セキュリティエンジニアの志望動機・志望理由作成の書き方
セキュリティエンジニアの志望動機作成には押さえておくべき4つのポイントがあります。
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・志望企業だからできる自分のキャリア目標を示す
・これまでの経験・保有スキルを示す
・企業を選んだ志望理由を示す
・セキュリティエンジニアをとりまく動向やトレンドを意識しておく
相手に伝わる志望動機を作り上げるために、各ポイントをチェックしてください。
志望企業だからできる自分のキャリア目標を示す
志望動機作成には「志望企業だから実現できるキャリア目標」を示すことが欠かせません。
セキュリティエンジニアの仕事は多岐にわたるため、志望する企業の特徴や強みを調べ、自分がその企業でどのような成長や活躍を遂げられるかを具体的に説明できると良いです。
最初は「セキュリティエンジニアとしてどういうキャリアを描きたいか」「10年後にはどんなエンジニアになりたいのか」など、具体的に考えることがポイントです。
続いて、志望企業について調べます。企業のホームページのサービスや事業紹介ページをチェックするのはもちろん、求人情報の募集背景や仕事内容、企業説明会などもチェックしてみてください。
これまでの経験・保有スキルを示す
志望動機にこれまでの自分の経験や資格・保有スキルについて記載します。
セキュリティエンジニアとしての経験があるのなら、関わったプロジェクトの概要などを示すことで即戦力としての強みをアピールできます。
例えば「不動産企業向けのセキュリティ構築にてVPN構築経験がある」などを志望動機に加えると、参画したプロジェクトですぐにセキュリティ対策や調査ができることをアピールできます。このように具体的に示すと採用担当もイメージがしやすくなります。
インフラエンジニアやネットワークエンジニアなど、セキュリティエンジニアに近い分野で活躍した経験があるのなら「ファイアウォールの知識がある」「サーバー設計と構築経験がある」「ハードウェアに強い」などを示すことで、セキュリティエンジニアにとって理解が必要なITインフラの領域の経験があるアピールができます。
これは、セキュリティエンジニアにとって強みにつながるため、志望動機に記載するべきです。
なお、セキュリティエンジニア未経験であれば、情報セキュリティマネジメント試験やシスコ技術者認定などのセキュリティ関連の資格は取得し、志望動機書で示すことが望ましいです。
関連記事:ITエンジニアにおすすめの資格30選!国家資格など分野別に難易度を解説
企業を選んだ志望理由を示す
セキュリティエンジニアの志望動機作成では「企業を選んだ志望理由」を具体的かつ明確に示してください。
具体的な志望理由の例は「セキュリティエンジニアの経験を活かしつつ、地元の企業で働きたい」や「セキュリティ性の高い社内ネットワークの構築に興味を持っており、知識やスキルを磨いてきた。この分野で圧倒的なシェアを持つ貴社で仕事をしたい」などです。
企業を選んだ理由を明確に伝えることで、自分が志望企業でどのような活躍ができそうか、なにを成し遂げたいのかを採用官に伝えられます。
セキュリティエンジニアをとりまく動向やトレンドを意識しておく
セキュリティエンジニアをとりまく動向やトレンドを意識しておくことで、セキュリティエンジニアの志望動機の具体性が増します。
具体的には、セキュリティ対策を必要としている企業が「どういったリスクを抱えているのか」「今後どういった攻撃が予想されるのか、および対策はどうするのか」などです。
このような動向やトレンドを志望動機に絡めることで、志望企業に入ってから実現させたいことの納得感が上がる効果があります。
関連記事:
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セキュリティエンジニアの志望動機の例文・テンプレ
セキュリティエンジニアの志望動機例を状況別に紹介します。ここでは、以下の4つの例を解説します。それぞれ参考にしてみてください。
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・未経験からセキュリティエンジニアになりたい人向けのテンプレ・セキュリティエンジニア経験がある人向けの志望動機の例文・テンプレ
・インフラエンジニアからセキュリティエンジニアを目指す人向けの志望動機の例文・テンプレ
・ネットワークエンジニアからセキュリティエンジニアを目指す人向けの志望動機例文・テンプレ
なお、あくまでも例であることには注意が必要です。個人の経験や持っているスキルに合わせて自分なりの志望動機を作成してください。
未経験からセキュリティエンジニアになりたい人向けのテンプレ
「現在、私は私立中学の理科教員をしております。趣味でプログラミングを学んでおりますが、簡単な脆弱性テストツールの作成や暗号化技術を用いたデータ保護の方法について基礎知識を身に付ける中で、セキュリティエンジニアという仕事にチャレンジしたいという思いが強くなり、今回応募させていただきました。
現在の業務を通じて論理的思考力や問題解決力を養ってきたと同時に、生徒にわかりやすく物事を説明する能力を磨いてきたため、これらのスキルはセキュリティエンジニアの職務にも十分に活かせると考えております。また、貴社のクライアントには教育関連も含まれていると伺っており、教員としての経験も役立つと考えています。
情報セキュリティマネジメント資格を取得しており、セキュリティに関する最低限の知識は有しています。貴社でセキュリティエンジニアとしてのキャリアをスタートし、実践的な技術を磨いていきたいと考えています。」
ポイント
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・未経験分野に挑戦する動機を明確に示す。
・現在の仕事で得たスキルをセキュリティエンジニアとしても活かせる点を強調する。
関連記事:未経験でセキュリティエンジニアになれる?求人や必要なスキルを紹介
セキュリティエンジニア経験がある人向けの志望動機の例文・テンプレ
「私が貴社でのセキュリティエンジニア職を志望している理由は、貴社が地元の中小企業向けにサービスを提供されているためです。セキュリティエンジニアとしての仕事をしながら、中小企業のセキュリティ対策は重要かつ喫緊の課題であると感じております。一方で、重要性が認識されているとは言い難いのが現状です。貴社はその課題に対しいち早く対策を実施しております。現職では製造業の工場向けのセキュリティ対策を担当しており、セキュリティエンジニアとしての知識や経験は十分に持っていると自負しております。この経験を活かして、私も貴社エンジニアの一員として働けることを希望しております。」
ポイント
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・経験者の大きな強みである「実務経験」をはっきり伝える。
・「具体性のある内容」にすることで即戦力になれる可能性をアピールする。
インフラエンジニアからセキュリティエンジニアを目指す人向けの志望動機の例文・テンプレ
「現職はインフラエンジニアです。セキュリティ対策を学ぶにつれ、インフラ側だけで実施できることへの限界を感じておりました。そのことからセキュリティへの興味が強まり、より深いレベルで情報セキュリティに関わりたいという思いから転職を決意しました。
貴社の強みはハード・ソフトの両面からソリューションを提供されていることだと感じています。インフラエンジニアとしての経験も活かせるものと確信しております。ソフトウェア側からのセキュリティ対策は経験がありませんが、情報セキュリティマネジメント試験の資格を保有しているため、最低限の知識は持っております。ぜひ貴社エンジニアの一員として仕事ができることを希望しております。」
ポイント
・インフラエンジニアで経験したことや活かせることを示す。
・セキュリティエンジニアに興味を持ったきっかけを記載する。
・保有資格や現在勉強している内容を伝えることにより、セキュリティエンジニアとして即戦力になり得ることを示す。
ネットワークエンジニアからセキュリティエンジニアを目指す人向けの志望動機例文・テンプレ
「現在はネットワークエンジニアとして勤務しております。業務を遂行していく中でセキュリティの重要性を実感し、セキュリティに特化したエンジニアとしてキャリアを築いていきたいと考えました。貴社のホームページでネットワークエンジニアからセキュリティエンジニアへキャリアチェンジした社員のインタビューを拝見し、貴社でなら私の経験をセキュリティエンジニアとして活かせると思い志望いたしました。転職に向けて、シスコ技術者認定の資格取得の勉強を続けています。さまざまな企業にセキュリティサービスを提供する貴社で実用的なサービスを提供できる人材になりたいと考えています。」
ポイント
・ネットワークエンジニアからセキュリティエンジニアへキャリアチェンジをしたいと思った理由を明確に示す。
・学習し続ける覚悟をアピールすることで、セキュリティエンジニアとしてのポテンシャルを示す。
セキュリティエンジニアの志望動機・志望理由に関してよくある質問
セキュリティエンジニアの志望動機や志望理由を作成していると、さまざまな疑問が浮かんでくるものです。本章ではよくある質問について解説しています。
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Q1. セキュリティエンジニアの志望動機ではどのようなスキルや知識が評価されますか?
Q2. セキュリティエンジニアの志望動機には何を書けば良いですか?
Q3. セキュリティエンジニアの志望理由でNGなことや書いてはいけないことはありますか?
Q4. セキュリティエンジニアの志望理由書はどれくらい書けばよいですか?
Q5. セキュリティエンジニアの志望動機の書き出しや締めくくりはどのようにすればいいですか?
Q1. セキュリティエンジニアの志望動機ではどのようなスキルや知識が評価されますか?
セキュリティエンジニアの志望動機で評価されるスキルや知識は「セキュリティに関連した技術力」と「コミュニケーション能力」です。
セキュリティの技術が必要な理由は、リスクを回避するためです。リスクは機器の脆弱性や設定ミス、OSのセキュリティホールなど、悪意のあるユーザーに攻撃される可能性があります。ハード・ソフトに関連するスキル、セキュリティ対策ツールに関する知識、インシデント管理など、セキュリティに関連した幅広いスキルや脆弱性の改善能力がアピールにつながります。
加えて、コミュニケーション能力も志望動機で示したいスキルです。セキュリティエンジニアは、さまざまな人に対して、対策の重要性や施策の内容などをわかりやすく示す必要があります。
関連記事:セキュリティエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説
Q2. セキュリティエンジニアの志望動機には何を書けば良いですか?
セキュリティエンジニアの志望動機には、自分の経験やスキルがどのように企業に貢献できるかを具体的に書くことが大切です。また、企業を選んだ理由や、その企業でどういったセキュリティエンジニアになりたいのかを具体的に示すと採用担当者に伝わりやすい志望動機となります。
Q3. セキュリティエンジニアの志望理由でNGなことや書いてはいけないことはありますか?
ネガティブな内容は避けるべきです。「上司と合わないから転職したい」といった内容では「採用しても同じような理由で辞めてしまうのでは・・・」と考えられてしまいます。
また、守秘義務に違反する人という印象を与えてしまうため、これまで関わった案件について詳細に書くのもNGです。「自動車部品を製造している国内工場向けに××を導入・設定した経験があります」など、ぼかした表現で書くべきです。
Q4. セキュリティエンジニアの志望理由書はどれくらい書けばよいですか?
セキュリティエンジニアの志望理由は200〜400文字程度が目安とされています。200〜400文字程度でしっかりとまとめられた文章は「必要な情報を的確に報告できる人」という印象を与えます。
Q5. セキュリティエンジニアの志望動機の書き出しや締めくくりはどのようにすればいいですか?
書き出しは「私が貴社を志望している理由は…」や「現職では●●を担当しており…」などが文章を書き出しやすくおすすめです。
締めの文章では、志望企業での将来の目標を書くと収まりがよくなります。「ハードウェアを専門としたエンジニアとして活躍したい」などが例です。
とはいえ、書き出しや締めくくりに明確なルールはなく、採用担当者に端的に伝わる内容であれば、どのような文章でも問題ありません。
まとめ
本記事のまとめは下記の通りです。
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・セキュリティエンジニアの志望動機にはキャリアを考え、志望企業だから実現できる目標を示すことが欠かせない・「実務経験や知識」に加えトレンドを意識して伝えることで、採用担当者があなたの活躍イメージを膨らませられる
・未経験であれば、未経験分野に挑戦する動機を明確に示しながら、現在の仕事で得たスキルや個人で学んでいることをセキュリティエンジニアとしても活かせるように強調することで熱意を伝える
志望動機作成はセキュリティエンジニアへの転職の第一歩です。本記事で紹介した書き方のポイントや例文を参考に、自分の経験やスキルを反映した説得力のある志望動機を作成してみてください。
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