ネットワークエンジニアに必要な勉強内容とその学習方法

最終更新日:2024年5月16日

ネットワークエンジニアとは、ネットワークの設計、構築、運用などを通じて、企業のITインフラを支える職種です。これまでのネットワークエンジニアに必要なスキルや勉強内容といえば、ルーティングやスイッチの知識・技術などが代表的なものでした。

しかし、近年ではその状況に変化が訪れています。既存の技術を身につけつつ、クラウド化の浸透やSDNといった新たな技術に対応できるスキルなど、幅広く勉強することが重要です。

本記事では、ネットワークエンジニアを目指す方や、現職のネットワークエンジニアに向けて、ネットワークエンジニアに求められる知識やスキル、その勉強方法などを解説します。

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この記事のまとめ

  • ネットワークエンジニアに必要なスキルとしては、通信プロトコルやネットワーク機器のほかに、クラウドやセキュリティに関する知識も必要
  • ネットワークエンジニアになるための勉強方法としては、書籍や学習サイトを活用した独学や、勉強会への参加、動画サイトなどを活用する方法がある
  • 基礎知識を身につけた後は、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を使って実際に設定作業を行ってみるのがおすすめ

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ネットワークエンジニアとは

ネットワークエンジニアとは、コンピュータネットワークの構築、保守、運用などを行い、企業のインフラを支える職種です。アプリケーションエンジニアやシステムエンジニアと比較すると、プログラミングを行うことは少なく、物理機器に直接触れたり、OSのコマンドを入力したりすることが多いです。近年では、クラウド化が進んでいることから、物理機器を扱うネットワーク構築のみではなく、クラウドサービスを活用した構築なども担うようになってきています。

ネットワークエンジニアの必要性

ネットワークエンジニアは、システム開発において非常に重要です。ネットワークという土台がなければ、システム開発プロジェクトが機能しないからです。しかし、ネットワークは機能していて当たり前と考えられることが多く、ミスが許されにくい傾向があります。

ネットワークエンジニアは、縁の下の力持ちのような役割で周囲からのハードルが高く、きっちりと業務を進めていくことが求められます。

ネットワークエンジニアの仕事内容

ネットワークエンジニアの仕事内容は大きく分けて、「設計」「構築」「運用・保守」の3つに分類されます。

ネットワーク設計とは、企業や組織で利用するコンピュータネットワークに用いる機器や接続先を定めることです。定めた内容は設計書に記載し、クライアントやほかのエンジニアと共有します。また、接続先、接続相手に関しては、みだりに不特定多数のユーザーからの接続を許さないようセキュリティ上の条件を設けます。

次に、ネットワーク構築とは、設計によって定めたコンピュータネットワークをサーバーやネットワーク機器を用いて実現することです。物理的にケーブルで繋いでネットワークを構築する場合もあれば、クラウドや仮想化ではソフトウェアを介した制御を作る場合もあります。

最後に、ネットワーク運用・保守とは、構築したネットワークの継続的な稼働を支援する業務です。構築したネットワークは組織のインフラとして稼働するため、常にパフォーマンスを発揮して利用できる状態であることが重要です。機器の故障やソフトウェアトラブル、外部からの攻撃や不正な侵入者などに対応し、継続的にネットワーク環境を提供することがミッションとなります。

関連記事 :
ネットワークエンジニアとは|役割や仕事内容、未経験から目指す方法
ネットワークエンジニアの構築業務|流れや必要なスキル・資格を解説

ネットワークエンジニアの仕事に必要なスキル・知識

ネットワークエンジニアの仕事は、ネットワークの設計や構築、運用・保守など、システム開発における非常に重要な役割です。そのため、ネットワークの知識はもちろん、ITの基礎知識やセキュリティに関する知識、問題解決力やコミュニケーションスキルなども求められます。

以下では、ネットワークエンジニアに求められるスキルや知識について具体的に紹介します。

関連記事 : ネットワークエンジニアになるには?必要なスキルや資格も紹介

TCP/IP全般の基礎知識

TCP/IPとは、ネットワーク通信において使用される通信プロトコルです。実際は複数のプロトコル(IP、ICMP、TCP/UDP、SMTP、telnet、SSH、HTTPなど)で成り立っていますが、TCP/IPが一般的な名称になっています。TCP/IPにおける4つの階層モデルは、後述するOSI参照モデルと紐づけて覚えておきたいところです。

OSI参照モデルの知識

OSI参照モデルは、ネットワークにおける通信機能を7つの階層構造に分割したものです。OSI参照モデルは階層によって必要になる技術が異なります。たとえば、第1層(物理層)では電流の波形やリピータ、ハブ、ケーブルの知識、第2層(データリンク層)ではMACアドレスやスイッチングハブの知識が重要になってきます。ネットワークエンジニアであれば、特に第1層から第4層までの機能を理解しておくことが重要です。

プロトコルへの理解

ネットワーク上ではさまざまなプロトコルが利用されます。ネットワークエンジニアはこれらを区別・整理し、理解する必要があります。

プロトコルとは本来、通信における決まりごとです。これを前提にネットワークの設計・構築が行われます。ネットワークでは必ずほかとの接続が存在するため、接続先との相互理解を得る上でもプロトコルとその動きに理解を深めておかなければなりません。

X進数の計算

ネットワークエンジニアの良く扱う数値として、IPアドレスやMACアドレスなどのアドレスがあります。このアドレスには法則性がある場合も多く、2進数や16進数での表記が利用されます。これらを使った計算を行うため、2進数や16進数(これに加えて8進数、10進数)での計算に慣れておかなければなりません。

クラウド化に対応できるスキル

クラウドサービスの普及で、ネットワークの運用保守の作業量は減っていく傾向にあります。その一方で、ネットワーク仮想化(SDN)と、それを支える技術(Open Flow)が頻繁に使われるようになっています。したがって、SDNやOpen Flowに対応するスキルが必要になるでしょう。

特にプログラミングスキル(Ruby、Java、Pythonなど)は、クラウド化が進むこれからの時代を生きるネットワークエンジニアは身につけておいたほうが良いでしょう。また、仮想化技術を考慮した企画力・設計力も重要です。

ITに関する基礎知識

ネットワークエンジニアに限らず、エンジニアには、ITに関する基礎知識が必要です。たとえば、コンピュータやインターネット、データベースやサーバーなどの概念を理解しておくと、業務をスムーズに進行できるでしょう。特に、サーバーOSなどのインフラに関する知識は、ネットワークの知識と並行して勉強するのがおすすめです。

セキュリティに関するスキル

ネットワークエンジニアはセキュリティに関するスキルを持っておくと良いでしょう。セキュリティスキルがあれば、未然にサイバー攻撃を防ぐことができます。企業における情報資産は、非常に重要で、漏洩すると大きな損害となってしまいます。セキュリティに関する知識は、持っておくとネットワークエンジニアとして重宝されるでしょう。

問題解決スキル

ネットワークエンジニアとして、問題解決スキルも非常に重要です。ネットワークはシステムの基盤ともいえます。ネットワークに何らかの障害が出てしまうと、企業のシステム自体が停止してしまう可能性があります。その場合、ネットワークエンジニアは、いち早く原因を特定し、改善しなければなりません。もちろん、不具合が起こらないような設計が第一ですが、不測の事態に迅速に対応できるスキルも必要です。

コミュニケーションスキル

ネットワークエンジニアは、顧客とやりとりする場面もあるため、コミュニケーションスキルは必須です。顧客が求めることをヒアリングし、正確に把握して設計に落とし込む必要があります。また、期日や段取りなどもこまめに連絡しなければなりません。細かな連絡が、スムーズな業務や良い印象につながります。

ネットワークエンジニアにプログラミング言語の習得は必須

ネットワーク仮想化であるSDN(Software Defined Network)やインフラストラクチャの設定をコードで行うIaC(Infrastracture as Code)への対応が、今後のネットワークエンジニアには求められます。いずれもプログラミング言語を用いるため、そのためのスキルが必要です。

SDNでは各種のスイッチを仮想化しソフトウェア上で制御します。この制御のためにプログラムが必要となります。

IaCではインフラ環境の構築作業をコードとして記載することで、効率化、再現性向上、属人化排除などを行う手法です。基本的にはツールを利用してコードを作成することが多いのですが、インフラエンジニアにはそのコードを読み、細部の修正などが行えるレベルのプログラミングスキルが必要とされます。

関連記事 :ネットワークエンジニアが習得すべきプログラミングスキルは?おすすめ言語や学習法も解説

ネットワークを勉強するメリット

ネットワークエンジニアにとって、ネットワークの勉強は必要不可欠です。また、システムエンジニアやプロジェクトマネージャー、ITコンサルタントなどにとってもネットワークを勉強するメリットは大きいです。

ネットワークはシステムの土台になっているため、扱えれば担当できる領域が広がります。また最近では、フルスタックエンジニアという一人で幅広く対応できるエンジニアが求められており、職種関係なく知識を身につけておくと良いでしょう。

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ネットワークエンジニアにおすすめの勉強方法

未経験からネットワークエンジニアを目指すのであれば、書籍や学習サイトを活用した独学や、勉強会への参加、動画サイトなどを活用する方法があります。

なるべくコストをかけずに勉強するのであれば、書籍や学習サイトの活用がおすすめです。ただし、書籍のなかでも掲載してある情報が限定的であったり、分かりづらいと感じるものもあります。そのため、自分にとって読みやすい、理解しやすい1冊を探し出すことも重要なポイントといえるでしょう。

また、独学での学習では集中できないこともあります。その際は、スクールに通う・動画サイトを観る学習方法がおすすめです。書籍を読みながら進めるよりも効率的に学習でき、短時間で知識を身につけたい方には最適な方法といえるでしょう。

関連記事:
ネットワークエンジニアへの転職方法|ポイントやキャリアパスも紹介
ネットワークエンジニアの志望動機の書き方は?例文も交えて解説

ネットワークについての学習の流れを3ステップで紹介

ネットワーク分野に限らず、ITに関連する知識の学習やスキル習得では、インプットとアウトプットを通して知識の定着を図ることが重要です。ネットワークについての学習の3ステップとしては以下の通りです。


  • 1. ネットワークの知識を身につける

    2. ルーターやスイッチを使い、実際に手を動かす

    3. CCT、CCNAなど資格の合格を目指す


下記で詳しく説明していきます。

1. ネットワークの知識を身につける

ネットワークエンジニアに必要となるスキル・知識で挙げた内容など、ネットワークの基礎に関しては最初に学習が必要です。書籍やWebサイトなどを活用して、ネットワークを構成する理論を理解することがスタート地点となります。

2. ルーターやスイッチを使い実際に手を動かす

基礎知識を身につけた後は、ルーターやスイッチなどのネットワーク機器を使って、実際に設定作業を行ってみるのがおすすめです。身につけた知識のアウトプットを行うことで、より理解が深まります。機器を用意するのが難しい場合は、各種のネットワークシミュレーターを利用するのも一つの手段です。

3. CCT、CCNAの合格を目指す

ネットワークに関する知識をインプット、アウトプットし、ある程度知識が身についてきたら、CCT、CCNAなどの資格試験に挑戦しましょう。試験合格という目標に向けて学習することで、体系的に知識を整理し、知識の定着が図れます。

CCTやCCNAなどの資格の詳細に関しては、後の章で説明します。

ネットワークエンジニアの勉強におすすめの本

ネットワークエンジニアに必要なスキルや知識を勉強するにあたって、低コストで始めることができるため、書籍での勉強がおすすめです。しかし、自分に合わない書籍で始めてしまうと、つまづいてしまい、モチベーションが維持できずに学習を断念してしまうこともありえます。

ここでは、ネットワークエンジニアになるための勉強におすすめの書籍を紹介します。自分に合った書籍を選べるよう、参考にしてみてください。

[改訂新版] 3分間ネットワーク基礎講座

『[改訂新版] 3分間ネットワーク基礎講座』(網野 衛二、技術評論社)

1つの講座につき3分単位で学べる本です。ネットワークの基礎やTCP/IPの概要を勉強しようとしたものの、あまりにも難解で挫折してしまった経験のある方もいるでしょう。そのような方でも、1回あたり3分という短時間で簡潔に理解できるように内容が整理されています。

たとえば毎日の通勤・通学時間を利用した学習を習慣化すれば、自然にネットワークの基礎知識を身につけられるでしょう。1回読んだだけでは理解しきれなかった内容も、繰り返し読むことで理解できるようになるはずです。

日々の仕事が忙しく、まとまった勉強時間を確保することが難しい方でも、通勤時間や寝る前の時間などを利用できます。

ネットワーク超入門講座 第5版

『ネットワーク超入門講座 第5版』(三上 信男、SBクリエイティブ)

ネットワークエンジニアにとって特に重要な「LAN」や「WAN」の概要、スイッチやルータといった分野ごとに基本的な知識を得られる1冊です。また、第一章の部分では「ネットワークの全体像」が詳しく解説されているため、それぞれの分野がネットワークでどのような役割を果たしているのか、体系的に学ぶこともできます。

ネットワークの入門書としては決定版ともいえる本で、紙・電子を合わせると累計9万部もの販売実績を誇るベストセラーです。ネットワークエンジニアになった後でも、基礎的な知識をいつでも確認できるため、まさに必携の1冊といえるでしょう。

マスタリングTCP/IP 入門編(第6版)

『マスタリングTCP/IP 入門編(第6版)』(井上直也、竹下 隆史・村山 公保・荒井 透・苅田 幸雄、オーム社)

TCP/IPの基本を身につけるための定番ともいえるのが、この『マスタリングTCP/IP 入門編』です。1994年に初版が登場して以降、2024年4月現在では第6版まで販売されており、ネットワーク入門書としては超ロングセラーともいえる存在となっています。

ページ数は689にもおよびボリュームがあり、テキストとイラストとのバランスも良く理解しやすい内容となっています。「入門編」という名の通り、ネットワークの基礎を学びたい方には必携の1冊であり、ネットワークエンジニアとして駆け出しの方にとっても知識を定着させるために常備しておくと安心です。

また、ネットワークの分野は時代に合わせた知識や新しい技術要素が求められるものですが、この『マスタリングTCP/IP 入門編』は改訂版が出るたびにアップデートされています。最新の動向や知識を身につける上でも効果的な書籍です。

インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版』(みやた ひろし、SBクリエイティブ)

クラウドサービスが主流となりつつある現在、従来のオンプレミス型のサーバーを運用する企業も徐々に減ってきています。しかし、ネットワークエンジニアにとってオンプレミス型のサーバーやネットワークの知識は基礎となるもので、切っても切り離せません。クラウドに移行するための仮想化も、サーバーサイドの知識がなければ実現できません。

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク技術&設計入門 第2版』は、ネットワークエンジニアにとっての基礎的なサーバーシステムのネットワークを一から学べる本です。累計2万4000部もの販売実績を誇り、VLAN設計からアドレス設計、仮想化にいたるまで、実際の構成事例をもとにした詳しい解説に加え、最新のネットワーク技術に対する改訂が行われています。

ストーリーで学ぶ ネットワークの基本

『ストーリーで学ぶ ネットワークの基本』(左門 至峰、インプレス)

単調になりがちなネットワーク知識の学習を、「情報システム部に配属となった主人公(成子)が、ネットワークトラブルを解決しながら成長していく」というストーリーに沿って楽しく学べます。ベテランの現役エンジニアが著述しており、机上の知識だけではなく実務に紐づいた学習ができる入門書となっています。今の現場で役に立つ内容が記載されている点も本書のメリットです。

ネットワークエンジニアの勉強におすすめの学習サイト

ネットワークに関連する知識の勉強には、学習サイトの活用もおすすめです。無料の学習サイトであれば、コストもかからず、自宅で学習を始めることができます。

以下では、ネットワークの基礎学習や資格対策ができるおすすめの学習サイトを2つ紹介します。

3分間ネットワーキング

おすすめの書籍として紹介した『 [改訂新版] 3分間ネットワーク基礎講座』のもととなっているのが、この「3分間ネットワーキング」という学習サイトです。その名の通り、1回あたり3分程度で読み切れる講座で構成されていることが特徴です。「インター博士」「ネット助手」「おねーさん」という3人の人物が登場し、会話調で進んでいきます。

講座は全81回の基礎的な内容と、補講や構築、特別講座などのコンテンツも用意されており、いずれも無料です。紙媒体ではなくスマホやPCで手軽に勉強したい方にとっては、おすすめの学習サイトといえるでしょう。

ネットワークエンジニアとして

「ネットワークエンジニアとして」は、Cisco技術者認定やLinuCなどのネットワーク関連資格の対策や、ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容などを詳しく解説しているサイトです。

ネットワークの基礎を学びたい方に対しては、「Network Study」というコンテンツがおすすめで、初級者から中級者に応じて技術要素別に詳しく解説しています。「3分間ネットワーキング」と同様に2002年から開設されたサイトで最新の更新は2024年1月と継続的にアップデートされており、極めてシンプルな構成でコンテンツも分かりやすく網羅されています。もちろん、いずれのコンテンツも完全無料で閲覧できます。

ネットワークエンジニアの勉強におすすめの勉強会

独学で勉強していると、どうしても理解できない部分が出てくることもあります。自分の周りに質問できる人がいない場合は、勉強会に参加して知識を吸収する方法もおすすめです。勉強会は、オンラインで開催していることもあるため、気軽に参加できます。

以下では、勉強会の情報を提供しているサイトを2つ紹介します。

Connpass

Connpassは、ITエンジニアを対象とした勉強会の情報を提供しているIT勉強会支援プラットフォームです。特定のプログラミング言語に特化した勉強会や、セキュリティ、クラウドなど、一定のテーマごとに開催される勉強会の情報が掲載されています。

勉強会は特定の会場で開催されるものとオンライン上で開催されるものが存在し、特に最近では新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、オンラインでの案件が増えています。勉強会の案件によっては無料のものと有料のものがあるため、申し込み前には必ず確認しておきましょう。

TECHPLAY

TECHPLAYもConnpassと同様、さまざまな勉強会やイベント、ハッカソンなどの開催情報を提供しているサイトです。ネットワーク関連の勉強会やイベントはもちろんですが、機械学習やビッグデータの分析といった分野まで幅広く網羅されています。

ネットワークエンジニアにとって関連性の高いものとしては、AWS関連の勉強会やイベントが特に注目されているようです。ネットワークエンジニアとしてステップアップを目指したい方、最新のテクノロジー動向を知っておきたい方にもおすすめです。

ネットワークエンジニアの勉強におすすめのスクール

「ITスクールは費用が高額なので、もう少しコストを抑えたい」という方におすすめなのが、動画を活用したサイトでオンライン授業を受講する方法です。

・Udemy 「ネットワークとセキュリティコース」
Udemyは一般的なビジネススキルや自己啓発、IT系のスキル開発などに役立つ研修コンテンツを提供しているサイトです。講座の数は20万以上におよびます。ネットワークエンジニアを目指す方には「ネットワークとセキュリティコース」のコンテンツがおすすめです。

初歩的な内容から専門的な内容のコンテンツまで充実しており、その人のレベルに合わせて学習することができます。

・Schoo「ネットワーク入門 Cisco Networking Academy -CCNA ITN」
Schooは月額980円で8000本以上の授業が見放題で利用できるオンライン学習サービスです。「ネットワーク入門 Cisco Networking Academy -CCNA ITN-」は、CCNAの取得にも役立つネットワークの基礎知識を体系的に学ぶことができます。

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実機を使ってネットワークを勉強する方法

実機を使って勉強することで、より実務に近い形になります。本やサイトなどで知識を身につけたら、実際に実機を使ってネットワークの構築をしてみましょう。いきなり実務経験を積むのは困難ですが、自宅のネットワーク回線をつなげてみたり、セキュリティ対策を考えたりするだけでも、大きな経験です。知識だけが頭にあるのと、手を動かして経験するのでは、スキルの定着度が異なります。

ここでは、実機を使って勉強する方法を紹介します。

パケットトレーサーをインストールする

パケットトレーサーはシスコシステムズが開発したソフトです。パソコン上で疑似的なネットワークを作ることができます。本物のネットワークのように、ルーターやスイッチの設定も可能です。機器の購入やスクールの契約などが不要なので、手軽に始めやすいというメリットがあります。

実機を購入する

スイッチを購入すれば、実機を使って勉強を進められます。スイッチはネット通販やオークションサイトでも購入可能なので、実際に店舗に足を運ぶ必要はありません。また、ルーターを購入するとさらに実際の環境に近づきます。

スクールに通う

実際にどのような機器を用意すればいいか分からない方は、スクールに通うのも一つの手です。スクールに通えばスイッチやルーターが用意されていて、自分で用意する必要がありません。学習カリキュラムもあり、講師のサポートも受けられるので効率的に学習を進められます。費用はかかりますが、最も確実な方法といえるでしょう。

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資格取得を目指して効率的に学びスキル証明も手に入れよう

ネットワークエンジニアになるために必須となる資格はありません。しかし、スキルを客観的に評価する意味でも資格は取得しておいたほうが転職の際に有利に働きます。

また、漠然と「ネットワークのスキルを身につけたい」と考えて勉強するよりも、資格取得という目標があったほうがモチベーションが維持しやすく、効率的に学習できるでしょう。

ネットワークエンジニアを目指す上でおすすめの資格をいくつか紹介します。

CCT(入門者向け)

CCT(Cisco Certified Technician)認定は、シスコシステムズ社のネットワーク機器のメンテナンスやサポートに必要なスキルを有していることを証明します。

未経験からネットワークエンジニアとして採用された場合、いきなりシステム開発に直接的に関わるケースは稀であり、ほとんどが保守・運用の担当からスタートします。転職の際、CCTを有していれば、ネットワーク機器やシステムの基礎的な知識を持っていることが証明でき、有利に働くでしょう。

Ciscoの求人・転職情報>

CCNA(入門者~中級者向け、実務レベル)

ネットワークエンジニア向けの資格としてぜひ取得しておきたいのがCCNAです。CCTは保守・運用の担当者を想定しているのに対し、CCNAはネットワークシステムの設計や開発を担うレベルを想定しています。

ネットワークエンジニアとして未経験であっても、独学でCCNAを取得した実績があれば、採用時にも一定の評価を得られる可能性があります。

CCNAの求人・転職情報>

CCNP Enterprise(中~上級者向け)

CCNP EnterpriseはCCNAの上位資格で、中~上級者向けといえるでしょう。プロフェッショナルレベルの資格で、ITスキル標準(ITSS)ではレベル3に相当します。認定資格取得にはコア試験とコンセントレーション試験の2種類に合格する必要があります。コア試験はコアエンタープライズ技術、コンセントレーション試験は選択式で専門の技術分野が試験範囲です。

AWS認定クラウドプラクティショナー(中~上級者向け)

AWS認定クラウドプラクティショナーは、Amazonが提供しているAWSクラウドに関する知識やスキルを認定する資格です。実際にAWSやクラウドを触ったことがない人にはややハードルが高い資格なので、先に操作に慣れてから受験するのがおすすめです。実際に操作しながら知識を身につけたほうが頭にも入りやすいでしょう。

ネットワークスペシャリスト(上級者向け)

ネットワークスペシャリスト試験は、情報処理推進機構(IPA)が実施している国家試験です。その名の通り、ネットワークの分野において極めて専門的な知識を有していることを認定する試験で、システムの要件定義や開発などにおいて中心的な役割を果たす人材を対象としています。

試験は午前が多肢選択式問題、午後は記述式問題が出題され、2023年度の合格率はわずか14.3%(例年15%前後)と難易度が高い資格です。

ネットワークスペシャリストの求人・転職情報>

LPIC

LPICは、Cisco技術者認定と並んでネットワークエンジニアにとっては定番の資格です。サーバー用OSとして知られているLinuxの管理者になるためのスキルを証明するものであり、レベルに応じて「LPIC-1」「LPIC-2」「LPIC-3」の3種類が存在します。

LPICの求人・転職情報>

Cisco技術者認定資格

Cisco技術者認定は、ネットワーク関連の資格として知名度が高く、ネットワークエンジニアになるのであれば取っておきたい資格です。先に説明した、CCTやCCNA、CCNPもCisco技術者認定に含まれ、複数の資格試験が存在します。「エントリ」「アソシエイト」「プロフェッショナル」「エキスパート」と難易度別にさまざまな試験があるため、自身に合った試験が受験可能です。

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ネットワークエンジニアの勉強の難易度が比較的低い理由

全くの初心者からすると、ネットワークの勉強は複雑な印象を感じることもあるでしょう。しかし、ネットワークは学習パターンがあるため、ほかのIT知識を習得することに比べれば、難易度は低いとされています。

ネットワークの基礎知識を学習する際に、プログラミング言語を覚えなくていいことも、難易度が低いとされる理由の一つです。また、丸暗記するというより、大まかに理解できれば知識が身についていくという点もネットワーク分野の学習の特徴です。

以下では、ネットワークエンジニアの勉強難易度が比較的低い理由について詳しく説明しています。

学習パターンがあるため

ネットワークの代表的な学習パターンは、知識を身につけ、実際に操作してみて、不明点が出たら、また知識をつけるという繰り返しです。インプットとアウトプットを繰り返すことで深い理解につながり、実務においても役立ちます。

基礎的な知識を身につけ、スイッチやルーターなどの操作に慣れてしまえば、設定ができるようになるでしょう。

基礎知識の習得段階でプログラミング言語を覚えなくても良いため

ネットワークエンジニアに必要な基礎知識の習得段階では、プログラミング言語を覚えることは必須ではありません。クラウドでネットワークを構築する場合は、プログラミング言語の習得をしておいたほうが良いですが、はじめは気にしなくていいでしょう。

ただし、ルーターやスイッチを設定する際、コマンドを覚える必要があります。コマンドといっても、複雑なコードではなく、定型の文字列を入力すれば動作するため、身構える必要はありません。初心者でも繰り返し入力することで、自然と覚えられるでしょう。

暗記よりも理解することが大切なため

ネットワーク分野の学習では、通信に関する専門的な用語がたくさん出てきます。それらの用語を一つずつ完璧に理解していくのは時間がかかるため、丸暗記するのではなく、大体のイメージを掴んで、理解することを優先させるのが良いでしょう。必要なのは暗記ではなく理解です。全体のつながりや構造が理解できれば、自ずと覚えられるでしょう。

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ネットワークエンジニアの勉強時の注意点

ネットワークエンジニアの勉強をする際に気をつけるべき注意点として、「アウトプットも意識する」「全体に目を通す」「分からないことは相談する」ということが挙げられます。これらに注意しなければ、せっかく勉強をしていても、無駄に時間だけ消費してしまいます。効率的に勉強をするために意識しておきましょう。以下では詳しく説明していきます。

インプットだけでなくアウトプットも意識する

ネットワークに関する知識や情報をインプットすることも大事ですが、知識だけ身につけても、実務となると難しいでしょう。そのため、インプットした情報をアウトプットすることが大切です。

アウトプットとは、具体的には、実機を操作してみることです。身につけた知識をもとに、実際に操作して、思い通りの動作ができるか試してみましょう。意図と異なる動作になった場合、何が違うのかなど、より深い学習ができます。上手くいった場合は、スキルとしてしっかり習得できていることが分かり、知識の再確認にもなります。

学ぶべき内容には一通り目を通す

ネットワークエンジニアに必要な知識は多岐にわたります。学習を始める際、ネットワークに関する専門的な用語などつまづいてしまう場面が多くあるでしょう。しかし、ネットワークエンジニアの学習においては、学習内容に一通り目を通すことをおすすめします。全体に目を通し、おおまかな内容を理解してから、各分野ごとに知識を深めていくのが良いでしょう。

たとえば、LANについてしっかりと理解してから、次にWANの知識をつけるというより、LANやWAN、IPアドレスなどの全体の把握を意識することが、効率的な学習につながります。

分からないことがあるときは誰かに相談する

ネットワークエンジニアに関する勉強は独学でも始められます。しかし、独学では難しい部分も多くあるため、分からないことがあるときは誰かに相談しましょう。自分一人で分からないまま学習を進めてしまうと、間違った知識を身につけてしまう可能性があります。

学習コミュニティなどで有識者に質問してみたり、スクールで講師に相談してみたり、誰かに頼ることで正しく理解できます。分からないことは一人でどうにかしようとせず、誰かに相談してみましょう。

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ネットワークエンジニアに関するよくある質問

ネットワークエンジニアは、システム開発の土台となる重要な役割でありながら、未経験から目指すことのできる職種です。ネットワークエンジニアを目指している方にとって、ネットワークエンジニアの仕事や必要なスキル、勉強方法などは気になる要素といえるでしょう。

ネットワークエンジニアについてよくある質問とその回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

Q1. ネットワークエンジニアの仕事内容は?

ネットワークエンジニアの仕事内容は、ネットワークの「設計」「構築」「運用・保守」の大きく3つに分けられます。企業のネットワークシステムの詳細を決定し、設計書に沿って実現し、継続的な稼働を支援する仕事です。

関連記事:ネットワークエンジニアとは?仕事内容から年収までわかりやすく解説

Q2. ネットワークエンジニアの仕事に必要なスキル・知識は?

ネットワークエンジニアの仕事には、TCP/IP全般の基礎知識やOSI参照モデルの知識のほか、設計スキルやクラウド化に対応するためのスキルが求められます。また、ネットワークに関する専門的な知識だけでなく、問題解決力やコミュニケーションスキルなどのビジネススキルも必要です。

Q3. ネットワークエンジニアにおすすめの勉強方法は?

低コストで学習するのであれば、書籍や学習サイトを活用するのがおすすめです。ただし、自分に合った教材を見つける必要があるでしょう。独学での勉強に不安があるのであれば、スクールに通うことをおすすめします。費用はかかりますが、プロの講師がカリキュラムに沿って教えてくれるため、効率的に学習を進められます。

Q4. ネットワークスペシャリストは何ヶ月勉強すれば良い?

ネットワークスペシャリスト試験の合格に必要な勉強期間は、おおよそ6~12ヶ月程度といわれています。

ネットワークスペシャリスト試験は「午前Ⅰ・午前Ⅱ・午後Ⅰ・午後Ⅱ」の4つの区分に分かれており、それぞれの試験で合格点を取る必要があるため、上手く勉強時間を配分することが必要です。

Q5. ネットワークエンジニアのスキルを活かせる仕事はほかにある?

ネットワークエンジニアの経験は、ほかにも幅広い職種で活かすことができます。具体的な例としては、システムエンジニア、サーバーエンジニア、インフラエンジニアが挙げられます。

これらの職種では、ネットワークエンジニアで培ったスキルや知識を、システム運用や効果的なインフラ管理のために役立てることができます。

Q6. ネットワークエンジニアは独学で目指せる?

独学でネットワークエンジニアになることは可能です。経済産業省が発表した「IT人材需給に関する調査」によると、ネットワーク分野に限らず、エンジニアの需要は年々増加傾向です。もちろん、知識やスキルは必要ですが、人材不足であるため、努力次第で未経験から独学でネットワークエンジニアになれるでしょう。

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まとめ

ネットワークエンジニアを募集している求人情報を見ると、実務経験者を対象としているものもあり、未経験から目指すにはハードルが高く難しいと考えてしまいがちです。しかし、勉強をしてスキルを身につければ、それまでの努力やポテンシャルが評価され、採用に結びつく可能性も十分あります。

これまでIT業界で働いたことがなく、予備知識が一切ない方にとっては、ネットワークの分野は難しい内容に感じられるでしょう。しかし、自分に合った学習方法を見つけることで効率的にスキルを身につけることができるため、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。

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