- AIエンジニアとは
- AIエンジニアの年収
- AIエンジニアの求人例
- AIエンジニアの年収が高い理由
- AIエンジニアが年収アップを目指すポイント
- 未経験からAIエンジニアになるには
- AIエンジニアの年収に関するよくある質問
- まとめ
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AIエンジニアとは
AIエンジニアとは、人工知能(AI)を活用したシステムやサービスを開発するエンジニアです。AIエンジニアの関連職種との明確な定義の違いはなく、データサイエンティストや機械学習エンジニアの総称としても使用されています。
データサイエンティストや機械学習エンジニアなど、様々な職種の総称のため、要求されるスキルも多岐に渡ります。また、大学レベルの数学や高度なプログラミングスキル、人工知能概論など習得難易度の高いスキルが必要です。
AIエンジニアの仕事内容とは
AIエンジニアは、大きく「データサイエンティスト寄りのタイプ」と「エンジニア業務に特化したタイプ」の2タイプに分類できます。前者は、データサイエンティストやデータアナリストなど、データの収集・加工・分析などを通してビジネス課題の解決や改善策の提案、マーケティングへの活用などを行います。一方で後者は、現代のAI技術の中核となっている機械学習や深層学習(ディープラーニング)モデル構築のためのデータ加工や連携フローの構築を担当します。
関連記事:AIエンジニアとは?仕事内容やなるために必要なスキル、年収を解説
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AIエンジニアの年収
2024年8月の執筆時点でレバテックキャリアの最新求人30件を確認し、各求人の上限値と下限値の中央値を算出したところ、平均年収は677万円でした。また、厚生労働省の運営しているjobtagを確認すると、AIエンジニアの平均年収は約558万円です。
先端IT従事者の年収水準
情報処理推進機構の調査によると、AIエンジニアも含まれる「先端IT従事者」の最も多い年収区分は「1,000万~1,500万円」です。
同調査では「非先端IT従事者」の最も多い年収区分が「500万~600万円」であることを考慮すると、優れた技術力を持つAIエンジニアは高い年収を期待できます。
また、本調査は企業に勤める人材を対象とした調査ですが、フリーランスのAIエンジニアも、同様に比較的高い単価での契約が見込めます。
AIエンジニアに対して年収2000万以上を提示する企業も
近年では、AIエンジニアを含む高度人材に対して高い年収を提示する企業が増えています。例えばある大手企業では、高度人材処遇制度を設けており高度なスキルを持つ人材に対して最大3,500万円の年収を支給すると発表しています。
また、電気通信業大手の企業のデータサイエンティストなど即戦力人材への最高提示年収は約3,000万円です。
このような事例から、大企業を含む多くの企業では、高い給与を支払ってでもAIエンジニアを確保したいというニーズがあることが読み取れます。
海外でもAIエンジニアの年収は高い傾向に
海外においても国内同様にAIエンジニアの年収は高水準です。世界的な経済誌である米Forbesの調査では、AIに関する仕事を担う人材のうち、最も多い年収区分は「10万~12万ドル」と、高い水準となっています。
とくにGoogleをはじめとするBig Techと呼ばれる企業においては、高額の報酬を支払ってAIエンジニアを確保する動きが活発です。
国内でも責任のある立場は年収が高い傾向
国内でもAIプロジェクトの需要は高まっており、AIプロジェクトを担当できるプロジェクトマネージャーやチームリーダーの需要も高まっています。そのため、これらの案件を担当できる方は国内でも高い給与が提示されています。
AIプロジェクトを担当する場合、AIの知見だけでなくプロジェクトマネジメントスキルなど多岐にわたるスキルが必要です。AIの知見はただでさえ要求領域が広いため、さらに高度なスキルセットが要求されます。そのため、要求されるスキル数の多さから国内でも高い給与が提示されています。
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AIエンジニアの求人例
AI案件やAI需要の増加により、AIエンジニアの求人も増加傾向にあります。また、データサイエンティスト業務や機械学習エンジニアの業務が混在しているため、求人の幅も広いです。ここからは、レバテックキャリアに掲載された実際の求人を紹介します。
AIを活用しコンサルタントを行う求人例
【想定年収】
550〜1150万円
【業務内容】
・AI活用の構想提案
・AI案件の要件定義、仕様書作成
・AI開発、運用のプロジェクトマネジメント
・エンジニアとの技術支援検証
【求められるスキル・経験】
<知識>
・AIや統計学の基礎知識
・金融、建設、エンターテイメント業界のいずれかのドメイン知識
<経験>
・コンサルティング経験やプロジェクトマネジメント経験
AI製品の開発を行う求人例
【想定年収】
650~1,000万円
【業務内容】
・AI製品の開発、リリース
・AI製品の技術的な問い合わせ対応
・外部へ公開する記事執筆やイベントへの登壇
・必要に応じてAI案件のプロジェクトマネージャー
【求められるスキル・経験】
<知識>
・ 基本情報技術者試験程度のITスキル
・英語の技術記事を理解できる能力
・ G検定レベルのML知識
<経験>
・AIシステム開発プロジェクト経験
・Webアプリ開発経験
・機械学習モデルの構築、デプロイ経験
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AIエンジニアの年収が高い理由
前述の通り、AIエンジニアは比較的給与水準の高いITエンジニアの中でも特に高収入です。外資系企業や大手企業で働く場合、この傾向はより顕著に現れます。ではなぜAIエンジニアの年収はここまで高いのでしょうか。なぜなら、AIエンジニアに要求されるスキルはいずれも習得難易度が高く、学習難易度の高さから人材の供給が需要に追いついていないからです。ここからは、AIエンジニアの年収が高い理由をより詳しく解説します。
高度なスキルが必要である
AIエンジニアはITエンジニアに必要なプログラミングスキルだけでなく、高度な数学スキルも要求されます。
構築したAIモデルの評価には統計学の知識、ディープラーニングの最適化過程では微分積分が必要です。これらを0から実装する機会はほとんどありませんが、ビジネスの場面では説明性が要求されます。なぜAIがこのように判断したか分からないと、ビジネスシーンに安心して適用できないからです。
そのため、評価過程や最適化過程の数学の知識がないと適切な説明ができないため、AIエンジニアは数学の知見が要求されます。これら高度なスキルを組み合わせる必要があるため、AIエンジニアの給与水準は高い傾向にあります。
AIエンジニアの需要に供給となる人材が追いついていない
前述の通り、AIエンジニアは高度なスキルを複数要求されます。そのため、学習コストが高く、需要に対して供給が追いついていません。
経済産業省の発表した「IT人材需給に関する調査」P.63によると、2030年のAI人材は最大で14万人ほど不足すると予測されています。このように、AIの需要に対して供給が追いついていないため、AIエンジニアの給与水準は高い傾向にあります。
実務経験が重要視される
AIエンジニアは高度なスキルだけでなく、経験に基づいた判断も必要です。例えば、解決したい事象に対してどのようなモデルを構築するのか、モデルの精度を上げるためにどのような方法を選択するのかなどは経験を基に判断します。
そのため、AIエンジニアとして転職する際は学歴や資格ではなく経験を重要視されます。上記の背景よりAIエンジニアは中途の即戦力採用募集が多くなり、提示給与の平均も高くなりがちです。
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AIエンジニアが年収アップを目指すポイント
ここまでAIエンジニアの給与は高水準である理由を解説してきました。AIエンジニアの給与は高水準ですが、個人の努力によっては、さらに年収の増額が期待できます。例えば、スキルや知見を増やす、転職する、フリーランスとして独立するなどです。ここからは、AIエンジニアが年収アップを目指すポイントをより詳しく解説します。
スキル・知識の幅を広げる
AIエンジニアとして活躍するにはスキル・知識の幅を広げると効果的です。
例えば、SQLを身につけてDBを自由に操作できる、AWSなどのクラウドの知見を身につけて開発基盤まで対応できるようにするなどです。
いずれも自己研鑽し続けないと身につかないため非常に大変ですが、挑戦することで年収向上が期待できます。
競技プログラミングなどに挑戦してみる
Googleの提供しているKaggleや日本企業の運営しているSIGNATEなど、AI業界は競技プログラミングも活発です。いずれのサイトも、大手企業がコンペを開催し、参加者は機械学習モデルの予測精度を競います。
優勝者や優秀者には賞金が設定されているコンペも多く、上位に入賞するとどんな資格よりも実力を証明できます。また、上位入賞者のソースコードや考え方が公開されることも多いので、初心者にもおすすめです。
転職する
AIエンジニアを育成するコストは非常に高いため、多くの企業は即戦力を募集しています。そのため、企業の要求するスキルセットを持っている場合、現在年収以上の金額を提示してくれる企業が見つかるでしょう。
AIエンジニアとして市場価値の高いスキルセット・経験を身につけて年収を上げたい場合は転職を視野に入れてみてはいかがでしょうか。
外資系や海外の企業への転職もおすすめ
外資系企業や海外企業は日系企業と比較してより提示年収が高い傾向にあるため、挑戦するのも有効な手段です。一方で外資系企業や海外企業は世界を対象に求人をかけているため簡単にはいきません。高度なスキルだけでなく語学力にも自信のある方は挑戦してみてはいかがでしょうか。
フリーランスとして独立する
AIエンジニアとしてスキルや経験を身につけたらフリーランスとして独立するのも手段の1つです。フリーランスとなる場合、税金面や営業スキルなどこれまで不要だった知識も必要になるため、いきなり独立せずに準備してから行いましょう。
上手く自身を売り込めると、これまで以上の待遇で仕事できる可能性が上がります。
関連資格を取得する
AIエンジニアは経験を重視されますが、基本知識を体系的に学ぶために関連資格を取得するのはおすすめです。未経験からAIエンジニアを目指す方は資格取得から始めてはいかがでしょうか。ここからは、AIエンジニアにおすすめの関連資格を3つ紹介します。
紹介する関連資格は以下の3つです。
-
・G検定、E検定
・Pythonエンジニア認定試験
・データベーススペシャリスト試験
それぞれについて詳しくみていきましょう。
G検定・E資格
G検定・E資格は、日本ディープラーニング協会が実施する資格試験です。
G検定のGは「ジェネラリスト」を意味しており、AIをビジネスに活用する立場の人に向けた資格です。一方でE資格のEは「エンジニア」を意味しており、その言葉通りエンジニアをターゲットとした資格です。
AIエンジニアを目指す場合は、E資格の取得を目指すとよいでしょう。
Pythonエンジニア認定
Pythonエンジニア認定は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が実施している資格試験です。
Pythonは、AI技術で中心的に利用されているプログラミング言語であり、Pythonで実装されたAI関連のライブラリも多く存在します。AIエンジニアを目指すなら、Pythonに関する技術を身につけておくことは重要です。
データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験は、情報処理推進機構が実施する情報処理技術者試験の一つであり、その中でも高度資格に分類される価値の高い資格です。
データベーススペシャリスト試験で問われるのは、主にRDBMSを中心とした構造化されたデータベースの知識ですが、データ活用スキルが必須となるAIエンジニアとしては押さえておきたい資格といえるでしょう。
関連記事:AI関連の資格おすすめ15選!取得のメリットや勉強方法も解説
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未経験からAIエンジニアになるには
未経験からAIエンジニアになれるかどうかは、これまで身につけたスキルや経験により異なります。自身の経験を踏まえて適切な準備をすると、転職成功率が上がるでしょう。ここからは、未経験からAIエンジニアに転職できる可能性の高い具体的なケースを紹介します。
ITエンジニアとしての経験を活かす
PythonやR、C++のようなAI技術との親和性が高いプログラミング技術のスキルや実績があれば、機械学習に関するスキルを身につけることで、AIエンジニアに転職できる可能性が高まります。
加えて、数学や統計、データ分析に関するスキルを学習しておくと、市場価値が向上するので、転職成功率が高いです。
アナリストや研究職などの経験を活かす
アナリストや研究職の業務を通して、データ分析の経験があったり、統計の知識を備えたりしている場合、AIエンジニアの候補として未経験でも採用される可能性があります。
この場合、まずはアナリスト業務やデータサイエンス業務を担当しつつ、プログラミングなどのエンジニアリングスキルを身につけ、AIエンジニアを目指すのが現実的です。
ポテンシャル採用を目指す
新卒者や第二新卒者の方は、ポテンシャルや適性をもとにAIエンジニア候補として採用される可能性があります。とくに大学で数学や統計などを学んでいると、AIエンジニアとしての素養があるとみなされやすいです。
文系出身者であっても、プログラミングや数学、統計に関する知識を独学やスクールなどで学ぶことで、AIエンジニア候補として採用されるケースが見られます。
関連記事:未経験でAIエンジニアになるには?求人例や年収、資格やスキルも紹介
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AIエンジニアの年収に関するよくある質問
AIエンジニアは学習コストの高い専門知識を多数要求されるため、平均給与の高いITエンジニアの中でも特に賞与水準が高いです。このような前提を踏まえて、ここからはAIエンジニアに関するよくある質問に回答していきます。
Q1. AIエンジニアの平均年収はいくらですか?
2024年8月の執筆時点でレバテックキャリアの最新求人30件を確認し、各求人の上限値と下限値の中央値を算出したところ、平均年収は677万円でした。また、厚生労働省の運営しているjobtagを確認すると、AIエンジニアの平均年収は約558万円です。
Q2. AIエンジニアの活躍の場はどこですか?
AIエンジニアの活躍の場は多岐にわたります。例えば大学や企業の研究機関、シンクタンク会社、Sler、コンサルティングファームなどです。特にSlerやコンサルティングファームは提供サービスと平行してデータサイエンティストを派遣することが多いため、重宝されます。
Q3. AIエンジニアに向いている人はどのような人ですか?
AIエンジニアに向いている人の特徴は以下の6点です。
-
・論理的思考を身に着けている人
・自己研鑽を怠らない人
・AIなど最新技術に興味を持つ人
・細かい作業を続けられる忍耐強さを持つ人
・データから傾向を見つけるのが好きな人
・プログラミングが好きな人
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まとめ
AIエンジニアは要求されるスキルが広いかついずれも高度なため年収が高くなりやすいです。そのため、自己研鑽を続けられる、論理的思考力を身に着けている、最新技術に興味を持っているなどの特徴を持つ人が向いているでしょう。
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