SQLの資格一覧!取得メリットやおすすめの勉強方法について解説

最終更新日:2024年7月10日

近年、多くの企業においてさまざまな業務のデジタル化が進んでいます。大量のデータが取り扱われるようになったことで、データベースの重要性が高まり、SQLのスキルを持つエンジニアが求められています。

データベースを扱うために欠かせないSQLの知識・スキルを身につけるために、SQLに関する資格の取得を目指している方も多いでしょう。当記事では、SQLに興味を持っているエンジニア向けに、SQL資格の概要や取得するメリット、代表的なSQLの資格4選、SQLが使われる仕事、SQLの効果的な勉強方法について解説します。

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この記事のまとめ

  • システム開発においてデータ活用が求められており、データベースの重要度も高まっている
  • SQLの知識・スキルはデータベースを扱うエンジニアにとって必須であり、習得すればキャリアの幅が広がる
  • さまざまなSQLの資格があるため、よく検討して自分の業務に合った資格を選択するのが大切

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代表的なSQLの資格一覧

SQLとは、データベースのアクセスや定義を行うための言語です。1970年代にIBM社によって開発され、国際標準化機構(ISO)で規格が統一されています。そのため、SQLのスキルがあれば、ほぼすべてのデータベースを操作可能です。

SQLの資格は、データベースの種類に応じてさまざまな種類が存在します。これらの資格は、SQLの知識とスキルを証明するために役立ちます。

近年、多くの企業でデータベースの重要性が増しているため、SQLの資格を取得することは、キャリアアップや転職で有利に働くでしょう。本章では、代表的な4つのSQL資格について詳しく説明します。なお、本記事の情報は2024年5月時点のものです。

関連記事:SQLとは?概要や種類などを初心者にもわかりやすく解説

ORACLE MASTER

ORACLE MASTERは、日本オラクル社が運営するベンダー資格です。「データベースといえばOracle Database」といわれるほど、データベースの中では知名度が高い製品です。

多くの企業がOracle Databaseを使用しているため、ORACLE MASTERを取得するメリットは大きいでしょう。ORACLE MASTERは「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」の4つのレベルがあります。「Bronze」から順に難易度が高くなります。

初心者は、まず「Bronze」の取得を目指し、実務で慣れてきたら「Silver」以上の取得を検討すると良いでしょう。これらとは別にOracleのSQL分野に特化したアプリケーション開発者およびデータサイエンティスト向けの「ORACLE MASTER Silver SQL 2019」という資格があります。この資格を受験するには、Oracle Database SQLの試験への合格が必須です。

以下では、ORACLE MASTERの代表的な3つの試験について、より詳しく説明していきます。

ORACLE MASTER Bronze DBA 2019概要

ORACLE MASTER Bronze DBA 2019は、Oracle Databaseの基礎知識を証明する資格です。この資格を取得するには、Oracle Databaseのアーキテクチャや構成に関する用語を理解し、日常的な運用管理の基本を習得している必要があります。

資格 ORACLE MASTER Bronze DBA 2019
試験 Bronze DBA Oracle Database Fundamentals
受験料(税込) 37,730円
合格ライン 65%
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターにて実施(通年)
試験形式 CBT方式
出題形式 選択問題
試験時間 120分
出題数 70問
ORACLE MASTER Silver DBA 2019概要

ORACLE MASTER Silver DBA 2019は、データベース運用担当者向けの資格です。この資格を取得することで、日常的なデータベース運用管理能力と基本的なSQLスキルがあることを証明できます。

ORACLE MASTER Bronze DBA 2019が未経験者でも取得可能な難易度であるのに対し、Silver DBA 2019は実務経験がないと合格が難しいとされています。

資格 ORACLE MASTER Silver DBA 2019
試験 Oracle Database Administration I
受験料(税込) 37,730円
合格ライン 60%
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターにて実施(通年)
試験形式 CBT方式
出題形式 選択問題
試験時間 120分
出題数 72問
ORACLE MASTER Silver SQL 2019概要

ORACLE MASTER Silver SQL 2019とは、開発者やデータアナリストなどを対象とした資格です。この資格を取得することで、Oracle Database上のデータをSQLで扱うスキルを証明できます。

資格 ORACLE MASTER Silver SQL 2019
試験 Oracle Database SQL
受験料(税込) 37,730円
合格ライン 63%
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターにて実施(通年)
試験形式 CBT方式
出題形式 選択問題
試験時間 120分
出題数 78問

MySQL 8.0 Database Administrator

MySQL 8.0 Database Administratorとは、日本オラクル社が運営するデータベース認定資格の一つです。この資格を取得することで、オープンソースデータベースとして世界中で広く使用されているMySQLの管理とSQLスキルがあることを証明できます

この試験では、MySQLのアーキテクチャや設定、ユーザー管理など幅広い知識が問われます。

関連記事:MySQLとは?学ぶメリットやできること、習得方法を解説

MySQL 8.0 Database Administrator概要

MySQL 8.0 Database Administratorは、ORACLE MASTERのようなレベル別の資格ではありません。難易度が比較的高いため、MySQLの実務経験を積んだ方に向いている資格です。

資格 MySQL 8.0 Database Administrator
受験料(税込) 34,300円
合格ライン 62%
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターにて実施(通年)
試験形式 CBT方式
出題形式 選択問題
試験時間 120分
出題数 73問

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営する国家試験「情報処理技術者試験」の1つです。データベースに関する技能の専門性を認定します。

データベーススペシャリスト試験は、情報処理技術者試験の中でも、ITスキル標準レベル4(1〜7で7が最も難しい)に位置づけられ、高度な知識や技能が求められる試験です。令和4年度の実績では合格率が17.6%であり、国内で実施されるデータベースに関する認定資格の中でも難易度の高い試験とされています。

受験するには、一般的にデータベースの知識だけではなく、データベースの運用管理やデータモデルの作成、SQL開発などの経験値も必要です。未経験者は、まず基本情報技術者試験や応用情報技術者試験などを取得し、次のステップとしてデータベーススペシャリスト試験に挑戦すると良いでしょう。

データベーススペシャリスト試験概要

データベーススペシャリスト試験は、試験範囲は幅広く、午前問題ではコンピューターやシステム開発全般が出題されます。午後問題の出題範囲は、データベースの企画や要件定義、開発、運用保守に関する問題のほか、テーブルの正規化やSQLといったデータベースの技術的な内容です。

資格 データベーススペシャリスト試験
受験料(税込) 7,500円
合格ライン 60点(午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ)
合格率 15%前後
受験方法/試験日 試験会場(年1回の秋)
試験形式 解答用紙にて解答
出題形式 午前:四岐択一、午後:記述式
試験時間 午前Ⅰ(50分)午前Ⅱ(40分)
午後Ⅰ(90分)午後Ⅱ(120分)
出題数 午前Ⅰ(30問)午前Ⅱ(25問)
午後Ⅰ(3問中回答2問)午後Ⅱ(2問中回答1問)

OSS-DB技術者認定試験

OSS-DB技術者認定試験は、特定非営利活動法人エルピーアイジャパン(LPI-Japan)が運営するデータベース認定資格です。オープンソースデータベース(OSS-DB)に関する技術力と知識が問われます。

この試験では、オープンソースデータベースの中でも商用データベースとして、大規模システムでも多く活用されているPostgreSQLを基準にしています。OSS-DB技術者認定試験の種類は、「Silver」と「Gold」の2種類です。

OSS-DB Silverでは、オープンソースデータベースの基礎知識および小規模なデータベースの運用管理と、SQLに関する知識が問われます。オープンソースデータベースに関する基礎レベルの知識があることを認定する資格であるため、難易度はそれほど高くなく、データベース初心者向けといえるでしょう。

OSS-DB Goldでは、オープンソースデータベースの深い知識や大規模なデータベースの運用管理、パフォーマンスチューニングなどに関する高度な知識が問われます。OSS-DB Silverの取得が前提条件となっており、OSS-DB Silverよりも出題範囲が広いことや、より深い知識を求められることから、実務経験がある人に向いている資格です。

以下では、OSS-DB技術者認定試 (Silver)とOSS-DB技術者認定試 (Gold)の詳細を紹介します。

OSS-DB技術者認定試験(Silver)概要

OSS-DB技術者認定試験(Silver)では、オープンソースデータベースの基礎知識が問われます。この資格の取得により、小規模なデータベースの設計から運用までのスキルがあることを証明できます。

資格 OSS-DB技術者認定試験
試験 OSS-DB技術者認定試験(Silver)
受験料(税込) 16,500円
合格ライン 非公表
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターか自宅でのオンライン(通年)
試験形式 コンピュータベーストテスト(CBT)
出題形式 選択問題
試験時間 非公表
出題数 約50問
OSS-DB技術者認定試験(Gold)概要

OSS-DB技術者認定試験(Gold)は、実務レベルのオープンソースデータベース運用スキルを問う試験です。この資格を取得することで、RDBMSやPostgreSQLを中心としたOSS-DBの知識とスキルがあることを証明できます。試験では、OSS-DBのパフォーマンス監視と調整、不具合発生時の初期対応と事後対応など、実務的な問題が出題されます。

資格 OSS-DB技術者認定試験
試験 OSS-DB技術者認定試験(Gold)
受験料(税込) 16,500円
合格ライン 非公表
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターか自宅でのオンライン(通年)
試験形式 コンピュータベーストテスト(CBT)
出題形式 選択問題
試験時間 非公表
出題数 約30問

Azure Database Administrator Associate(DP-300)

Azure Database Administrator Associate(DP-300)は、マイクロソフト社の運営する認定資格です。Azure SQLデータベースを設計、実装、および管理する能力を認定します。「Microsoft Azure SQL ソリューションの管理」の合格が、受験の条件です。

この試験では、オンプレミスの SQL ServerやAzure SQLに関するデータベースの知識が求められます。具体的には、以下の製品・ サービスに関する知識と経験が必要です。

・Azure SQL Database
・Azure SQL Managed Instance
・SQL Server on Azure Virtual Machines (Windows および Linux)

初心者よりもある程度経験を積んだ中級者向けの資格といえます。

Azure Database Administrator Associate(DP-300)概要

Azure Database Administrator Associate(DP-300)では、データ プラットフォーム リソースを計画して実装する能力や安全な環境を実装する能力、データベース リソースを監視、構成、最適化する能力などが問われます。

資格 Azure Database Administrator Associate(DP-300)
試験 Microsoft Azure SQL ソリューションの管理
受験料(税込) 23,213円
合格ライン 非公表
合格率 非公表
受験方法/試験日 試験センターにて実施(通年)
試験形式 コンピュータベーストテスト(CBT)
出題形式 選択問題
試験時間 非公表
出題数 約30問

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SQLの資格を取得するメリット

SQLの資格を取得すると、実業務でのスキル向上や転職活動を行う際にもメリットがあります。具体的には、エンジニアのスキル向上とシステム開発の品質向上が期待できます。

また、需要が高く転職活動で役立つこともSQLの資格を取得するメリットです。さらに、資格を取得することで、SQLのスキルを証明できます。

そして、資格手当や年収アップにつながることもあるでしょう。本章では、SQLの資格を取得するメリットについて解説します。

エンジニアのスキル向上とシステム開発の品質向上が期待できる

SQLの資格を取得することで、スキルアップはもちろん、質の高いシステム開発につながるメリットがあります。

システムを構築するには、C・PHP・Ruby・Pythonといったプログラミング言語の習得が不可欠であると同時に、SQLの学習も求められます。業務システムやWebサービス、人工知能の開発など、システムを開発する際にはほとんどのケースでデータベースを扱うためです。

SQLの知識・スキルを習得しておくことで、効率的なデータベースのテーブル構成やインデックスの設計や、システムに負荷をかけないSQLの構文で開発が可能になります。こうした面から、システムの品質が向上させられるといえるでしょう。

需要が高く転職活動で役立つ

あらゆる業務のデジタル化に伴い、ビッグデータの活用が進み、データの分析や加工などが行われる頻度も増えました。近年、ITエンジニアの需要は高く(※)、データベースの重要性も増しているため、SQLのスキルを持っていると転職活動で有利となる可能性があります。

参考:経済産業省IT人材需給に関する調査(P.20より)

スキルを証明できる

あらゆる業務のデジタル化に伴い、ビッグデータの活用が進み、データの分析や加工などが行われる頻度も増えました。しかし、経済産業省が公表したIT人材需給に関する調査によると、2030年にIT人材が最大79万人不足すると予測されており、人材不足の深刻化が問題視されています。

そのため、ITエンジニアの需要は高く、データベースの重要性も増しているため、SQLのスキルを持っていると転職活動で有利となる可能性があります

引用元:『IT人材需給に関する調査』経済産業省

資格手当や年収アップにつながる

SQLの資格を取得することは、スキルアップだけでなく、収入面でのメリットも期待できます。企業によっては、資格取得者に対して資格手当を支給する制度を設けているケースがあります。

資格手当を得られれば、年収の増加にも繋がります。また、資格手当制度が無い企業でも、資格の取得が年収アップになることもあるでしょう。

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SQLの資格に挑戦する際のポイント

SQLの資格に挑戦する際には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、自分のレベルに合った難易度の資格を選ぶことが大切です。

次に、過去の出題傾向を分析し、対策を立てることも欠かせません。さらに、資格取得の目的を明確にすることも必要です。本章では、SQLの資格に挑戦する際のポイントについて解説します。

自分に合った難易度を選ぶ

SQLの資格に挑戦する際、自分のスキルレベルに適した試験を選ぶことが重要です。データベーススペシャリスト試験のような、高度な試験に合格すれば、高いスキルを証明できます。

しかし、自分のレベルを超えた試験にチャレンジしても合格は難しいでしょう。そのため、各試験の難易度をよく調べ、自分に合った難易度の資格から受験をしましょう

出題傾向を確認する

SQLの資格試験に向けた準備では、出題傾向の把握が欠かせません。SQLの資格は出題範囲が広くなる傾向が多いため、効率的な学習計画が重要です。

効率的な学習計画を立てるためには、目指す資格試験の出題傾向をあらかじめ把握すると役立ちます。資格の出題傾向は、過去問題や公式サイトなどを活用すると良いでしょう。

資格取得の目的を明確にする

SQLに関連する資格は、さまざまな種類の資格が存在します。そのため、どの資格を目指すか悩む方も少なくはありません。そのような場合は、資格取得の目的を明確にすることが重要です。

たとえば、Oracle製品を使用する場合はORACLE MASTERが適しており、オープンソースデータベースを利用するならOSS-DB技術者認定試験がおすすめです。このように、自分の目的に合った資格を選ぶことが、効果的な資格取得につながります。

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SQLの資格取得におすすめの勉強方法

SQLの資格を取得するためには、基礎から応用までの知識を学習する必要があります。SQLの資格取得におすすめの勉強方法としては、書籍や学習サイトを活用することが挙げられます。

また、オンライン講座やスクールを活用することも効果的です。さらに、資格の認定教材や公式サイトの活用も欠かせません。

自身の環境や好みに合った勉強方法を選択すると良いでしょう。本章では、SQLの資格取得におすすめの勉強方法について解説します。

書籍を活用して学習する

参考書を使って、独学でSQLの基本を学べます。手元に置いておき、迷ったときにいつでも確認できる点が書籍で学習するメリットです。

図解入りでわかりやすく解説されている本や、さまざまな応用パターンが記載されている本など、自分のレベルに応じて読みやすいものを入手しましょう。

学習サイトを使って学習する

SQLのスキルを効率良く習得するには、実践が可能な学習サイトの活用が効果的です。SQLを記述しながら問題を解くことで体系的に学習できるほか、実践スキルが身につきやすくなります

CourseraUdemyなどのオンライン学習プラットフォームでは、入門コースから上級コースまで幅広く選択可能です。また、SQLに特化した教育サイトや、W3SchoolsSQL ZooMode Analyticsなどのチュートリアルを利用するのも良いでしょう。

オンライン講座やスクールを活用する

書籍・サイトなどでの独学が不安であれば、オンライン講座やスクールの活用がおすすめです。わからないところを直接講師に質問できるほか、カリキュラムに沿って学習するため、効率良くSQLのスキルを習得できるでしょう。目標を立てながら継続的に学習をしたい方に向いています。

関連記事:SQLの勉強方法|おすすめのサイトや本、勉強時間の目安などを解説

資格の認定教材や公式サイトを活用する

SQLの資格取得を目指す際、認定教材や公式サイトを活用することが効果的な学習につながります。オラクル社が提供するOracle Live SQLは、Webブラウザ上でSQLの実行と動作確認ができるサービスです。Oracle.comのアカウントを持っていれば、環境構築なしで無料でデータベースの操作が可能なため、SQLの資格取得に向けた学習に最適です。

OSS-DBの知識を体系的かつ効率的に学ぶには、LPI-Japan認定の参考書が役立ちます。これらの教材を活用することで、OSS-DBの理解を深められるでしょう。

また、マイクロソフトが無料で提供しているMicrosoft Learnは、Azure Database Administrator Associateの知識を習得するのに適しています。このように、各資格に応じた認定教材や公式サイトを有効に活用することが、SQLの資格取得への近道となります

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SQLが使われる仕事

どのような業務でもデータを取り扱うことから、さまざまな目的でSQLの技術が使われています。SQLが使用される代表的な仕事としては、システム開発、AIやビッグデータの分析、そしてデータアナリストによる分析などが挙げられます。本章では、これらの分野でSQLがどのように役立てられているのかを詳しく説明していきます。

システム開発

システム開発では、データベースを活用する場面が多くあります。その際に、SQLが重要な役割を果たします。

データベースが必要となる代表的なシステム開発には、Webシステムの開発や基幹システムの開発などが挙げられます。以下では、これらのデータベースが必要となる代表的なシステム開発について、詳しく解説していきます。

Webシステムの開発

Webシステムでは、会員管理などでさまざまなデータを扱うため、SQLを使ってデータベースの開発・運用が行われます。特にECサイトのWebシステムでは、バックエンドのシステムで多くの商品データ・顧客データをデータベースで管理しています。

基幹システムの開発

基幹システムとは、人事・会計・販売などの企業の根幹を支えるシステムを指し、売上・社員・製品などの各種データがデータベースに格納されています。基幹システムのデータベースには高い精度やパフォーマンスが求められるため、データベースの開発にはSQLスキルのあるエンジニアが欠かせません。

AI・ビッグデータの分析

近年ではAIが注目を浴び、さまざまな生活のシーンで使われるようになりました。AIは、データを学習して判断の精度を上げていきます。学習は学習用のビッグデータを入力して行うため、学習データが非常に重要です。

また、AIを使ったビッグデータの分析では、AIエンジニアやデータサイエンティストなどがSQLを使ってデータを扱います。そのため、必然的にSQLのスキルが必要となります。

データアナリストによる分析

データアナリストは、SQLを使ってデータを分析することが多い職種です。システムアナリストはITシステムの分析・評価を担当し、マーケティングアナリストはマーケティング戦略の立案や施策の効果測定を行います。

また、ファイナンスアナリストは投資判断や経営戦略の立案をサポートします。ここでは、SQLが使われるデータアナリストの仕事について解説します。

システムアナリスト

システムアナリストは、ITシステムの分析と評価を担当する職種です。システムアナリストの仕事では、システム開発の要件定義や設計に携わります。

システムが生成するデータを理解し、データを管理するために、システムアナリストはSQLを活用します。システムアナリストがSQLを使いこなすことで、システムの効率的な運用が可能となります。

マーケティングアナリスト

マーケティングアナリストは、マーケティング戦略の策定や施策の効果測定を担当する職種です。マーケティングアナリストの仕事では、SQLを活用して顧客データや売上データなどを分析し、マーケティング戦略立案に必要な情報を提供します。したがって、マーケティングアナリストにとって、SQLの知識は欠かせないといえるでしょう。

ファイナンスアナリスト

ファイナンスアナリストは、投資判断や経営戦略の立案を支援する職種です。ファイナンスアナリストの業務では、金融市場のデータや企業の財務データを分析することが多くあります。

重要な財務データなどをデータベースから取り出す際、ファイナンスアナリストはSQLを活用します。SQLを使いこなすことで、データにもとづいた投資判断や経営戦略の立案が可能になります。

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SQLの資格に関するよくある質問

本章では、SQLの資格に関するよくある質問に回答します。SQLの資格に関するよくある質問には、データベーススペシャリストとオラクルマスターの違いや、SQL資格の取得にかかる勉強時間、データベーススペシャリスト試験の難易度についてが多く挙げられます。これらのよくある質問と、その回答をSQLの資格取得に活用してください。

Q1. データベーススペシャリストとオラクルマスターの違いは?

データベーススペシャリストは、ビッグデータを管理するエンジニアやデータベースを活用するエンジニア向けの資格です。一方で、オラクルマスターはSQLなどを使って、データベースの構築や運用、管理などを担うエンジニア向けの資格です。

Q2. SQL資格の取得にかかる勉強時間はどのくらいですか?

SQL資格の取得にかかる勉強時間は、資格の種類によって異なります。ORACLE MASTER Bronze DBA 2019を例にすると、資格の取得にかかる勉強時間は20〜40時間程度必要です。ただし、未経験者の場合はさらなる勉強時間が必要になります。

Q3. データベーススペシャリスト試験の難易度を教えてください

データベーススペシャリスト試験は、難易度が高い試験です。令和5年秋期のデータベーススペシャリスト試験の合格率は18.5%でした。そのため、データベーススペシャリスト試験に合格するには、効率的な勉強計画やデータベースの経験が欠かせません。

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まとめ

本記事では、代表的なSQLの資格や資格取得のメリット、挑戦する際のポイント、おすすめの勉強方法などについて解説してきました。SQLの資格には、ORACLE MASTERやMySQL 8.0 Database Administrator、データベーススペシャリスト試験、OSS-DB技術者認定試験などが挙げられます。

これらの資格を取得することで、エンジニアのスキル向上とシステム開発の品質向上が期待できるようになります。また、需要が高く転職活動で役立つことや、資格手当や年収アップにつながるなどのメリットがあるでしょう。

SQLの資格に挑戦する際には、資格取得の目的を明確にして、自分のレベルに合った難易度の資格を選択することが重要です。SQLの資格に興味がある方は、本記事を参考に資格取得にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修

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