EVENT REPORTイベントレポート
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
ヒカラボレポートとは、開催されたヒカラボにおいて、登壇者が伝えたい講演内容を記事としてまとめたものです。ご参加された方はもちろん、ヒカラボに興味があるという方も是非ご覧ください。
技術には自信があるのに、なぜかクライアントやディレクターから制作物を差し戻されてしまう…。
そんな経験はありませんか?
今回のヒカ☆ラボレポートはイラストレーター・デザイナーの方必見!
「継続受注するクリエイター」に共通する思考法や、クライアントからの要望を的確に掴むコツに関するイベントレポートをお届けします。
講演のプレゼンターは、数多くのコンサルテーションの実績を持つ戦略コンサルタント・辰巳いちぞう氏と、ゲーム業界にてイラスト受託制作のノウハウを持つクラウドゲート社。
現在イラストレーター・デザイナーとして活躍している方はもちろん、いつかは独立を考えている方は、ぜひご参考ください!講演者プロフィール
1969年6月生まれ。大阪府出身 / 神奈川県在住。
中小企業における営業戦略・マーケティング・マネジメント改善系のコンサルテーションを得意とし、施策立案の具体性や問題発見力・仮説思考力に定評がある。
営業戦略・戦術の設計は、リアルな営業場面にとどまらず、バーチャル(インターネット)の領域にも広げ、
中小企業に最適な価格で最大成果を出すためのweb戦略の設計にも強みを持つ。
株式会社SGOソリューションズ
コーポレートサイト
http://www.sgos.jp/
売れるクリエイターの特徴としてはまず、絵が上手であることが挙げられます。しかし、それだけではビジネスは成立しません。絵が上手、つまり技術があるという『前提』と、買い手の要求を理解する『思考』、そして、コミュニケーションを円滑に進めるための『会話』。この3点セットがあって初めて、継続受注するクリエイターになれるのです。
中には技術の高さでビジネスを成立させている人もいます。でも、それは「カリスマ」と呼ばれるほんの一握りの人達です。
例えば、「台本を読まない」「役作りをしない」ベテラン俳優など。
映画製作者からすれば、台本を読まない俳優さんなんてたまったもんじゃないですよね?
でも、それが許される人もいるのです。
なぜか?
その役を任せることができる人物が「彼だけ」だからです。
もし、若手人気俳優が同じように、役作りをしてこなかったらどうでしょう?若手俳優の代わりはたくさんいますからね。最初はたくさん依頼が来たとしても、徐々に受注は減っていくでしょう。
さて続いては、売れるクリエイターの仕事観についてお話をさせていただきます。
まず、仕事に対する価値観を「娯楽」「趣味」「特技」の3つに分けてみました。
「娯楽」と「趣味」と「特技」、これらの違いは何かというと、外部思考の「あり」「なし」なんですね。
娯楽は「自分基準」、つまり内部思考なんです。投資がないから、途中でやめたところで誰も困らない。だから、自分の気分次第でいつでもやめることができます。
趣味は、共通の趣味の人がいると少し外部思考が入ってきます。それでもまだ、こだわりのレベルです。
これが特技になると、もう完全に気持ちは外に向いています。
「周りが見ている」「やらないといけない」「下手じゃかっこ悪い」「しっかりと準備しよう」
そんな想いが溢れてきます。
それはなぜか?
外部思考があるからです。
内部思考と外部思考、仕事をする上でこの二つの違いはとても大きいです。
やっぱり、娯楽じゃ稼ぐことはできません。
当然ですよね、相手から「御代を頂戴する」という物理的な状況が発生しているわけですから。自分の都合でやめるわけにはいかないし、そんなマインドでは稼ぐことなんて無理です。
反対に、仕事を「特技」として捉えている方は、稼げます。
なので、みなさんには特技をさらに磨いて欲しいというのが本音です。
みなさんを取り巻くこの社会は、外部基準の世界です。決して、自分基準で図れるものではありません。
そのような社会で成功を収めるクリエイターさんというのは、やはり仕事観が高いです。
成功するクリエイターさんは外部基準について良く理解しています。また、外部基準を内部基準にアジャストする能力もお持ちです。
外部基準を持つ、つまり外部思考のできる優れたクリエイターさんには、仕事でも大きな裁量が与えられることが多いですね。発注者側からすれば当然、こちらの制作の意図をきちんと理解してくれるクリエイターさんの方が、安心して仕事を依頼できますからね。
あと、売れるクリエイターさんというのは「顧客の定義」が広いです。
発注者だけを顧客として見るのではなく、発注者にとっての顧客(エンドユーザー)も顧客として捉えています。
発注者にとってみなさんは「相談しやすい相手」「話していて楽しい存在」になってもらいたいと思っています。それが継続受注を獲得するための第一歩です。
話しやすい人って会話がスムーズですよね。
いつでも、そして誰とでも楽しく会話ができるよう「例えば話」や「あるある話」をたくさん身につけておくと良いでしょう。
あと、「背景に強いクリエイター」になることもすごく重要です。
「発注者がどのような意図で依頼してきたのか?」と背景をきちんと理解した上で作画すれば、発注者の想いに合った絵を完成することができます。
あなたの絵に対する情熱も、ちゃんと伝わるはずです。
最後に一言。
仕事の多くを「リスク」として捉えるのではなく、「機会」として捉えてください。そうすれば、必ずチャンスは巡ってきます。
今日はありがとうございました。