EVENT REPORTイベントレポート
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
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キャラクターデザインってみなさんどのように勉強されていますか?
自分が描いている絵が本当に評価されるのかどうか、
わかりづらくありませんか?
そんなみなさんの悩みを解決するために、
事前に出してもらった課題をクラウドゲートのデザイナーさんに添削してもらえるセミナーを12月に開催することになりました。
今回は課題提出に先駆けて行われた10月23日に行われたセミナーのレポートをお送りします。
課題に取り組む前に読んでぜひ参考にしてくださいね!
■デッサン、デッサン、兎にも角にもデッサン
デザインをするうえで大事なことは
「デッサン、デッサン、兎にも角にもデッサン」です。
デッサンというと、鉛筆のデッサンを考える方も多いと思いますが、
イラストを描くときのデッサンは
「見て違和感があるかどうか」が基準になってきます。
そもそもイラストとは「デフォルメの連続」です。
うまく省略をするためには、まず構造を知ることが肝心です。
たとえば、ある知人にバイクの写真を見てイラストを描いてもらったところ、
見えるはずがない部品がついていたり、イラストの向きが前後逆に描かれていました。
つまり、イラストを描く対象の構造さえ理解していれば向きを変えても正しくデフォルメができる、ということです。
イラストは目的に合わせて流行りのソーシャルゲーム、キャラクターデザイン、
汎用性の高いクリップアート、表紙と挿絵の大きく5つに分けることができます。
なかでもソーシャルゲームはカードゲームとゲーム素材イラストで大きく特徴が異なります。
ゲーム素材イラストは最近流行りの全身描写が多く、
エフェクトや服も画面の中に収まっていて、はみ出たり切れたりしておらず、頭身も高いものから低いものまで様々です。
対して、カードイラストはキャラクターが全面に出ていて、頭身は高いことが特徴です。
何より大きな差は、カードイラストの絵柄はクリエイターによって異なりましたが、
ゲーム素材イラストでは昔のコンシューマーゲームのように絵柄が統一されてきています。
イラストを使用する理由はビジュアルによる情報伝達であるということを忘れずに
目的に合わせてイラストの種類を使い分けましょう。
ポーズを変えることで画面の力関係を表すことができます。
例えば、ドラゴンに立ち向かっている女性を描きたい場合、
ドラゴンが向かってきている方向に対して女の人の髪の毛や装飾を後方になびかせることで、
対峙している女性を描くことができます。
個性があるキャラクターは、ゲームの魅力の1つです。
キャラクターの個性をうまく出すためにも、
髪や衣装、ポーズなどのアレンジを加える必要があります。
あるキャラクターが足を広げて立っているだけの図でも、髪をなびかせたり、
マントを着せてなびかせることで、画面の中に力が発生している状態を作りだすことができるのです。
ゲームの魅力をしっかり引き出すために、ゲームの内容やデザインを変えましょう。
ゲームの種類と特徴を簡単に書いてみると・・・
・リアル
①画面の隅まできっちり描くことを求められる
②デフォルメが少ないので大衆に受け入れられやすい
③物語よりイラストのビジュアルに注力するゲームに多い
④シリアスな物語やダークなゲームに多い
・デフォルメ
①画面に収まるようポーズや服を設定することが多い
②子供も遊べるような明るいイメージのゲームに多い
・男性向け
①目が大きく、顔の凹凸の少ない女性キャラが多い
②ギャルゲーやその要素が強いゲームに多い
・女性向け
①背が高く、目が切れ長で顎がとがっている男性キャラが多い
②乙女ゲームやその要素が強いゲームに多い
・童話
①顔やボディバランスが特徴的なことが非常に多い
②テクスチャの使用や線画のメリハリが極端に強いなど特徴的な画風が多い
③物語を重視して制作されるゲームに多い
・海外系リアル、海外系デフォルメ
①非常に写実的で写真と見間違うほどだが、描きこみ量を調節して主題を表現する
②頭身が低くても顔の凹凸ははっきり描写する
上記のようにある程度は決まっていますが、用途によってはなんでもアリです!
色の塗り方にも工夫を凝らすことで絵のイメージを大きく変えることができます。
それぞれの塗り方の特徴は以下の通り・・・
・グラデ塗り
①若々しい
②爽やかな
③ツヤツヤした
④みずみずしい
・アニメ塗り
①陽気な
②活発な
③活き活きとした
④子供っぽい
・厚塗り
①重厚な
②大人っぽい
③円熟した
④高価な
・童話塗り
①繊細な
②控えめな
③渋い
④抒情な
こちらもキャラクターデザインと同様に用途に合わせて使い分けてください。
イラストを案件で受ける場合、まず最初に制作するべき案件が何に使われるのかを
正確に理解することが大切になってきます。
自分が作ったイラストが何に使われるのかをわかったうえで製作すると、
よりクライアントのニーズに近いものをつくれるようになります。
そして、形づくるものに見合った表現力を身につけるためにも
たくさんの手法や技術を身につけるために練習していきましょう。
技術を自分のものにすることで、自分らしいテイストのイラストを描くことができるようになってくるのです。