Webデザイナーの転職事情|エージェント・サイトの選び方も解説

最終更新日:2024年5月7日

Webデザイナーは、Webサイトの企画段階から制作まで携わる職種で、デザインセンスと機能性を兼ね備えたWebサイトのデザインを行います。Webデザイナーはクライアントの要望を具現化し、ユーザーフレンドリーなサイトを作成するためのデザインとコーディングを行います。

Webサイト制作の大切なポジションに位置する職種のため、未経験からWebデザイナーに転職できるのかや、具体的な転職活動方法について知りたい方は多いです。本記事では、Webデザイナーへの転職を検討している方に向けて、Webデザイナーへの転職手順や、転職理由と志望動機の書き方、必要なスキル・経験、資格、求人情報・年収などについて解説しています。

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この記事のまとめ

  • Webデザイナーへの転職は、求人によっては、まったくの未経験からでも挑戦できる
  • Webデザイナーの転職には、Webデザイナーに強く、自身に合った転職エージェントを選択し利用することがおすすめ
  • Webデザイナーへの転職では、デザインツールの操作スキルは必須。また、コーディングスキルや他のWeb関連スキルも保有していると高い評価に繋がる

Webデザイナーの転職事情

Webデザイナーは人気の職業といわれていて、経験者、未経験者問わず転職したい人が多いです。そのため、スキルや知識の準備なしに転職活動を行っても転職するのは厳しいといえるでしょう。
まずは、転職事情を知り今後の転職活動に活かせることが大切です。
以下で転職理由や年収などについて詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

Webデザイナーの転職理由

すでにWebデザイナーとして働いている人でも、別の企業などへWebデザイナーとして転職したいと考えている人は多いです。その転職理由としては、人間関係への不満やキャリアを積むのが難しいこと、仕事の結果や努力が評価されにくい傾向にあることなどが挙げられます。また、クライアントの要望や納期の関係で自身の思うように進められないことも理由の1つです。

Webデザイナーの求人数は増加傾向

Webデザイナーの求人件数は、増加傾向にあるといえるでしょう。特に、マーケティングやユーザーインターフェース(UI)、ユーザーエクスペリエンス(UX)の専門知識を持つ人材に対する需要が高まっています。これは、企業がデジタル化を進め、より効果的なオンラインプレゼンスを確立しようとする中で、Webデザイナーの役割がますます重要になっているからです。

関連記事:Webデザイナーは将来性がない?後悔しないために知るべきこと

マーケティングやUI・UXに通じた人材の需要が高まる

マーケティング視点を持ち、ABテストでの分析を通じてUI・UXを考慮できるWebデザイナーを企業が募集しているケースも増加しています。また、スマホアプリの展開を考える企業が増え、アプリUIデザイン能力を持つデザイナーの需要も高まっているでしょう。さらに、採用強化のための企業サイトや採用コンテンツのデザインに重きを置く傾向があり、コーポレートサイト専門のデザイナーも求められています。

Webデザイナーの年収

厚生労働省の統計によると、Webデザイナーの平均年収は480.6万円となっています。レバテックキャリアの求人もスキルや経験、勤務状況などによって違いはありますが300〜600万円あたりがボリュームゾーンです。具体的には、デザインのみができるWebデザイナーでは年収300万円台、マネジメントまで可能な場合には600万円以上の求人が多く見られます。

職能が広いほど年収アップ

Webデザイナーの年収は、職能が広いほど年収アップする傾向にあります。ディレクションなどの上流工程ができたり、フロントエンド・バックエンド開発の領域もこなせるスキルがある場合には、600万円に届く可能性もあるといえるでしょう。ほかにも、撮影技術がある・Web解析ができるなど、年収額はクリエイターとしての職能の広さに比例する傾向があります。

Webデザイナーには未経験でも転職できる?

Webデザイナーへの転職は未経験でもできます。Webデザイナーの未経験者向けの求人は、レバテックキャリアの求人情報にも掲載されています。未経験者を歓迎する求人も多く、まったくの初心者でも応募が可能です。これは、Webデザイナーが、個々の創造性や技術力を重視する職種なためです。

しかし、ツールを扱うスキルの習得や作品集などの準備が重要になります。
未経験からWebデザイナーに転職する方法を解説していきます。

ツールを扱うスキルの習得や作品集などの準備が肝心

Webデザインの未経験者が直面する主な課題は、実務経験に基づく自己PRが難しいことです。しかし、この問題を克服するための方法はあります。

まず、Webデザインに関連するツールの使い方を習得することが重要です。技術を習得したらWebデザイン作品を複数作成し、作品を集めたポートフォリオ(作品集)を作りましょう。ポートフォリオは、自分のデザインセンスや技術力を具体的に示せ、採用担当者に業務に活かせる能力があることを証明できます。

転職エージェントの活用がおすすめ

未経験からWebデザイナーへの転職を目指す場合には、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントは扱っている職種や業界の専門知識を持ったプロフェッショナルが在籍しており、選任の担当者が転職活動を全面的にサポートします。

転職エージェントは、転職希望者のスキルや経験、希望条件を理解し最適な求人を紹介します。また、面接の準備や交渉など、転職活動の各ステップで的確なアドバイスも行います。そのため、未経験でもWebデザイナーへの転職活動がスムーズにでき、成功につながる可能性が高まります。

関連記事:Webデザイナーとは?仕事内容や他職種との違い、未経験からの目指し方も紹介

Webデザイナーの転職エージェント・転職サイトの選び方

一般的な転職エージェントや転職サイトは幅広い職種を扱っています。しかし、看護系やクリエイティブ系、IT・Web系などそれぞれの分野に特化した転職エージェントもあるので、Webデザイナーなど専門スキルが必要な職種ではこちらを利用するのがおすすめです。ここでは、Webデザイナーに強い転職エージェントを選ぶ際のポイントを紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

Webデザイナー向けの求人数が多いかを確認する

転職エージェントや転職サイトは、特定の職種や分野に特化している場合があります。そのなかでも、Webデザイナー向けの求人数が多いエージェント・サイトであるかチェックしましょう。求人数が多いとそれだけ選択肢の幅も広がり、自分に合う転職先を見つけることができる可能性も高くなります。また、非公開求人がある場合もあります。登録をしなくても閲覧可能なページだけを見て判断すると、チャンスを逃してしまうこともあります。まずは登録してみたうえで、どのサービスをメインに使っていくか決めると良いでしょう。

Webデザイナーの転職に詳しい・実績が多いかを確認する

一般的な転職エージェントの場合、幅広い業種に対応しているケースが多いため、特定の職種や業界の知識については浅い場合があります。Webデザイナーの転職実績が多い転職エージェントを活用すれば、業界に詳しい人が担当するので、必要スキルや希望条件条件などの相談をしやすいです。

転職支援の充実度や利用したい時間に対応しているか確認する

自分の利用したい時間に対応しているかどうか確認することも重要です。仕事などで時間をなかなかとれない方は、土日や夜間にも対応している転職エージェントを選択する必要があるでしょう。また、対応している地域やどんな転職者に適しているのかなど自身にあった転職支援がある転職エージェントを探すことをおすすめします。

面談がオンラインか対面か確認し自分に合うものを選ぶ

転職エージェントを利用する際には、担当の方と面談を行う必要があります。面談で希望条件や
転職の理由などを担当の方に伝え、求人を紹介してもらう流れです。多くのエージェントでは、面談の方法として対面とオンラインを用意しており、どちらが良いか選べるようになっています。

対面であれば直接会って面談を行うためコミュニケーションがとりやすく、オンラインであれば時間の都合を合わせやすく交通費がかからないといったメリットがあります。しかし、なかには面談方法が限られているサービスもあるでしょう。面談方法を選びたい人は、自分の希望する方法があるサービスを選びましょう。

Webデザイナーが転職エージェントを利用する手順

Webデザイナーが転職エージェントを利用する際の手順を知っておくと、転職活動をスムーズに進められるでしょう。ここでは利用手順を詳しく説明します。
流れを頭に入れておいて動きましょう。

まずは無料登録する

利用したい転職エージェントを探し、会員登録をします。氏名や生年月日をはじめとする簡単なプロフィール、希望の転職時期や働き方、直近で経験した職種など転職活動に必要な情報の入力を行います。登録は無料ででき、入力もさほど時間がかかりません。転職を考え始めたら、まずは無料登録をしてみましょう。

日程を決めてエージェントと面談する

登録を完了させると、エージェントから連絡が来るため、ヒアリングのための面談日程を決めます。希望日時で設定できるため、あらかじめ自身の都合の良い日時を複数ピックアップしておくとスムーズに進められるでしょう。

面談にかかる時間は約1時間~1時間半程です。転職の理由や希望条件などを聞かれることが多いため、自分が伝えておきたいことを含め事前に準備しておくことをおすすめします。

Webデザイナーの求人を紹介してもらう

面談後、ヒアリング内容を元に担当者が求人を紹介してくれます。紹介されたタイミングですぐに応募することも可能ですが、一旦持ち帰って考えることもできます。興味のある求人がなく応募したくない場合は、無理に勧められることはありません。

Webデザイナーの求人に応募する

興味のあるWebデザイナーの求人を見つけたら、担当者に伝えましょう。手続きは担当者が代行してくれます。すぐに応募書類の作成にとりかかりましょう。

各種書類の添削をしてもらうのがおすすめ

各種応募書類の作成時には、添削をしてもらえます。Webデザイナーに強いエージェントの方に添削してもらえるので、転職の成功率を上げられるでしょう。また、履歴書や職務経歴書の書き方で分からない箇所や不安に思うところを質問して解消しておくことも大切です。

書類選考の通過後は企業の面接を受ける

書類選考を通過すると、企業の面接を受けることになります。一般的に書類選考の期間は7~10日程度といわれています。通過後はエージェントが企業との間に入って面接の日程調整を行うので、自身の面接可能な日時を伝えましょう。

面接対策をしてもらうのがおすすめ

転職エージェントでは面接対策も行っているため、面接の日程が決まったら活用するのがおすすめです。面接時の基本的な振る舞いやマナーを教わることができます。模擬面接ではよく聞かれる質問をされます。実際の面接でスムーズに回答できるように練習し、自信をもって面接に挑めるようにしましょう。

内定が出たらエージェントを通して入社日を調整する

無事に内定が出たら、エージェントを通して入社日を調整します。希望の日程があれば、事前に伝えておくとスムーズに進むでしょう。もし、内定を辞退する場合は早めに担当者へ伝えることが大切です。入社後も定期的に連絡をしてくれるので、何か相談したいことや困ったことなどがあれば活用するのをおすすめします。

Webデザイナーが転職エージェントを使うメリット・デメリット

転職をする際、自分に合った求人を探すのは簡単ではありません。そんな時に転職エージェントを利用しようと考える方は多いでしょう。Webデザイナーが転職エージェントを使うメリット・デメリットを知っておくと、活用しやすくなります。

Webデザイナーが転職エージェントを使うメリット

転職エージェントを使うメリットには、自分に合うWebデザイナーの求人を紹介してもらえることや、さまざまな相談・サポートを受けられるなどがあります。メリットをより詳しく知って上手に活用しましょう。メリットを具体的に紹介します。

自分に合う求人を紹介してもらえる

転職エージェントを利用すると、自分に合う求人を紹介してもらえます。担当者との面談の際に、自分の希望条件を伝えるので、その条件に合う求人を紹介してもらえるでしょう。多くの求人の中から、希望に合う求人や自身が保有しているスキルや経験などに合う求人を絞り込んでくれるので転職活動がスムーズに進みます。

年収や入社日などの交渉を代理でしてもらえる

年収や入社日などの交渉を代理でしてもらえるのもメリットの1つです。特に、年収の交渉は自分では伝えづらい内容なので助かるでしょう。Webデザイナーの転職に強い転職エージェントは、求人の年収相場を知っており、交渉が成功しやすいです。希望あれば事前に相談するのがおすすめです。

転職の不安などさまざまな相談・サポートを受けられる

転職の際、「転職して大丈夫だろうか」「ちゃんと転職できるだろうか」など不安になる方もいるでしょう。転職がうまくいくにはどうしたらいいのかなどの相談や希望している求人に必要なスキルを教えてくれるなどのサポートを受けられるメリットもあります。Webデザイナーに特化した転職エージェントに相談できれば不安解消に繋がり、前向きに転職活動を行うことができるでしょう。

無料で利用できる

すべてのサービスを無料で利用できるのも転職エージェントのメリットとして挙げられるでしょう。転職エージェントは、求職者の転職に成功すると契約している企業から報酬を得る仕組みです。そのため、求職者は無料で利用できます。求職者には一切費用が発生しないので安心して利用しましょう。

Webデザイナーが転職エージェントを使うデメリット

メリットだけでなく、デメリットも知っておくことは利用する際に困らないためにも必要なことです。どんなデメリットが存在するのか、以下で詳しく説明します。

エージェントとの相性が悪い場合もある

転職エージェントを利用する際に、担当者と相性が悪い場合があります。話し方や接し方などが気になってしまうことが主な理由でしょう。また、自分の伝えた条件と紹介された求人が合っていなかったり、意見を伝えても改善されなかったりすると不満を感じる原因にもなります。担当者の変更や相談できる窓口の利用を活用しましょう。

担当者によっては連絡が頻繁でわずらわしく感じる

担当者によっては、連絡が頻繁になってしまいわずらわしく感じることがあるようです。登録して初期の段階では、転職活動の進み具合などを聞くために連絡がきます。また、求人へ応募して選考が通過した際には、日程調整の確認がきます。条件が良い求人が出た時に、連絡が増えることもあるでしょう。

しかし、これらは転職活動のサポートのために連絡していることがほとんどです。事前に自身の都合良い時間や日程、連絡がとれない時間帯をお伝えしておくのがおすすめです。

転職を急かされる場合がある

転職を急かされる場合があることもデメリットの1つです。急かされる主な理由は、人気の求人は採用枠が埋まってしまう可能性が高いからです。

とはいえ、急かされるまま進めてしまうと、転職後にミスマッチが発覚し困ることになる可能性もあるので、注意しましょう。なぜ急ぐのか担当の方に聞くことも大切です。あまりにも自分のペースが乱される場合は担当者の変更を視野に入れましょう。

Webデザイナーへの転職で失敗・後悔しないために必要な手順

Webデザイナーへ転職するためには、どのような手順を踏めばいいのでしょうか。失敗や後悔をしないためにはしっかりと手順を知ることが大切です。Webデザイナーへの転職に必要な手順としては、転職の理由や目的を明確にすることや履歴書や職務経歴書、ポートフォリオを作成することなどがあります。ここでは、Webデザイナーへの転職に必要な手順について具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

転職の理由や目的を明確にする

Webデザイナーとして転職を考える際の最初のステップは、自身の転職の目的と理由を明確に定義することです。これは、適切な転職先を選ぶための基準を設定するための重要なプロセスです。

具体的には、自分が何を求めて転職を考えているのかを紙に書き出し、それらの要素に優先順位をつけてみることが有効です。この作業を通じて、自分自身の思考を整理し、自分が何を重視しているのか、どのようなキャリアを望んでいるのかを明確に理解することができます。

転職活動のスケジュールを立てる

転職の目的が明確になったら、次に転職活動のスケジュールを計画します。転職活動のスケジュールを立てることは、転職を成功させるための必須のステップです。

今の仕事を続けながら、転職活動を行う場合、「先に会社へ退職の意向を伝えてしまったが、次の仕事が決まっていない」や「慌てて転職先を決めることになってしまった」などにならないために、退職の意向を伝えるタイミングを含めスケジュールを立てる必要があります。

また、転職活動を延長することは、自身のキャリアにとってプラスになることは少ないです。そのため、転職活動を効率的に進めるためには、明確なスケジュールを立てることが重要となります。

スキルの棚卸し・ 自己分析をする

Webデザイナーとして転職活動を行う際、自身のスキルと経験を整理し、それを効果的にアピールできるように準備することが重要です。これには、過去に制作した作品の一覧を作成し、それぞれの作品に対してどのような目的で、どのような効果を得たのかを明確にすることが含まれます。

また、使用可能なツールや技術も、自身のスキルを客観的に評価するための重要な指標です。これらの準備を通じて、自身の強みを明確にし、それを転職活動で効果的にアピールすることが可能となります。

履歴書や職務経歴書、ポートフォリオを作成する

Webデザイナーの転職活動では、履歴書と職務経歴書、ポートフォリオの3つが重要になります。これらは自身のスキルや経験を効果的にアピールするためのツールであり、その作成には細心の注意が必要です。

特に、Webデザイナーとしての転職活動では、ポートフォリオの内容と完成度が書類選考に大きな影響を与えます。そのため、ポートフォリオの作成には十分な時間と労力を投資しましょう。

制作実績には目的、成果、メンバー構成、制作期間などを明記することが重要です。ポートフォリオは、自身のデザイン思考やスキルの高さを具体的に示すことができます。

企業研究をする

転職活動において企業研究をすることは、自身の目指すキャリアと求人の業務内容が一致しているかを確認できるため大切です。入社後に、「違っていた」となるのを防ぐことができます。また、面接の際の志望動機でより具体的な内容を伝えることができるでしょう。「この企業で働きたい理由」や「入社後は何をしたいと考えているのか」などの質問に具体的な内容を志望動機として伝えることができます。

Webデザイナーの転職理由と志望動機の書き方

Webデザイナーへの転職では、転職理由と志望動機が重要な要素になります。しかし、Webデザイナーの転職理由と志望動機の書き方が分からずに悩む方も多くいます。

転職理由・志望動機を作成するポイントを事前に把握することで、Webデザイナーへの転職活動を有利に運ぶことも可能です。Webデザイナーの転職理由と志望動機の書き方について解説します。

転職理由・志望動機を作成するポイント

転職理由・志望動機の作成ポイントは「Webデザイナーとして、その企業でどう活躍できるか」「実現したいことと企業理念が一致しているか」「どんなキャリアパスを描いているのか」が重要です。以下では、これらの転職理由・志望動機を作成するポイントについて解説します。

Webデザイナーとして、その企業でどう活躍できるか

Webデザインを請け負う企業には、それぞれ強みや弱みがあります。志望動機を書く際には、その企業でどう活躍できるのかに重点を置いてアピールしましょう。

たとえば、Webの動画広告に強い企業であれば、「学生時代に短編映画や動画を作った経験がある」「広告のマーケティングをした経験がある」などの経験はアピールポイントになります。

Webデザインでは幅広いスキルが求められるため、一見して関連がなさそうな経験に対しても志望動機に加えられます。具体的には、営業職での経験を「製品の強みを分析し、それを全面に押し出して魅力を伝える力を身につけた」など伝えます。

Webデザイナーはなんとなくデザインを作るわけではなく、宣伝したい商品・サービスを対象にしてデザインをします。そのため、プロダクトの魅力を表現できる力はWebデザイナーとしても必要とされる機会が多いです。

また、ランディングページやWebサイトの制作に強みをもつ企業であれば、HTMLやCSS、システムに関する知識を身につけておくとほかの志望者との差別化が図れます。

どれだけ優れたデザイン能力があったとしても、その力を発揮できない会社に転職をしてしまっては、双方に不利益が出てしまうでしょう。

実現したいことと企業の理念が一致している

企業の理念とは、会社の風土や、組織としての存在意義を明文化したものです。Webデザイン会社であれば、デザインをすることで、世の中をどう変えていきたいのか、何を実現したいのかを理念として掲げている会社も多いでしょう。

Webデザインで何を実現したいのか、志望している企業の理念と共通しているか、具体例を交えて説明することは重要です。

どんなキャリアパスを描いているのか

目指す目標を明確にした後に、目標を達成するためのキャリアパスを明示することが求められます。現在のスキルも大切ですが、採用担当者は応募者が長期間企業に貢献し続けるかどうかを重視します。

事前にエージェントの担当者と面談を行い、どのようなキャリア進行が可能かを具体的に理解しておくと良いでしょう。その上で、キャリアパスに適した資格を取得しておくことは、自身をアピールする一つの要素となります。

志望動機の例文

前職では化粧品を取り扱う企業の営業職として、顧客折衝などを経験しました。その経験から自社製品の強みが何かを徹底的に分析し、分かりやすくアピールする力を養うことができたと自負しております。Webデザイナーの仕事でも、より効果的なデザインになるよう分析したりチームメンバーやエンジニアと意見を交わしたりする際に役立つと考えています。
業界経験はありませんが、私は5年前からWeb制作に関心を持ち、独学でWebサイトを作成したのち運営を継続しています。「一目で見て魅力が伝わるデザイン」を心がけて制作をしており、貴社が同様の企業理念を掲げていることにも強く魅力を感じております。
スキル習得のため、「Webクリエイター能力認定試験」の資格を取得いたしました。また、転職後もWebデザインの勉強は欠かさず行い、「ウェブデザイン技能検定」や「Webデザイナー検定」などの資格を取得してスキルアップに努め、いち早く戦力になれるようにしたいです。

関連記事:Webデザイナーの志望動機の書き方|書き方のポイントを例文つきで紹介

Webデザイナーの転職に必要なスキル・経験

Webデザイナーへの転職に必要なスキル・経験にはどのようなものがあるのか、以下で表にまとめました。デザインツールの操作やコーディングスキル、Web関連の他スキルなど、Webデザイナーの転職に必要なスキル・経験について解説します。

必要なスキル・経験 あると望ましいスキル・経験
  • ・Adobe Photoshopの操作スキル

    ・Adobe Illustratorの操作スキル

    ・Figma

    ・sketch

    ・コーディングスキル

    ・コーディングツール(Adobe Dreamweaver、Sublime Text等)の操作スキル

    ・ヒアリング段階からなど、ゼロからWebサイトを作り上げた経験

    ・jQueryなどを使い、Webページにインタラクティブな動きをつけるスキル・経験

  • ・マーケティングの知識・経験

    ・JavaScriptなどを用いたフロントエンド開発の知識・経験

    ・PHPなどを用いたバックエンド開発の知識・経験

    ・アプリデザインの経験

    ・UI/UXデザインの経験・知識

    ・Gitの操作スキル

    ・Sassの知識

    ・タスクランナー(Grunt、Gulp等)の操作スキル

    ・プロトタイピングツール(Adobe XD、Prott等)の操作スキル

関連記事:Webデザイナーに必要なスキル・スキルマップとは

デザインツールの操作は必須

Webデザイナーに必要なデザインツールは、Adobe Photoshop®️とAdobe Illustrator®️、コーディングツールの3つです。Webデザイン制作にはPhotoshop®️とIllustrator®️が必要で、コーディング能力も前提とされます。

さらに、ソースコード管理のGit、CSS記述簡略化のSass、自動化ツールのGruntやGulpも大切です。特にGit、Sass、タスクランナーは、Web制作現場での必要スキルになりつつあります。また、UI・UX設計にはAdobe XDやProttのようなプロトタイピングツールも役立ちます。未経験のツールがあれば、無料版で独学しましょう。

Adobe PhotoShop®️

WebデザイナーがWeb制作において使用する必須のソフトウェアはいくつか存在しますが、その中でも特にPhotoshop®️は頻繁に利用されます。Photoshop®️は一般的には画像編集ソフトとして知られていますが、それ以外にも多岐にわたる機能を備えています。これにより、Photoshop®️一つでさまざまなデザイン作業を実行することが可能です。そのため、WebデザイナーにとってPhotoshop®️は、デザイン作業を効率的に進めるための重要なツールとなっています。

Adobe Illustrator®️

Illustrator®️は「ベクター」と呼ばれるデータを扱うソフトです。Illustrator®️を使用すると、図形やテキストなどの細部の編集ができたりレイアウトを直感的にデザインしたりできます。デザインパーツはIllustrator®️で作成し、それをPhotoShop®️で組み合わせるといった使い方が現場では多いです。

Figma

Figmaとは、無料かつブラウザ上でのデザインが可能なツールです。ブラウザさえ起動できれば、場所を問わずインターフェースのデザインを使用できるため、使い勝手が良く、共同編集が必要なチーム制作にも向いています。1つのファイルをデザイナーやディレクターなどのほかの共同制作者と共有すれば、効率的に意見交換できスムーズに制作できます。

アカウントを取得するだけで、いつでも作成したデザインを編集できるので、オフィスでも自宅でも作業を進められる点は魅力といえるでしょう。

Sketch

Sketchは、インストール型のデザインツールで特にWebやアプリケーション制作、UIデザインに利用されます。Adobe製品のデザインツールであるAdobe Photoshop®️やIllustrator®️と比べると、学習にかかる費用は低く抑えられるでしょう。

有料のサブスクリプションを購入すれば、リモートでのチーム作業が可能です。アニメーションや翻訳、プロトタイプ認証などを実装できる拡張性も強みといえます。

コーディングスキル

Webページの制作においては、HTMLやCSS、Sass、PHPといったコーディングスキルが求められます。デザイン専門のデザイナーも存在しますが、デザインから実装まで一貫して行えるWebデザイナーは特に価値があります

そのため、コーディングスキルを習得しておくことは、キャリア形成において大きな利点となるでしょう。これにより、より広範囲の業務を担当でき、自身の市場価値を高めることが可能となります。

Web関連の他スキル

Webデザイナーとしての必要なスキルは多岐にわたります。たとえば、色彩の組み合わせを考えるカラーデザインスキルや、ページの配置や構成を計画するレイアウトスキルなどが必要となります。

Webデザイナーに求められるスキルを見つけるには、求人情報などを参照し、現在の市場で求められているスキルをリサーチするといいでしょう。求められるスキルを習得して、自身のスキルセットを強化し、より多くの機会に対応できるようにします。必要なスキルを身につけることで、より競争力のあるWebデザイナーを目指せます。

資格より実務経験を重視

Webデザイナーの転職では、資格より実務経験が重視されます。実務経験の例としては、JavaScriptやjQueryを用いたインタラクティブなコンテンツ制作、サイトの一からの構築経験、クライアントとの折衝経験が挙げられるでしょう。

また、マーケティング知識やシステム開発、スマホアプリデザイン、UI・UXデザインの経験も歓迎されます。さらに自身でワイヤーフレームを作り、デザイン提案を行う能力は高い評価になります。

Webデザイナーの転職におすすめの資格

Webデザイナーの転職におすすめの資格としては、Webクリエイター能力認定試験 エキスパートやWeb解析士認定試験、ウェブデザイン技能検定、マルチメディア検定、Webデザイナー検定などがあります。Webデザイナーの転職におすすめの資格を紹介します。

Webクリエイター能力認定試験 エキスパート

Webクリエイター能力認定試験とは、国際基準に準じたWeb制作スキルを認定する試験です。

試験の種類はスタンダードとエキスパートがあります。実務で評価される知識を身につけるのであればエキスパートがおすすめです。エキスパートでは応用的なスキルが問われます。たとえば、ユーザーインターフェースに配慮したり動的スクリプト、レスポンシブ対応などを実装したりする制作スキルが必要でしょう。

Web解析士認定試験

Web解析士認定試験は、ウェブ解析データを活用し、デジタルマーケティングを通じてビジネスの成果を引き出す能力を評価する試験です。この試験を通じて、ウェブ解析士はウェブ解析のスキルを獲得し、データを解釈し、適切な意思決定を行う能力を身につけることを目指します。この試験は、デジタルマーケティングの領域で活躍するための重要なスキルを証明するためのものです。

ウェブデザイン技能検定

ウェブデザイン技能検定は、ウェブサイト制作に必要な知識と技術を評価する国家検定試験で、2024年3月時点ではWeb業界で唯一のものです。試験は1級から3級まであり、それぞれには実技試験と学科試験が含まれます。合格者にはウェブデザイン技能士の証書が発行されます。この試験は、Webデザインの知識と技術を証明するための重要な手段であり、自分のレベルに応じて適切な等級を選ぶことがおすすめです。

マルチメディア検定

マルチメディア検定は、特定非営利活動法人「画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)」が主催する、ビジネスや日常生活でのマルチメディアやICTの活用スキルを証明する試験です。マルチメディア検定は、ベーシックとエキスパートの2種類のレベルがあり、ベーシックは基本的な知識を、エキスパートは専門的な知識と応用能力を試します。

Webデザイナー検定

Webデザイナー検定は、CG-ARTS協会が主催する民間資格で、Web制作に関わる全般的な知識と技術が問われます。試験はコンセプトメイキングからデザイン、テスト、評価、運用まで、Webデザインの全プロセスが対象となります。ユーザーのニーズを満たすWebサイト作成や、視覚的なデザインだけでなく、Webコンテンツの理解も求められます。基本的な知識を問うベーシックと専門的な知識を問うエキスパートの2つのレベルがあります。受験資格は特に設けられていないため、Webデザインに興味がある人は誰でも挑戦可能です。

Webデザイナーの転職求人情報

実際のWebデザイナーの転職求人情報は、どのような内容があるのか気になる方は多いでしょう。以下で、レバテックキャリアに掲載されているWebデザイナーの転職求人情報の一例を紹介します。

【業界】
広告・デザイン・イベント

【業務内容】
・Webページのコーディング(HTML、CSS、JavaScript)
・Shopify、カラーミーショップ、Makeshop、ショップサーブなどのASPを用いたECサイトのコーディング/テーマ組込み
・Wordpressを使ったコーディング
・納品後のサポート、マニュアル作成

【求められるスキル・経験】
・HTML/CSS/JavaScriptを用いたコーディングの実務経験
・jQueryライブラリの知見、実装経験
・レスポンシブ対応、スマホサイトのコーディング知識/経験

【想定年収】
420~805万円

【福利厚生】
健康保険 / 厚生年金 / 雇用保険 / 労災保険 / 通勤手当 / 年末年始 / 夏季休暇 / 有給休暇

【勤務地】
京都府

Webデザイナーのキャリアパス

Webデザイナーのキャリアパスは、コーディング技術を活用してフロントエンドエンジニアになるケースがあります。また、システム知識を基にバックエンド開発へ進むこともあります。

ほかにもチームを統括するWebディレクターや、プロジェクト全体を管理するWebプロデューサーへのキャリアチェンジも可能です。デザインの品質を保証するアートディレクターも、Webデザイナーの経験を活かせるキャリアパスの一つです。

関連記事:Webデザイナーのキャリアパス9選!必要なスキルも紹介します

Webデザイナーについてよくある質問

Webデザイナーを目指す方や興味を持つ方の中には、デザイナーにはセンスが必要かや仕事内容などが気になる方が多いようです。ここではWebデザイナーについてよくある質問に答えているので、似たような疑問をお持ちの方はぜひ参考にしてみてください。

Q1. 未経験からWebデザイナーを目指すには何から学ぶべき?

Webデザインの未経験者は、HTMLとCSSから学習を開始することをおすすめします。Webサイト制作の仕組みを理解することで、ユーザーフレンドリーなデザインを考案しやすくなるからです。HTMLは文字、画像、リンクなどの配置を指定します。一方、CSSはレイアウトの設定が主な役割です。

Q2. Webデザイナーにはセンスが必要?

Webデザイナーにはセンスも必要ですが、Webデザイナーにとってより大切なことは、クライアントの問題をWebサイトを通じて解決することです。クライアントの問題を解決するためには、デザインのセンスだけでなく、問題解決能力などもWebデザイナーには必要なスキルとなります。

Q3. Webデザイナーの仕事内容は?

Webデザイナーの仕事内容は、クライアントの要望に応じたWebサイトを作成することです。企画段階から制作まで携わります。これには、美的なデザインと機能的な構造の提案、そしてそれらを実現するためのコーディングが含まれます。

Q4. WebデザイナーとUIデザイナーの違いは?

WebデザイナーとUIデザイナーは、どちらもデザインをするという共通点があります。
WebデザイナーはWeb媒体の見た目をデザインし、UIデザイナーは使う人がアプリとやり取りをする部分をデザインするという違いがあるといえるでしょう。たとえば、スマホのホーム画面などです。

まとめ

この記事では、Webデザイナーへの転職を検討している方に向けて、転職の手順やよくある転職理由、志望動機の書き方、必要なスキル・経験、資格、求人情報・年収などについて解説しました。

Webデザイナーへの転職は、求人によっては未経験でも応募ができる場合もあります。転職を成功させるためには、Webデザインツールを扱うスキルの習得やポートフォリオなどの準備が肝心です。また、転職の理由や目的を明確にして、転職活動のスケジュールを立てて転職活動を行いましょう。Webデザイナーに関心がある方は、本記事を参考に転職を目指してみてはいかがでしょうか。

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