EVENT REPORTイベントレポート
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
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GoogleやFacebookで使われていたり、人型ロボットPepperの制御にも活用されるなど、何かと話題のプログラミング言語、Python。 2015年8月19日(水)、そんなPythonについて複数の著書を持ち、Pythonユーザーのためのカンファレンス「PyCon JP 2015」の座長も務めた鈴木たかのり氏がヒカ☆ラボに登壇。多くの参加者が会場に詰めかけました。
講演者プロフィール
鈴木たかのり氏の講演は、Pythonの特徴や言語仕様についてなど、基本となる部分にフォーカスをあててスタート。Python 3についての内容をベースに、2と3の違いについても触れました。
まず特徴として、Pythonは20年以上も開発が続けられ、前のバージョンとの互換性を持つ言語であるということや、Pythonを使って具体的にどんなことができるのかを説明。
さらに、インデントにより優れた視認性を持つブロック構造や、プログラムの実行結果を即座に確認できる対話モードなどについて解説されました。
インデント構造の例(上)と対話モード(下)のソースコード
また、言語仕様については、クオーテーション(‘または”)で囲むと文字列の型にでき、角カッコ([])で囲むと複数のオブジェクトを格納できる「文字列とリスト」について紹介。関数を定義するときに用いる「def」や、指定された範囲の数値を取り出す「range」などについても取り上げられました。
文字列とリストのソースコード(上)と関数定義・組込み関数のソースコード(下)
さらに、「FizzBuzz」を用いて言語仕様について解説。「FizzBuzz」とは、3で割り切れるときには「Fizz」、5で割り切れるときには「Buzz」、3と5で割り切れる時は「FizzBuzz」と表示させる簡単なアルゴリズムの問題とのこと。当日は「FizzBuzz」をPythonで実装し、完成させる様子が紹介されました。
他にも、「int」(整数型)「float」(浮動小数点型)「str」(文字列型)といった標準的なデータ型をはじめ、特徴的な「bytes」(バイト型)のデータ型についてもレクチャー。
「スライス」を使った文字列の操作や、データのまとまりを作る型である「コレクション」、よく使うライブラリやサードパーティ製パッケージなど、講演はPythonのABCから実践情報までをしっかり抑えた内容となりました。
最後に設けられた質疑応答では、参加者の皆さんから積極的に質問が飛び出し、鈴木たかのり氏が丁寧に応答するシーンも。参加者の皆さんのPythonへの興味は、ますます深まったようです。
「Pythonを書いたことがあるか?」という鈴木たかのり氏からの質問に対して、客席からは多くの手が挙がった
講演の後半では、おすすめの標準ライブラリ・サードパーティ製パッケージをご紹介。実際に鈴木たかのり氏がターミナルを操作しながら解説する場面も
なお、当日の内容は鈴木たかのり氏の共著『Python エンジニア養成読本』をベースにしているとのこと。キャッチアップや復習をしたいという方は、下記の当日使用したスライドと併せてご覧ください。