VBAは難しい?苦手意識を克服する方法を紹介!

最終更新日:2024年8月9日

VBAはプログラミング言語の中でも特殊な位置づけで、特定のアプリケーション内で、アプリケーションの機能を自動化するなどの使い方ができます。マイクロソフトオフィス製品は利用者が多く処理を自動化できると事務作業が効率化されるので、VBAをマスターしたいと考えている人は多いでしょう。

VBAはプログラマーだけでなく、事務、経理、総務などの担当者も扱えると便利で、転職時には強みになるはずです。ではVBAはどのくらいの難易度なのか、どうすれば苦手意識を克服できるのかなどについて解説していきます。

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この記事のまとめ

  • VBAはマイクロソフトオフィス製品で使用できるプログラミング言語で、事務処理の自動化などと相性が良い
  • VBAの難易度はHTML/CSSと比較すると難しく、その他のプログラミング言語と比較すると易しい
  • VBAをマスターするためには基本を身につけることと、実際にコードを書いて処理結果を確認する作業を繰り返すことが重要

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VBAの難しさを調べる前に知っておくべきこと

VBAの難しさを調べる前に、そもそもVBAとは何か、VBAでは何ができるのか、逆にVBAでは何ができないのかといったことを知っておいた方が良いでしょう。VBAの特徴を知ることで、習得すべきかどうかの判断に役立つはずです。またVBAとマクロは同じものとして考えられることがありますが、厳密には違いがあります。

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VBAとは

VBAはVisual Basic for Applicationsの略です。マイクロソフトオフィスのアプリケーションで使用できるプログラミング言語で、具体的にはExcel、Word、PowerPointなどでVBAを使用できます。VB(Visual Basic)とは名前が似ていますが、VBAは特定のアプリケーションに特化したVBと考えると良いでしょう。VBAの土台はVBなので、言語仕様としては類似しています。

VBAでできること

VBAでできることは、データの自動集計、メールの一斉送信、マイクロソフトオフィスアプリケーション間の連携などです。アプリケーション内での事務処理や、そこから派生した処理ができると考えると良いでしょう。

VBAではできないこと

逆にVBAでできないこととしては、膨大なデータ処理、マイクロソフトオフィス以外のアプリケーションとの連携、本格的なアプリケーション開発などです。VBAは主に簡易的な事務処理の自動化のためのプログラミング言語なので、その範囲を超えた高機能な処理は難しいということです。

VBAとマクロの違い

VBAはプログラミング言語で、マクロは機能です。たとえばVBAによって機能のまとまりを作ったら、それがマクロということです。言い換えると、VBAはマクロを作るためのプログラミング言語ということです。マクロはVBAでなくても作成可能で、たとえばExcelなどには「マクロの記録」という機能があります。ボタンを押してExcelで操作をしたら、その操作が記録されて次回から自動実行できる仕組みです。

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VBAが難しく感じる理由

VBAは他のプログラミング言語と比較すると、初心者でも学習しやすいと言われることが多いです。実際慣れればVBAは扱いやすいと考えられますが、他のプログラミング言語経験者であってもVBAの独特のコードに苦戦する可能性はあります。では具体的にどのようなポイントで難しく感じるのか、いくつか挙げていきます。

Excelの複雑なオブジェクトモデル

ExcelのVBAでは、オブジェクトを指定し、そのオブジェクトに対して処理を記述する仕組みになっています。具体的には「Excel.Application」「Workbook」「Sheets」「Styles (Style)」「Names (Name)」といったオブジェクトがあります。オブジェクトは階層になっていて、どの階層に対してどの処理が実行され、また各オブジェクトの処理の優先順位も意識する必要があります。CSSを扱ったことのある人は、CSSでの指定と似ているように感じるかもしれません。

エラーメッセージの解読と対処

VBAにエラーがあると、マクロエラーメッセージが表示されます。そしてこのエラーメッセージがそこまでわかりやすくはなく、解読と対処に手間がかかるという意見もあります。これについては他のプログラミング言語でも同じようなことが起こりますが、VBAのエラーメッセージ解読、対処の方がスムーズに進まない人もいるでしょう。

VBAの古さと最新技術とのギャップ

VBAは古くからあるプログラミング言語で、バージョンアップはされているもののたとえばWebやゲームプログラミングのように最新技術が導入されていくわけではありません。あくまでも事務処理の範囲で機能がマイナーチェンジされているような印象でしょう。また文法や処理速度も昔からそれほど変わっていないため、新しいプログラミング言語に慣れている人にとっては扱いにくさを感じる原因になります。

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VBAはどれくらい難しい?

VBAの難易度は人によって感じ方が異なるはずですが、たとえばほかのプログラミング言語と比較すればだいたい同じような意見になるでしょう。また必要な学習時間やVBAの資格取得の難易度についても紹介します。難易度は人によって感じ方が異なりどうしても主観が入りやすいものなので、あくまでも参考とお考えください。

ほかの言語と比較したVBAの難易度

VBAはHTML/CSSに比べると難しいですが、その他の言語と比較すると易しいという位置づけでしょう。HTML/CSSとは違ってVBAにもロジックなどはありますが、他のプログラミング言語のように複雑な構造にはなりにくいです。用途が事務処理なので、単純処理のループや単純な条件分岐を作り、後は各オブジェクトに対しての処理を記述していく、といった形になります。

習得に必要な学習期間

VBAの習得に必要な学習時間はこれまでのプログラミング経験やその他の学習経験によって大幅に変わってくるでしょう。具体的な時間についてはいろいろなことが言われていて、200時間程度という意見もあれば、1000時間程度という意見もあります。期間としては1日の学習時間にもよりますが、数か月から1年半程度と考えられます。

これまでの経験や勉強の得手不得手にくわえ、どのくらいのレベルを目指すのか、どのような処理を目的に学習するのかなどによっても学習時間は変わってくるはずです。

VBAの資格取得の難易度

VBAの有名資格として、VBAエキスパートが挙げられます。VBAエキスパートはExcel VBAベーシック、Excel VBAスタンダード、Access VBAベーシック、Access VBAスタンダードの4種類に分けられますが、いずれも合格率は50%前後程度です。

そのため、プログラミング言語系資格の中ではVBAエキスパートの難易度は低いと言えるでしょう。ただしマイクロソフトオフィススペシャリストと比較するとプログラミングスキルを問われる内容なので難易度は高いです。

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VBAを効率的に学習する際のおすすめ手順

VBAを効率的に学習する際のおすすめ手順を紹介します。必ずしも以下に紹介する流れで学習しなければならないわけではありませんが、特に学習の流れが決まっていないのであれば以下の手順で進めるのがおすすめです。基本的なこと、簡単なことから始めると挫折しにくく、着実にステップアップしていけるでしょう。

Excel VBAで最初に覚えるべき4つの基本操作を学ぶ

まずはExcel VBAで最初に覚えるべき4つの基本操作を学んでください。具体的には、マクロの記録と実行、VBAエディタの開き方、セルや範囲の操作、条件分岐です。いずれも基本的なことなので、基本通りやってみればすぐにマスターできるはずです。

マクロの記録と実行

まずはマクロの記録と実行を試してみてください。「マクロの記録」ボタンを押して操作し、「記録終了」ボタンを押すと自動的にマクロが記録されます。そして記録されたマクロは「実行」ボタンを押すと実行できます。操作の内容はなんでも良いので、とりあえず試してみてください。記録したマクロのコードを見ることもできますが、この段階ではコードを見てもよくわからない可能性が高いです。

VBAエディタの開き方

VBAエディタは、「Alt+F11キー」を押すか、開発タブからマクロ名をクリックして編集画面を開きます。この段階ではどのように編集すれば処理を変更できるかよくわからないと思うので、とりあえずVBAエディタを開いてみるだけで良いでしょう。

セルや範囲の操作

VBAはオブジェクトを指定して処理を作っていくということでした。この方法を学ぶ際、まずは最小のオブジェクトを指定するとわかりやすいでしょう。具体的にはセルを指定すると良いです。RangeやCellsの使い方からマスターし、簡単な処理を実行して変化を確認するのがおすすめです。

条件分岐

条件分岐の使い方はVBAも他のプログラミング言語と同じです。具体的にはIFやElseを使用します。条件分岐の書き方を把握し、たとえば上のRangeやCellsと組み合わせて処理を実行し、条件によって処理が変わることなどを確認すると良いです。

簡単なVBAを構築してみる

上記の内容を組み合わせて、簡単なVBAを構築してみてください。VBAはゼロから記述しても、マクロの記録の後にエディタから編集して書き換える方法で試してみても良いです。この段階ではとにかくVBAを構築して動かしてみる体験をすることが重要になります。実体験があればその後の本格的な学習で頭に残りやすいからです。

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VBAが難しいと感じている方のよくある質問

VBAが難しいと感じている方のよくある質問と回答を紹介します。VBAはプログラミング言語の中では比較的易しいですが、プログラミング言語なのでプログラミング経験のない人にとっては難しく感じられるかもしれません。またVBAならではの考え方、書き方も複数あるのでその点でつまずく人もいるかもしれません。まずはVBAの概要を把握してください。

Q1. VBAの挫折率はどのくらいですか?

VBAを含むプログラミング学習の挫折率は9割程度とされています。明確な統計が存在するわけではないので正確なところは不明ですが、VBAも多くの人が挫折していることは知ったうえで、根気強く取り組んでください。

Q2. VBAの勉強時間はどのくらいで身につきますか?

VBAの勉強時間は、求めるスキルレベル、学習能力、プログラミング経験などによって変わってくるでしょう。200時間という意見もあれば、1000時間という意見もあります。またVBA関連の資格取得は70時間ほどの勉強で可能なので、これをVBAの勉強時間と考える人もいるでしょう。

Q3. VBAの難易度はどのくらいですか?

VBAの難易度は、プログラミング言語全般の中では易しめと言えます。HTML/CSSと比較するとVBAの方が難易度は高いですが、その他の言語よりはVBAの方が易しいという位置づけです。ただし感じ方は人によって異なるので、あくまでも参考です。

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まとめ

VBAはマイクロソフトオフィス製品で事務作業を自動化する際などに利便性が高いです。VBAが扱えると、手作業で行っていたものを自動化できるかもしれません。逆に言えば、VBAができないことで時間や労力を無駄にし続けているケースも多々あります。

VBAの難易度はHTML/CSSよりは難しいが、その他のプログラミング言語と比較すると易しいといった程度です。ただしたとえばWeb系の言語に慣れている人がVBAを初めて触ると、考え方の違いから混乱する可能性もあります。

VBAを習得するにはまずは基本を学習し、あとは実際にコードを書いて実行して結果を確かめる作業を繰り返すと良いでしょう。

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