EVENT REPORTイベントレポート
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
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事業が順調に成長し、メンバーが増えてくると必ずのように出てくるコミュニケーションの課題。
今回はSansan株式会社 藤倉氏に現場の事例を元に開発チームのコミュニケーションツールの変遷を説明していただきました。
講演者プロフィール
まずはSansanの開発チームとプロジェクトをご紹介します。
‘Sansan’を生み出したSansanの開発チームは、Sansan事業部の中でビジネス開発部・マーケ部・営業部・CS部・Product Managerチームとともに開発部として存在しています。
Product Managerは3名おり、それぞれ「Webアプリ」「スマフォアプリ」「その他」を担当。Product Managerは開発チームと協調しながら、仕様の判断やデザインの調整を行います。
エンジニアはサーバサイド開発者が18名、スマートフォンアプリ開発者が2名、インフラ担当が2名(副担当含む)という合計21名の構成です。
※2014年5月時点の情報です。
Sansanにはプロジェクト数が、常時大体6~10本程動いています。
それぞれのプロジェクトの期間は、数週間のものから1年以上のものまで、さまざま。
どのプロジェクトもアジャイルを意識しており、チーム内での情報共有には常に気を遣っています。
その為に、Sansanではプロジェクトの進捗を全員で共有するため、毎日の朝会と隔週の部会は欠かしません。
さらにプロジェクトによっては個別に朝会・夕会を実施しています。
Sansanでは多くのサービスを立ち上げるのではなく、1つのサービス・事業を世界一にすることを目標としています。
開発チームも1つのサービス・事業に集中し、全力を注いでいます。
事業のためにサービスを開発し、事業速度を向上させるためにメンテナンス性を担保し、チームの継続性を向上させるために、面白いことをやり、サービスの完成度を向上させるために技術がある。
藤倉氏の言葉から、Sansanの開発にかける熱い想いが伝わってきますね。
次に、このレポートの本題であるSansanの開発チームで導入したコミュニケーションツールの変遷を追ってみましょう。
この頃は、’Eight’はまだなく、’Sansan’サービスのみ開発を行っていました。
開発チームのメンバーは当時5名ほど。
その頃は、まだチーム規模が小さく全員で集まって会話ができる規模でしたので、コミュニケーションロスの問題はありませんでした。
コミュニケーションツールには、当時の社内コミュニケーションの中心だった’IP Messanger’を採用していました。
2009年のSansanは2008年と同様、’Sansan’のみを開発していました。
開発チームは8名に拡大。
増員したことで、チームの連携を高めるニーズが出始めてきました。
そこで、当時話題だったサービスを中心に新しいコミュニケーションツールを模索した結果、SkypeとYammerが導入されました。
その後、Yammerは開発チームで好評だったので、2011年には全社に導入されることになりました。
ただ、Yammerの性質上、社内SNSとしては便利だったのですが、チャットにはあまり向いていませんでした。
開発チームではメールの代わりにチャットでのコミュニケーションを求める声が依然として高かったため、Yammerと併用してSkypeも使われ続けていました。
2012年には開発体制も大きくなり、ビルトやリリースに以前よりもスピード感が失われてきました。
そこで、これまで使用してきたYammerとSkypeに加えて、リソースの管理を徹底するという目的で、githubを導入することになりました。
これまで複数のコミュニケーションツールの導入を進めてきたSansanでしたが、ツールが増えるにつれて情報が散在してしまうという課題を抱えていました。
そこで情報をまとめるために新たに導入されたのがSlackです。
Slackはシリコンバレーではメジャーになりつつあるコミュニケーションツールで、注目を集めていました。
Slackの強みは、SkypeやGithubなどのさまざまなサービスと連携できることです。
検索も早い上に、日々のコミュニケーションにも活用できます。
今回は「開発チームのコミュニケーション」というテーマで、Sansan社の組織体制の流れに合わせてお話していただきました。
体制の規模に合ったツールを導入すること、ツールを次々に取り入れることによって起こる障害とそれを解決するためのツールの選択。
もし今現場でコミュニケーションに課題を抱えているなら、このような事例を参考にされるといかがでしょうか。