AIエンジニアとは?仕事内容や必要なスキル、年収の相場を解説

最終更新日:2024年3月12日

近年、AIの実用化が進んだことから、AIアルゴリズムの実装や分析・モデリングなどを行うエンジニア職種の需要が増えました。こうした職種は「AIエンジニア」と呼ばれ、次代を担う先端人材として注目されています。

他の職種からAIエンジニアを目指す場合、AI関連の分野は高度な専門性を要する業務が多いため、転職を成功させるには一定の知識・スキルが必須です。

本記事では、近年のAI関連サービス増加によりAIエンジニアに興味がわいてきたITエンジニアに向けて、AIエンジニアの仕事内容やスキル・知識、将来性などについて解説します。AIエンジニアを目指すきっかけになれば幸いです。

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この記事のまとめ

  • AIエンジニアとはAIを扱い、機械学習やディープラーニングといった高技術AIに携わる今需要の多い職業
  • AIエンジニアになるためのスキルセット、資格や将来性、年収、需要が見込まれる業界や分野まで解説
  • AIは人間のように物事を判断できるコンピュータープログラムを指します。言語の理解や学習による正確性の向上が可能で、話題のchatGPTや画像生成ツールに活用されている

AIエンジニアとは

AIエンジニアの就労データ

引用:厚生労働省 jobタグ

AIエンジニアとは、AIアルゴリズムの開発やAIを活用したアプリケーションやサービスの開発に携わるエンジニア職種です。AIに必要なデータ基盤の構築、機械学習などのチューニング、AIを活用した情報の分析を主な業務とする場合もあります。基礎的な理論を理解するための数学の知識や論理的思考、AIの実現に必要なITについての知識とスキルなどが求められる専門性の高い職種です。

関連記事:AIエンジニアの年収は?仕事内容や有効な資格についても解説

AIエンジニアのプログラム分野の仕事内容

AIエンジニアの仕事には、AIの実装や構築を行うプログラム分野の内容とAIを使ってデータ分析を行うアナリティクス分野の内容があります。まずは、プログラム分野の仕事内容を紹介します。

AIアルゴリズムの開発、実装

AIアルゴリズムの開発・実装は、プログラム分野のAIエンジニアの主な仕事の一つです。機械学習やディープラーニングといった手法を用いてAIアルゴリズムを設計し、実装のためのコーディングも担当します。

AIを用いたアプリケーションやサービスの設計・開発

AIの機能を活用したアプリケーションやサービスを設計、開発することもAIエンジニアの主な仕事に含まれます。AIのアルゴリズムを実現するエンジンを用いて、各種の生成AIやWebサービスへの適用、データ分析の仕組み作りなど活用しやすい形にします。

機械学習に用いるデータ収集・整形

機械学習に用いるデータ収集や、整形に関わるシステム構築を担うこともあります。ただし、近年はデータの準備コストを低減するためのツール(データプレパレーションツール)も活用されているため、こうしたツールへの対応も仕事に含まれるかもしれません。

データをAIに学習させて、十分な判断のための知識を蓄えさせるチューニングも業務に含まれます。

AIエンジニアのアナリティクス分野の仕事内容

アナリティクス分野のAIエンジニアの仕事内容を紹介します。

コンサルティングやアナリティクス関連業務

アナリティクス分野のAIエンジニアの場合は、コンサルティングやデータサイエンスの手法を使った分析業務も担うことが多いです。例えば、次のような仕事が挙げられます。


  • ・経営課題の把握、戦略立案

    ・業務課題の洗い出し、優先順位付け

    ・解決の対象とすべき課題(ターゲット)の選定

    ・達成目標の明確化

    ・課題解決、目標達成に向けた仮説立案


こうした業務は、AIが登場する以前から、事業企画部門やコンサルティングファームが担ってきました。近年は、データ活用を前提とした経営戦略の広まりを受け、データサイエンティストやAIエンジニアが積極的に関与するようになっています。

関連記事:AIエンジニアを目指す人向け|ITエンジニアとの違いやキャリアプランを徹底解説

データ取得・収集環境の構築と分析

仮説の立証に必要なデータを収集し、分析が可能なレベルに加工します。さらに、データ収集に適した環境構築もAIエンジニアの担当です。また、事業・業務の改善に役立つ情報を見つけ出すため、データ分析も行います。

仮説検証と提言

仮説と分析結果を比較し、検証を行います。また、事業・業務の改善に役立つ項目をKPIとして設定し、レポートにまとめます。さらに、経営改善に必要な提言を行うこともあります。

AIエンジニアが携わる開発の例

AIはライフラインを支える主要なシステムから、生活に欠かせないアプリケーションまでさまざまな部分に活用されています。AIを利用したサービス例を知り、AIへの知識を深めましょう。

清掃ロボット

掃除ロボットはAIを利用したサービスの代表的なものです。具体的な商品名としては、ルンバが有名です。ルンバは内蔵されたセンサーによって障害物をよけながら掃除をし、充電器のある位置まで自動で戻ります。この動きもAIプログラムによるものです。

自動運転

自動車の自動運転もAIを活用した技術の代表例です。自動運転では画像認証や音声認証で得た情報をもとに、人間のように周囲を認識して運転を行います。また、AIは人間のように注意力などの影響でミスをすることがないため、技術が確立されれば人間の運転よりも安全性が高いとされています。

SEO(検索エンジン最適化)

インターネットの検索エンジンにもAI技術が活用されています。AIによって過去のユーザーの動きを分析し、コンテンツを評価し、表示順位等を決定しています。AIはキーワード、文字数、滞在時間、直帰率などの情報をもとに判断します。

カードなどの不正使用探知

クレジットカードなどが不正使用される事件が起こっているため、AIによって不正使用を探知し、被害を抑止しています。AIが会員の動きをモニタリングし、パターンから大きくずれている場合などはカード会社から会員に連絡が入ります。

オペレーション

コールセンターのオペレーション業務をAI化することで、人間が対応する業務内容を削減できます。また、AIは会話を分析して的確な対応をするので、ユーザーにとっても利便性、満足度の向上につながります。

AIエンジニアとITエンジニアの違い

ITエンジニアは幅広くIT技術を利用してシステムやアプリケーション、サービスなどを開発する職種です。IT技術の中にAIも含まれるため、AIエンジニアはITエンジニアの一種といえます。

一般にITエンジニアといった場合には、幅広くシステム開発に携わるエンジニアを指すのに対し、AIエンジニアは開発だけでなくAIを活用したビジネス提案などを行う場合もあります。AIエンジニアはAIの活用に加えて、ほかのITエンジニアよりも業務の幅が広いです。ただし、先にご紹介した通り同じAIエンジニアであっても業務内容は異なります。

AIエンジニアの種類と役割

AIエンジニアの業務は幅が広く、同じAIエンジニアであっても業務内容は異なるということでした。それでは、具体的にどのような種類、役割があるのかご紹介します。

機械学習エンジニア

機械学習はAIの中心技術の一つです。AIは人間に近い思考をすることができるコンピューターソフトウェアで、人工知能とも呼ばれます。このAIの機能を支える技術の一つに機械学習があります。

AIエンジニアがAI開発全般に携わるのに対して、機械学習エンジニアは機械学習に特化しています。とはいえ業務的に重複していたり、企業によって呼び方が異なるだけといった場合も多いでしょう。

ちなみに、ディープラーニング(深層学習)は機械学習の中の一種類です。改めて階層をまとめると以下のようになります。

AI > 機械学習 > 深層学習

AIの中心技術の一つが機械学習で、機械学習の中心技術の一つが深層学習という関係です。深層学習エンジニアやディープラーニングエンジニアという言い方はしないので、深層学習に特化しているエンジニアも機械学習エンジニアに含まれます。AIエンジニアと呼ばれる場合もあるでしょう。

データサイエンティスト

データサイエンティストとは、企業や組織において、データの収集・加工・分析を通して、ビジネス課題の解決や状況改善につながる提言・施策立案を行う職種です。近年はビッグデータをマーケティング等に活用する企業が増えたため、様々な場所でデータサイエンティストの需要が生まれています。

またひとことにデータサイエンティストという職種名であっても、所属している企業によって業務内容が異なります。技術的に深い内容に従事しているデータサイエンティストもいれば、プログラミングなどは行わずマーケターなどの職種に近い業務を行っているデータサイエンティストも存在します。

関連記事:
データサイエンティストになるには?目指し方や必須スキルを解説
データサイエンティストとは?仕事内容や必要なスキルを解説

データアナリスト

データアナリストとは、データ分析の専門家です。企業のデータベースに蓄積される大量のユーザーデータや業務システムの実績等を集計・分析し、ユーザーの行動や将来のニーズ、業務最適化などに向けて解析・予測し、自社やクライアントが抱える課題の解決を支援します。

データサイエンティストと類似していますが、データサイエンティストの方がよりシステム構築に近い業務を含む傾向があります。データアナリストはデータサイエンティストが作ったシステムを使い、データ収集や分析をしてマーケティング等に役立てる役割を果たすケースが多いです。

AIエンジニアになるために必要なスキル・知識

AIエンジニアになるためには、スキルや知識、経験といったハードスキルが重要視されます。紹介したようにAIの専門家はまだ少なく、AIエンジニアとして長く続けていくにはスキルセットが大切です。

本項では、プログラム分野のAIエンジニアに求められるスキル、アナリティクス分野のAIエンジニアに必要なスキル、その両方に共通して求められる基本となるスキル・知識を解説します。

関連記事:AIエンジニアほかAI関連の転職で役に立つ資格

プログラム・アナリティクス分野の両方で必要なスキル・知識

プログラム分野、アナリティクス分野両方のAIエンジニアに共通して求められるスキルには下記があげられます。

データベースやSQLの知識

AIエンジニアは日常的に大量のデータを収取・加工するため、DB上のデータを操作するためのスキルは備えておきたいところです。特に、基礎的なSQLの読み書きは必須知識といえます。

機械学習やディープラーニングの基礎知識

機械学習やディープラーニングはAIの基本となる技術です。そのため、機械学習やディープラーニングの基礎知識が必要になります。AI開発を行うエンジニアはもちろん、AIを使用してデータ解析を行うエンジニアにとっても必須の知識です。

クラウドサービスの知識

クラウドサービスとは、サーバー上にサービスが配布されていて、そこにネットワークを介してアクセスする形で利用するものです。AIとは一見すると関連性がなさそうですが、AI技術が使われているクラウドサービスも多いです。また、AIの動作環境構築でもクラウドサービスをよく利用します。

今後、企業はAIとクラウド技術が組み合わさったサービスを利用する可能性が高いため、どちらのスキルもあれば開発やコンサルティングに役立てられます。

数学的知識

AI開発、AIを用いたデータ分析には数学的知識が使われます。プログラミングに数学が必要というわけではなく、AIの設計、利用に際して数学的知識が必要になります。これは一般的なエンジニアとは大きく異なるポイントです。

論理的思考力

エンジニア全般に該当することですが、AIエンジニアにも論理的思考力が必要です。業務を円滑に進めるために論理的思考力が必要になりますが、さらに、エンジニアが対象にしているコンピューターには論理的な指示以外伝わりません。コンピューターを扱うためには論理的思考力を鍛えることは必須といえます。

プログラム分野のAIエンジニアに必要なスキル・知識

AI開発者としてプログラミングを行う場合に必要なスキルをご紹介します。

PythonやR言語などのコーディングスキル

機械学習エンジニアとして、アルゴリズム開発・実装などを行うにあたり、まず押さえておきたいのは「Python」「R言語」「C/C++」に関するスキルです。これらは、機械学習の分野で頻繁に使用されるため、独力でコーディング・テストが行えるレベルは必須になります。

さらに、「scikit-learn」や「TensorFlow」など、機械学習に特化したフレームワークを用いた開発スキル・経験も備えておくことをおすすめします。

関連記事:Pythonとは?特徴やできること・活用事例などを解説!

概念実証モデル運用の経験

「概念実証」とは、ある施策の「実現可能性」「効果・効用」について、技術的な観点から検証するプロセスを指します。一般的には「PoC(Proof of Concept)」とも呼ばれ、PoCの経験があるエンジニアは、経営層や部門長から依頼を受けて、投資判断のサポートを行うことができる場合もあります。

パブリッククラウドの活用経験

AIの開発・運用は、今やクラウド環境がメインといっても過言ではないでしょう。AWSやGCPなど、メジャーなクラウド環境は多くのAI開発・運用プロジェクトで使用されているため、クラウド開発環境の活用スキル・経験も備えておきたいところです。

アナリティクス分野のAIエンジニアに必要なスキル・知識

アナリティクス分野のAIエンジニアに必要になるスキルをご紹介します。

データ分析・レポーティングのスキル

SPSS、SAS、R言語、Pythonなど、特定のプログラミング言語や統計ツールを用いてデータ分析やレポーティングを行うスキルです。また、情報を分析・レポーティングによって経営層の意思決定をサポートした経験があれば、評価の対象になりやすいでしょう。

効果検証、およびそのデザインを行うスキル

施策が成功・失敗した原因をデータから読み解くためのスキル・経験も必要です。端的に言えば「効果検証」のスキル・経験を指し、例えば、A/Bテストでマーケティング・プロモーションの効果検証を行った経験や、独自の効果検証方法を構築するスキルなどは、評価される傾向にあります。

AIエンジニアになるには

AIエンジニアになるには

AIエンジニアになるためのキャリアパスについて解説します。キャリアパスはIT業界出身者とそれ以外の場合とでは異なり、経験者はより専門的な知識を磨く、未経験者や異業種からの転身の場合は体系的に学ぶ環境を整えるのが大切です。

両者がAIエンジニアを目指す場合、どのようにスキル・知識を身につけるのがおすすめかチェックしていきましょう。

関連記事:AIエンジニアに未経験から転職可能?必要な知識・スキルも紹介

IT業界・エンジニア経験者で他言語を習得している場合

既にAI開発に用いられている言語(Python、C++、R言語など)のスキル・開発実績などを持つ方の場合には、まず「機械学習に特化した開発スキル」を身につけてください。具体的には、数理モデルのコーディングや、機械学習用のライブラリを活用するスキルです。

また、これらの技術的なスキルと同時に、アナリティクス分野のスキル(データ分析、レポーティング、効果検証など)を磨いておきましょう。

その後は、ある程度準備が整った段階で、「機械学習エンジニア」への転職を目指し、1~3年程度の実務経験を積みます。最終的には、社内にAIエンジニアのポジションがあるかどうかによって、昇進・転職を選択することになるでしょう。

IT業界未経験で技術的なバックボーンがない場合

AIエンジニアに要求されるスキル・経験は、技術的なものだけではありません。したがって、アナリストや研究職としての実務経験があれば、評価の対象になる可能性は高いでしょう。ただし、エンジニアスキルは必ずと言って良いほど必要になるため、以下にご紹介する方法でスキルを身につけるのが有効です。

AIエンジニアの専門学校で学ぶ

AIエンジニアの専門学校では、プログラミングはもちろん、機械学習、ディープラーニング、ビッグデータ分析などAIエンジニア特有のスキルも学べます。

AIエンジニアの転職におすすめの資格

AIエンジニアの転職に資格は必須ではありません。しかし、資格を取得することで客観的にスキル証明ができ、転職に有利になることはありえます。特にAIエンジニアは持っている知識やスキルによって収入・携わる分野の幅広さが左右されるため、具体的にどの資格を選択すべきか解説します。

G検定

G検定はディープラーニングを活用できる人材を育成することを目的とされています。機械学習やディープラーニングに関する内容はもちろん、歴史、法律、倫理など付随する知識も問われます。AIエンジニアだけでなく、今後仕事でユーザーとしてAIを利用する人も受験します。

開催頻度 年5回(2023年実績より)
受験料 一般:13,200円(税込)
学生:5,500円(税込)
概要 問題数:200問程度(多岐選択式)
合格率:約6割~7割 試験時間:120分

E資格

E資格はディープラーニングの理論を理解したうえで実装する能力を身につけることを目的にしています。受験条件として、日本ディープラーニング協会が認定したプログラムを試験日の過去2年以内に修了している必要があります。

開催頻度 年2回(2023年実績より)
受験料 一般:33,000円(税込)
学生:22,000円(税込)
会員:27,500円(税込)
概要 問題数:100問程度(多岐選択式)
合格率:約6割~7割
試験時間:120分

Python3エンジニア認定データ分析試験

Pythonエンジニア認定データ分析試験はAI開発も含めたデータ分析の需要に応じて追加で作られた資格試験です。もともとあったPython資格である「Python3 エンジニア認定基礎試験」とあわせて取得する価値があります。

開催頻度 通年
受験料 一般:11,000円(税込)
学生:5,500円(税込)
概要 問題数:40問 (多岐選択式)
合格条件:正解率70%以上
試験時間:60分

画像処理エンジニア検定

画像処理エンジニア検定は画像処理に特化した検定です。ベーシックとエキスパートの2種類があります。画像処理エンジニア検定の受験層としては、画像処理のエンジニアや研究者です。特にエキスパートはより専門的な知識が求められるため、かなり難易度が高いといえます。

開催頻度 年2回
受験料 ベーシック:5,600円(税込)
エキスパート:6,700円(税込)
概要 2023年度前期の合格率: ベーシック:約7割
エキスパート:約4割
問題数:10問(マークシート形式)
試験時間:ベーシック60分、エキスパート80分

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は情報処理推進機構(IPA)が運営する高度情報技術者試験の1つです。経済産業省が認定する国家資格になります。応用情報技術者試験の上位試験の1つと記載すればわかりやすいかもしれません。名前の通りデータベースに特化した試験であり、試験の難易度はかなり高いです。

開催頻度 年1回
受験料 7,500円(税込)
概要 合格率:10~15%
問題数、試験時間、試験方式:
午前Ⅰ 30問、50分、多岐選択式
午前Ⅱ 25問、40分、多岐選択式
午後Ⅰ 3問出題2問回答、90分、記述式
午後Ⅱ 2問出題1問回答、120分、記述式

AI実装検定

AI実装検定は、AIのプログラミングスキルやAIに関連する数学能力を認定する内容です。難易度的にはそれほど高くはなく、上でご紹介したG検定、E検定と同等レベルかやややさしいレベルです。B級はAIのユーザーレベル、A級はAIの実装者、S級は応用的な実装者、が対象となっています。試験範囲が被っているのでJDLAの試験対策にもおすすめです。

  • 開催頻度 通年
    受験料 S級:33,000円(税込)
    A級:一般14,850円、学割8,250円(税込)
    B級:一般9,900円、学割5,500円(税込)
    概要 合格基準:70%以上
    問題数、試験時間:
    S級:50問、60分
    A級:数学20問、プログラミング20問、AI20問、60分
    B級:30問、40分

    統計検定

    統計検定は統計に関する知識を問う試験で、レベルや内容に応じて以下のように分類されています。


    • ・統計検定1級

      ・統計検定準1級

      ・統計検定2級

      ・統計検定3級

      ・統計検定4級

      ・統計検定 統計調査士

      ・統計検定 専門統計調査士

      ・統計検定 データサイエンス基礎

      ・統計検定 データサイエンス発展

      ・統計検定 データサイエンスエキスパート

      開催頻度 1級:年1回 1級以外:通年(CBT方式)
      受験料 統計検定1級
      統計数理:6,000円(税込)
      統計応用:6,000円(税込)
      2科目同時受験の場合:10,000円(税込)
      統計検定準1級
      一般価格:8,000円(税込)
      学割価格:6,000円(税込)
      統計検定2級
      一般価格:7,000円(税込)
      学割価格:5,000円(税込)
      統計検定3級
      一般価格:6,000円(税込)
      学割価格:4,000円(税込)
      統計検定4級
      一般価格:5,000円(税込)
      学割価格:3,500円(税込)
      統計検定 統計調査士
      一般価格:7,000円(税込)
      学割価格:5,000円(税込)
      統計検定 専門統計調査士
      一般価格:10,000円(税込)
      学割価格:8,000円(税込)
      統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)
      一般価格:7,000円(税込)
      学割価格:5,000円(税込)
      統計検定 データサイエンス発展(DS発展)
      一般価格:6,000円(税込)
      学割価格:4,000円(税込)
      統計検定 データサイエンスエキスパート(DSエキスパート)
      一般価格:8,000円(税込)
      学割価格:6,000円(税込)
      概要 統計検定の公式サイトにてご確認ください

    AIエンジニアの将来性は高い

    近年、「AIが人間の仕事を奪う」といった論調を耳にする機会が増えました。AIの脅威については、ITエンジニアの世界でも語られています。しかし、概してAIエンジニアの将来性は高いといえるでしょう。

    そこで、期待と危惧の両方の意見を踏まえつつ、AIエンジニアの将来性を整理してみましょう。

    AI開発の需要は増している

    日本国内に限定すれば、AI開発および活用はやっと本格化したばかりです。また、コロナ禍を経験したことで人々の生活では「オンラインシフト」が進んでいます。

    今後はどの業界・業態でもオンラインを前提としたコミュニケーションツールの開発や、自動化施策を進めていかなくてはなりません。AIは、コミュニケーション・自動化などで特に威力を発揮することから、AI開発の需要は伸び続けると考えられます。

    労働人口の減少も影響している

    日本は少子高齢化の影響で、労働人口が減少しています。結果的に、AIエンジニアの需要が伸びているにも関わらず、人材不足になっています。人材不足ということは需要過多の状態なので、AIエンジニアにとっては有利な状況です。

    AIエンジニアは専門性が高く育成に時間を要する

    AIエンジニアは他のエンジニアに比べて専門性が高いです。そのため、AIエンジニアの育成には時間を要します。AIエンジニアになるためのハードルが高く、現在は大学などで専門的に学んだ人材が多いです。ほかのエンジニアは、独学などでもスキルを習得しやすいのですが、AIエンジニアに限っては育成時間や学習時間がかかる点が懸念されます。

    レガシーシステムからのマイグレーション需要もある

    経済産業省がまとめた『DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~』からもわかるように、今後数年で多くの企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性に迫られます。レガシーシステムからの脱却と同時にAIをはじめとした先端ITの導入が進むことは、想像に難くないです。

    また、AIエンジニアの需要が減少するのは、AI開発が一巡し、他の職種がAIに代替された後だと考えられます。したがって、影響を受ける順位としては下位に属します。

    AIエンジニアの年収相場と求人例

    AIエンジニアの年収相場は、全エンジニア職種平均と比べると高い傾向にあります。これはAIエンジニアの需要に対して専門知識を持つエンジニアは少なく、活躍の場が幅広いことが要因です。

    ただし、AIエンジニアは技術的なバックボーンが他エンジニアより重要視され報酬が得やすい反面、目指すのにハードルが高い職業でもあります。年収相場と求人例をチェックし、今後のキャリアパスの参考にしましょう。

    AIエンジニアの年収相場について

    AIエンジニアの年収については、担当する業務や経験によって大きく異なります。スキルが直接的に評価され、年収に反映されやすい職種といえます。

    AIエンジニアの中でも、業務別でより限定的にみると年収レンジは下記となります。

    機械学習エンジニア:600〜1,000万円
    データサイエンティスト:600〜1,200万円
    データアナリスト:300〜900万円

    AIエンジニアの求人例

    AIエンジニアの定義自体が幅広いため、AIエンジニアという区分で平均年収を割り出すのは困難です。しかし、AIエンジニアの場合、「技術的なバックボーンが厚いこと」「機械学習アルゴリズムの開発経験」などが高年収の条件になりそうです。

    また、テックリードクラスになると1000万円を超える条件を提示する企業もあります。したがって、技術的な実力に加え、マネジメントスキル・経験も備えていれば、かなりの高年収が期待できるでしょう。

    レバテックキャリアの求人データを元に、AIエンジニアの求人例を紹介します。

    AIサービス開発企業

    【想定年収】500~700万円

    【業務内容】
    ・顧客の経営課題に対するDATA/AI技術の活用余地の判断および業務、システムの課題抽出など

    【求められるスキル・経験】
    ・機械学習、深層学習、強化学習等の分析手法を駆使した分析モデル構築経験2年以上
    ・Python、R、TensorFlow、Keras等を用いた分析モデル構築経験2年以上
    ・分析モデルやモデルを包含したシステムを業務に導入、運用した経験

    オンライン学習サービス提供企業

    【想定年収】504~702万円

    【業務内容】
    ・事業開発メンバーと連携しながら、要件定義・要求分析、アルゴリズム設計・実装など

    【求められるスキル・経験】
    ・機械学習エンジニアとしての専門性と実務経験

    AIエンジニアの需要が見込まれる業界・分野

    AIの需要が高まるにつれAIエンジニアの需要も幅広く展開されています。それでは、どのような業界・分野に需要があるのか紹介します。

    AI推進中の企業や支援サービスを展開する企業

    現状幅広い業界の企業でAIが推進されています。具体的には、医療、金融、製造、ゲーム、自動車、などが挙げられます。今後はより幅広い業界に浸透していくでしょう。そして、これらの業界でAIエンジニアに需要があります。IT投資に比重を置いている企業であれば、業種は関係なくなってきている状況です。

    もちろんIT業界でもAIエンジニアの需要があり、開発プロジェクトで活躍できる機会があります。AI開発が増えていくのは確実といっても過言ではないはずです。

    研究機関

    AIは技術の中でも最先端分野なので、税金を使って研究に取り組んでいる機関が複数あります。そのため、開発エンジニアではなく、AIの研究者という選択肢もあります。エンジニアがものづくりを行っているのに対して研究職は技術の発展やそれを社会に役立てるための試行錯誤を行います。

    研究職はエンジニアに比べると間口が狭いため、たとえば転職サイトなどで外部から参画するハードルは高めでしょう。

    教育機関

    今後はAIエンジニアだけでなく、AIを活用する企業担当者なども増えていくでしょう。その結果、AI教育の需要が高まります。AI教育は税金で運営する国の機関、民間機関でより活発に行われていくと考えられます。

    AIエンジニアやAI研究者としてAIのスキル、知見を高めておけば、AI教育者としてのルート選択もしやすくなるはずです。

    AIエンジニアに関するよくある質問

    AIエンジニアに関してよく見かける質問に回答し、本記事をまとめます。AIエンジニアの概要から
    キャリアパスの選択肢、将来性の高さなどを見ていきましょう。

    Q1. AIエンジニアとは何ですか?

    AIエンジニアとは、AIそのものやAIを活用したアプリケーションの開発に携わるエンジニア職種です。AIに関連したデータ基盤の構築やAIの学習の実施、AIを活用したデータ分析を行う場合もあり、プログラミング分野とアナリティクス分野の業務が存在しています。

    Q2. AIエンジニアになるのは難しいですか?

    AIエンジニアになるのは難しいのが事実です。他のITエンジニアに比較すると、ハードルは高いといえます。その理由として、以下のようなものが挙げられます。


    • ・未経験可の求人が少ない

      ・スキル習得が難しい

      ・技術の進化が早い

    Q3. AIエンジニアからのキャリアパスはどんな選択肢がありますか?

    AIエンジニアからのキャリアパスとしては、以下のような選択肢があります。


    ・AIコンサルタント
    ・データサイエンティスト

    ・マネジメント職


    AIエンジニアとしてスキルを磨いていくキャリアはもちろん、上記のようなキャリアパスが挙げられます。AIコンサルタントは、企業に対してAI化のアドバイスなどを行う業務です。今後多くの企業でAIの活用が進むと考えられるので、AIコンサルタントの需要も伸びるでしょう。

    まとめ

    AIの実用化が進み、AIアルゴリズムの実装やAIを活用した分析・モデリングなどを行う職種が増えました。しかし、AIエンジニアの数は需要に追い付いていない現状があります。今後もAI需要が拡大するのに伴い、AIエンジニアの需要も高くなることが期待できます。

    日本国内でも付加価値の高い人材として、高い評価を得られると見込まれるため、転職にはおすすめの職種といえるでしょう。ただし、AI関連の分野は高度な専門知識を必要とする業務が多いため、一定の知識・スキルを習得したうえで転職活動に取り組んでみてください。

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