EVENT REPORTイベントレポート
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
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2018年1月25日のヒカ☆ラボでは「オンプレからAWSへの移行」をテーマに、パーソルキャリア株式会社の小野島 昇吾氏・浅野 潤氏が登壇。アルバイト・パート採用支援サービスを扱う同社のAWS導入事例や、導入後の各種改善策についてお話しいただきました。
講演者プロフィール
講演者プロフィール
まずAWSへの移行を決定した背景として、人材業界の競争が激化し、ビジネスのスピードアップの必要性が高まっていたことを説明。しかし社内的課題として、当時システムの開発・運用をグループ会社に一任しており、スピーディーに意思決定/開発できる構造になかったことも指摘していました。そこで、ビジネスの求めるスピートを叶えるため、AWSを導入し、内製化を進めるDevOps Teamを設立したそうです。
移行のデッドラインはOSのEOLに伴い2017年3月に設定されました。しかし、最初のうちは移行が思うように進まなかったといいます。要因の一つは「リソース不足」でした。対策として、定型作業を別のチームに移譲したり、緊急度の低い割り込み業務は移行後まで待ってもらうなどの対応をとったそうです。
さらに、週2日はAWSに集中する日として他のタスクをブロックもしたとのこと。エンジニアだけでシステムの移行を行うことは難しい、組織全体の協力が必要であることがわかったといいます。加えて重要なマインドセットとして「技術的追求とリソースのトレードオフ」を強調していました。
▲オンプレミス時代の環境
▲AWS導入後の環境
移行の手順については、「設計編」(network、Server、Provisioning、Load Balancer、Database、Amazon Aurora、NFS)「実践編」(環境構築、dns migration、mail server、DB migration、2段階移行)に分けて詳しく解説。使用したツールや技術については、下部に掲載しているスライドを御覧ください。
講演の後半では、AWS導入後に起こった問題とその対応策についてお話しいただきました。
起きた問題は「一部apサーバーでの“500 Internal Server Error”多発」「loadavg5 が 2,336.85」「とある呪い(バッチの動きがおかしい)」「突然の死(mackerelから大量の503通知)」など、複数。それらに対して、なぜこのような問題が起きたのかという背景や、とった対応などを解説してくださいました。
さらに、移行に伴い様々なカイゼンが必要になったとも続けました。こちらも「config management」「Security」「awsまわり」に分けて説明がありましたので、ぜひスライドで詳細をご確認ください。
最後に、AWS移行によって何がよくなったか、という点について改めて言及。システムの整理や対応のスピードアップ、またチームの自律性も高くなったとまとめました。そして、システム移行時に必要なマインドセットを下記にまとめ、講演は終了となりました。
AWSへの移行に興味のある方は、ぜひこのスライドを見て、ハード・ソフトの両面で重要なものを確認してみてください。
https://speakerdeck.com/seedsx/migration-from-on-premise-to-aws-in-seeds-company