ、セキュリティ性能、高いパフォーマンスなどが挙げられます。1995年の登場以来、大企業や著名なサービスでも長期間利用され続けていることから、人気の高さと信頼性の高さがうかがえます。
MySQLとほかのデータベース製品を比べた場合、それぞれに一長一短があり、要件にマッチした製品選定を行うことが重要です。
MySQLに関するスキルは、ITエンジニアの業務の中で幅広く活用することが可能です。データベースエンジニアやWebアプリケーション開発者などは特に利用する機会が多くあります。
関連するスキルの習得に向けては、書籍を用いた独習や資格の取得に向けた学習が有効です。MySQLのスキルを得ることで、エンジニアとしての活躍フィールドを広げることにお役立てください。
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